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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

商標法 第34条(質権)

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  1. 商標権、専用使用権又は通常使用権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、当該指定商品又は指定役務について当該登録商標の使用をすることができない。
  2. 2.通常使用権を目的とする質権の設定、移転、変更、消滅又は処分の制限は、登録しなければ、第三者に対抗することができない。
  3. 3.特許法第九十六条(物上代位)の規定は、商標権、専用使用権又は通常使用権を目的とする質権に準用する。
  4. 4.特許法第九十八条第一項第三号及び第二項(登録の効果)の規定は、商標権又は専用使用権を目的とする質権に準用する。

この条文の基本情報

質権とは何ですか?

定義質権とは、商標法第34条に定められた規定で、「商標権、専用使用権又は通常使用権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、当該指定商品又は指定役務について当該登録商標の使用…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 商標法第34条(質権)は、日本の商標法に含まれる条文です。
  2. 商標法第34条の条文原文は「商標権、専用使用権又は通常使用権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定めをした場合を除き、当該指定商品又は指定役務について当該登録商標の使用…」で始まります。
  3. 商標法第34条は第一節 商標権に置かれています。
  4. 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
  5. 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 商標法第34条の前の条は商標法第33条の3です。
  7. 商標法第34条の次の条は商標法第34条の2です。
  8. 商標法第34条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第34条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127
  • 本サイト収録商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第34条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/34

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点商標法34条は、商標権・専用使用権・通常使用権を目的に質権を設定できると定める。質権者は原則その登録商標を使用できず、通常使用権への質権は登録が第三者対抗の要件となる。

Q · 育てたブランドの商標権を担保にお金を借りたら、自分でそのブランドを使えなくなるの?

いいえ、原則として設定者は使い続けられます

商標法34条1項により、質権を設定した場合に当該登録商標を使えなくなるのは「質権者」の方であり、契約で別段の定めをしない限り、設定者(あなた)は指定商品・指定役務に商標を使い続けられます。不動産質のように担保物を引き渡す必要がないため、事業を止めずに資金調達できます。さらに3項の物上代位により、商標から生じるライセンス料にも質権の効力が及び、通常使用権への質権は登録が第三者対抗の要件となります(2項)。

解説

何年もかけて育てた自社のブランド名は、銀行融資の担保になる。商標権は財産権であり、質権を設定できるからだ。多くの経営者は工場や不動産しか担保にならないと思い込んでいるが、無形のブランドこそ金を生む。さらに商標法34条1項の妙味は、質権を設定しても、その登録商標を指定商品に使い続けられるのはあなた自身だという点にある。使用を封じられるのは質権者の方であり、契約で別段の定めをしない限り、貸し手はその商標を使えない。不動産質のように担保物を相手に引き渡す必要がなく、事業を止めずに資金を調達できる。商標は使い続けないと識別力が落ち、不使用取消の対象にもなるから、この設計は理にかなっている。加えて3項の物上代位により、商標から生まれるライセンス料にも質権の効力が及ぶ。あなたのブランドは、貸借対照表で眠る資産ではなく、動かせる金庫だ。

法的な位置づけ

商標法34条は商標権を目的とする質権について定める規定であり、商標権・専用使用権・通常使用権を質権の目的とできること、質権者は原則として当該登録商標を使用できないこと、通常使用権への質権は登録が第三者対抗要件となること、物上代位および登録の効果に関し特許法の規定が準用されることを規律する。民法上の権利質(民法362条)の知的財産特則として機能する。

手順

  1. 1.自社の登録商標を棚卸しし稼ぎ頭を特定 保有する登録商標を一覧化し、売上やライセンス収益への貢献が大きいブランドを特定する。質権の目的になるのは商標権だけでなく専用使用権・通常使用権も含まれる(34条)
  2. 2.知財に強い金融機関で担保評価を受ける メガバンクは商標評価を渋りがちなため、日本政策金融公庫や ABL に積極的な金融機関を選び、商標権の担保評価を依頼する。評価額が資金調達枠を決める
  3. 3.質権設定契約で使用継続を確認 1項により使用を封じられるのは質権者の方だが、念のため「設定者は引き続き当該商標を使用できる」点を契約で確認する。質権者が自ら使う場合のみ別段の定めを置く
  4. 4.特許庁で質権設定登録を完了 通常使用権への質権は登録しなければ第三者に対抗できない(2項)。商標権・専用使用権への質権も4項準用の特許法98条により登録で効果が生じる。設定と同時に登録手続まで終わらせる

よくある質問 AI による整理

Q1商標権に質権を設定するとどうなりますか?

商標権が担保になり、原則として質権者は当該登録商標を使えなくなります(34条1項)。設定者は契約で別段の定めをしない限り商標を使い続けられ、事業を止めずに資金を確保できます。

Q2知財担保融資はどこの金融機関で受けられますか?

商標の評価額算定が難しいため、メガバンクより日本政策金融公庫や ABL(動産・債権担保融資)に積極的な金融機関の方が前向きなことが多いです。相談先選びが審査続行と門前払いの分かれ目になります。

Q3物上代位とは何ですか(商標の場合)?

34条3項が特許法96条を準用し、商標から生じるライセンス料などに質権の効力が及ぶ制度です。商標そのものを競売にかける前に、ロイヤルティ債権を払い渡し前に差し押さえられます。

Q4専用使用権にも質権を設定できますか?

できます。34条は商標権だけでなく専用使用権・通常使用権も質権の目的に含めています。専用使用権への質権は4項により特許法98条の登録の効果が準用されます。

Q5商標を質に入れた後、不使用取消になりますか?

設定者が商標を使い続けないと、不使用取消(商標法50条)の対象となり担保価値も消えます。1項が質権者の使用を禁じ設定者の使用継続を前提とするのはこのためです。

Q6商標権の質権はどうやって登録しますか?

特許庁の商標登録原簿に質権設定の登録を申請します。通常使用権への質権は登録しなければ第三者に対抗できず(2項)、設定と同時に登録まで終わらせるのが鉄則です。

Q7質権者は担保にとった商標を使えますか?

原則として使えません(34条1項)。質権者自身が商標を使いたい場合は、設定契約で「別段の定め」を置く必要があります。担保物を凍結しない知財質特有の設計です。

Q8商標権の質権が実行されるとどうなりますか?

被担保債権が弁済されない場合、質権者は商標権を競売などで換価できます。先に3項の物上代位でライセンス料債権を差し押さえる方法もあり、商標を競売せず回収できる場合があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1商標権って本当に銀行の担保になるんですか?

なる。商標権は財産権であり、質権の目的になる(商標法34条、民法362条の権利質)。専用使用権や通常使用権にも質権を設定できる。実務のポイント:知財担保融資は制度としては整っているが、商標の評価額算定が難しく、メガバンクより日本政策金融公庫や ABL に強い金融機関の方が前向きなことが多い。相談先を間違えると、使える担保を持っていても門前払いされる

Q2ブランドを質に入れたら、もう自分の商品に使えなくなるんですか?

逆だ。34条1項で使用を禁じられるのは質権者の方であり、契約で別段の定めをしない限り、あなたは商標を使い続けられる。事業を止めずに資金調達できるのが知財質の強みだ。実務のポイント:不動産質と違い担保物を引き渡さない。商標は使い続けないと不使用取消(50条)で消えるため、設定者が使い続ける前提で制度が組まれている

Q3相手の通常使用権に質権を取ったんですが、登録は必要ですか?

必須だ。34条2項により、通常使用権を目的とする質権の設定や移転、変更、消滅は、登録しなければ第三者に対抗できない。登録を怠ると、後から現れた別の債権者に負ける。実務のポイント:設定契約を結んだだけで安心する人が多いが、契約は当事者間で有効でも対抗力は別問題。設定と同時に登録手続まで終わらせるのが鉄則だ

間違えやすい点 AI による整理

  • 「ブランドは無形だから担保にはならない」と思い込んでいる人が多いが、商標権は財産権であり、専用使用権・通常使用権も含めて質権の目的になる(34条、民法362条)。融資の選択肢を一つ自分で消してしまっている
  • 「商標を質に入れたら自分は使えなくなる」という問いの立て方自体が逆向きだ。1項が使用を禁じているのは質権者の方であり、設定者であるあなたは契約で別段の定めをしない限り使い続けられる。前提を取り違えると、使える担保を恐れて使わない
  • 通常使用権に質権を取れば安心だと考える人が多いが、その安心は契約当事者間のものでしかない。2項により、登録しなければ第三者に対抗できないという一段深い壁を越えていない。登録を怠れば、後から登録した債権者に丸ごと先を越される
比較の観点この条文ほかの条文
質権の目的となる権利34条:商標権・専用使用権・通常使用権を目的にできる30条:専用使用権(独占的使用権)
31条:通常使用権(非独占的使用権)
第三者対抗要件商標権・専用使用権への質権は登録(4項・特許法98条準用)専用使用権の設定・移転も登録が効力要件
通常使用権への質権は登録が対抗要件(34条2項)
質権者の商標使用34条1項:契約で別段の定めがなければ質権者は使用不可専用使用権者は範囲内で独占的に使用可
通常使用権者は範囲内で非独占的に使用可

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
中華民国商標法第44条

台湾も商標権への質権設定・実行について商標専責機関への登記を対抗要件とする点で日本と類似する。

ドイツ
MarkenG § 29

ドイツは商標を財産権の客体(Gegenstand des Vermögens)として明文化し、質権(Pfandrecht)の設定を認める。登録による公示が重視される。

フランス
Code de la propriété intellectuelle art. L714-1

フランスは商標の質入れ(nantissement de marque)を認め、対第三者効には国立工業所有権庁(INPI)の登録簿への記載を要する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 運転資金が欲しいが不動産も設備もないスタートアップ。何年も育てたブランドの商標権に質権を設定して融資を引く。1項により商標を使い続けられるのはあなた自身であり、事業を止めずに現金を確保できる
  • もし担保に取った相手が、勝手にその登録商標を使って自分の商売を始めたら、どうなる? 34条1項により、契約で別段の定めがなければ質権者は指定商品にその商標を使用できない。原則として封じられている
  • あなたが融資する側で、取引先の通常使用権に質権を取った。設定契約は結んだが、登録を後回しにした。その間に別の債権者が同じ権利に質権を登録し、2項により登録した側が勝つ
  • 取引先の連鎖倒産で資金繰りが急速に悪化、手形決済まであと5日。不動産担保の審査を待つ時間はない。評価済みの商標権を担保に短期融資を組む選択肢が、最後の生命線になる
  • 担保に取った商標が大手にライセンスされ、毎月ロイヤルティを生んでいる。借り手が返済を止めた。3項の物上代位により、商標そのものを競売にかける前に、ライセンス料債権を直接差し押さえられる

取るべき行動

被害を受けた側:担保を差し入れて資金を引く側のあなたへ。1. 自社の登録商標を棚卸しし、稼ぎ頭のブランドを特定する2. 質権設定契約で「設定者は引き続き当該商標を使用できる」点を確認、原則は使えるが念のため明記しておく3. 知財担保融資・ABL に積極的な金融機関(日本政策金融公庫等)を選ぶ、メガバンクは評価を渋りがち4. 設定後も商標を使い続け、不使用取消(50条)で担保価値を消さないこと

訴えられた側:担保を取って融資する側のあなたへ。1. 対象が商標権・専用使用権なら、4項が準用する登録の効果(特許法98条)を踏まえ質権を登録する2. 通常使用権への質権は、2項により登録しなければ第三者対抗不可、設定と同時に登録を完了させる3. 1項により原則あなた(質権者)は商標を使えない、自ら使いたいなら契約で別段の定めを置く4. 借り手のライセンス料には3項の物上代位が及ぶ、払い渡し前の差押えを準備しておく

時効(請求できる期限):質権設定自体に特定の時効はないが、3項の物上代位を行使するには、ライセンス料等が債務者に払い渡される前に差押えが必要(特許法96条準用、民法304条)。払われた後では追えない。被担保債権そのものの消滅時効(民法166条、債権で原則5年または10年)にも注意(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:商標権・専用使用権・通常使用権はいずれも財産権として質権の目的となり、本条は民法の権利質(民法362条)の知的財産特則と位置づけられる。質権者の使用を原則禁止し設定者の使用継続を前提とするのは、商標の識別力・信用維持と不使用取消(50条)回避のためと解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:現行商標法(昭和34年法律第127号)の制定に伴い、商標権を目的とする質権に関する規定として整備された。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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