要点商標法 68 条の 23 は、国際登録に基づく団体商標の移転を原則禁止する。7 条 3 項の資格書面を提出できる相手への移転だけが例外として認められる。
Q · 国際登録した団体商標は、普通に売ったり譲ったりできないんですか?
原則移転できない。7 条 3 項の資格書面を出せる相手だけが例外。
商標法 68 条の 23 により、国際登録に基づく団体商標に係る商標権は、原則として移転できません。例外は、譲り受ける側が 7 条 3 項の書面(団体商標を保持できる組合等の法人であることの証明)を提出できる場合だけです。区分ごとに自由売買できる通常の商標権(24 条の 2)とは別世界で、受け皿が同じ団体性を備えていなければ権利は動きません。さらに 2 項は、公的機関等の商標移転を縛る 24 条の 3 を国際登録ベースの権利には適用しないと整理しています。
組合や協会が、自分たちのブランドを世界へ広げようとマドリッド協定の議定書ルートで団体商標を国際登録した。ここまでは順調だ。だが落とし穴はその先にある。商標法68条の23は、国際登録に基づく団体商標に係る商標権を、原則として『移転することができない』と定めている。普通の商標権なら、商品やサービスの区分ごとに自由に売り買いできる(24条の2)。ところが国際登録ベースの団体商標は、その自由が止められている。例外はただ一つ、7条3項に規定する書面、つまり団体商標を持つ資格のある法人であることを示す書面を提出する場合だけだ。さらに2項は、公的機関等の商標の移転を縛る24条の3を、国際登録に基づく商標権には適用しないと定める。この一条は、国内の移転ルールと国際登録制度のつなぎ目で、誰がどんな手続を踏めば権利を動かせるのかを書き換えている。あなたが組合の合併、事業譲渡、海外展開のスキームを描くとき、このつなぎ目を知らないまま設計図を引けば、最後の登録段階で全部が止まる。
商標法 68 条の 23 は、標章の国際登録に関するマドリッド協定の議定書に基づき国際登録された団体商標に係る商標権の移転を制限する特例規定である。第 1 項は 7 条 3 項の資格証明書面の提出がある場合を除き移転を禁止し、第 2 項は公的機関等の商標移転を制限する 24 条の 3 の不適用を定める。
組合や事業者団体が、その構成員に使わせる商標です。商品やサービスがその団体の構成員のものであることを示します。7 条が定義し、保有できる主体が限定されます。
通常の商標は事業者個人の出所表示ですが、団体商標は『この団体の構成員のもの』という集団的な信用を示します。保有主体と移転のルールが大きく異なります。
原則できません。商標法 68 条の 23 第 1 項が移転を禁じ、7 条 3 項の資格書面を提出できる相手への移転だけが例外です。
団体商標を保持する資格のある法人(組合等、外国法人ならこれに相当する組織)であることを示す書面です。これを提出できる相手にしか移転できません。
受け皿となる新組合が 7 条 3 項の資格を満たす形で設計されていれば移転登録できます。資格を満たさないと移転が止まり、再編全体に影響します。
相手が日本の団体商標を保持する資格に相当する組織でない限り譲れません。譲渡契約だけ結んでも移転登録は通らず、履行不能の契約が残ります。
標章の国際登録に関する協定議定書で、一つの出願で複数国に商標を登録できる制度です。商標法第 7 章の 2 が国内実施規定を置きます。
団体商標は『その団体の構成員のもの』という信用の塊だからです。誰にでも売れると出所表示が崩れ消費者が誤認するため、移転が原則制限されます。
本当である。68条の23第1項は、国際登録に基づく団体商標に係る商標権は原則として移転できないと定める。例外は、譲り受ける側が7条3項の書面(団体商標を持てる組合等の法人である証明)を出せる場合だけだ。区分ごとに自由売買できる普通の商標権(24条の2)とは別世界である。業界裏話ヒント:団体商標の価値は『構成員の商品である』という信用そのもの。受け皿が同じ性質の団体でなければ渡せない。M&Aの評価書に普通の資産として計上すると、後で必ず揉める。
普通の商標権は24条の2で、商品・サービスの区分ごとに分割してでも自由に移転できる。一方、国際登録に基づく団体商標は68条の23でその自由が止められ、7条3項の資格書面ルートでしか動かせない。さらに68条の23第2項は、公的機関の商標の移転を縛る24条の3を、国際登録ベースの権利には適用しないと整理している。業界裏話ヒント:この『国内ルートと国際登録ルートで移転規律が違う』という構造は、弁理士でも国際商標を扱わない人ほど精度が甘い。スキームを引く前に、どちらのルートの権利かを確認するのが分かれ目だ。
相手が7条3項の要件(団体商標を保有できる組合等に相当する法人であること、外国法人ならこれに相当する組織であること)を満たさない限り、譲っても移転登録は通らない。68条の23第1項の原則に戻り、移転は実現しない。業界裏話ヒント:資格を満たさない相手と先に譲渡契約を結ぶと、履行不能の契約を抱えるリスクがある。譲渡の合意より先に、相手の法人格と団体性を弁理士に確認させるのが鉄則。順番を逆にした瞬間、契約だけが宙に浮く。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 移転の可否 | 原則移転不可(68 条の 23 第 1 項) | — |
| 適用対象 | 国際登録に基づく団体商標に係る商標権 | — |
| 例外・要件 | 7 条 3 項の資格書面を提出する場合のみ移転可 | — |
| 24 条の 3 との関係 | 第 2 項で 24 条の 3 を不適用 | — |
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