要点商標法 68 条の 26 は、国際登録に基づく商標権の移転・放棄・処分の制限は国際登録簿への登録がなければ効力を生じないと定め、国内商標権の登録ルールの適用を除外する規定である。
Q · マドプロで国際登録した商標を譲渡契約で売ったら、もう相手のものになる?
いいえ、国際登録簿に記録されるまで効力は生じません
商標法 68 条の 26 第 1 項により、国際登録に基づく商標権の移転・信託による変更・放棄による消滅・処分の制限は、国際登録簿に登録(記録)しなければ効力を生じません。譲渡契約のサインは移転の原因にすぎず、効力発生の要件は WIPO が管理する国際登録簿への記録です。さらに第 2 項は、通常の国内商標権に適用される登録ルール(35 条が準用する特許法 98 条 1 項 1 号・2 項)を適用除外とするため、日本の特許庁の原簿で名義変更しても権利は動きません。
海外展開を見据えてマドリッドプロトコル経由で各国に商標を一括登録した。数年後、その事業をM&Aで売却することになり、譲渡契約書にサインした。これで商標権はあなたから買い手に移った、そう思っているなら危ない。商標法68条の26第1項は、国際登録に基づく商標権の移転や放棄などは「登録しなければ、その効力を生じない」と定める。ここでいう登録は、日本の特許庁の原簿ではなく、WIPOが管理する国際登録簿への記録を指す。第2項は、通常の国内商標権に適用される登録ルール(35条が準用する特許法98条)をあえて切り離す。つまり国内登録商標と同じ感覚で日本国内だけ手続を済ませても、国際登録に基づく商標権は動かない。譲渡契約という「紙の合意」と、効力発生の「登録」は別物だ。この一条を知らないと、売ったはずの商標がまだ自分名義のまま、というギャップが生まれる。
商標法 68 条の 26 は、国際登録に基づく商標権についての効力要件を定める規定である。移転、信託による変更、放棄による消滅、処分の制限は、WIPO が管理する国際登録簿に登録(記録)されてはじめて効力を生じる。第 2 項は、国内商標権に適用される登録規定(35 条準用特許法 98 条 1 項 1 号・2 項)の適用を除外する。
国際登録に基づく商標権の移転・信託による変更・放棄・処分の制限について、国際登録簿への登録を効力要件とする規定です。国内商標権の登録ルールは適用除外になります。
マドリッドプロトコルに基づき WIPO(世界知的所有権機関)国際事務局が管理する、商標の国際登録に関する原簿です。移転や名義変更はここへの記録で効力が生じます。
日本の特許庁の原簿ではなく、WIPO 国際事務局へ国際登録の移転(名義変更)を申請し、国際登録簿に記録される必要があります。記録されてはじめて移転の効力が生じます。
処分の制限(質権設定など)も 68 条の 26 第 1 項により国際登録簿への登録が効力要件です。記録されるまで担保設定の効力は生じないため、資金調達の段取りに影響します。
放棄による消滅も国際登録簿への登録が必要です。国内で放棄の意思表示をしても、国際登録簿に記録されるまで権利は消滅しません。
違います。国内商標権は特許庁原簿への登録、国際登録に基づく商標権は WIPO 国際登録簿への記録が効力要件です。ポートフォリオに両方ある場合、手続が二系統になります。
質権の設定や差押えなど、商標権の自由な処分を制限する事項のことです。国際登録に基づく商標権では、これらも国際登録簿への登録がなければ効力を生じません。
対象資産が国際登録に基づくものかを最初に確認し、国内原簿ではなく WIPO 国際登録簿を照会します。クロージング条件に国際登録簿への移転記録の完了を明記するのが安全です。
それでは効力が生じません。国際登録に基づく商標権の移転は、68条の26第1項により国際登録簿への登録(記録)が効力要件で、しかも同条2項で国内特許庁の登録ルール(35条準用特許法98条)は適用除外です。WIPOへの名義変更(国際登録の移転記録)の申請が必要になります。業界裏話ヒント:国内由来の商標権と国際登録に基づく商標権が混在するポートフォリオでは、移転手続が二系統になる。一括で「全部国内で名義変更」と段取りすると、国際登録分だけ効力未発生のまま残る事故が起きやすい。
二重譲渡の問題になります。国際登録に基づく商標権の移転は登録(記録)が効力要件なので、契約の先後ではなく国際登録簿への記録の先後で優劣が決まる可能性が高い。後から契約した相手が先に記録すれば、その者が権利を取得しかねません。業界裏話ヒント:だからクロージングと同時に記録申請を出すのが鉄則。契約書のサインで安心して記録を後回しにする実務担当者は意外に多く、そこが奪われる隙になる(最新の手続状況をご確認ください)。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 効力発生の要件 | 68 条の 26:国際登録簿(WIPO)への登録(記録) | — |
| 登録する場所 | ジュネーブの WIPO 国際登録簿 | — |
| 適用関係 | 国内登録ルールを適用除外(68 条の 26 第 2 項) | — |
| 実務上の確認方法 | 国際登録簿(ROMARIN 等)の照会が必須 | — |
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