商標法 第69条(指定商品又は指定役務が二以上の商標権についての特則)
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指定商品又は指定役務が二以上の商標登録又は商標権についての第十三条の二第四項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。)、第二十条第四項、第三十三条第一項、第三十四条の二、第三十五条において準用する特許法第九十八条第一項第一号、第四十三条の三第三項、第四十六条第三項、第四十六条の二、第五十四条、第五十六条第一項において若しくは第六十一条において準用する同法第百七十四条第三項においてそれぞれ準用する同法第百三十二条第一項、第五十九条、第六十条、第七十一条第一項第一号又は第七十五条第二項第四号の規定の適用については、指定商品又は指定役務ごとに商標登録がされ、又は商標権があるものとみなす。
この条文の基本情報
指定商品又は指定役務が二以上の商標権についての特則とは何ですか?
定義指定商品又は指定役務が二以上の商標権についての特則とは、商標法第69条に定められた規定で、「指定商品又は指定役務が二以上の商標登録又は商標権についての第十三条の二第四項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商標法第69条(指定商品又は指定役務が二以上の商標権についての特則)は、日本の商標法に含まれる条文です。
- 商標法第69条の条文原文は「指定商品又は指定役務が二以上の商標登録又は商標権についての第十三条の二第四項(第六十八条第一項において準用する場合を含む。」で始まります。
- 商標法第69条は第八章に置かれています。
- 商標法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 商標法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商標法第69条の前の条は商標法第68条の40です。
- 商標法第69条の次の条は商標法第70条です。
- 商標法第69条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第69条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000127 - 本サイト収録
商標法(昭和三十四年法律第百二十七号)第69条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000127/69
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商標法69条は、指定商品又は役務が二以上ある商標権について、無効審判・更新・移転などの場面では指定商品ごとに別々の商標権があるものとみなすと定める特則である。
Q · 商標を無効審判で攻められたら、登録全部が消えてしまうの?
いいえ。指定商品ごとに独立しており、争われた商品以外は無傷で残る
商標法69条により、指定商品又は役務が二以上ある商標権は、無効審判・登録異議・更新・移転などの場面で、指定商品ごとに別々の商標登録・別々の商標権があるものとみなされます。したがって無効審判で一部の指定商品について無効審決が確定しても、争われなかった他の商品の権利は有効に残ります。逆に相手の商標を崩したいときも、自分が使いたい商品の区分だけを狙い撃ちでき、攻めも守りも一本ずつ組み立て直せます。
解説
自社ブランドを思い切って10区分で商標登録した。盤石だと思っていた矢先、特許庁から無効審判請求の通知が届く。多くの経営者はここで「ブランドそのものが消える」と血の気が引く。だが商標法69条を握っていれば、見える景色がまるで違う。本条は、指定商品又は指定役務が二以上ある商標権について、無効審判、登録異議、更新、移転といった主要な場面で、指定商品又は指定役務ごとに別々の商標登録がされ、別々の商標権があるものとみなすと定める。つまりあなたの「一つの登録」は、法律上は指定した商品の数だけ独立した権利の束だ。相手が攻めているのが3商品なら、残りの権利は審決がどう転んでも無傷で生き残る。逆に、邪魔な相手の商標を崩したいときも、全部を倒す必要はなく、あなたが欲しい商品の区分だけを狙い撃ちできる。攻めも守りも、一本ずつ組み立て直せるのだ。
法的な位置づけ
商標法69条は、指定商品又は指定役務が二以上ある商標登録又は商標権について、無効審判・登録異議・存続期間の更新・移転その他の所定の場面における規定の適用上、指定商品又は指定役務ごとに商標登録がされ、又は商標権があるものとみなす旨を定める。登録という外形を一つに保ちつつ、権利行使の局面では各指定商品を独立した権利として扱う特則である。
よくある質問 AI による整理
Q1商標法69条とは何ですか?
指定商品又は役務が二以上ある商標権を、無効審判や更新などの所定の場面で指定商品ごとに別々の商標権とみなす特則です。一つの登録を権利の束として扱います。
Q2商標の一部無効とは何ですか?
指定商品の一部についてのみ無効理由がある場合に、その商品についてだけ商標登録を無効とする制度です。69条により他の商品の権利は有効に残ります。
Q3使っていない指定商品はどうなりますか?
不使用取消審判(商標法50条)の標的になり得ます。継続して3年以上使用していないと、第三者の請求でその区分の登録が取り消される可能性があります。
Q4商標の更新は区分ごとにできますか?
できます。20条4項により更新は指定商品ごとに扱われるため、実際に使う区分だけ更新し、不要な区分は手放して費用を圧縮できます。
Q5商標の一部移転はできますか?
できます。69条により権利が指定商品ごとに独立しているため、指定商品の一部について商標権を分割して他者に移転することが可能です。
Q6商標の不使用取消はどの範囲でできますか?
登録全体ではなく、不使用の指定商品の区分を狙って請求できます。69条で権利が独立しているため、一部の区分だけを取り消すことが可能です。
Q7多区分で商標登録するメリットとデメリットは?
メリットは広い保護範囲、デメリットは更新料の増加と不使用区分の取消リスクです。使う区分を見極めたポートフォリオ管理が重要です。
Q8商標登録異議申立ては一部の商品だけにできますか?
できます。69条により登録異議も指定商品ごとに判断されるため、特定の指定商品についてのみ取消決定がされ、他の商品の登録は維持されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1商標を無効にされたら、登録全部が消えるんですか?
いいえ。69条により、無効審判は指定商品又は役務ごとに判断されます。一部の商品について無効審決が確定しても、争われなかった他の商品の権利は有効に残ります(商標法46条、46条の2、54条)。実務のポイント:実務では、争われた商品のうち使用実績の薄いものをあえて手放し、核心商品の防御に全弾を集中するのが定石。全部を等しく守ろうとした側が、結局いちばん大事な商品を落とす
Q2使っていない区分まで更新料を払うのは無駄ですか?
20条4項により更新は指定商品ごとに扱えるので、使っている商品だけ更新し、不要な区分は手放せます。しかも使っていない指定商品は他社からの不使用取消審判(商標法50条)の標的であり続けます。実務のポイント:『念のため』と広く取った区分が、実は他社に攻め込まれる入口になっている。更新のたびにポートフォリオを棚卸しするのがプロの管理
Q3相手の商標が邪魔だけど、全部無効にするのは大変では?
全部を崩す必要はありません。69条で権利が指定商品ごとに独立しているので、あなたが本当に使いたい商品の区分だけを狙って無効審判や不使用取消を起こせます。実務のポイント:全面無効を狙うと立証も費用も膨らみ、相手も死に物狂いで抵抗する。一点突破に絞ると相手も『全面戦争ではない』と読んで、共存や和解に応じやすくなる
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば登録商標は『一つ』。だが法律から見れば、指定した商品又は役務の数だけ独立した権利の束だ。この落差を知らないまま無効審判を全面戦争と捉えると、防御資源を全商品に薄く分散させ、本当に守るべき核心商品まで取りこぼす
- 無効審判で『一部の商品だけ負ける』ことがあるのは何となく知っていても、その一部敗訴が残りの権利にいっさい波及しないという独立性の深さまで理解している人は少ない。独立しているということは、裏を返せば相手にとって狙い撃ちしやすいということでもある
- 『更新さえすればすべての指定商品が守られる』と思い込みがちだが、使っていない指定商品は不使用取消審判(商標法50条)の標的であり続ける。更新料を払い続けても、使っていない区分は実は守れていない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 69条:全場面を横断する『指定商品ごとに独立』のメタ規定 | 46条:無効審判(指定商品ごとに無効判断) 20条4項:存続期間の更新(指定商品ごとに更新可) |
| 効果が及ぶ範囲 | 無効・異議・更新・移転・査定など所定の全場面に共通適用 | 無効審決の効果は当該指定商品にのみ及ぶ 更新の効果は更新した指定商品にのみ及ぶ |
| 実務上の使いどころ | 攻守の射程を一品ずつ切り分ける土台となる原則 | 核心商品に防御を集中し不要区分を放棄する判断 使う区分だけ更新し更新料を圧縮する判断 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も評定・異議・廃止を指定商品又は役務ごとに判断し、部分無効・部分廃止を認める点で日本69条と同趣旨。
韓国も無効審判・取消審判を指定商品ごとに請求でき、一部の指定商品のみの無効・取消を認める。
ドイツも商品・役務ごとの一部無効・部分的取消を認め、EU 商標規則とも整合する。
米国も指定商品・役務ごとに部分取消(partial cancellation)を認め、クラス単位での権利処理が可能。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 資金繰りが苦しいスタートアップのあなたは、10区分で取った商標の更新料に頭を抱える。20条4項により更新は指定商品ごとに扱われるので、実際に使う3区分だけ更新して費用を圧縮できる。残りは思い切って手放す、それも一つの戦略だ
- もし、競合の登録商標が邪魔で、自分の一商品にだけその名前を使いたいとしたら? 相手の登録全部を無効にする必要はない。その指定商品の区分だけを狙って無効審判や不使用取消を起こせば、費用も立証の負担も一気に軽くなる
- 無効審判の通知が届いた。だが指定商品20のうち、争われているのはわずか3。残り17の権利は、審決がどう転んでも無傷で残る
- 買収先ブランドのデューデリ中、ある指定商品に無効審判が係属していると判明。クロージングまであと10日。だが69条により、係属していない商品の権利は有効だ。ブランド全体を諦める前に、無傷の範囲を切り分けろ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無効審判や登録異議の通知が来たら、まず争われている指定商品又は役務の範囲を特定する。69条により、それ以外の権利は審決の影響を受けない2. 争われている商品の中でも、売上や使用実績の薄いものは放棄を検討し、核心商品に答弁と証拠を集中する3. 使用の事実を示す証拠(販売実績、広告、納品書)を商品ごとに整理4. 答弁書の提出期限を厳守し、弁理士と防御範囲の優先順位を詰める
訴えられた側:1. 他人の登録商標が自分の事業の障害なら、相手の登録全部を崩そうとせず、自分が使いたい指定商品の区分だけに標的を絞る2. その区分について無効理由(先願、識別力欠如等)または不使用の事実があるか調査する3. 一点突破は費用も立証も軽く、相手も和解に応じやすい4. 一部の無効理由には除斥期間(商標法47条、登録から5年)があるので期限内に動く
時効(請求できる期限):無効審判の請求自体に一律の期限はないが、一部の無効理由は商標権の設定登録の日から5年で除斥される(商標法47条)。存続期間の更新登録の申請は満了前6か月から満了日まで、徒過しても6か月の追納期間がある(商標法20条3項、21条)(最新の改正状況をご確認ください)
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