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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 6 分6 分6 分

障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の4

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  1. 事業主は、前二条に規定する措置を講ずるに当たつては、障害者の意向を十分に尊重しなければならない。
  2. 2.事業主は、前条に規定する措置に関し、その雇用する障害者である労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の4は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
  2. 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の4の条文原文は「事業主は、前二条に規定する措置を講ずるに当たつては、障害者の意向を十分に尊重しなければならない。」で始まります。
  3. 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の4は第二章の二 障害者に対する差別の禁止等に置かれています。
  4. 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
  5. 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の4の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の3です。
  7. 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の4の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の5です。
  8. 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第36条の4
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123
  • 本サイト収録障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第36条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/36_4

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点障害者雇用促進法36条の4は、事業主が合理的配慮を講じる際に障害者本人の意向を十分に尊重し、相談に応じて適切に対応する体制を整備する義務を定める。希望通りの配慮までは保障しない。

Q · 職場で配慮をお願いしたら、会社は私の希望どおりにしてくれるの?

意向の尊重は義務だが、希望通りの実施までは義務でない

障害者雇用促進法36条の4第1項により、事業主は合理的配慮を講じる際、障害者本人の意向を十分に尊重しなければなりません。ただし厚生労働省の指針では、配慮の方法が複数ある場合、話し合いのうえで事業主がより負担の軽い方法を選べるとされ、過重な負担となる配慮は義務の範囲外です(36条の3但書)。第2項は、相談に応じる窓口などの体制整備を企業規模を問わず義務付けています。

解説

人事に「何か配慮してほしいことはありますか」と聞かれ、とっさに「大丈夫です」と答えてしまう。障害のある労働者の多くが、この一言で自分の交渉カードを手放している。36条の4第1項は、事業主が合理的配慮(障害があっても力を発揮できるよう職場側が行う調整。例:通院に合わせた勤務時間の変更、口頭指示の文書化)を講じるとき、障害者本人の意向を十分に尊重するよう義務付けている。第2項は、相談に応じる窓口などの体制を整える義務である。ただし「意向の尊重」は「希望どおりにする」という意味ではない。厚生労働省の指針では、配慮の方法が複数ある場合、事業主は本人と話し合ったうえで、より負担の軽い方法を選んでよいとされている。結果を左右するのは話し合いの中身であり、そこで何を伝え、何を記録に残したかが、後に労働局の紛争解決援助や調停へ進んだときの足場になる。黙っていれば、尊重されるはずの意向そのものが存在しないことになる。

法的な位置づけ

障害者雇用促進法36条の4は、合理的配慮の実施過程に関する手続的義務を定める規定である。第1項は、事業主が36条の2および36条の3の措置を講じるに当たり障害者の意向を十分に尊重すべき義務を、第2項は、障害者である労働者からの相談に応じ適切に対応するための体制整備その他の雇用管理上必要な措置を講じる義務を事業主に課す。

手順

  1. 1.必要な配慮を具体化する 業務上の支障と、それを解消する具体的な配慮(通院のための中抜け、指示の文書化など)を三行程度のメモにまとめる。複数の選択肢を用意しておくと話し合いが進みやすい
  2. 2.相談窓口・面談で意向を伝える 社内の相談窓口や上司・人事との面談で配慮の希望を伝える。採用内定後や復職面談の前など、配置が決まる前の段階が最も効果的
  3. 3.話し合いの内容を書面で残す 面談後、伝えた希望と会社の回答をメールで送り返し記録化する。事業主側も、本人の希望、検討した選択肢、判断と理由を記録しておく
  4. 4.拒否・代替案には理由の説明を求める 配慮が見送られた場合、過重な負担と判断した理由の説明を求め、部分的な実施や別の方法を提案する。社内で解決しなければ労働局の紛争解決援助・調停を検討する

よくある質問 AI による整理

Q1障害者雇用促進法36条の4とは?

事業主に対し、合理的配慮を講じる際の障害者本人の意向尊重義務と、障害のある労働者からの相談に対応する体制の整備義務を定めた条文です。

Q2合理的配慮の相談窓口は設置義務がある?

あります。36条の4第2項は企業規模を限定しておらず、障害のある労働者を雇う事業主は、相談に応じ適切に対応する体制を整える必要があります。

Q3合理的配慮の申し出方法は?

必要な配慮を具体的に書き出し、面談で伝えたうえでメールなど書面でも送ります。申し出の日付と内容が記録に残ることが重要です。

Q4合理的配慮 断られた 違法?

過重な負担を理由とする拒否は直ちに違法ではありません。ただし事業主は理由を説明し、代替手段を検討すべきとされ、説明のない拒否は問題になりえます。

Q5障害者手帳がなくても合理的配慮を求められる?

求められます。同法2条の障害者は手帳の有無で決まらず、長期にわたり職業生活に相当の制限を受ける精神疾患や発達障害の方も対象になりえます。

Q6合理的配慮の義務はいつから?

平成25年(2013年)の法改正で新設され、平成28年(2016年)4月1日から民間事業主にも法的義務として施行されています。

Q7合理的配慮を相談したら不利益な扱いを受けたらどうする?

申し出前後の配置や評価の変化を時系列で記録し、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に紛争解決援助や調停を申し立てることができます。

Q8中小企業も合理的配慮の相談体制が必要?

必要です。専任担当者までは求められなくても、誰に相談すればよいかを社内で決めて障害のある労働者に周知しておくことが求められます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1配慮をお願いしたら、評価が下がったりしませんか?

相談したこと自体を理由に不利益な取扱いをすることは、厚生労働省の合理的配慮指針で禁止の周知を求められている。障害を理由とする差別は35条でも禁止されている。実務のポイント:争いになったとき決め手になるのは、申し出の前後で何が変わったかを示す時系列である。申し出の日付と、その後の配置や評価の変化をメモしておくだけで、労働局での調停の進み方が変わる

Q2会社に「その配慮は無理」と言われたら、もう打つ手はないんですか?

36条の3但書により、過重な負担となる配慮は義務の範囲外である。ただし過重かどうかは、企業規模や費用、実現の困難さなどから個別に判断され、会社は理由を説明すべきとされている。実務のポイント:全面的に断られても「部分的になら可能か」「別の方法ならどうか」と聞き直すのが有効である。指針は代替手段の検討を前提にしているため、ゼロか百かの交渉にしない人ほど多くを得ている

間違えやすい点 AI による整理

  • 「意向を尊重」とあるので、希望を出せば会社はその通りにしなければならないと思われがちである。実際には、事業主は話し合いのうえで負担の軽い代替手段を選べるし、過重な負担となる配慮は義務の範囲外である(36条の2・36条の3の但書)。法律が保障しているのは結果ではなく、意向を聴いて検討してもらうプロセスである
  • 相談窓口は大企業だけの話だと考える中小企業の経営者は多いが、第2項に企業規模の限定はない。従業員10人の会社でも、障害のある労働者を1人雇えば相談体制の整備義務が生じる。専任担当者を置く必要はないとしても、「誰に相談すればよいか」が社内で決まっていない状態は義務の空白にあたる
  • 障害者手帳がなければ対象外だと思い込んでいる人が多い。だがこの法律でいう障害者(2条)は手帳の有無で決まらず、心身の機能障害のため長期にわたり職業生活に相当の制限を受ける者を広く含む。手帳を持たない精神疾患や発達障害の労働者も、相談と配慮の対象になりうる
比較の観点この条文ほかの条文
規律の対象36条の4:配慮を講じる過程(意向尊重・相談体制)36条の2:募集・採用時の合理的配慮
36条の3:採用後の合理的配慮
配慮を始める契機前二条の措置を講じる際の本人との対話障害者からの申出
障害の特性に配慮した措置の必要性(申出は要件とされない)
義務の性質手続的義務(意向を聴いて検討する・体制を整える)実体的義務(必要な措置を講じる)
実体的義務(必要な措置を講じる)
限界手段の最終選択は事業主に残る過重な負担となる場合は除外
過重な負担となる場合は除外

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
身心障礙者權益保障法・身心障礙者權利公約施行法

台湾は条約施行法により合理的調整の概念を国内に導入しているが、雇用の場での本人意向の尊重や相談体制整備を個別条文で明示する日本型の規定とは構造が異なる

韓国
장애인차별금지 및 권리구제 등에 관한 법률 제11조

韓国は差別禁止法の中で使用者の正当な便宜提供義務を定め、提供拒否自体を差別と位置付ける点で日本より実体面の色彩が強い

ドイツ
SGB IX § 164 Abs. 4

ドイツは重度障害者に障害に適した就労を求める請求権を認め、事業所の重度障害者代表が協議に関与する集団的な仕組みを持つ

アメリカ
ADA Title I / 29 C.F.R. § 1630.2(o)(3)

米国の規則は使用者と労働者の非公式な対話(interactive process)による配慮決定を想定しており、本条の意向尊重と発想が近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • うつ病で休職し、復職面談を控えている。「時短から始めたい」と伝えるべきか迷っているうちに、会社は元のフルタイム勤務を前提に復職日を決めてしまった。面談まであと3日。希望をメモにまとめ、面談前にメールでも送っておけば、意向を聴いた記録が残る
  • 発達障害の診断を受けている部下から「口頭の指示だと抜け漏れが出るので、チャットで送ってほしい」と頼まれた。課長であるあなたは「特別扱いはできない」と断った。この対応が、会社として相談に適切に対応する体制が機能していない証拠として扱われる可能性がある
  • 相談窓口に配慮を申し出たら、翌月から重要な案件を外された。これは偶然なのか、それとも会社の義務違反なのか?
  • 車椅子を使う新入社員。会社は良かれと思って、本人に聞かないまま1階の倉庫部門へ配属した。本人が希望していたのは企画職で、必要だったのはスロープ1本だけだった

取るべき行動

被害を受けた側:1. 必要な配慮を具体的に書き出す(例:週1回の通院のための中抜け、マニュアルの文書化)2. 面談で伝え、内容をメールで送り返して記録を残す3. 断られたら理由の説明を求め、代替案を一緒に考えたいと伝える4. 社内で解決しなければ、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に紛争解決援助や調停を申し立てる(74条の6、74条の7)。費用はかからない

訴えられた側:1. 相談窓口と担当者を決め、障害のある労働者に周知する2. 面談の日時、本人の希望、検討した選択肢、最終判断と理由を記録する3. 配慮を見送る場合や代替手段を選ぶ場合は、理由を本人に説明する4. 相談したことを理由とする不利益な取扱いをしない方針を明示し、管理職に研修する。記録がないと、誠実に検討した事実を証明できない

時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。配慮の不備により心身の健康を損ねた損害賠償は、人の生命・身体の侵害として知った時から5年(民法167条、724条の2)。労働局への援助申立てに期限はないが、在職中に動くほうが選択肢は多い

学説

通説:36条の4は合理的配慮の内容を事業主が一方的に決めるのではなく、本人との対話を通じて決定することを求める手続的規定であり、最終的な手段選択の裁量は事業主に残るとする理解が一般的である

改正沿革 AI による整理

  • 平成25年(2013年)改正、平成28年(2016年)4月1日施行 障害者権利条約の批准に向けた法改正で、差別禁止(34条・35条)、合理的配慮(36条の2・36条の3)とともに新設。意向尊重義務と相談体制整備義務を定めた

改正の年表

  1. 1.平成25年(2013年) 新設:障害者権利条約の批准に向けた改正(平成25年法律第46号)で、差別禁止・合理的配慮の規定とともに新設。平成28年(2016年)4月1日施行

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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