障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の2(雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会の確保等を図るための措置)
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事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となつている事情を改善するため、労働者の募集及び採用に当たり障害者からの申出により当該障害者の障害の特性に配慮した必要な措置を講じなければならない。ただし、事業主に対して過重な負担を及ぼすこととなるときは、この限りでない。
この条文の基本情報
雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会の確保等を図るための措置とは何ですか?
定義雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会の確保等を図るための措置とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の2に定められた規定で、「事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となつている事情を改善するため、労働者の募集及び採用に当たり障害者からの…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の2(雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会の確保等を図るための措置)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の2の条文原文は「事業主は、労働者の募集及び採用について、障害者と障害者でない者との均等な機会の確保の支障となつている事情を改善するため、労働者の募集及び採用に当たり障害者からの…」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の2は第二章の二 障害者に対する差別の禁止等に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の2の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第36条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の2の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の3です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第36条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第36条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第36条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/36_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法36条の2は、募集・採用時に障害者から申出があれば、事業主に障害特性に配慮した措置を義務付ける。過重な負担となる場合は除外される。
Q · 採用面接で障害への配慮をお願いしたら、会社は応じないといけないの?
申出があれば原則義務。過重な負担なら例外だが代替策が必要
障害者雇用促進法36条の2により、事業主は募集・採用に当たり、障害者からの申出があれば障害の特性に配慮した必要な措置を講じなければなりません。筆談での面接、試験時間の延長、会場の変更などが典型例です。対象は従業員数を問わず全ての事業主で、障害者手帳の有無も問いません。過重な負担となる場合は例外ですが、合理的配慮指針により、理由の説明と負担にならない範囲の代替措置の検討が求められます。
解説
面接会場で「筆談でお願いできますか」と頼んだとき、会社は「前例がない」とは言えない。2016年4月から、事業主(労働者を雇う会社や個人)には、募集・採用の段階で障害者から申出があれば、その障害の特性に合わせた措置を講じる法的義務がある。対象は大企業だけでなく、従業員1人の事業主も含む。障害者手帳がなくてもよい。発達障害や精神障害で就労に相当の制限がある人も、この条文が守る「障害者」(2条1号)に入る。ただし、採用段階で守ってもらうには一つ条件がある。あなたの側からの「申出」である。採用後の職場では会社から確認する義務がある(36条の3)のに対し、採用前は黙っていれば会社に配慮の義務は生じない。会社側には「過重な負担」という例外があるが、断るなら理由を説明し、負担にならない範囲の代わりの措置を探す必要がある(合理的配慮指針)。頼むか黙るか、その一手で選考の土俵が変わる。
法的な位置づけ
採用時の合理的配慮とは、障害者の雇用の促進等に関する法律36条の2に基づき、事業主が労働者の募集及び採用に当たって、障害者からの申出を受け、その障害の特性に配慮した必要な措置を講じる義務をいう。均等な機会の確保の支障となる事情の改善を目的とし、事業主に過重な負担を及ぼす場合は義務を負わない。
手順
- 1.必要な配慮を具体化する 障害名ではなく「選考のどの場面で何に困るか」と「どの措置があれば力を発揮できるか」を整理する。筆談、字幕・チャット併用、試験時間の延長、会場の階の変更、支援者の同席など、代替案も含めて書き出す
- 2.応募時に記録が残る形で申し出る 応募時または面接日程の確定直後に、採用担当者へメールで申し出る。応募職種、選考日程、困りごと、希望する措置を明記し、送信記録を保存する
- 3.会社と話し合い、措置を確定する 会社から確認や代替案の提示があれば、実施可能な措置をすり合わせる。拒否された場合は、理由の説明と代わりに可能な方法を書面で求める
- 4.解決しなければ労働局に相談する 回答がない、または理由が不合理な場合は、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談する。紛争解決の援助や調停を無料で利用でき、ハローワークの専門援助部門や就労移行支援事業所の同行も検討する
よくある質問 AI による整理
Q1合理的配慮とは?採用面接ではどんな配慮を頼める?
障害の特性に合わせて選考方法を調整する措置です。指針は、筆談による面接、点字や音声での試験、試験時間の延長、面接会場の変更などを例に挙げています。
Q2合理的配慮の申出はいつまでにすべき?
法律上の期限はありませんが、面接や試験の準備に間に合うよう、応募時か日程確定直後に申し出るのが実務上の基本です。当日の口頭申出では対応が難しくなります。
Q3障害者手帳がなくても合理的配慮は受けられる?
受けられます。本条の対象は障害者雇用促進法2条1号の障害者で、手帳の有無を問いません。発達障害や精神障害で職業生活に相当の制限を受ける人も含まれます。
Q4合理的配慮を断るのは違法?
過重な負担に当たらないのに断れば本条違反となりえます。過重な負担に当たる場合でも、理由の説明と、負担にならない範囲の代替措置の検討が指針で求められます。
Q5合理的配慮の申出は書面でないとダメ?
法律上の様式の定めはなく、口頭でも申出になります。ただし内容や日付が残らないと後で争いになりやすいため、メールなど記録に残る形が実務上は安全です。
Q6合理的配慮を拒否されたら相談先はどこ?
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)が窓口です。労働局長による紛争解決の援助や、障害者雇用調停会議による調停を無料で利用できます。
Q7転職エージェント経由の応募でも合理的配慮は求められる?
義務を負うのは選考を行う採用企業(事業主)です。紹介会社のフォームに配慮欄がなくても、採用企業の担当者へ直接申し出ることができます。
Q8合理的配慮の費用に助成金は使える?
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の助成金などを使える場合があります。公的支援の有無は、過重な負担かどうかの判断要素の一つです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1配慮をお願いしたら、それだけで落とされませんか?
申出や障害を理由に不採用とすることは、募集・採用での差別を禁じる34条の問題になりうる。ただし、不採用の理由が本当に配慮申出だったかの立証は簡単ではない。実務のポイント:申出から選考結果までのやり取りをすべてメールで残しておくと、労働局の調停で時系列を示す材料になる。会社側も記録が残っていると分かっている相手には慎重になる
Q2会社が「うちは小さいから無理」と言ってきたら終わりですか?
終わりではない。過重な負担かどうかは企業規模だけで決まらず、費用や実現の難しさ、公的支援の有無などを総合して判断される(36条の5に基づく合理的配慮指針)。断る場合も理由の説明と代替措置の検討が必要である。実務のポイント:中小企業の多くは、助成金で費用の大半をまかなえる場合があることを知らない。情報を渡すだけで話が進むことがある
間違えやすい点 AI による整理
- 「障害者手帳を持っていないから自分は対象外」と考えて申出をあきらめる人は多い。しかし法定雇用率のカウント対象(原則として手帳所持者)と、本条の配慮対象は別物である。診断があり、職業生活に相当の制限を受けている発達障害・精神障害の人も対象に含まれる。雇用率の基準と配慮の基準を混同すると、自分から権利の外に出てしまう
- 採用段階の配慮義務があることまでは知っていても、それが「申出」をきっかけに動く仕組みだと知らない人は多い。採用後(36条の3)は会社側に確認義務があるが、採用前の義務は本人からの申出が起点になる。黙っていて配慮がなかった選考に後から文句を言っても、本条違反を問うのは難しい
- 会社側が抱きがちな「過重な負担と言えば断れる」という理解は、問いの立て方そのものが誤っている。指針は、事業活動への影響、実現の難しさ、費用、企業規模、財務状況、公的支援の有無を総合して判断するよう求めている。さらに、断るときは理由を説明し、負担にならない範囲で別の措置を講じなければならない。問われているのは「断れるか」ではなく「どこまでなら応じられるか」である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の起点 | 36条の2:障害者からの申出(募集・採用段階) | 36条の3:事業主側からの確認(採用後の職場) 34条:申出を要しない(差別的取扱いの禁止) |
| 事業主に求められる行為 | 障害特性に配慮した必要な措置を講じる(作為) | 職務遂行の支障を改善する措置を講じる(作為) 障害を理由に不利に扱わない(不作為) |
| 例外 | 過重な負担を及ぼす場合(理由説明・代替措置の検討が必要) | 過重な負担を及ぼす場合 例外規定なし |
| 違反時の手段 | 厚生労働大臣の助言・指導・勧告(36条の6)、労働局の援助・調停 | 厚生労働大臣の助言・指導・勧告(36条の6)、労働局の援助・調停 厚生労働大臣の助言・指導・勧告(36条の6)、労働局の援助・調停 |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は障害を理由とする就業差別の禁止が中心で、採用段階の合理的配慮を事業主に明文で義務付ける規定は日本ほど具体化されていない
韓国は差別禁止法の中で使用者の正当な便宜提供義務を定め、募集・採用段階も射程に含む点で日本と近い構造をとる
ドイツは一般平等待遇法による差別禁止と、社会法典第9編による重度障害者向けの事業主義務を組み合わせて対応する
フランスは使用者に「適切な措置」を講じる義務を課し、不均衡な負担を例外とする点で日本と同型。措置の拒否は差別と評価されうる
米国 ADA は応募者に対する reasonable accommodation 義務と undue hardship の例外を定める。適用対象は原則15人以上の使用者で、全事業主を対象とする日本より狭い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 聴覚障害のあるあなたが Web 面接の案内を受けた。音声だけの面接だと、質問の半分が聞き取れないまま終わる。応募フォームの備考欄やメールで「字幕機能またはチャット併用」を申し出れば、会社はそれを検討する義務を負う。何も言わずに面接に臨めば、その義務はそもそも生じない
- ADHD の診断を受けている求職者が、一次選考の Web 適性検査の受検期限まであと3日というところで、時間制限のある形式に気づいた。期限が過ぎてからでは遅い。今日のうちに採用担当へ試験時間の延長や別形式での受検を申し出れば、指針が例に挙げる配慮として検討の対象になる
- 人事担当のあなたのもとに、車いすの応募者から「面接会場を1階にしてほしい」とメールが届いた。会場は3階で、エレベーターはない。「対応できないので辞退してください」と返せば、本条違反の疑いが生じる。1階の応接室を使う、オンライン面接に切り替えるといった代わりの手段があるなら、それは過重な負担にあたらない
- もし、うつ病の治療歴を伝えて「面接は午前中だけにしてほしい」と頼んだら、それが理由で落とされたらどうなる? 配慮の申出を理由とする不利益な扱いは、34条の差別禁止にかかわる問題になりうる。都道府県労働局に相談できる
- 採用担当者の手元に点字受験の希望が1件。外注すると費用は数万円かかる。それが資本金数億円の会社にとって過重な負担かといえば、通常は認められにくい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 必要な配慮(筆談、試験時間延長、会場の階、面接時の支援者同席など)を具体的に書き、応募時にメールで申し出る。障害名だけでなく「何に困るか」を伝える2. 拒否されたら理由と代替案を書面で求める3. 回答がない、または不合理なら、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談する。紛争解決の援助や調停(74条の6、74条の7)を無料で使える4. 就労移行支援事業所やハローワークの専門援助部門に同行や調整を頼むのも有効
訴えられた側:1. 申出を受けたら即答で断らず、本人と話し合って具体的なニーズを確認する2. 費用・企業規模・助成金の有無(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構の助成金など)を検討した記録を残す3. 過重な負担と判断する場合は、理由を本人に説明し、負担にならない範囲の代替措置を提示する4. 申出を理由に選考で不利に扱わないよう、選考基準を事前に文書化しておく
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。不法行為として損害賠償を請求する場合は、損害と加害者を知った時から3年(民法724条)。実務上は、選考結果が出る前の申出・交渉段階が最も効く
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正、平成28年(2016年)4月1日施行 障害者権利条約の批准に向けた改正で新設。募集・採用時、障害者からの申出に基づく合理的配慮の提供を事業主に義務付け、過重な負担の場合の例外を置いた
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:障害者権利条約の批准に向けた改正(平成28年(2016年)4月1日施行)で新設。募集・採用時に障害者の申出に基づく合理的配慮の提供を事業主に義務付け、過重な負担の例外を置いた
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