障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の5(紛争の解決の促進に関する特例)
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第三十四条、第三十五条、第三十六条の二及び第三十六条の三に定める事項についての障害者である労働者と事業主との間の紛争については、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律(平成十三年法律第百十二号)第四条、第五条及び第十二条から第十九条までの規定は適用せず、次条から第七十四条の八までに定めるところによる。
この条文の基本情報
紛争の解決の促進に関する特例とは何ですか?
定義紛争の解決の促進に関する特例とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の5に定められた規定で、「第三十四条、第三十五条、第三十六条の二及び第三十六条の三に定める事項についての障害者である労働者と事業主との間の紛争については、個別労働関係紛争の解決の促進に関…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の5(紛争の解決の促進に関する特例)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の5の条文原文は「第三十四条、第三十五条、第三十六条の二及び第三十六条の三に定める事項についての障害者である労働者と事業主との間の紛争については、個別労働関係紛争の解決の促進に関…」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の5は第一節 紛争の解決の援助に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の5の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の4です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の5の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の6です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第74条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第74条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第74条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/74_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法74条の5は、障害者差別と合理的配慮の紛争に一般の労働局あっせんを適用せず、労働局長の助言・指導・勧告と調停委員会の調停で解決すると定める。
Q · 障害者差別や合理的配慮の拒否で会社ともめたら、労働局の普通のあっせんを使えばいいの?
使えない。専用の援助と調停で扱われる
障害者雇用促進法74条の5により、採用差別(34条)、待遇差別(35条)、合理的配慮(36条の2・36条の3)をめぐる紛争には、個別労働関係紛争解決促進法のあっせん等が適用されません。代わりに、都道府県労働局長による助言・指導・勧告(74条の6)と、紛争調整委員会による調停(74条の7)を利用します。ただし募集・採用段階の紛争は調停の対象外で、労働局長の援助のみとなります。
解説
同じ職場トラブルでも、障害者差別と合理的配慮をめぐる争いは、一般の労働紛争とは別の線路を走る。通常の個別労働紛争なら、都道府県労働局長の「助言・指導」と紛争調整委員会の「あっせん」が用意されている。ところが本条は、採用差別(34条)、待遇差別(35条)、合理的配慮(36条の2、36条の3)の四つをめぐる争いについて、その一般ルートを外すと定めている。代わりに乗るのが、障害者雇用促進法の専用ルートである。労働局長は助言・指導に加えて「勧告」まで出せる(74条の6)。あっせんの代わりには「調停」が用意され、調停委員会が調停案を作って受諾を勧めることができる(74条の7)。窓口は同じ労働局でも、どちらの法律で申し立てるかによって、相手に届く圧力の強さが変わる。「障害者雇用促進法の紛争解決援助を求めます」と制度名で切り出せるかどうか。差はその一言から始まる
法的な位置づけ
障害者雇用促進法74条の5は、障害者である労働者と事業主との間の紛争のうち、採用差別の禁止、待遇差別の禁止及び合理的配慮の提供義務に関するものについて、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律の一般的な紛争解決手続の適用を除外し、同法74条の6から74条の8までの特例手続に委ねる旨を定めた規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.配慮の要求と会社の回答を記録する 求めた合理的配慮の内容、日付、会社の回答をメールやチャットのまま保存し、時系列メモにまとめる。差別が疑われる場合は具体的な言動も記録する
- 2.社内の苦情処理窓口に書面で申し出る 74条の4に基づく自主的解決のため、社内の相談窓口や苦情処理機関に書面で申し出て、会社の回答を書面で受け取る
- 3.労働局長に援助を求める 都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に、障害者雇用促進法74条の6に基づく援助を求める。助言・指導・勧告が行われる。採用段階の紛争はここが主たるルートとなる
- 4.調停を申請する 待遇差別や雇用後の合理的配慮の紛争であれば、74条の7に基づき紛争調整委員会の調停を申請する。調停委員会が調停案を作成し受諾を勧告できる
- 5.調停打ち切り後の訴訟を検討する 調停が打ち切られた場合、通知を受けた日から30日以内に訴えを提起すれば時効の完成猶予を受けられるとされる(74条の8)。最新の改正状況を確認し、弁護士に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1障害者雇用促進法74条の5とは?
障害者差別と合理的配慮をめぐる職場紛争について、一般の個別労働紛争の手続を外し、労働局長の援助と調停という専用ルートで解決すると定めた条文です。
Q2合理的配慮を拒否されたらどこに相談する?
まず社内の相談窓口に書面で申し出て、解決しなければ都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に障害者雇用促進法に基づく援助を求めます。
Q3労働局長の「勧告」とは何ですか?
助言・指導より一歩踏み込んだ、紛争解決のための具体的な措置を事業主に促す行政上の働きかけです(74条の6)。法的な強制力はありません。
Q4障害者雇用の紛争解決援助に費用はかかる?
労働局長の援助も紛争調整委員会の調停も無料で、手続は非公開です。弁護士を立てなくても本人が申し立てられます。
Q5障害者雇用の調停はどうやって申請する?
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に調停申請書を提出します。対象は待遇差別と雇用後の合理的配慮の紛争で、採用段階の紛争は対象外です。
Q6障害者手帳がなくても労働局の援助は使える?
使える場合があります。本法の「障害者」は手帳の有無ではなく、長期にわたり職業生活に相当の制限を受ける人を広く含むためです(2条1号)。
Q7パワハラと合理的配慮拒否が両方ある場合は?
論点ごとに手続が分かれます。合理的配慮の部分は障害者雇用促進法の援助・調停、パワハラの部分は労働施策総合推進法などの別ルートとなります。
Q8会社が調停案を拒否したらどうなる?
調停案には拘束力がないため拒否は可能です。調停は打ち切られ、労働者は訴訟や労働審判に進むことを検討することになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働局のあっせんと調停って、結局何が違うんですか?
あっせんは当事者の歩み寄りを手伝う場で、あっせん案の提示は補助的な位置づけにとどまる。本法の調停(74条の7)では、調停委員会が調停案を作り、当事者に受諾を勧告できる。参考人として同じ事業場の従業員から意見を聴くこともできる。実務のポイント:本条により、障害者差別の争いではあっせん自体を使えない。窓口で「あっせんを」と言うと話がかみ合わないので、最初から「調停」と言うほうが早い
Q2不採用になったのが障害のせいだと思うんですが、調停できますか?
採用段階の差別(34条)や採用時の合理的配慮(36条の2)の争いは、74条の6の労働局長による助言・指導・勧告の対象にはなるが、74条の7で募集・採用の紛争は調停の対象から外されている。実務のポイント:採用の争いでは、面接での質問内容と不採用通知の文面が証拠の要になる。面接直後に、質問を思い出せる限りメモしておく人とそうでない人とでは、労働局の動き方が違ってくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「労働局に相談すれば、どの問題でも同じように扱ってもらえる」と思われがちだが、それは違う。障害者差別・合理的配慮の争いは個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律4条・5条・12〜19条の適用が外れ、障害者雇用促進法の援助・調停に一本化される。逆に、パワハラや残業代のように四類型以外の争いは一般ルートに残る。一つの事件に両方が混ざっていれば、論点ごとに線路が分かれる
- 調停が「拘束力のない話し合い」であることは知られている。しかし、調停案という第三者の具体的な数字と文言が書面で出ることの重さは、あまり知られていない。訴訟に進んだとき、会社が公的な調停案を拒んだという経緯は交渉材料になる。さらに、調停が打ち切られた後30日以内に訴えを起こせば、時効の完成猶予を受けられる(74条の8による均等法24条の準用。最新の改正状況をご確認ください)
- 「援助を求めたら会社ににらまれる」と心配するのは自然だが、法律は先回りしている。援助を求めたこと、調停を申請したことを理由とする解雇その他の不利益取扱いは、74条の6第2項と74条の7第2項で禁止されている。危ないのは申し立てることより、黙って記録を残さないことのほうである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 役割 | 74条の5:四類型の紛争を一般ルートから外し専用ルートへ振り分ける | 74条の6:労働局長による助言・指導・勧告 74条の7:紛争調整委員会による調停 |
| 対象となる紛争 | 34条・35条・36条の2・36条の3の紛争 | 74条の5の紛争すべて(採用段階を含む) 74条の5の紛争のうち募集・採用に関するものを除く |
| 出される結果 | 手続の振り分けのみ | 助言・指導・勧告(強制力なし) 調停案の作成と受諾勧告(拘束力なし) |
| 申立てを理由とする不利益取扱い | 規定なし | 禁止(74条の6第2項) 禁止(74条の7第2項) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では身心障礙を理由とする就業歧視は地方主管機関の就業歧視評議委員会が認定し、過料の対象となる。日本の勧告・調停型より制裁色が強い
韓国は国家人権委員会への陳情と、法務部長官の是正命令の仕組みを持ち、行政による強制力が日本より強い
ドイツは連邦差別禁止機関が相談・仲介を行い、最終的な救済は労働裁判所での損害賠償請求に委ねられる
米国では訴訟の前にEEOCへの申立てが原則として必要で、EEOCは調査・調停を行い、自ら訴訟を提起することもできる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 在宅勤務と通院のための時差出勤を求めたら、人事に「前例がない」と一蹴された。会社の理由がもし「過重な負担」(36条の3但書)を具体的に示さないものなら、合理的配慮をめぐる紛争として74条の6の援助、74条の7の調停に持ち込める。それでも話は通るだろうか? 少なくとも、会社は労働局に対して説明を求められる
- あなたは中小企業の人事担当。退職した障害のある元社員について、労働局から「調停の申請があった」と連絡が来た。参考人として同じ職場の従業員が呼ばれることもある。社内記録が整っているかどうかを、調停期日までに洗い直す必要がある
- 精神障害を開示して面接を受けたら不採用。採用差別(34条)の争いは労働局長の援助の対象になるが、調停は使えない。ルートを知らないまま調停を申し立てても、門前で止まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 求めた配慮の内容、日付、会社の回答を時系列でメモし、メールやチャットを保存する。2. 社内の相談窓口に書面で申し出る(74条の4の自主的解決)。3. 解決しなければ、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に「障害者雇用促進法74条の6の援助」を求める。4. 待遇差別や雇用後の配慮の争いなら、74条の7の調停も申請する。採用段階の争いは援助のみ。費用は無料、手続は非公開である
訴えられた側:1. 調停や援助の申請を理由とする不利益取扱いは禁止されている(74条の6第2項)。報復と受け取られる人事は凍結する。2. 配慮を断った理由が「過重な負担」に当たるなら、費用・事業規模・代替案の検討経過を書面で整理する。3. 合理的配慮指針に沿った協議の記録があるかを確認する。4. 調停案は拒否できるが、訴訟になれば経緯として見られることを踏まえて判断する
時効(請求できる期限):援助・調停の申請に特定の期限はない。ただし、元の請求権には時効がある。差別による損害賠償は損害と加害者を知った時から3年(民法724条)、未払い賃金は支払期日から当分の間3年(労働基準法115条・143条)。調停が打ち切られた場合は、通知を受けた日から30日以内に訴えを起こせば時効の完成猶予を受けられる(74条の8による均等法24条の準用。最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)改正、平成28年(2016年)4月1日施行 障害者差別禁止と合理的配慮提供義務の導入にあわせ、紛争解決の特例として新設されたとみられる。その後の文言改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成25年(2013年) 新設:障害者差別禁止と合理的配慮提供義務の導入にあわせ、紛争解決の特例として新設。平成28年(2016年)4月1日施行。その後の文言改正の有無は要確認
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の4苦情の自主的解決の努力義務
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の6労働局長の助言・指導・勧告
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第74条の7紛争調整委員会による調停
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第35条賃金その他の待遇の差別禁止
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の3雇用後の合理的配慮の提供義務
- 個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律 第5条適用が除外される一般あっせん
- 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第16条同型の紛争解決特例(通称 男女雇用機会均等法)
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