障害者の雇用の促進等に関する法律 第7条の3(障害者活躍推進計画の作成等)
クイックジャンプ
- 国及び地方公共団体の任命権者(委任を受けて任命権を行う者を除く。以下同じ。)は、障害者活躍推進計画作成指針に即して、当該機関(当該任命権者の委任を受けて任命権を行う者に係る機関を含む。)が実施する障害者である職員の職業生活における活躍の推進に関する取組に関する計画(以下この条及び第七十八条第一項第二号において「障害者活躍推進計画」という。)を作成しなければならない。
- 2.障害者活躍推進計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
- 一計画期間
- 二障害者である職員の職業生活における活躍の推進に関する取組の実施により達成しようとする目標
- 三実施しようとする障害者である職員の職業生活における活躍の推進に関する取組の内容及びその実施時期
- 3.厚生労働大臣は、国又は地方公共団体の任命権者の求めに応じ、障害者活躍推進計画の作成に関し必要な助言を行うことができる。
- 4.国及び地方公共団体の任命権者は、障害者活躍推進計画を作成し、又は変更したときは、遅滞なく、これを職員に周知させるための措置を講じなければならない。
- 5.国及び地方公共団体の任命権者は、障害者活躍推進計画を作成し、又は変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。
- 6.国及び地方公共団体の任命権者は、毎年少なくとも一回、障害者活躍推進計画に基づく取組の実施の状況を公表しなければならない。
- 7.国及び地方公共団体の任命権者は、障害者活躍推進計画に基づく取組を実施するとともに、障害者活躍推進計画に定められた目標を達成するように努めなければならない。
この条文の基本情報
障害者活躍推進計画の作成等とは何ですか?
定義障害者活躍推進計画の作成等とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の3に定められた規定で、「国及び地方公共団体の任命権者(委任を受けて任命権を行う者を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の3(障害者活躍推進計画の作成等)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の3の条文原文は「国及び地方公共団体の任命権者(委任を受けて任命権を行う者を除く。」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の3は第一章 総則に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の3の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の2です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の3の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第8条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第7条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第7条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/7_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法7条の3は、国と地方公共団体の任命権者に障害者活躍推進計画の作成・周知・公表を義務付け、毎年の実施状況公表も求める。目標達成は努力義務である。
Q · 国や自治体は、障害のある職員の活躍計画を作らないといけないの?
作成・公表は義務だが、目標未達に罰則はない
障害者雇用促進法7条の3により、国と地方公共団体の任命権者は障害者活躍推進計画を作成し、計画期間・目標・取組内容と実施時期を定めなければなりません。作成・変更時は遅滞なく職員に周知して公表し、毎年少なくとも1回は実施状況も公表する義務があります。一方、目標の達成は7項の努力義務にとどまり、未達そのものへの罰則はありません。公表を通じて外部から点検される仕組みです。
解説
2018年、中央省庁が障害者の雇用数を長年水増ししていたことが発覚した。2017年6月時点の数字だけで、28機関、約3,460人分が不適切に計上されていた。民間企業には法定雇用率の未達で納付金を課しながら、国自身が数字を作っていたのである。その反省から令和元年(2019年)改正で設けられたのが本条だ。対象は国と地方公共団体の任命権者(職員の採用や配置を決める権限を持つ機関の長。例:大臣、知事、教育委員会)である。障害のある職員を数として雇うだけでなく、職場で力を発揮できるようにするための計画を作り、職員に周知し、外部に公表しなければならない。さらに毎年、その実施状況も公表する義務がある。あなたの市役所や県の教育委員会が何を約束し、何ができていないかは、誰でも読める公開情報になっている。障害のある公務員本人にとって、この計画は配属や支援を求めるときに、組織が自ら書いた約束として引用できる文書になる。
法的な位置づけ
障害者活躍推進計画とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の3に基づき、国及び地方公共団体の任命権者が作成する計画であり、障害者である職員の職業生活における活躍の推進に関する取組について、計画期間、達成目標、取組の内容及び実施時期を定めるものである。作成・変更時の周知と公表、毎年の実施状況公表が義務付けられる。
よくある質問 AI による整理
Q1障害者活躍推進計画とは?
国と自治体の任命権者が、障害のある職員の活躍を進めるために作る計画です。障害者雇用促進法7条の3が根拠で、計画期間・目標・取組内容を定めます。
Q2障害者活躍推進計画 いつから義務?
令和元年(2019年)の法改正で新設され、令和2年(2020年)4月1日から施行されています。中央省庁の雇用数不適切計上問題が契機です。
Q3障害者活躍推進計画 民間企業も作成が必要?
本条の作成義務は国と地方公共団体の任命権者に限られ、民間企業には課されていません。民間には法定雇用率や納付金制度など別の仕組みが適用されます。
Q4障害者活躍推進計画の計画期間は何年?
法律は年数を定めておらず、作成指針に即して各任命権者が設定します。数年単位で区切り、期間満了時に次期計画を作る運用が一般的です。
Q5任命権者とは?
職員の採用・配置などを決める権限を持つ機関の長です。大臣、知事、市長、教育委員会、警察本部長などが該当し、それぞれが計画を作成します。
Q6障害者活躍推進計画 変更したら何が必要?
変更時も作成時と同じく、遅滞なく職員への周知措置(4項)と公表(5項)が必要です。内部だけで書き換えて済ませることはできません。
Q7障害者活躍推進計画が職員に周知されていないのは違法?
4項は作成・変更時に遅滞なく職員へ周知する措置を義務付けています。周知されていなければ、本条の手続義務を果たしていないことになります。
Q8障害者活躍推進計画の目標にはどんな例がある?
作成指針に即して設定され、採用に関する目標のほか、定着や職員の満足度など活躍の実質に関わる目標が挙げられます。具体的内容は機関ごとに異なります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの市役所の障害者活躍推進計画って、どこで見られるんですか?
本条5項と6項で公表が義務付けられているため、多くの自治体はウェブサイトに掲載している。「自治体名 障害者活躍推進計画」で検索すればたいてい見つかる。実務のポイント:計画は任命権者ごとに作られるので、一つの市に市長部局、教育委員会、消防、上下水道局などの計画が別々に存在することがある。あなたに関係するのは、あなたを任命した機関の計画だ。別の部局の計画を読んで「書いてあるのに」と言っても話がかみ合わない
Q2計画の目標を達成できなかったら、役所に罰則はあるんですか?
ない。7項の目標達成は努力義務である。ただし人数面は別の仕組みで管理されている。公的機関には法定雇用率(同法38条。2026年7月以降は国・地方公共団体3.2%、教育委員会3.1%。最新の改正状況をご確認ください)が課され、任免状況の通報義務(40条)もある。実務のポイント:厚生労働省は毎年、公的機関ごとの雇用率の達成状況を公表している。活躍計画の実施状況と並べて読むと、人数だけ合わせて中身が伴っていない機関が見えてくる
Q3障害者手帳を持っていない精神疾患の職員も、計画の対象になるんですか?
同法2条の障害者の定義は、手帳の有無で区切っていない。そのため職場で支援を受ける対象を手帳の所持者に限る必要はない。一方、法定雇用率の算定では、原則として手帳などで確認された人だけが数えられる。実務のポイント:2018年の水増し問題の原因の一つは、手帳などで確認しないまま雇用率に算入していたことだった。そのため現在の確認手続は厳格になっている。数える対象と支える対象は別の話だと押さえておくと、人事との議論がかみ合う
間違えやすい点 AI による整理
- 公的機関の障害者雇用は、法定雇用率さえ満たせば合格だと思われがちである。だが2019年改正以降、国と自治体には人数に加えて「活躍」についての計画作成、周知、公表、毎年の実施状況公表が重ねて義務付けられた。雇用率を達成していても、計画が未作成だったり実施状況を公表していなかったりすれば、本条の義務を果たしていないことになる
- 職員の側から見ると、計画は人事課が作る内部向けの書類に見える。しかし法律上は、職員への周知(4項)と外部への公表(5項)が義務付けられた公文書である。読んだことがないまま配慮を求めると、組織が公に約束した根拠を使わずに交渉していることになる。この差が交渉力の差になる
- 「目標を達成できなかったら違法なのか」という問いの立て方自体がずれている。7項の目標達成は努力義務であり、未達そのものに罰則はない。本条が効くのは制裁ではなく公開である。毎年の実施状況公表によって、目標と実績の差が誰の目にも見える形で残り続ける。それが本当の圧力になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の対象 | 7条の3:国・地方公共団体の任命権者 | 38条:国・地方公共団体の任命権者 40条:国・地方公共団体の任命権者 |
| 義務の中身 | 活躍推進計画の作成・周知・公表、毎年の実施状況公表 | 障害者である職員数を法定雇用率以上にする(人数) 毎年の障害者任免状況を厚生労働大臣に通報 |
| 物差し | 「活躍」(配置・支援・定着など質的目標) | 「人数」(雇用率) 「報告」(任免状況の数値) |
| 担保の仕組み | 罰則なし、公表による外部の目(目標達成は努力義務) | 未達時の採用計画作成と厚生労働大臣による関与 通報内容に基づく国の集計・公表 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は公務機関に一定比率以上の障害者進用を義務付けるが、人数基準が中心で、日本のような活躍計画の作成・公表義務は明文化されていない
韓国も国と地方自治体に障害者公務員の雇用義務率を課す。人数を軸とした規律である点は日本の38条に近い
ドイツは使用者と重度障害者代表等が締結する Inklusionsvereinbarung で、配置・職場環境などの取組を定める。合意形成型である点が日本の任命権者単独作成と異なる
米国は連邦機関に障害者の採用・配置・昇進に関する affirmative action plan を求める。公的部門に計画を課す発想が日本の本条に最も近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 県庁で働く発達障害のある職員が、異動先で業務の切り出しも相談相手もなく孤立していたら、どうなる? まず確認するのは自分の任命権者の計画だ。そこに「相談体制の整備」や「業務の選定」が書かれていれば、人事課への申出は個人的なお願いではなく、組織が公表した約束の履行を求める話に変わる
- あなたは市役所人事課の担当者として、障害者活躍推進計画の更新を任された。議会の一般質問まであと10日。ところが前年度の実施状況の公表が漏れていたことに気付いた。6項は毎年少なくとも一回の公表を求めている。計画を作ったまま放置した状態は、質問する議員から見れば一番分かりやすい攻めどころになる
- 障害者選考試験の面接を来週に控えている。志望する省庁の計画を読めば、どんな業務と支援体制を想定しているかが分かる。準備の質が変わる
- 友人の公務員から「障害を開示したら、かえって窓口業務から外されて閑職に回された」と相談された。計画の目標が人数だけでなく、職務の充実や本人の希望把握まで含んでいるか、まずそこを一緒に確認する。人数の目標しか書かれていないなら、計画そのものの薄さが問題の根っこにある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の任命権者(知事部局、教育委員会、警察本部、公営企業など)を特定し、公表されている計画と最新の実施状況を入手する。2. 計画に書かれた取組と自分の現状との差を、日付つきでメモに残す。3. 人事担当や障害者職業生活相談員に書面で配慮を申し出て、計画の該当箇所を引用する。4. 改善されない場合、国家公務員は人事院への行政措置要求(国家公務員法86条)、地方公務員は人事委員会・公平委員会への措置要求(地方公務員法46条)を検討する
訴えられた側:1. 計画に必須の三項目(計画期間、目標、取組内容と実施時期)がそろっているか点検する。2. 作成・変更のたびに職員への周知と外部公表を遅滞なく行い、実施日を記録する。3. 毎年の実施状況公表を年間の業務スケジュールに組み込む。4. 目標を達成できなかった年は、その理由と改善策を公表資料に明記し、努力義務を尽くした経過を残す。5. 作成に迷ったときは、3項に基づき厚生労働大臣(窓口は労働局等)の助言を求める
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。本条に固有の時間軸として、計画の作成・変更時は遅滞なく職員への周知と公表(4項・5項)、実施状況は毎年少なくとも1回公表(6項)が求められる。地方公務員法46条の措置要求には法定の申立期限はない
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正(令和2年4月1日施行) 中央省庁等による障害者雇用数の不適切計上問題を受けて新設。国と地方公共団体の任命権者に、障害者活躍推進計画の作成、職員への周知、公表、毎年の実施状況公表、目標達成の努力を義務付けた
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 新設:障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律(令和元年法律第36号)により新設、令和2年4月1日施行。中央省庁等の障害者雇用数不適切計上問題を受け、任命権者に活躍推進計画の作成・周知・公表・実施状況公表を義務付けた
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第7条の2計画作成指針の策定根拠
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第38条公的機関の法定雇用率による人数義務
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第40条任命権者の任免状況の通報義務
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第78条障害者雇用推進者による計画業務の担当
- 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律 第13条雇用分野は雇用促進法に委ねる調整規定
- 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 第19条特定事業主行動計画、同型の公的計画(現行効力を要確認)
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める