障害者の雇用の促進等に関する法律 第8条(職業リハビリテーションの原則)
クイックジャンプ
- 職業リハビリテーションの措置は、障害者各人の障害の種類及び程度並びに希望、適性、職業経験等の条件に応じ、総合的かつ効果的に実施されなければならない。
- 2.職業リハビリテーションの措置は、必要に応じ、医学的リハビリテーション及び社会的リハビリテーションの措置との適切な連携の下に実施されるものとする。
この条文の基本情報
職業リハビリテーションの原則とは何ですか?
定義職業リハビリテーションの原則とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第8条に定められた規定で、「職業リハビリテーションの措置は、障害者各人の障害の種類及び程度並びに希望、適性、職業経験等の条件に応じ、総合的かつ効果的に実施されなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第8条(職業リハビリテーションの原則)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第8条の条文原文は「職業リハビリテーションの措置は、障害者各人の障害の種類及び程度並びに希望、適性、職業経験等の条件に応じ、総合的かつ効果的に実施されなければならない。」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第8条は第一節 通則に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第8条の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第7条の3です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第8条の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第9条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第8条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第8条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第8条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法8条は、職業リハビリテーションを障害の種類・程度と本人の希望・適性・職業経験に応じて実施するよう求める。個別の請求権を直接生む規定ではない。
Q · ハローワークで経歴と違う仕事ばかり勧められたら、言い返せる?
希望・適性・職業経験に応じた支援が8条の原則
障害者雇用促進法8条1項は、職業リハビリテーションを障害の種類や程度だけでなく、本人の希望、適性、職業経験等に応じて実施するよう求めています。経歴や希望を伝えて支援計画の見直しを求める根拠になります。ただし本条から個別の請求権が直接生じるわけではないと解されており、実務では面談記録への記載や地域障害者職業センターでの職業評価を通じて活用するのが現実的です。
解説
役所の就労支援は「一律の訓練メニュー」だと思われがちだが、法律はそれを許していない。第8条1項は、職業リハビリテーション(障害のある人に職業指導、職業訓練、職業紹介などを行い、働いて自立できるよう支える仕組み)を、障害の種類や程度だけでなく、本人の希望、適性、職業経験に合わせて組み立てるよう求めている。主語は国、地方公共団体、支援機関の側である。2項は、主治医による治療(医学的リハビリテーション)や、生活面の支援(社会的リハビリテーション)との連携も求める。つまり、ハローワークの窓口で「あなたの障害ならこの仕事」と型にはめられたとき、あなたは自分の経歴と希望を前に出して支援計画を組み直すよう求めることができる。その根拠になるのがこの条文である。ただし、本条から個別の請求権が直接生じるわけではないと解されている。実際に効くのは、交渉の場で支援の方針を示す物差しとして使ったときである
法的な位置づけ
障害者雇用促進法第8条は職業リハビリテーションの原則を定める規定であり、職業指導、職業訓練、職業紹介等の措置を、障害の種類・程度に加え本人の希望、適性、職業経験等の条件に応じて総合的かつ効果的に実施すべきこと、及び必要に応じ医学的・社会的リハビリテーションと連携させることを求める。
手順
- 1.職歴と希望を一枚にまとめる これまでの職歴、資格、得意な作業、希望職種、必要な配慮を一枚の書面に整理する。初回面談で支援計画が固まる前に提示できるよう準備する
- 2.主治医に就労面の意見を依頼する 診察時に就労・復職の希望を伝え、就労可能な業務や配慮事項についての意見書を依頼する。医学的リハビリテーションとの連携(8条2項)の土台になる
- 3.地域障害者職業センターで職業評価を受ける ハローワークの専門援助窓口または地域障害者職業センターに相談し、職業評価を受けて能力・適性を客観的な資料にする
- 4.支援計画への希望の反映を求め、記録に残す 職業評価の結果と希望を示して、支援計画への反映を求める。面談記録に自分の希望を記載してもらい、担当者が交代しても方針が引き継がれるようにする
よくある質問 AI による整理
Q1職業リハビリテーションとは?
障害者に職業指導、職業訓練、職業紹介などの措置を行い、職業生活での自立を図ることです。障害者雇用促進法2条で定義されています。
Q2障害者雇用促進法8条には何が書いてある?
職業リハビリテーションを本人の障害・希望・適性・職業経験に応じて総合的に実施すること、必要に応じ医療や生活支援と連携することを定めています。
Q3地域障害者職業センターでは何ができる?
職業評価、職業準備支援、ジョブコーチ支援、休職者のリワーク支援などを受けられます。各都道府県に設置されています。
Q4リワーク支援はどうやって始める?
休職中の人が地域障害者職業センターに相談し、本人・事業主・主治医の合意のもとで復職に向けた計画を立てて進めるのが一般的な流れです。
Q5ジョブコーチ支援は企業も頼める?
頼めます。地域障害者職業センターに相談すれば、職場に支援者が訪問し、本人の作業習得と職場側の環境調整の両方を支援します。
Q68条違反を理由に役所を訴えられる?
本条は支援の実施方針を定めた規定で、個別の請求権が直接生じるわけではないと解されています。交渉の根拠として使うのが現実的です。
Q7就労支援で主治医の意見は必要?
8条2項は医学的リハビリテーションとの連携を求めています。主治医の意見書は、職業評価や支援計画づくりで参照される重要な資料になります。
Q8職業評価とは何をするもの?
作業検査や面談を通じて、本人の職業上の能力、適性、課題を把握する手続です。結果は支援計画や職種選択の客観的な根拠になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1障害者手帳がないと、就労支援って受けられないんですか?
この法律でいう「障害者」(第2条)は手帳の有無で定義されておらず、地域障害者職業センターなどでは手帳がなくても支援を受けられる場合がある。実務のポイント:手帳が決定的な意味を持つのは、企業が法定雇用率に算入するかどうかの場面である。支援を受けることと雇用率の算入は別の話であり、ここを混同して相談自体をあきらめる人が少なくない
Q2支援員さんに勧められた仕事、断ったら支援を打ち切られますか?
本条は本人の希望と適性に応じた実施を求めており、希望を伝えることは支援の前提である。断ったという理由だけで支援が終わるとは考えにくい。実務のポイント:断るときは理由と代わりの希望を具体的に伝え、記録に残してもらうことが大切だ。担当者が交代したときにも方針が引き継がれ、同じ提案の繰り返しを防げる
間違えやすい点 AI による整理
- 就労支援とは仕事を紹介してもらうことだと思われがちだが、法律上の職業リハビリテーションは、職業評価、職業訓練、職場への定着支援まで含む一連の流れである。紹介の段階だけを見て「合う求人がない」とあきらめるのは早すぎる
- 医療と就労を別々の問題として扱い、主治医には病状だけ、ハローワークには職歴だけを話してしまう人が多い。法律は両者の連携を前提に支援を組むよう求めている。情報を分けて出すと、どちらの側も半分しか見えない状態で判断することになる。結果として、復職や就職が遅れる原因になりうる
- 当事者の側から見れば「支援してもらう立場」だが、法律の側から見れば、支援する機関に「本人の条件に応じて実施せよ」という方針が課されている。遠慮して希望を言わないと、その方針が機能する前提そのものが崩れる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 8条:職業リハビリテーション実施の原則(支援する側への方針) | 3条:障害者である労働者の職業生活における基本的理念 36条の3:雇用後の事業主の合理的配慮の提供義務 |
| 主な名宛人 | 国・地方公共団体・職業リハビリテーション実施機関 | 社会全体(理念規定) 障害者を雇用する事業主 |
| 効く場面 | 就職前・休職中の支援計画づくり | 制度全体の解釈指針 就職後の職場での配慮(過重な負担となる場合を除く) |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は労働主管機関が本人の就業意願を参考に個別化職業重建服務計画を作成する仕組みを明文化しており、個別化の発想は日本の8条と共通する
ドイツは労働生活への参加給付として職業リハビリを社会法典に位置付け、給付として構成している点で日本より権利性が明確
米国は州の職業リハビリ機関が本人と共同で個別就労計画(IPE)を作成する手続を連邦法で定めている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 元 SE で、うつ病から回復途上にある。ハローワークの専門援助窓口で軽作業の求人ばかり勧められたらどうするか。職業経験に応じた支援は本条が定める原則である。地域障害者職業センターで職業評価を受け、IT 職を前提にした支援計画を求める道がある
- 休職期間満了まであと2か月。復職できなければ自然退職になる。主治医の治療だけで間に合うのか焦っているなら、地域障害者職業センターのリワーク支援(職場復帰支援)に今週中に問い合わせることだ。医療と職業リハビリを連携させるという2項の発想が、そのまま制度になっている
- 人事担当のあなたが、発達障害のある新入社員の配属で悩んでいる。センターのジョブコーチ(職場適応援助者)に職場まで来てもらう方法を、多くの企業は知らない
- 障害者手帳を持っていない。それでも支援は受けられる? 地域障害者職業センターの利用は、手帳がなくても医師の意見書などで可能な場合がある。法定雇用率に算入されるかどうかとは別の話である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 支援内容が自分の経歴や希望と合わないと感じたら、面談記録に自分の希望を書いてもらうよう求める2. 地域障害者職業センターで職業評価を受け、客観的な資料を作る3. 主治医に就労の希望を伝え、就労面の意見書を依頼する(2項の連携) 4. 就職後に配慮が足りない場合は、事業主への合理的配慮の申出や、都道府県労働局の紛争解決援助を検討する
訴えられた側:事業主として、配慮不足や配置の問題を指摘された場合:1. 本人との面談で障害特性と希望を確認し、記録を残す2. 地域障害者職業センターに相談し、ジョブコーチの派遣を検討する3. 合理的配慮の検討過程(第36条の3)を文書化しておく4. 対応しきれない場合は、障害者就業・生活支援センターと連携する。一社で抱え込まないこと
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。本条自体は支援の原則を定めるもので、直接の請求期限はない。休職期間満了日などの社内期限が、実際の時間制限になることが多い
学説
一般的理解:本条は国・地方公共団体等が職業リハビリテーションを実施する際の方針を示す原則規定であり、本条から障害者個人の具体的な請求権が直接生じるものではないと解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:身体障害者雇用促進法として制定(昭和35年法律第123号)。
- 2.昭和62年(1987年) 改正:法律名を「障害者の雇用の促進等に関する法律」に改め、対象を障害者全般に広げるとともに、職業リハビリテーションの推進を法律上に位置付けた。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第2条障害者と職業リハビリテーションの定義
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第3条職業生活における自立の基本的理念
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第19条障害者職業センターの設置(現行効力を要確認)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第27条就業・生活支援センターの指定(現行効力を要確認)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の3雇用後の合理的配慮の提供義務
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律 第5条就労移行支援等の福祉サービスの定義
- 障害者基本法 第18条職業相談等に関する国の施策方針
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める