障害者の雇用の促進等に関する法律 第9条(求人の開拓等)
クイックジャンプ
公共職業安定所は、障害者の雇用を促進するため、障害者の求職に関する情報を収集し、事業主に対して当該情報の提供、障害者の雇入れの勧奨等を行うとともに、その内容が障害者の能力に適合する求人の開拓に努めるものとする。
この条文の基本情報
求人の開拓等とは何ですか?
定義求人の開拓等とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第9条に定められた規定で、「公共職業安定所は、障害者の雇用を促進するため、障害者の求職に関する情報を収集し、事業主に対して当該情報の提供、障害者の雇入れの勧奨等を行うとともに、その内容が障…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第9条(求人の開拓等)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第9条の条文原文は「公共職業安定所は、障害者の雇用を促進するため、障害者の求職に関する情報を収集し、事業主に対して当該情報の提供、障害者の雇入れの勧奨等を行うとともに、その内容が障…」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第9条は第二節 職業紹介等に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第9条の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第8条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第9条の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第10条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第9条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第9条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第9条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法9条は、公共職業安定所が障害者の求職情報を収集し、事業主への情報提供・雇入れ勧奨と能力に適合する求人の開拓に努めると定める。努力義務で、個人の請求権は生じない。
Q · ハローワークって、障害者のために企業へ仕事を探しに行ってくれるの?
求人開拓に努める役目がある。ただし個人の請求権はない
障害者雇用促進法9条により、公共職業安定所(ハローワーク)は障害者の求職情報を集め、事業主に情報を提供して雇入れを勧め、さらに障害者の能力に合う求人の開拓に努めることとされています。求人票を待つだけでなく、企業側に働きかける役割まで法律に書かれています。ただし「努めるものとする」という努力義務であり、個人が特定の求人紹介を請求できる権利までは定めていません。
解説
ハローワークは「障害者向けの求人票が貼ってある場所」だと思われがちだ。だが条文が定める役割は、もっと能動的である。公共職業安定所は障害者の求職情報を集め、その情報を事業主に渡し、「この人を雇い入れてはどうか」と勧める。さらに、障害者の能力に合う求人そのものを企業から掘り起こす。求人票が出るのを待つ窓口ではない。企業の門を自分から叩く開拓役として設計されている。求職者なら、専門援助部門に登録したとき、得意な作業と必要な配慮を具体的に伝えるほど、それが担当者の手で企業への売り込み材料になる。人事担当なら、法定雇用率(2026年7月から民間企業2.7%)を下回っている会社にハローワークから電話が来るのは偶然ではない。ただし本条は「努めるものとする」という努力義務である。個人が「自分に合う求人を必ず見つけろ」と請求できる権利までは定めていない。この線引きを知っていると、窓口での期待のかけ方も、頼み方も変わる。
法的な位置づけ
障害者雇用促進法9条は、公共職業安定所の障害者雇用促進業務を定める規定である。公共職業安定所は障害者の求職情報を収集し、事業主に対して当該情報の提供および雇入れの勧奨を行うとともに、障害者の能力に適合する求人の開拓に努める。法的性質は行政機関の努力義務であり、個々の障害者に具体的な紹介請求権を付与するものではない。
手順
- 1.専門援助部門で求職登録する 最寄りのハローワークで求職申込みを行い、障害者向けの専門援助部門での相談を希望する。手帳がない場合も医師の診断書等をもとに相談できる
- 2.配慮事項メモを担当者に渡す 障害の状況、得意な作業、必要な配慮、通勤可能な範囲、勤務時間の希望を1枚にまとめて渡す。担当者が企業に説明する際の材料になる
- 3.求人開拓を明確に依頼する 希望に合う求人が見当たらない場合、「求人の開拓をお願いしたい」と担当者に伝える。支援機関に通っている場合は情報共有への同意も行う
- 4.紹介状の発行と面接同行を確認する 応募先が決まったら、紹介状の発行、企業への事前説明、面接同行の可否を確認する。紹介を経た採用は企業側の助成金要件にも関わる
よくある質問 AI による整理
Q1障害者雇用促進法9条とは?
ハローワークが障害者の求職情報を集め、事業主へ提供して雇入れを勧め、能力に合う求人を開拓するよう努めることを定めた条文です。
Q2ハローワークの専門援助部門とは?
障害のある求職者を対象に、職業相談・職業紹介・求人開拓などを専門の担当者が行う窓口です。一般窓口より個別の支援を受けやすくなっています。
Q3ハローワークの求人開拓とは何をするの?
担当者が企業に連絡し、障害者の能力に合う職務の切り出しや求人の提出を働きかけることです。本条が公共職業安定所の役割として定めています。
Q4障害者がハローワークに登録する方法は?
最寄りのハローワークで求職申込みをし、専門援助部門での相談を希望します。手帳または医師の診断書など、障害の状況が分かる資料を持参するとスムーズです。
Q5ハローワークの雇入れ勧奨とは?
公共職業安定所が事業主に対し、障害者の求職情報を示して雇い入れを勧めることです。法的な強制力はありませんが、雇用率未達企業への指導と連動します。
Q6障害者雇用でハローワークの紹介状は必要?
採用自体に紹介状は不要ですが、特定求職者雇用開発助成金などは原則としてハローワーク等の紹介による雇入れが要件です。採用前に確認が必要です。
Q7ハローワークは企業に障害者の個人情報を渡すの?
本条は求職情報の提供を定めますが、実務では本人の同意を前提に、紹介や企業開拓に必要な範囲で情報が共有されます。伝えたくない事項は担当者に相談できます。
Q8障害者の求人が少ないときはどうすればいい?
担当者に求人開拓を明確に依頼し、得意な作業や必要な配慮を具体的に伝えます。就労移行支援事業所など支援機関との連携も選択肢になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1障害者手帳がないと、ハローワークの障害者向けの窓口って使えないんですか?
手帳がなくても、医師の診断などによって専門援助の対象になりうる。ただし企業が法定雇用率(43条)にカウントできるのは原則として手帳の所持者であり、障害者専用求人への応募では手帳の有無が実質的に問われる。実務のポイント:手帳の申請中であれば、先に登録だけ済ませておく。交付された日から障害者求人に応募できるので、数週間を無駄にしなくて済む
Q2ハローワークから「障害者を雇いませんか」と電話が来ました。断ったら罰則がありますか?
本条にもとづく勧奨を断っても、それ自体への罰則はない。ただし雇用率未達が続くと、雇入れ計画作成命令(46条)、適正実施勧告、企業名の公表(47条)と段階が進む。常用労働者100人超の企業なら、不足1人につき月5万円の障害者雇用納付金もかかる(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:公表の前には特別指導の期間がある。そこで採用実績を作れば、公表を避けられる余地は大きい
Q3障害を伝えずに一般枠で応募するのと、障害者枠で応募するのと、どっちがいいんでしょう?
本条の求人開拓や雇入れ勧奨は、障害を開示して登録した人のために動く仕組みである。合理的配慮(36条の2、36条の3)も、本人からの申出が起点になる。一般枠は求人数が多い一方、配慮を受けにくい。実務のポイント:一般枠で入社した後に開示し、配慮を求めることもできる。最初の選択で一生が決まるわけではないので、両方の道を並行して検討してよい
間違えやすい点 AI による整理
- ハローワークは企業から出された求人を紹介するだけだと思われている。実際には、本条が求人の「開拓」まで公共職業安定所の役割として定めている。求人がないなら、能力に合う仕事を企業側に作ってもらうよう働きかけるところまでが想定されている
- 「ハローワークには私に仕事を見つける義務があるのか」と問う人がいる。だが、この問いの立て方がずれている。本条は「努めるものとする」という努力義務で、個人に特定の紹介を請求する権利を与える規定ではない。問うべきは、担当者が企業を説得するための材料を、あなたがどれだけ渡せるかである
- 事業主から見れば、ハローワークの雇入れ勧奨は断ってもかまわない「お願い」に見える。法律から見れば、43条の雇用率制度、46条の計画作成命令、47条の公表へと続く一本道の入口に立っている状態である。勧奨を軽く扱っていた会社ほど、公表が近づいてから慌てることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の対象 | 9条:公共職業安定所の業務(情報提供・勧奨・求人開拓) | 43条:事業主の法定雇用率達成義務 46条:雇用率未達事業主への雇入れ計画作成命令 |
| 法的性質 | 行政機関の努力義務 | 事業主の法的義務(納付金制度と連動) 厚生労働大臣による命令 |
| 事業主への影響 | 勧奨を断っても本条自体への罰則なし | 未達なら障害者雇用納付金の対象(100人超企業) 計画不履行が続けば47条の企業名公表へ |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も労働主管機関が職業重建・就業服務を提供し、定額進用制度(同法38条)で事業主に雇用義務を課す二層構造で日本と近い
韓国も義務雇用率制度と公的機関による職業リハビリ・就職支援を組み合わせる点で日本と類似
ドイツは連邦雇用庁が重度障害者の職業紹介や事業主への働きかけを担い、雇用義務(§ 154)と調整賦課金(§ 160)を併用する
米国は雇用率制度を持たず、州の職業リハビリ機関による支援とADAの差別禁止で対応する点が日本と異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- うつ病で退職し、精神障害者保健福祉手帳を取ったばかりだ。一般求人に応募しても書類で落ち続ける。ハローワークの専門援助部門に登録すると、どこまで動いてくれるのか? 本条により、担当者はあなたの情報を事業主に提供し、能力に合う求人を開拓するよう努める。登録面談で「午前中なら集中できる」「口頭指示よりメモがほしい」まで言語化しておけば、企業に持ち込める情報の質がまるで違ってくる
- 従業員150人の会社で人事を担当するあなたに、ハローワークから「ご紹介したい方がいます」と電話が入る。調べてみると、自社は法定雇用率に2人足りない。勧奨を断っても、それ自体は違法ではない。だが未達が続くと、雇入れ計画作成命令(43条? ではなく46条)や企業名の公表(47条)へと段階が進んでいく。電話は、その入口に立ったという合図である
- 障害者枠での内定がほぼ決まった。ところが、ハローワークの紹介を経ていなかったため、会社は予定していた助成金を受けられないと分かった。採用の順番を一つ間違えただけで起きる話である
- 毎年6月1日時点の障害者雇用状況報告は、7月15日が提出期限だ。期限まであと10日、集計すると雇用率に1人届かない。報告の数字はもう動かせないが、この報告がハローワークの指導の起点になる。今のうちに求人開拓の担当者に職務の切り出しを相談しておけば、指導が始まる前に自社のペースで採用を進められる
- 発達障害の診断を受けた友人から「手帳がないとハローワークの障害者窓口は使えないよね?」と聞かれた。手帳がなくても、医師の診断などをもとに専門援助の対象になりうる。ただ、企業の雇用率にカウントされるのは原則として手帳の所持者である。どちらの道を選ぶかで、応募できる求人の幅が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. ハローワークの専門援助部門で求職登録をし、障害の状況、得意な作業、必要な配慮、通勤できる範囲をメモにまとめて渡す2. 希望に合う求人がなければ「求人の開拓をお願いしたい」とはっきり頼む3. 応募先が決まったら、事前説明、面接同行、紹介状の発行を確認する(紹介状は会社の助成金受給にも関わる) 4. 支援機関に通っている場合は、ハローワークとの情報共有に同意しておくとチーム支援が動きやすい
訴えられた側:1. 自社の実雇用率を、短時間労働者のカウント方法まで含めて正確に算定する2. 未達ならハローワークの指導を待たず、職務切り出しと求人の相談を先に持ち込む3. 採用は紹介状を経由し、助成金の要件を満たしているか事前に確認する4. 採用時と採用後の合理的配慮(36条の2、36条の3)の体制を整え、定着まで見据える
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。ただし本条は請求権を生む規定ではない。事業主は毎年6月1日時点の障害者雇用状況を7月15日までにハローワークへ報告する必要があり(43条7項)、これが勧奨や指導の起点になる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説的理解:本条は公共職業安定所の業務内容を定める行政組織上の努力義務規定であり、障害者個人に具体的な職業紹介請求権を与えるものではないと解されている。強制的側面は43条以下の雇用率・納付金制度が担う。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:法全体として「身体障害者雇用促進法」が制定された(昭和35年法律第123号)。本条の当時の文言は要確認
- 2.昭和62年(1987年) 改正:法全体の題名が「障害者の雇用の促進等に関する法律」に改められ、対象が身体障害者から障害者全般へ広がった
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める