障害者の雇用の促進等に関する法律 第78条(障害者雇用推進者)
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- 国及び地方公共団体の任命権者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる業務を担当する者を選任しなければならない。
- 一障害者の雇用の促進及びその雇用の継続を図るために必要な施設又は設備の設置又は整備その他の諸条件の整備を図るための業務
- 二障害者活躍推進計画の作成及び障害者である職員の職業生活における活躍の推進に関する取組の円滑な実施を図るための業務
- 三第三十八条第一項の計画の作成及び当該計画の円滑な実施を図るための業務
- 四第三十八条第七項、第三十九条第二項及び第四十八条第五項の規定による勧告を受けたときは、当該勧告に係る厚生労働省との連絡に関する業務
- 五第四十条第一項の規定による通報、同条第二項の規定による公表及び第八十一条第二項の規定による届出を行う業務
- 2.事業主は、その雇用する労働者の数が常時第四十三条第七項の厚生労働省令で定める数以上であるときは、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる業務を担当する者を選任するように努めなければならない。
- 一障害者の雇用の促進及びその雇用の継続を図るために必要な施設又は設備の設置又は整備その他の諸条件の整備を図るための業務
- 二第四十三条第七項の規定による報告及び第八十一条第一項の規定による届出を行う業務
- 三第四十六条第一項の規定による命令を受けたとき、又は同条第五項若しくは第六項の規定による勧告を受けたときは、当該命令若しくは勧告に係る国との連絡に関する業務又は同条第一項の計画の作成及び当該計画の円滑な実施を図るための業務
- 3.第四十三条第八項の規定は、前項の雇用する労働者の数の算定について準用する。
この条文の基本情報
障害者雇用推進者とは何ですか?
定義障害者雇用推進者とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第78条に定められた規定で、「国及び地方公共団体の任命権者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる業務を担当する者を選任しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第78条(障害者雇用推進者)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第78条の条文原文は「国及び地方公共団体の任命権者は、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる業務を担当する者を選任しなければならない。」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第78条は第四章 雑則に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第78条の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第77条の3です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第78条の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第79条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第78条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第78条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第78条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/78
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法78条は、国・地方公共団体の任命権者に障害者雇用推進者の選任を義務付け、一定規模以上の民間事業主には選任の努力義務を課す規定である。
Q · 障害者雇用推進者って、民間企業は必ず置かないといけないの?
努力義務で罰則はないが、置くべき実務上の理由は多い
障害者雇用促進法78条2項により、常時雇用する労働者数が43条7項の省令で定める数以上の事業主は、障害者雇用推進者を選任するよう努めなければなりません。努力義務のため未選任自体に罰則はありませんが、推進者が担う雇用状況報告(43条7項)や解雇届出(81条1項)は法的義務であり、雇入れ計画作成命令(46条)への対応を怠れば企業名公表(47条)に至るおそれがあります。なお国・地方公共団体の任命権者には78条1項で選任が義務付けられています。
解説
社内に「障害者雇用推進者」という肩書きの人がいるか、人事部に聞いてみるとよい。おそらく「誰ですか、それ」という答えが返ってくる。民間企業にとって本条2項は努力義務(守らなくても直接の罰則はないが、守るよう求められている義務)にとどまるため、選任されないまま放置されている会社が少なくない。ところが国と地方公共団体については、1項で選任が義務とされている。この差は偶然ではない。2018年に中央省庁による障害者雇用の水増し計上が発覚し、その反省から官の側の責任者がはっきり定められた。民間にとって重要なのは、推進者が担う業務の中身である。ハローワークへの年1回の雇用状況報告、障害者を解雇するときの届出、そして雇入れ計画作成命令(46条)を受けたときの国との窓口。どれも、放置すると企業名の公表(47条)につながる手続ばかりだ。社内で推進者が空席のままなら、この一連の手続を誰も通しで見ていないことになる。あなたが人事担当なら、その空席は自分の机の上にあると考えたほうがよい。
法的な位置づけ
障害者雇用推進者とは、障害者の雇用の促進等に関する法律78条に基づき選任される者であり、障害者の雇用促進・継続のための施設・設備等の整備、雇用状況報告や解雇届出、行政の命令・勧告に係る連絡や計画作成等の業務を担当する。国及び地方公共団体の任命権者には選任義務、一定規模以上の事業主には選任の努力義務がある。
手順
- 1.自社が対象規模かを確認する 常時雇用する労働者数(短時間労働者の算定方法を含む)を集計し、43条7項の省令で定める報告義務の基準人数以上かを確認する。基準は法定雇用率の改定で変わるため最新値を確認する
- 2.決裁権のある推進者を選任する 施設整備・採用・予算の判断ができる人事部長や総務部長などを推進者として選任し、役職と権限を社内に通知する
- 3.年次の雇用状況報告を管理する 毎年6月1日現在の障害者雇用状況を集計し、7月15日までにハローワークへ報告する。推進者が提出期限と算定方法を一元管理する
- 4.解雇届出と行政対応の窓口を一本化する 障害者の解雇時のハローワーク届出(81条1項)、雇用率達成指導や46条の雇入れ計画作成命令・勧告への対応を推進者経由で行う運用ルールを定める
よくある質問 AI による整理
Q1障害者雇用推進者とは?
障害者雇用促進法78条に基づき、障害者雇用のための設備整備や行政への報告・届出、命令や勧告への対応を担当する社内の責任者です。
Q2障害者雇用推進者 選任しないと罰則はある?
民間企業の選任は努力義務のため、未選任そのものに罰則はありません。ただし推進者が担う雇用状況報告などの業務は法的義務です。
Q3障害者雇用推進者 何人以上の企業が対象?
43条7項の省令で定める数(雇用状況報告義務の基準人数)以上の労働者を常時雇用する事業主が対象です。法定雇用率の改定で基準が変わります。
Q4障害者雇用推進者 届出は必要?
推進者の選任自体をハローワークへ届け出る法定の手続は条文上定められていませんが、雇用状況報告の様式で記載を求められる運用があります。
Q5障害者雇用推進者 誰がなるべき?
施設整備や採用、行政対応を判断できる権限のある人が適任です。実務では人事部長や総務部長が兼任する例が多くみられます。
Q6公務員の障害者雇用推進者は義務?
義務です。78条1項により、国及び地方公共団体の任命権者は厚生労働省令に従って推進者を選任しなければなりません。
Q7障害者雇用推進者 相談員 違い
推進者は会社全体の制度対応を担う責任者、職業生活相談員(79条)は障害者5人以上の事業所で日々の職場相談に乗る担当者です。
Q8雇入れ計画作成命令 誰が対応する?
78条2項3号は、46条1項の命令や勧告を受けた際の国との連絡と計画作成・実施を推進者の業務と定めています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちは従業員50人くらいなんですけど、推進者って置かないとまずいですか?
本条2項は努力義務なので、選任しないことに罰則はない。ただし、43条7項の報告義務がかかる人数(法定雇用率2.7%のもとで常時37.5人以上)を超えていれば、雇用状況報告は義務である(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:労働局の指導担当者が最初に聞くのは「御社の推進者はどなたですか」であることが多い。そこで名前を答えられるかどうかで、相手が会社の本気度をどう見るかが変わる
Q2推進者って、人事部長が兼任でもいいんですか?
兼任で差し支えない。厚生労働省令は、施設の整備や行政対応を行えるだけの権限を持つ人を想定しており、実際には人事部長や総務部長が兼ねる例が多い。実務のポイント:名ばかりの選任は、46条の命令を受けたときにかえって不利になる。予算や採用の判断ができない人を推進者にすると、計画を実行できず、勧告から企業名の公表へ進むおそれがある。決裁権のある人を充てるのが実務上のコツである
Q3法定雇用率を達成できないと、すぐ会社名が公表されるんですか?
すぐには公表されない。雇用率達成指導、46条1項の雇入れ計画作成命令、同条の勧告、特別指導という段階を経て、それでも改善されない場合に47条で企業名が公表される。実務のポイント:公表に至る企業の多くは、途中の段階で窓口がはっきりせず、行政とのやり取りが途切れた会社である。推進者を置いて連絡を続けていれば、達成できていなくても「改善中」と評価される余地が残る
間違えやすい点 AI による整理
- 「努力義務なのだから選任しなくても問題ない」と思われがちである。たしかに選任しないこと自体に罰則はない。しかし推進者が担う業務のほうには重い結果が付いている。雇用状況報告をしなければ罰金の対象となり、雇入れ計画の命令や勧告に従わなければ企業名が公表されうる。義務の重さは肩書きではなく、業務の側で決まっている
- 推進者は障害のある社員の悩み相談に乗る人だと誤解されやすい。日々の職場の相談を受けるのは、障害者を5人以上雇用する事業所で選任が義務となる「障害者職業生活相談員」(79条)である。推進者の主な役割は、施設の整備、行政への報告、命令や勧告への対応といった会社全体の制度面にある。役割を取り違えると、相談員はいるのに会社全体を見る責任者がいない、という状態が生まれる
- 「法定雇用率は人事の数字の話で、自分には関係ない」と感じる一般社員も多い。だが障害のある社員から見れば、推進者の不在は、設備改善を誰に頼めばよいか分からないことを意味する。会社の側から見れば、労働局の指導を受け始めたときに対応窓口がないことを意味する。同じ空席でも、立場によって受ける打撃の形が違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 担当者の性格 | 78条:障害者雇用推進者(会社全体の制度対応の責任者) | 79条:障害者職業生活相談員(職場での日常的な相談担当) |
| 選任の要件 | 官:選任義務/民間:一定規模以上で努力義務 | 障害者を5人以上雇用する事業所で選任義務 |
| 主な業務 | 施設整備、雇用状況報告、解雇届出、命令・勧告への対応 | 障害のある労働者の職業生活に関する相談・指導 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も官民に定額進用義務を課すが、日本のような推進者選任の規定はなく、未達成時は差額補助費の納付で担保する
韓国も義務雇用率制度を採用し、未達成企業には負担金を課す。名称公表制度もある点で日本と近い
ドイツは使用者に Inklusionsbeauftragter(インクルージョン担当者)の任命を義務付けており、民間を努力義務とする日本より強い
米国は雇用率の割当制ではなく、連邦機関と連邦契約者に積極的是正措置を求める方式をとる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ハローワークから「障害者雇入れ計画作成命令」の通知が届いた。社内で誰が対応するのか、総務と人事が押し付け合っている。46条の命令に対応する窓口こそ、本条2項3号が推進者に割り当てている業務そのものである
- 従業員数が40人を切ったり超えたりしている成長途中の会社で、6月1日時点の雇用状況報告が必要かどうか、誰も確認していない。法定雇用率の引上げで報告義務が生じる人数の基準は下がっている。7月15日の提出期限まで、もうあまり時間がない
- もし障害のある社員を解雇することになったら、会社は何をしなければならないのか? 81条1項により、ハローワークへの届出が必要になる。推進者が決まっていない会社では、この届出が抜けたまま手続が進みやすい
- 市役所の人事課に異動したら、前任者の引継書に「障害者雇用推進者」の欄があった。2018年の水増し問題以降、自治体の任命権者は推進者の選任を義務付けられている。通報や公表を担当する立場であることを、そこで初めて知った
- 車椅子を使う社員がオフィスのトイレの改修を求めたが、総務は「予算がない」と答えるだけだった。施設や設備の整備は、推進者の業務の第1号に挙げられている。社内でまず相談すべき相手が決まっていないこと自体が問題である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 職場の設備や配置に困っている障害のある社員は、まず社内に推進者がいるかを人事に書面で確認する2. 推進者がいれば、要望を推進者宛てに文書で出し、提出日を記録しておく3. 合理的配慮(36条の3)を求めても対応がない場合は、都道府県労働局の相談窓口や紛争解決援助の制度を利用する4. 解雇を告げられたときは、会社がハローワークへの届出(81条)をしているかを確認する
訴えられた側:1. ハローワークから雇用率達成指導を受けたら、すぐに推進者を選任し、役職と権限を社内に通知する2. 6月1日時点の雇用状況を集計し、短時間労働者の数え方も含めて算定方法を見直す3. 46条の計画作成命令が出る前に、自分から改善計画を作り始める4. 採用ルートとして、障害者就業・生活支援センターや特例子会社の検討を推進者が主導する
時効(請求できる期限):推進者の選任そのものに期限はない。ただし推進者が担う雇用状況報告は、毎年6月1日現在の状況を7月15日までにハローワークへ提出する。障害者を解雇するときの届出(81条)は遅滞なく行う。雇入れ計画は、命令で示される期間(通常2年)が起算点になる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正 中央省庁の雇用水増し問題を受け、国と地方公共団体の任命権者に推進者の選任を義務付ける1項を整備し、障害者活躍推進計画に関する業務を追加した(改正の範囲と回数は人による検証が必要)
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 改正:中央省庁等における障害者雇用の不適切計上問題を受けた法改正により、国及び地方公共団体の任命権者に推進者の選任を義務付け、障害者活躍推進計画に関する業務を追加した(施行日・条文構成の詳細は要確認)
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