障害者の雇用の促進等に関する法律 第81条(解雇の届出等)
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- 事業主は、障害者である労働者を解雇する場合(労働者の責めに帰すべき理由により解雇する場合その他厚生労働省令で定める場合を除く。)には、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を公共職業安定所長に届け出なければならない。
- 2.国及び地方公共団体の任命権者は、障害者である職員を免職する場合(職員の責めに帰すべき理由により免職する場合その他厚生労働省令で定める場合を除く。)には、厚生労働省令で定めるところにより、その旨を公共職業安定所長に届け出なければならない。
- 3.前二項の届出があつたときは、公共職業安定所は、当該届出に係る障害者である労働者について、速やかに求人の開拓、職業紹介等の措置を講ずるように努めるものとする。
この条文の基本情報
解雇の届出等とは何ですか?
定義解雇の届出等とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第81条に定められた規定で、「事業主は、障害者である労働者を解雇する場合(労働者の責めに帰すべき理由により解雇する場合その他厚生労働省令で定める場合を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第81条(解雇の届出等)は、日本の障害者の雇用の促進等に関する法律に含まれる条文です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第81条の条文原文は「事業主は、障害者である労働者を解雇する場合(労働者の責めに帰すべき理由により解雇する場合その他厚生労働省令で定める場合を除く。」で始まります。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第81条は第四章 雑則に置かれています。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律の公布日は昭和35年7月25日です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第81条の前の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第80条です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第81条の次の条は障害者の雇用の促進等に関する法律第81条の2です。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律第81条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第81条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000123 - 本サイト収録
障害者の雇用の促進等に関する法律(昭和三十五年法律第百二十三号)第81条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000123/81
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点障害者雇用促進法81条は、事業主が障害者である労働者を解雇する際、公共職業安定所長への届出を義務づける。本人の責めに帰すべき解雇等は除外される。
Q · 障害のある社員を解雇するとき、会社はハローワークに何か届け出る必要がありますか?
必要です。本人の帰責事由による解雇等を除き届出義務があります
障害者の雇用の促進等に関する法律81条1項により、事業主は障害者である労働者を解雇する場合、厚生労働省令の定めに従って公共職業安定所長に届け出なければなりません。労働者の責めに帰すべき理由による解雇など省令で定める場合は対象外です。届出は解雇の許可申請ではなく、解雇の有効性は労働契約法16条で別途判断されます。届出を受けた公共職業安定所は、再就職に向けた求人開拓・職業紹介に努めます(同条3項)。
解説
障害のある社員を解雇する会社には、本人への解雇通知とは別に、もう一枚書類を出す義務がある。提出先は公共職業安定所長(ハローワークのトップ)である。届出の様式は「障害者解雇届」で、労働者の責めに帰すべき理由による解雇など、厚生労働省令が定める場合は対象外になる。注意したいのは、この届出は解雇の「許可申請」ではないという点だ。届け出たから解雇が有効になるわけではなく、有効かどうかは労働契約法16条(客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性がない解雇は無効)で別に審査される。それでも届出には実務上の意味がある。届出を受けたハローワークは、その人のために求人開拓や職業紹介に努めることになっている(3項)。会社にとってはコンプライアンスの書類一枚、本人にとっては再就職支援の起点、外から見ると「会社がこの解雇をどう説明したか」の記録になる。解雇を言い渡された側も、言い渡す側も、この一枚が存在するかどうかで次の打ち手が変わる。
法的な位置づけ
障害者解雇届とは、障害者の雇用の促進等に関する法律第81条に基づき、事業主が障害者である労働者を解雇する際に公共職業安定所長へ提出する届出である。労働者の責めに帰すべき理由による解雇等は除外される。解雇の効力要件ではなく、行政が離職を把握し再就職支援を講じる契機として機能する手続上の義務である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.合理的配慮と解雇回避措置の記録を整える 解雇を決める前に、配置転換・業務調整・勤務時間の配慮など、36条の3の合理的配慮を検討・実施した経過を書面で整理する。面談記録、本人の意向、検討した代替案を時系列でまとめる
- 2.届出の除外事由に当たるかを確認する 労働者の責めに帰すべき理由による解雇など省令の除外事由に当たるかを確認する。能力不足を本人の帰責事由と安易に読み替えず、判断に迷えば管轄ハローワークに事前相談する
- 3.解雇予告または予告手当を処理する 労働基準法20条に従い、30日前の解雇予告または予告手当の支払いを確実に行う。本人から請求があれば同法22条の解雇理由証明書も交付できるよう準備する
- 4.障害者解雇届を公共職業安定所長に提出する 厚生労働省令の定める様式で、解雇する障害者の氏名・障害の種類・解雇理由等を記載し、管轄ハローワークに遅滞なく提出する。提出後は控えを保管する
- 5.法定雇用率と納付金への影響を確認する 解雇後の障害者雇用数で法定雇用率(43条)を満たすかを試算し、不足する場合は障害者雇用納付金や雇入れ計画への影響を把握して採用計画を見直す
よくある質問 AI による整理
Q1障害者解雇届とは?
障害者である労働者を解雇する事業主が、公共職業安定所長に提出する届出です。障害者雇用促進法81条1項が根拠で、本人の帰責事由による解雇等は除外されます。
Q2障害者解雇届 どこに出す?
事業所を管轄する公共職業安定所長(ハローワーク)に提出します。様式や添付書類は厚生労働省令に従うため、事前に管轄ハローワークで確認すると確実です。
Q3障害者解雇届 いつまでに出す?
解雇する際に遅滞なく届け出るのが原則です。具体的な手続は厚生労働省令で定められているため、最新の運用は管轄ハローワークで確認してください。
Q4障害者解雇届 出さないとどうなる?
届出義務違反は同法86条の罰則(罰金刑)の対象になります。加えてハローワークの指導の端緒となり、紛争時には手続軽視の事情として不利に働きえます。
Q5障害者手帳がない社員の解雇も届出が必要?
同法2条の「障害者」は手帳の有無に限られないと解されます。ただし届出対象の実務上の範囲は運用によるため、迷う場合は管轄ハローワークに確認するのが安全です。
Q6公務員の免職でも障害者解雇届は必要?
必要です。81条2項により、国・地方公共団体の任命権者も障害者である職員を免職する場合、公共職業安定所長に届け出なければなりません。
Q7障害者を解雇するのは違法?
解雇自体は直ちに違法ではありません。ただし障害を理由とする差別的取扱い(35条)や合理的配慮を欠く解雇は違法となりえ、労働契約法16条で無効と判断されることがあります。
Q8障害者解雇届の後、ハローワークは何をしてくれる?
81条3項により、公共職業安定所は届出に係る障害者について速やかに求人開拓や職業紹介等の措置を講ずるよう努めます。再就職支援の起点になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社が障害者解雇届を出してなかったら、解雇って無効になるんですか?
届出がないことだけで自動的に解雇が無効になるわけではない。81条は手続義務であり、有効性は労働契約法16条で判断される。ただし届出義務違反は86条の罰則の対象になる。実務のポイント:届出の欠落そのものより、それが「会社が配慮や手続を軽視していた」事情の一つとして、解雇の相当性判断で使われる点のほうが効く。他の証拠と組み合わせて初めて力を持つ材料である
Q2障害者雇用枠で入った人に自分から辞めてもらうなら、届出はいらないですよね?
本当に自由な意思による退職なら81条の解雇には当たらない。しかし執拗な退職勧奨で事実上辞めさせた場合は、解雇と評価されるリスクがある。実務のポイント:障害者雇用の現場では、退職勧奨の面談記録が後で「意思の自由が奪われていた」証拠として読み直されることが多い。面談の回数・時間・同席者を絞り、本人が持ち帰って検討できる期間を必ず与えることが、会社自身を守る
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出さえ出せば障害者を解雇しても問題ない」と考える経営者がいる。だが本条は手続義務を定めるだけで、解雇の有効性を保証しない。有効性は労働契約法16条で判断され、さらに障害者雇用促進法35条(障害を理由とする不当な差別的取扱いの禁止)と36条の3(合理的配慮の提供義務)の観点からも審査される。届出の受理は、行政が解雇に正当性を認めたという意味ではない
- 届出を怠っても「事務手続の漏れ」程度だと甘く見られがちだが、それでは深刻度を見誤る。届出義務違反は罰則の対象であり(同法86条、罰金刑。最新の改正状況をご確認ください)、ハローワークの指導を受ける端緒にもなる。しかも「届出を出していない」という事実は、紛争になれば手続を軽く扱う会社だという印象を裁判官に与えかねない
- 「本人の能力不足なのだから『労働者の責めに帰すべき理由』で届出は不要」という判断は、立てた問いからずれている。除外されるのは懲戒解雇に相当するような本人の帰責事由であって、障害に起因する業務遂行上の困難を本人の責任と読み替えることはできない。合理的配慮を尽くさずに能力不足と断じれば、それ自体が差別的取扱いを疑われる入口になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の性質 | 81条:解雇時の行政への届出義務(手続規定) | 35条:障害を理由とする差別的取扱いの禁止(実体規定) 36条の3:雇用後の合理的配慮の提供義務(実体規定) |
| 適用場面 | 障害者である労働者の解雇・職員の免職時 | 募集・採用以外の賃金・配置・解雇など雇用全般 障害者の職務遂行上の支障を改善する場面(過重な負担を除く) |
| 違反時の主な帰結 | 86条の罰則(罰金刑)、ハローワークの指導 | 厚生労働大臣の助言・指導・勧告、解雇の有効性判断での考慮 厚生労働大臣の助言・指導・勧告、解雇の相当性判断での考慮 |
| 解雇の有効性への影響 | 届出の有無だけで有効・無効は決まらない | 差別的解雇は無効と判断される方向に強く働く 配慮を尽くさない解雇は相当性を欠くと評価されやすい |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では障害の有無を問わず、雇主が資遣する際に離職前に主管機関と公立就業服務機構へ通報する義務がある。日本は障害者の解雇に特化した届出である点が異なる
ドイツでは重度障害者の解雇に統合局(Integrationsamt)の事前同意が必要で、同意なき解雇は無効。日本の事後届出制より格段に強い規制
米国は障害を理由とする雇用差別を禁止するが、解雇時の行政届出制度は設けていない。救済は EEOC への申立てと訴訟が中心
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 精神障害者保健福祉手帳を持つ社員に、業績不振を理由に退職を求めた。本人は渋々サインし、会社は「合意退職だから届出は不要」と処理した。しかし実態が退職勧奨を超えた事実上の解雇なら、話は別になる。書類上の名目と実態がずれた瞬間、届出義務違反と解雇無効の両方を問われうる
- 試用期間の終わりに、障害者雇用枠で採用した人を「適性なし」として本採用拒否した場合、届出は要るのか? 本採用拒否も法的には解雇と扱われるのが判例の流れであり、届出対象外と決めつけるのは危ない
- 人事担当のあなたは、来週月曜に障害のある社員へ解雇を通知する予定だ。残りは4営業日。解雇予告(労働基準法20条)、合理的配慮を尽くした記録、障害者解雇届の三点を、この4日で揃えなければならない
- 市役所に勤める障害のある職員が分限免職を告げられた。2項により、任命権者にも民間と同じく届出義務がある。公務員だから別ルールだろうと思い込むのは早い
取るべき行動
被害を受けた側:1. 解雇なのか退職勧奨なのかを会社に書面で確認し、解雇なら労働基準法22条に基づき解雇理由証明書を請求する2. 合意書・退職届には即日サインしない3. 管轄のハローワークに出向いて状況を伝え、届出の有無と再就職支援(81条3項)を相談する4. 配慮を求めた記録、面談メモ、メールを保存する5. 解雇に納得できなければ、労働局の個別労働紛争解決制度(あっせん)や労働審判を検討する
訴えられた側:1. 解雇の前に、配置転換・業務調整・勤務時間配慮など合理的配慮(36条の3)を検討した記録を整える2. 除外事由に当たるかを安易に自己判断せず、迷ったら管轄ハローワークに確認する3. 障害者解雇届を遅滞なく提出し、控えを保管する4. 労働基準法20条の解雇予告または予告手当を確実に処理する5. 法定雇用率への影響と納付金の試算もあわせて行う
時効(請求できる期限):届出は解雇時に遅滞なく行うのが原則である(具体的な手続は厚生労働省令。最新の改正状況をご確認ください)。解雇を争う地位確認請求に特定の時効はないが、未払賃金請求権は3年(労働基準法115条、同法附則143条の経過措置)。あっせん・労働審判は早いほど証拠が鮮明に残る
学説
通説・実務:81条の届出は解雇の効力要件ではなく行政上の手続義務であり、届出の欠缺のみで解雇が無効となるわけではない。ただし手続軽視の事情として、解雇の相当性判断で考慮されうる
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第2条届出対象となる「障害者」の定義
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第35条障害を理由とする差別的取扱いの禁止
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第36条の3雇用後の合理的配慮の提供義務
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第43条法定雇用率、解雇による雇用数減少
- 障害者の雇用の促進等に関する法律 第86条届出義務違反の罰則(現行効力を要確認)
- 労働契約法 第16条解雇権濫用法理、解雇の有効性審査
- 労働基準法 第20条解雇予告・予告手当の義務
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