医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第29条の3(店舗販売業者の法令遵守体制)
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- 店舗販売業者は、店舗の管理に関する業務その他の店舗販売業者の業務を適正に遂行することにより、薬事に関する法令の規定の遵守を確保するために、厚生労働省令で定めるところにより、次の各号に掲げる措置を講じなければならない。
- 一店舗の管理に関する業務について、店舗管理者が有する権限を明らかにすること。
- 二店舗の管理に関する業務その他の店舗販売業者の業務の遂行が法令に適合することを確保するための体制、当該店舗販売業者の薬事に関する業務に責任を有する役員及び従業者の業務の監督に係る体制その他の店舗販売業者の業務の適正を確保するために必要なものとして厚生労働省令で定める体制を整備すること。
- 三前二号に掲げるもののほか、店舗販売業者の従業者に対して法令遵守のための指針を示すことその他の店舗販売業者の業務の適正な遂行に必要なものとして厚生労働省令で定める措置
- 2.店舗販売業者は、前項各号に掲げる措置の内容を記録し、これを適切に保存しなければならない。
この条文の基本情報
店舗販売業者の法令遵守体制とは何ですか?
定義店舗販売業者の法令遵守体制とは、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第29条の3に定められた規定で、「店舗販売業者は、店舗の管理に関する業務その他の店舗販売業者の業務を適正に遂行することにより、薬事に関する法令の規定の遵守を確保するために、厚生労働省令で定めると…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第29条の3(店舗販売業者の法令遵守体制)は、日本の医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に含まれる条文です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第29条の3の条文原文は「店舗販売業者は、店舗の管理に関する業務その他の店舗販売業者の業務を適正に遂行することにより、薬事に関する法令の規定の遵守を確保するために、厚生労働省令で定めると…」で始まります。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第29条の3は第一節に置かれています。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の公布日は昭和35年8月10日です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第29条の3の前の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第29条の2です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第29条の3の次の条は医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第29条の4です。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第29条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第29条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000145 - 本サイト収録
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第29条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000145/29_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点薬機法29条の3は、店舗販売業者に店舗管理者の権限の明確化、役員・従業者の監督体制の整備、法令遵守指針の提示を義務付け、その措置内容の記録と保存も求める規定である。
Q · ドラッグストアの会社は、店長任せにせず法令遵守の体制を作らないといけないの?
作る義務があり、その内容の記録と保存も必要です
薬機法29条の3第1項により、店舗販売業者は、店舗管理者の権限を明らかにすること、業務の法令適合性を確保する体制と薬事に責任を有する役員・従業者の監督体制を整備すること、従業者に法令遵守の指針を示すことなどの措置を講じなければなりません。同条2項により、これらの措置の内容を記録し適切に保存する義務もあります。違反がなくても、体制と記録がなければ義務を果たしたことになりません。
解説
ドラッグストアで法令違反が見つかったとき、昔は「現場の店長が悪かった」で片付いた。令和元年(2019年)の改正で入った本条によって、その逃げ道はなくなった。店舗販売業者(要指導医薬品・一般用医薬品を売る許可を受けた事業者)は、次の三つを会社として整えなければならない。一つ目は、店舗管理者(店に置く責任者の薬剤師または登録販売者)の権限をはっきり決めること。二つ目は、業務が法令に合っているかを確かめる体制と、薬事の責任役員や従業者を監督する体制をつくること。三つ目は、従業者向けの法令遵守の指針を示すこと。さらに第2項で、これらの措置の中身を記録して保存する義務が加わる。つまり行政の立入検査で問われるのは「違反したかどうか」だけではない。「違反を防ぐ仕組みが紙で示せるか」も問われる。店長として働くあなたにとっては、自分の権限を会社に文書で決めさせる根拠になる。経営側のあなたにとっては、記録がないこと自体が改善命令の入口になる。
法的な位置づけ
薬機法29条の3は、店舗販売業者の法令遵守体制を定める規定であり、店舗管理者の権限の明確化、業務の法令適合性確保体制および薬事に関する業務に責任を有する役員・従業者の監督体制の整備、従業者への法令遵守指針の提示等の措置を義務付けるとともに、当該措置の内容の記録と保存を求める。令和元年改正により新設された。
手順
- 1.店舗管理者の権限を文書化する 店舗の管理に関する業務について、店舗管理者が持つ権限(従業者の監督、医薬品の管理、販売の可否判断、本部への意見申述など)を社内規程や辞令で明記する
- 2.業務監督体制を整備する 薬事に関する業務に責任を有する役員を明確にし、役員・店舗管理者・従業者の報告と監督のラインを組織図に落とし込む。実店舗と特定販売の担当が分かれている場合は最終判断者を決める
- 3.従業者向けの法令遵守指針を示す 薬事関係法令の要点、販売時の確認事項、違反を見つけたときの報告ルートをまとめた指針を作り、研修等で従業者に周知する
- 4.措置内容を記録し保存する 上記の措置の内容、店舗管理者からの意見とそれへの対応、定例会議での見直し結果を日付入りで記録し、所定の方法で保存する。後日の日付改ざんは行わない
よくある質問 AI による整理
Q1薬機法29条の3とは何ですか?
店舗販売業者(ドラッグストア等)に法令遵守体制の整備を義務付ける規定です。店舗管理者の権限明確化、監督体制、指針提示、記録保存が柱です。
Q2店舗販売業者の法令遵守体制 いつから義務?
令和元年(2019年)の薬機法改正で新設され、令和3年(2021年)8月1日から施行されています。現在は許可を受けて営業する限り常に義務が続きます。
Q3店舗管理者の権限 どこまで明らかにする?
店舗の管理に関する業務について店舗管理者が持つ権限を明確にします。従業者の監督、医薬品の管理、販売方法の判断などを文書で定めるのが一般的です。
Q4法令遵守体制の記録がないと違法?
29条の3第2項は措置内容の記録と保存を義務付けています。違反販売がなくても、記録がなければ同項の義務を果たしていないと評価されえます。
Q5薬事に関する業務に責任を有する役員とは?
店舗販売業者の法人役員のうち、薬事に関する業務について責任を負う者です。許可申請時に届け出る役員で、本条2号の監督体制の対象となります。
Q6法令遵守体制に違反したらどうなる?
都道府県知事等による改善命令の対象になりえます。命令に従わない場合は、業務停止や許可取消し(75条)といった処分に進む可能性があります。
Q7法令遵守の指針には何を書けばいい?
従業者が守るべき薬事関係法令の要点、違反時の報告ルート、相談窓口などを示します。厚生労働省の法令遵守ガイドラインを参照して作成します。
Q8ドラッグストアのネット販売も対象ですか?
対象です。特定販売(インターネット等での販売)も店舗販売業者の業務であり、実店舗と通販の双方を含めて体制を整える必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1小さな個人経営のドラッグストアでも、こんな体制を作らないといけないんですか?
必要です。本条は規模を問わず店舗販売業者全体にかかります。ただし求められる体制の中身は規模に応じて変わり、少人数の店舗なら簡素な規程と記録でも足りうる、というのが厚生労働省の法令遵守ガイドラインの考え方です。実務のポイント:検査担当者が最初に見るのは規程の分厚さではありません。店舗管理者の権限と、意見が出たときの対応記録が紐づいているかです。薄くても一貫した記録の方が評価されます
Q2店長の自分が「この売り方はまずい」と言っても本部が聞かない。どうすれば?
店舗管理者には、業務上必要な意見を店舗販売業者に書面で述べる義務があります(29条)。会社側にはその意見を尊重し、必要な措置を講じて記録する義務があります(29条の2)。実務のポイント:意見書は日付入りで出し、控えを自分でも保管してください。のちに行政処分が入ったとき、「管理者は止めようとした、会社が無視した」という記録は、あなた個人の責任を切り分ける最も強い材料になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「うちは違反していないから体制づくりは後回しでいい」という考えは、問いの立て方がずれている。本条が求めているのは違反をしないことではなく、違反を防ぐ仕組みと、その仕組みの記録である。違反ゼロでも、記録がなければ本条の義務は果たせていない
- 店舗管理者の立場から見れば、法令遵守は「自分が現場で気をつけること」である。法律の立場から見れば、店舗管理者の意見を聞いて必要な措置を講じ、監督体制を整えるのは店舗販売業者、つまり会社である。この見え方のずれを放っておくと、権限のない店長が一人で責任を背負い込むことになる
- 「指針を作って配ればよい」と思われがちだが、第1項第3号の指針は措置の一部にすぎない。店舗管理者の権限の明確化(1号)と、役員・従業者の監督体制(2号)が伴わない指針は、立入検査で「形だけ」と見られやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務の主体 | 29条の3:店舗販売業者(会社) | 9条の2:薬局開設者 29条:店舗管理者(個人) |
| 求められる内容 | 管理者権限の明確化、監督体制の整備、法令遵守指針の提示、記録保存 | 薬局管理者の権限明確化等、同種の法令遵守体制の整備 店舗の管理と従業者の監督、必要な意見の書面による申述 |
| 実務上の位置づけ | 会社として仕組みを作り、紙で示す義務 | 薬局版の並行規定 現場責任者として日々の管理を担う義務 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は藥商に専任の薬師等による駐店管理を求めるが、会社としての法令遵守体制の整備と記録保存を明文で課す規定は日本ほど明確ではない
ドイツは薬局の責任者(Apothekenleiter)に運営責任を集中させる構造で、一般用医薬品の販売も原則として薬局に限られる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 登録販売者として店舗管理者に指定されたが、シフトも仕入れも本部が決め、あなたには何の権限もない。それでも行政の検査で名前を呼ばれるのはあなただ。この構図こそ、本条第1項第1号が「権限を明らかにせよ」と会社に命じている理由である
- 本部から「このかぜ薬は乱用の恐れがある成分入りだが、まとめ買いの制限は現場判断で緩めてよい」と口頭で言われた。もし後で保健所の立入検査が入ったら、責任は誰が負うのか? 口頭指示しか残っていない会社は、指導・監督体制の不備として問われうる
- 保健所の立入検査が来週に決まった。法令遵守の指針も、店舗管理者の権限を書いた書面も、措置の記録もない。残り7日で揃えるべきは、第2項の「記録」である
- あなたは中堅ドラッグストアチェーンの薬事担当役員。ある店舗で、薬剤師不在のまま要指導医薬品が売られていたことが発覚した。現場の問題で片付けようとしても、役員の監督体制が整備されていたかが問われる。改善命令は会社全体に及びうる
- ECモールでも一般用医薬品を売るチェーン。実店舗と通販サイトで法令の確認をする担当が別々で、誰が最終判断をするのか決まっていない。こうした「すき間」が体制不備の典型である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 店舗管理者として権限が曖昧なら、本条1項1号を根拠に、権限(従業者の監督、医薬品の管理、販売の停止判断など)を文書にするよう会社に求める2. 業務改善の意見は書面で出し、控えを残す(店舗管理者の意見申述は29条) 3. 意見が無視され、違法な販売が続くときは、社内の通報窓口のほか、所管の保健所・都道府県への相談も選択肢になる。公益通報者保護法の保護対象になるかは事前に確認する
訴えられた側:1. 立入検査や指導を受けたら、まず本条の三つの措置(権限の明確化、監督体制、法令遵守の指針)と第2項の記録が揃っているか棚卸しする2. 欠けている部分は、改善計画と実施日を明記して記録に残す。後付けの日付改ざんは絶対にしない3. 改善命令(72条の2の2)を受けた場合、従わなければ業務停止や許可取消し(75条)に進みうるので、薬機法に強い弁護士と早期に対応方針を決める
時効(請求できる期限):本条自体に時効の定めはない。義務は許可を受けて営業している間ずっと続く。記録の保存期間は厚生労働省令と厚生労働省の法令遵守ガイドラインで確認する(最新の改正状況をご確認ください)。行政処分への不服申立ては、処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求(行政不服審査法18条)、取消訴訟は6か月以内(行政事件訴訟法14条)
学説
内部統制論との接続:本条は会社法上の内部統制システム構築義務と同じ発想に立ち、違反の有無ではなく、違反を防ぐ仕組みの存在とその記録を問う規制手法と理解されている。
改正沿革 AI による整理
- 令和元年(2019年)改正、令和3年(2021年)8月1日施行 許可等業者の法令遵守体制の整備を義務付ける改正の一環として、店舗販売業者に店舗管理者の権限の明確化、業務監督体制の整備、従業者への指針提示と記録保存を求める本条の規定が設けられた
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 新設:医薬品医療機器等法等の一部を改正する法律(令和元年法律第63号)により、許可等業者の法令遵守体制整備義務の一環として新設。令和3年(2021年)8月1日施行。
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第29条店舗管理者の義務と書面による意見申述
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第29条の2店舗販売業者の遵守事項と管理者意見の尊重
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第9条の2薬局開設者の法令遵守体制(並行規定)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第72条の2の2法令遵守体制の改善命令(現行効力を要確認)
- 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 第75条許可取消し・業務停止の処分
- 会社法 第362条取締役会の内部統制体制整備義務と並行
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