割賦販売法 第18条の5
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- 前受金保全措置を講じている許可割賦販売業者は、基準日において前払式割賦販売の契約を締結している者から当該基準日までにその契約に係る商品の代金の全部又は一部として受領した前受金の合計額の二分の一に相当する額が当該基準日における第十七条第一項に規定する営業保証金の額以下となつたときは、次の基準日までに、前受業務保証金の全部を取り戻し、又は供託委託契約の全部を解除することができる。
- 2.前項に定める場合を除き、前受金保全措置を講じている許可割賦販売業者は、基準日において当該前受金保全措置により前払式割賦販売の契約によつて生じた債務の弁済に充てることができる額が当該基準日に係る基準額をこえることとなつたときは、次の基準日までに、そのこえる額につき、前受業務保証金を取り戻し、又は供託委託契約の全部若しくは一部を解除することができる。
- 3.前二項の規定による前受業務保証金の取戻しは、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣の承認を受けなければ、することができない。
- 4.前項に定めるもののほか、第一項又は第二項の規定による前受業務保証金の取戻しに関し必要な事項は、法務省令・経済産業省令で定める。
- 5.第一項又は第二項の規定による供託委託契約の解除は、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣の承認を受けなければ、その効力を生じない。
- 6.前受金保全措置としての供託委託契約は、第一項又は第二項の規定による場合のほか、その全部又は一部を解除することができない。ただし、当該供託委託契約の一部を解除した場合において、なお当該供託委託契約が第十八条の三第三項に規定する要件を満たすものであるときは、この限りでない。
- 7.前項の規定に反する特約は、無効とする。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 割賦販売法第18条の5は、日本の割賦販売法に含まれる条文です。
- 割賦販売法第18条の5の条文原文は「前受金保全措置を講じている許可割賦販売業者は、基準日において前払式割賦販売の契約を締結している者から当該基準日までにその契約に係る商品の代金の全部又は一部として…」で始まります。
- 割賦販売法第18条の5は第三節 前払式割賦販売に置かれています。
- 割賦販売法の公布日は昭和36年7月1日です。
- 割賦販売法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 割賦販売法第18条の5の前の条は割賦販売法第18条の4です。
- 割賦販売法第18条の5の次の条は割賦販売法第18条の6です。
- 割賦販売法第18条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第18条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000159 - 本サイト収録
割賦販売法(昭和三十六年法律第百五十九号)第18条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000159/18_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点割賦販売法18条の5は、前払式割賦販売業者が前受業務保証金を取り戻す条件を定める。基準日の数字で超過分が出た場合に限り、経済産業大臣の承認を得て行う必要がある。
Q · 前払式割賦販売の業者は、供託した保証金をいつでも取り戻せるの?
基準日に超過が出て、大臣の承認を得た場合だけ取り戻せる
割賦販売法18条の5により、許可割賦販売業者が前受業務保証金を取り戻したり供託委託契約を解除したりできるのは、基準日(毎年3月31日・9月30日)の数字で保全額が基準額を超えた分などに限られ、次の基準日までに行う必要があります。さらに経済産業大臣の承認が必要で、承認のない供託委託契約の解除は効力を生じません。銀行との特約で自由に解約できるようにしても、7項により無効です。
解説
商品を受け取る前に代金を分割で払い込む「前払式割賦販売」で、業者に預けたお金を守る仕組みの一つが供託金である。業者は預かった前受金の半額を目安に、法務局への供託(国の機関にお金を預けて差押えや流用から切り離す手続)か、銀行・保険会社との供託委託契約で保全しなければならない。本条は、その保全を「外してよい条件」を定める。前受金の残高が減って保全の必要額を超えた分だけ、半年ごとの基準日を区切りに取り戻せる。ただし取り戻すには経済産業大臣の承認が必要で、承認なしの供託委託契約の解除は効力を持たない。業者と銀行が裏で「いつでも解約できる」と特約しても、7項により無効になる。前受金を預ける側から見ると、守りが勝手に外されないことを国の承認が保証している。業者の側から見ると、資金を少しでも早く回収したいとき、どの基準日に申請するかを読むことが勝負になる。
法的な位置づけ
割賦販売法第18条の5は、前受金保全措置として供託された前受業務保証金の取戻しおよび供託委託契約の解除の要件を定める規定である。基準日における前受金合計額または保全額が法定の水準を下回る・超える場合に限り、次の基準日までに経済産業大臣の承認を得て行うことができ、法定外の解除と反対特約は無効とされる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.基準日の数字を確定させる 基準日(3月31日・9月30日)ごとに、前払式割賦販売の契約者から受領した前受金の合計額、基準額、保全額を算定し、帳簿で裏付けを残す
- 2.取戻し・解除の可否を判定する 前受金合計額の2分の1が営業保証金の額以下なら全部の取戻し・全部解除(1項)、保全額が基準額を超えていれば超過額の範囲で取戻し・解除(2項)が可能かを判定する
- 3.一部解除後の要件充足を確認する 供託委託契約を一部解除する場合、解除後も18条の3第3項の要件を満たすかを事前に確認する。満たさない設計の解除は認められない
- 4.経済産業大臣の承認を申請する 経済産業省令の定めに従い、次の基準日までに承認申請を行う。申請前に所管の担当課へ相談すると手戻りを減らせる
- 5.承認後に取戻し・解除を実行する 承認を受けた後に、供託所での取戻し手続(法務省令・経済産業省令に従う)または金融機関との供託委託契約の解除を行う。承認前の解除は効力を生じない
よくある質問 AI による整理
Q1前受業務保証金とは何ですか?
前払式割賦販売業者が、消費者から受け取った前受金を保全するために供託所へ供託する保証金です。業者が倒産した場合の弁済原資になります。
Q2供託委託契約とはどんな契約ですか?
業者が銀行や保険会社などと結び、必要が生じたときに金融機関が業者に代わって供託する契約です。現金を供託する代わりの前受金保全措置として使われます。
Q3前受業務保証金はいつ取り戻せますか?
基準日(毎年3月31日・9月30日)の数字で取戻しの条件を満たしたときに、次の基準日までの間に限り、経済産業大臣の承認を得て取り戻せます。
Q4前受業務保証金を全部取り戻せるのはどんな場合ですか?
基準日の前受金合計額の2分の1が、17条1項の営業保証金の額以下になった場合です(18条の5第1項)。この場合も大臣の承認が必要です。
Q5供託委託契約は銀行と合意すれば解約できますか?
できません。法定の場合以外は解除できず(6項)、大臣の承認がない解除は効力を生じません(5項)。これに反する特約も無効です(7項)。
Q6前受金の保全額の基準額とは何ですか?
前受金保全措置で確保すべき金額の基準で、18条の3が定めます。基準日の保全額がこの基準額を超えた部分が、本条2項の取戻し・解除の対象になります。
Q7前払式割賦販売の業者が倒産したら前払金は戻りますか?
前受金保全措置による保証金などから弁済を受ける仕組みがありますが、保全は前受金の全額ではないため、全額が戻るとは限りません。
Q8承認なしで保証金を取り戻すと違法ですか?
3項により大臣の承認がなければ取戻しはできず、承認のない供託委託契約の解除は効力を生じません。保全措置が不十分として監督上の問題にもなりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1前払いしてる業者が倒産したら、供託されたお金って本当に返ってくるの?
前受金の保全措置(18条の3)によって供託された保証金などから、前払式割賦販売の契約に基づく債権について弁済を受ける仕組みがある。ただし保全されているのは前受金の全額ではなく、半額程度が目安であり、全額が戻るとは限らない。実務のポイント:保全の水準は基準日の時点で決まるため、倒産の直前に取戻しが承認されていないかが回収額を左右する。本条の承認手続はその歯止めになっている
Q2うちは銀行と供託委託契約をしてるけど、資金が苦しいから一部解約できない?
本条1項・2項の条件を満たし、経済産業大臣の承認を受けた場合に限られる(5項)。例外として、一部を解除しても18条の3第3項の要件を満たし続ける場合は6項ただし書きが適用される。実務のポイント:銀行と合意しただけの解約は効力を生じないうえ(5項・7項)、監督官庁から保全措置が不十分と見られる危険がある。先に担当課へ相談するのが近道である
間違えやすい点 AI による整理
- 「前受金が減れば供託金はすぐに業者の手元に戻る」と思われがちだが、戻せるのは基準日の数字を確定させたうえで、次の基準日までという期間内に限られる。さらに前受業務保証金の取戻しにも供託委託契約の解除にも大臣の承認が必要である。数字だけでは錠は開かない
- 供託委託契約は業者と銀行の私的な契約なので、当事者が合意すれば解約できるはずだと考えるのは、契約自由の側からの見方である。本条6項・7項から見れば、その契約は消費者保護の部品であり、法定の場合以外の解除や、それに反する特約は無効になる。業者と金融機関の都合で書いた条項が、丸ごと効力を失うことがある
- 消費者にとって大切なのは「業者が倒産したら前払金が返ってくるか」だけだ、という問いの立て方には抜けがある。倒産の前に保全額がどれだけ残っているかで回収額は決まる。その残高が勝手に減らされないよう歯止めをかけているのが本条であり、倒産時の還付と本条の取戻し制限は表と裏の関係にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 18条の5:前受業務保証金の取戻し・供託委託契約の解除 | 18条の3:前受金保全措置の義務・基準日・基準額 17条:営業保証金の供託 |
| 機能 | 保全措置を外してよい条件と手続を定める | 保全措置をどれだけ講じるべきかを定める 業者一般の営業上の保証金を定める |
| 本条との接点 | 基準日の数字と大臣承認の二重条件 | 基準日・基準額・供託委託契約の要件(第3項)を本条が参照 営業保証金の額が全部取戻し(1項)の判定基準になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には前払式割賦販売の許可制はないが、商品券等の前払金について銀行の履約保証などの保全を定型化契約の記載事項として求める。行政承認による取戻し規制は日本ほど明確ではない
韓国は冠婚葬祭互助など前払式の割賦取引を同法で規律し、前受金の保全を事業者に義務付ける点で日本と近い構造をもつ
中国は商業プリペイドカードの発行者に預り資金の存管を求めるが、行政規章レベルの規律であり、日本のような法律上の取戻し承認制とは異なる
ドイツではパック旅行の前払金について倒産保全を義務付けており、前払いした消費者を倒産リスクから守る発想は共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 前払いを続けてきた業者の経営が傾いたら、会社が「保証金はもう取り戻した」と言い出したら、どうなる? 取戻しに大臣承認が要るので、承認記録がなければ保全はまだ生きている可能性が高い
- あなたは許可割賦販売業者の経理担当である。解約が続いて前受金が減り、9月30日の基準日で保全額が基準額を大きく上回った。次の基準日までに承認申請を出さないと、その期間の取戻しの機会を失う。残りは数週間しかない
- 取引銀行から「供託委託契約、一部だけ解約しませんか」と持ちかけられた。大臣承認のない解除は効力を生じない
- 新規参入を検討する事業者の法務担当が、資金計画を立てる場面である。一度供託した資金は、残高が減っても承認を経てようやく段階的に戻る。キャッシュフロー表で「拘束資金」として何期分を見込むかが、事業計画の現実性を左右する
取るべき行動
被害を受けた側:1. 前払いをしている業者が許可割賦販売業者かどうか、経済産業省の公表情報や契約書面で確認する2. 業者の経営不安を感じたら、払込記録と契約書を全部保管し、前受金の総額を自分で計算しておく3. 業者から「保証金は既に戻した」といった説明があれば、消費生活センターや経済産業省の担当課に承認の有無を相談する4. 倒産した場合は、供託金からの還付手続の公告を見落とさないよう、官報や経済産業省の案内を確認する
訴えられた側:1. 基準日ごとに前受金の合計額、基準額、保全額を正確に算定し、帳簿で裏付けを残す2. 超過額が出たら、次の基準日までに経済産業省令に沿って承認申請を出す3. 金融機関との供託委託契約に、法定外の解除を認める特約が紛れ込んでいないか点検する。あっても7項で無効になり、かえって監督上の問題になりうる4. 一部解除の後も18条の3第3項の要件を満たすか、事前に確認する
時効(請求できる期限):特定の時効はない。取戻し・解除ができるのは、基準日(前受金保全措置の基準日、毎年3月31日と9月30日、18条の3)の数字に基づき、次の基準日までの期間に限られる。承認申請の具体的な手続期限は経済産業省令による(最新の改正状況をご確認ください)
- 割賦販売法 第18条の3前受金保全措置の義務と基準日・基準額
- 割賦販売法 第17条営業保証金の供託、取戻し判定の基準
- 割賦販売法 第11条前払式割賦販売の許可制
- 供託法 第1条供託所での保証金保管の一般法
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