災害対策基本法 第1条(目的)
クイックジャンプ
この法律は、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、防災に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体及びその他の公共機関を通じて必要な体制を確立し、責任の所在を明確にするとともに、防災計画の作成、災害予防、災害応急対策、災害復旧及び防災に関する財政金融措置その他必要な災害対策の基本を定めることにより、総合的かつ計画的な防災行政の整備及び推進を図り、もつて社会の秩序の維持と公共の福祉の確保に資することを目的とする。
この条文の基本情報
目的とは何ですか?
定義目的とは、災害対策基本法第1条に定められた規定で、「この法律は、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、防災に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体及びその他の公共機関を通じて必要な体制を確立し…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第1条(目的)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第1条の条文原文は「この法律は、国土並びに国民の生命、身体及び財産を災害から保護するため、防災に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体及びその他の公共機関を通じて必要な体制を確立し…」で始まります。
- 災害対策基本法第1条は第一章 総則に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第1条の次の条は災害対策基本法第2条です。
- 災害対策基本法第1条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第1条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第1条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/1
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法第1条は、国土と国民の生命・身体・財産を災害から守るため、国・自治体・公共機関の防災体制と責任の所在を明確にすることを目的とする規定である。
Q · 災害対策基本法は何のための法律なの?
国民の命と財産を守る防災体制と責任分担を定めること
災害対策基本法第1条は、国土と国民の生命・身体・財産を災害から保護するため、防災の基本理念を定め、国・地方公共団体・公共機関を通じた体制を確立し、責任の所在を明確にすることを目的としています。そのうえで防災計画の作成、災害予防、応急対策、復旧、財政金融措置の基本を定めます。ただし本条は目的規定であり、個人が行政に給付を求める直接の根拠にはなりません。支援金や応急救助は被災者生活再建支援法や災害救助法など別の法律が根拠です。
解説
1959年の伊勢湾台風では5,000人を超える死者・行方不明者が出た。その反省から1961年(昭和36年)に生まれたのが災害対策基本法で、第1条はその設計図である。目的として掲げるのは、国民の生命・身体・財産の保護、国・自治体・公共機関を通じた体制づくり、そして「責任の所在を明確にする」ことだ。最後の一句が実務では効く。避難指示を出すのも罹災証明書を出すのも原則として市町村長(役所のトップが、あなたの住む地域について直接決める)であり、県や国ではない。災害のとき「どこに電話すればいいのか」で迷う人は多いが、まず市町村に行けばよい。ただし、この条文はあなた個人に「救助を求める権利」を与えるものではない。法律の目的を示す条文であって、行政への請求の根拠になるのは別の条文(罹災証明書なら90条の2)だ。目的と手段を取り違えないことが、被災後の数週間を左右する
法的な位置づけ
災害対策基本法第1条は同法の目的規定であり、国土並びに国民の生命・身体・財産を災害から保護するため、防災の基本理念、国・地方公共団体・公共機関を通じた防災体制、責任の所在、防災計画・災害予防・応急対策・復旧・財政金融措置の基本を定めることを掲げる。個別条項の解釈指針として機能し、それ自体から具体的な請求権は生じない。
よくある質問 AI による整理
Q1災害対策基本法とは何ですか?
1961年に伊勢湾台風を契機として制定された、日本の防災法制の基本法です。国・自治体・公共機関の防災体制、防災計画、災害予防から復旧までの基本を定めます。
Q2災害対策基本法の目的は何条に書いてありますか?
第1条です。国土と国民の生命・身体・財産の保護、防災体制の確立、責任の所在の明確化、総合的かつ計画的な防災行政の推進が目的として掲げられています。
Q3災害対策基本法はいつできた法律ですか?
昭和36年(1961年)に制定されました(昭和36年法律第223号)。1959年の伊勢湾台風で甚大な被害が出たことが制定のきっかけです。
Q4災害対策基本法の「災害」に火事や事故は含まれますか?
含まれます。暴風や地震などの自然現象に加え、大規模な火事・爆発、政令で定める大規模事故等の原因による被害も「災害」と定義されています(2条1号)。
Q5災害対策基本法を根拠に国にお金を請求できますか?
1条は目的規定のため、これだけを根拠に給付は請求できません。住宅再建の支援金は被災者生活再建支援法、応急救助は災害救助法など個別法に基づきます。
Q6災害対策基本法で避難指示を出すのは誰ですか?
原則として市町村長です(60条)。本法は住民に最も近い市町村を防災の第一次的な担い手と位置づけています(5条)。
Q7災害対策基本法で住民に義務はありますか?
あります。住民は食品・飲料水などの備蓄や防災訓練への参加などに努める責務を負います(7条)。罰則のない努力義務です。
Q8災害対策基本法と災害救助法の違いは何ですか?
災害対策基本法は防災体制全体の基本法、災害救助法は避難所・応急仮設住宅・食料提供など発災直後の応急救助の実施を定める個別法です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1災害対策基本法って、結局わたしたち住民に何か関係あるんですか?
関係は大きいです。1条が掲げる体制づくりの具体化として、避難指示(60条)、警戒区域への立入制限(63条)、罹災証明書の交付(90条の2)がすべてこの法律に入っています。実務のポイント:警戒区域の立入制限に違反すると罰則の対象になります(116条、最新の改正状況をご確認ください)。自宅の様子を見に戻るだけのつもりでも、警戒区域が設定されていれば違反になりうる
Q2市の避難所運営がひどかったら、この法律を根拠に文句を言えますか?
1条は目的規定なので、これだけを根拠に損害賠償を求めることは難しいです。賠償を求めるなら国家賠償法1条で、公務員の違法な行為と損害を具体的に主張する必要があります。実務のポイント:実効性があるのは訴訟より、市町村の地域防災計画(42条)の改定時に意見を出すことです。計画に書き込まれた運営基準は、次の災害で職員を縛るルールになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「災害対策基本法があるから、被災すれば国が何とかしてくれる」と考えがちだが、本条が定めるのは行政の体制と責任分担であって、個人の給付請求権ではない。住宅再建の支援金は被災者生活再建支援法、避難所や応急修理は災害救助法と、実際のお金と支援は別の法律から出てくる。入口を一つしか知らない人は、受け取れる支援を取りこぼす
- 「災害」と聞くと地震や台風だけを思い浮かべるが、法律から見れば大規模な火事・爆発、さらに政令で定める放射性物質の大量放出や大規模な事故も含まれる(2条1号、施行令1条)。身近な工場の爆発事故も、規模次第では本法の枠組みが動き出す
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 第1条:法全体の目的規定 | 第2条の2:防災の基本理念 第90条の2:罹災証明書の交付 |
| 主な名宛人 | 国・地方公共団体・公共機関を含む防災行政全体 | 国・自治体・住民等、防災に関わる全主体 市町村長(被災者の申請に基づき交付) |
| 個人の手続上の根拠になるか | ならない(解釈の指針として機能) | ならない(施策の方向性を示す理念) なる(罹災証明書の申請・交付の根拠) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾も災害防救の基本法として目的規定を置き、中央・直轄市・県市・郷鎮市の三層で防災体制を構築する点で日本の構造と近い
韓国は自然災害と社会災害を統合した「災難」概念を採り、国家と地方自治体の災難・安全管理体制の確立を目的に掲げる
中国は自然災害に限らず事故災害・公衆衛生事件・社会安全事件を含む「突発事件」への対応を一体的に規律する
ドイツは連邦が防衛事態の民間防護を、州が平時の災害保護を所管する二元構造で、日本のような単一の基本法はない
米国は州・地方の対応を基本とし、大統領の災害宣言により連邦(FEMA)が支援する仕組みを定める
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 台風で自宅が床上浸水した翌朝、県庁・市役所・保険会社・消防のどこに先に連絡すべきか? 法の構造上、被災した住民の窓口は市町村である。罹災証明書の申請も市町村長あてだ。順番を間違えると、片付けが終わってから「被害の写真がない」と言われる
- 町内会の防災担当を押し付けられた。最初の会議まであと一週間、何から手をつければいいか分からない。本法の第1章(1条から10条)を読めば、国・県・市・住民それぞれの役割分担が一枚の地図になる。住民の役割は努力義務として7条に書かれている
学説
一般的理解:目的規定である1条は、本法の各条項を解釈・運用する際の指針として機能するが、それ自体から国民の具体的な請求権や行政の個別の作為義務が直接導かれるものではないと理解されている
改正沿革 AI による整理
- 昭和36年(1961年) 伊勢湾台風を契機に制定
- 平成25年(2013年)改正 東日本大震災を受けた改正で基本理念(2条の2)が新設され、本条にも「基本理念を定め」の文言が加わったとされる。改正回数・文言は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和36年(1961年) 新設:1959年の伊勢湾台風を契機に、個別に分散していた防災法制を体系化する基本法として制定(昭和36年法律第223号)
- 2.平成25年(2013年) 改正:東日本大震災の教訓を踏まえた改正で基本理念(2条の2)が新設され、住民等の備蓄の努力義務(7条3項)なども規定された。本条文言への反映状況は e-Gov 改正履歴で要確認
- 災害対策基本法 第2条災害・防災等の定義
- 災害対策基本法 第2条の2目的を具体化する基本理念
- 災害対策基本法 第5条市町村の第一次的責務
- 災害対策基本法 第7条住民等の備蓄等の責務
- 災害対策基本法 第90条の2罹災証明書の交付義務
- 災害救助法 第1条応急救助の実施を定める個別法
- 被災者生活再建支援法 第1条生活再建支援金の個別法
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める