合併又は分割(以下この条において「合併等」という。)を無効とする判決が確定した場合には、当該合併等をした法人は、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人又は分割により事業を承継した法人の当該合併等の日以後に納税義務(第十五条第一項(納税義務の成立及びその納付すべき税額の確定)に規定する納税義務をいう。次条において同じ。)の成立した国税(その附帯税を含む。)について、連帯して納付する義務を負う。
要点国税通則法9条の2は、合併・分割を無効とする判決が確定した場合、合併等をした法人が合併等の日以後に成立した国税(附帯税を含む)を連帯して納付する義務を定める。
Q · 合併が裁判で無効になったら、その間の税金はチャラになるの?
チャラになりません。関係法人が連帯で払います
国税通則法9条の2により、合併又は分割を無効とする判決が確定しても、合併等の日以後に成立した国税(附帯税を含む)の納税義務は消えません。会社法839条の定める無効判決の将来効ゆえに、合併期間中の納税義務は有効なまま残るためです。この残存する国税について、合併等をした法人は、存続会社・新設会社・承継会社と連帯して納付する義務を負います。対外的には税務署はどの法人にも全額請求でき、最終的な負担割合は法人間の求償(民法442条)で調整されます。
あなたの会社が別の会社を吸収合併した。数年後、少数株主が起こした合併無効の訴えが認められ、判決が確定する。合併は将来に向かって解消され、二つの会社は元の別法人に戻る。ここで問題になるのが、合併していた期間に発生した法人税や消費税、そしてその延滞税だ。国税通則法9条の2は、合併または分割を無効とする判決が確定したとき、合併等をした法人が、存続会社や新設会社、事業を承継した会社が合併等の日以後に負った国税について、連帯して納付する義務を負うと定める。つまり、あなたの会社は、合併相手の側で生じた税金を、自社の分と一緒に肩代わりさせられる立場に置かれる。会社法の世界で合併が「なかったこと」になっても、税務の世界では、その間に発生した税を誰かが必ず払う。その穴を埋めるのがこの条文であり、埋められる側にあなたが立つ可能性がある。
国税通則法9条の2は、合併又は分割を無効とする判決の確定を要件として、合併等をした法人に連帯納付義務を課す規定である。対象は、存続会社・新設会社・承継会社が合併等の日以後に納税義務を成立させた国税およびその附帯税に限られ、無効判決の将来効により残存する租税債権の回収を複数法人の連帯責任で確保する機能を担う。
AI 輔助整理,以條文原文為準
国税通則法9条の2に基づき、合併や分割が無効になっても、その期間中に成立した国税を関係法人が連帯で納める義務です。附帯税である延滞税・加算税も対象に含まれます。
合併等の日以後に納税義務が成立した国税に限られます。国税通則法15条の成立時期を基準に判定し、合併前に成立した税は対象外です。附帯税も含まれます。
発生します。9条の2は「合併又は分割」の両方を対象とし、分割無効判決が確定すれば、承継会社が分割日以後に負った国税を元の会社が連帯で負います。
無効判決の確定後まもなく税務署から連帯納付の督促が届くのが通常です。対象範囲を精査して異議を検討できる期間は短いため、早めの準備が必要です。
できます。連帯納付は対外的な全額責任ですが、法人間の最終負担割合は民法442条の求償で精算します。まず納付し内部で清算する道も残ります。
負います。9条の2の対象国税には附帯税が含まれ、延滞税は日々積み上がるため、判決確定が遅れるほど連帯で背負う額は膨張していきます。
国税の徴収権は法定納期限から原則5年で時効消滅します(国税通則法72条)。起算点は各国税の法定納期限であり、無効判決の確定日ではない点に注意が必要です。
完全には防げませんが、無効原因を潰す手続設計と、税務リスク分担条項・表明保証の明記が有効です。連帯納付義務の対外的責任自体は契約で消せません。
戻りません。会社法839条により合併無効判決の効力は将来に向かってのみ生じ、過去の取引や納税義務は有効なまま残ります。だからこそ国税通則法9条の2が、その税を誰が払うかを連帯納付義務として定めています。業界裏話ヒント: 会社法上の『将来効』と税務上の課税関係は別のレイヤーで動く。合併が無効でも、合併中に計上した売上・仕入れ・給与の課税関係は原則そのまま生きている
対外的には、税務署はどちらの法人にも全額請求できます(連帯納付)。ただし内部的には、実際に誰がいくら負担すべきかは各法人間の求償(民法442条)で精算されます。業界裏話ヒント: 税務署は取りやすい方から取る。資力のある法人に全額請求が来ることが多いので、M&A契約であらかじめ負担割合と求償ルールを決めておくと、後の泥沼を避けられる
会社分割をしていれば関係します。9条の2は『合併又は分割』の両方を対象とし、分割無効判決が確定すれば、承継会社が分割日以後に負った国税を元の会社が連帯で負います。業界裏話ヒント: 新設分割・吸収分割でスピンオフした事業が後に無効とされるケースは稀だが、分割の手続瑕疵は実務で起こりうる。組織再編の設計段階で無効原因を潰すのが唯一の予防策
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 発動の起点 | 9条の2:合併・分割を無効とする判決の確定 | — |
| 対象範囲 | 合併等の日以後に成立した国税+附帯税 | — |
| 連帯を負う者 | 合併等をした法人(無効で元に戻る側) | — |
| 内部精算 | 民法442条の求償で負担割合を調整 | — |
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