管理組合法人が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、理事がその清算人となる。
要点区分所有法 55 条の 3 は、管理組合法人が解散したとき、破産による解散を除き理事が当然に清算人になると定める。規約の別段の定めや集会での別人選任があれば適用されない。
Q · マンションの管理組合法人が解散したら、そのときの理事は自動的に清算人になるんですか?
原則として、解散日の理事が自動で清算人になります
区分所有法 55 条の 3 により、管理組合法人が解散したときは、破産手続開始の決定による解散の場合を除き、解散の効力が生じた時点で理事の地位にある者が当然に清算人となります。選任決議も就任承諾書も不要です。これを避ける方法は二つで、あらかじめ規約に別段の定めを置くか、解散を決議する集会で理事以外の者(司法書士・弁護士などの外部専門家を含む)を清算人に選任することです。清算人は現務の結了、債権の取立て、債務の弁済、残余財産の引渡しまで責任を負います(55 条の 6)。
建替え決議が通り、管理組合法人を解散する。その効力が生じた瞬間、あなたが今期の理事なら、あなたは何の手続もなく清算人になっている。選任決議も就任承諾書もいらない。55条の3が法律の側で勝手に配役を決めるからだ。清算人は現務を結了し、債権を取り立て、債務を弁済し、残った財産を区分所有者へ引き渡すまで責任を負う立場である。任期一年の輪番理事のつもりだったのに、解散後も数か月から数年、法人の後始末を背負う側に置かれる。抜け道はただし書に二本ある。平時の規約にあらかじめ清算人を定めておくか、解散を決議するその集会で理事以外の者(司法書士や弁護士といった外部の専門家でもよい)を清算人に選任すること。この一行を先に打ってあるかどうかで、あなたの解散後の一年が決まる。例外は破産手続開始の決定による解散で、この場合は裁判所が選任する破産管財人が財産の管理処分権を握り、理事は清算人にならない。
区分所有法 55 条の 3 は管理組合法人の法定清算人を定める規定であり、解散の効力が生じた時点で理事の地位にある者が、選任手続を経ることなく当然に清算人となる旨を規定する。破産手続開始の決定による解散は適用外であり、規約の別段の定め又は集会による理事以外の者の選任があるときは、法定清算人の就任は生じない。
解散した管理組合法人の後始末を担う機関です。現務の結了、債権の取立て、債務の弁済、残余財産の引渡しを行い(55 条の 6)、清算の範囲で法人の財産管理処分権を持ちます。
二つあります。規約にあらかじめ別段の定めを置く方法と、解散を決議する集会で理事以外の者を清算人に選任する方法です。司法書士や弁護士などの外部専門家も選任できます。
管理組合法人の登記は組合等登記令に基づき、解散および清算人の登記が必要です。期間の起算や添付書類は事案で異なるため、司法書士に確認してください。懈怠には過料の定めがあります(71 条)。
清算人が欠けた場合、利害関係人の申立てにより裁判所が清算人を選任します(55 条の 4)。債権者や区分所有者も利害関係人として申立てが可能です。
清算人は債権者に対し一定期間内に債権の申出をすべき旨を官報で公告します。その期間は二か月を下ることができません(55 条の 7)。日程はここから逆算して組みます。
当然には請求できません。報酬を支給するには規約の定めまたは集会の決議が必要です。実費についても、負担の可否を就任直後の集会で決議しておくのが実務的です。
解散した管理組合法人の残余財産は区分所有者に帰属し、原則として規約に別段の定めがなければ持分割合を基準に分配されます(56 条)。修繕積立金の残高や保険の解約返戻金も対象です。
現務の結了、債権の取立て、債務の弁済、残余財産の引渡しをすべて終え、清算結了の登記をした時点です。債権申出の公告期間を満了する前に分配を進めることはできません。
解散の効力が生じた時点で理事の地位にある者が清算人になるため、その前に任期満了や辞任で理事でなくなっていれば対象外である。逆に、全員が退いて清算人が不在になった場合は、利害関係人の申立てで裁判所が選任する(55条の4)。業界裏話ヒント:議事録に解散の効力発生日を明記しないと、誰が理事だったかで後から揉める。解散議案には効力発生日を必ず一行書き込む
法人の債務をそのまま個人で負うわけではない。ただし清算人の職務(現務の結了、債権の取立て、債務の弁済、残余財産の引渡し、55条の6)を怠り、債権者や区分所有者に損害を与えれば、その損害について個人が責任を問われうる。業界裏話ヒント:一番危ないのは、知っている債権者を飛ばして残余財産を先に配ってしまうこと。催告公告(55条の7)を済ませる前の分配は、後から自分に返ってくる
破産手続開始の決定による解散は本条の適用から外れており、理事は清算人にならない。裁判所が選任する破産管財人が財産の管理処分権を持つ。また清算の途中で債務超過が判明したときは、破産手続開始の申立てへ進む必要がある(55条の9)。業界裏話ヒント:管理組合法人の破産は稀だが、大規模修繕の借入や訴訟の敗訴で起こりうる。債務超過の兆しが見えた瞬間に分配を止めるかどうかが、清算人個人の分かれ目になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 55 条の 3:誰が清算人になるか(法定就任) | — |
| 発動の契機 | 解散の効力発生(破産手続開始の決定による解散を除く) | — |
| 動かす主体 | 法律が自動的に配役(手続不要) | — |
| 回避・修正の手段 | 規約の別段の定め、又は集会での理事以外の者の選任 | — |
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