老人福祉法 第18条の2(改善命令等)
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- 都道府県知事は、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う者が第十四条の四の規定に違反したと認めるときは、当該者に対して、その改善に必要な措置を採るべきことを命ずることができる。
- 2.都道府県知事は、老人居宅生活支援事業を行う者又は老人デイサービスセンター、老人短期入所施設若しくは老人介護支援センターの設置者が、この法律若しくはこれに基づく命令若しくはこれらに基づいてする処分に違反したとき、又はその事業に関し不当に営利を図り、若しくは第五条の二第二項から第七項まで、第二十条の二の二若しくは第二十条の三に規定する者の処遇につき不当な行為をしたときは、当該事業を行う者又は当該施設の設置者に対して、その事業の制限又は停止を命ずることができる。
- 3.都道府県知事は、前項の規定により、老人居宅生活支援事業又は老人デイサービスセンター、老人短期入所施設若しくは老人介護支援センターにつき、その事業の制限又は停止を命ずる場合(第一項の命令に違反したことに基づいて認知症対応型老人共同生活援助事業の制限又は停止を命ずる場合を除く。)には、あらかじめ、社会福祉法第七条第一項に規定する地方社会福祉審議会の意見を聴かなければならない。
この条文の基本情報
改善命令等とは何ですか?
定義改善命令等とは、老人福祉法第18条の2に定められた規定で、「都道府県知事は、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う者が第十四条の四の規定に違反したと認めるときは、当該者に対して、その改善に必要な措置を採るべきことを命ずる…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 老人福祉法第18条の2(改善命令等)は、日本の老人福祉法に含まれる条文です。
- 老人福祉法第18条の2の条文原文は「都道府県知事は、認知症対応型老人共同生活援助事業を行う者が第十四条の四の規定に違反したと認めるときは、当該者に対して、その改善に必要な措置を採るべきことを命ずる…」で始まります。
- 老人福祉法第18条の2は第三章 事業及び施設に置かれています。
- 老人福祉法の公布日は昭和38年7月11日です。
- 老人福祉法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 老人福祉法第18条の2の前の条は老人福祉法第18条です。
- 老人福祉法第18条の2の次の条は老人福祉法第19条です。
- 老人福祉法第18条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第18条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000133 - 本サイト収録
老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第18条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000133/18_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点老人福祉法18条の2は、法令違反や不当な営利、利用者への不当な処遇があれば、都道府県知事がデイサービス等の事業の制限・停止を命じられると定める。
Q · デイサービスが法令違反をしていなくても、行政に事業を止められることはあるの?
ある。不当な営利や不当な処遇があれば止められる
老人福祉法18条の2第2項により、都道府県知事は、デイサービスやショートステイ、訪問介護などの事業者・設置者が法令や処分に違反したときだけでなく、事業に関し不当に営利を図ったときや、利用者の処遇で不当な行為をしたときにも、事業の制限又は停止を命じられます。書類上の基準を満たしていても対象になりえます。ただし停止前には地方社会福祉審議会の意見を聴く必要があります(同条3項)。
解説
条文違反が一つもなくても、事業が止められることがある。老人福祉法18条の2第2項は、デイサービスや短期入所(ショートステイ)、訪問介護などの事業者と老人デイサービスセンター等の設置者について、三つの理由で都道府県知事が「事業の制限又は停止」(一部の業務だけを止める、または丸ごと止める)を命じられると定めている。一つ目は法令や処分への違反。二つ目は「不当に営利を図った」とき。三つ目は利用者の処遇(日々の介護や扱い)で不当な行為をしたとき。つまり、書類の上では基準を満たしていても、利用者を食い物にしていれば止められる。ただ、構造には注意がいる。1項の改善命令(改善のために必要な措置をとれという命令)はグループホームだけを対象にしている。ほかのサービスでは、改善命令を経ずにいきなり停止の議論になりうる。また3項は、停止の前に地方社会福祉審議会(福祉の外部有識者による知事の諮問機関)の意見を聴くことを知事に義務づけている。家族として施設の異変に気付いたとき、どこに訴えれば何が動くのかを知っているかどうかで、親の安全は大きく変わる。
法的な位置づけ
老人福祉法第18条の2は、都道府県知事による老人居宅生活支援事業等への監督処分を定める規定である。1項は認知症対応型老人共同生活援助事業者への改善命令、2項は法令違反・不当な営利・処遇上の不当行為を理由とする事業の制限又は停止命令、3項は停止等に先立つ地方社会福祉審議会への意見聴取義務を規定する。
よくある質問 AI による整理
Q1老人福祉法18条の2とは?
都道府県知事が、デイサービスやショートステイ等の事業者に事業の制限・停止を、グループホームに改善命令を出せる根拠となる規定です。
Q2介護事業の停止命令は誰が出す?
条文上は都道府県知事です。ただし指定都市や中核市では、大都市特例により市長が権限を持つ場合があるため、所在地の担当課を確認してください。
Q3「不当に営利を図り」とはどんな場合?
条文に具体例はありませんが、提供していないサービスの費用請求や、利用者の負担で不相当な利益を得る運営などが典型的に問題とされます。
Q4老人福祉法の改善命令の対象はどの事業?
18条の2第1項の改善命令の対象は、認知症対応型老人共同生活援助事業(グループホーム)が14条の4に違反した場合に限られます。
Q5地方社会福祉審議会の意見聴取とは?
知事が事業の制限・停止を命じる前に、社会福祉法7条の審議会の意見を聴く手続です。グループホームが改善命令に違反した場合は不要です。
Q6介護事業の停止命令の前に弁明の機会はある?
事業の停止は不利益処分のため、通常は行政手続法13条に基づき弁明の機会が与えられます。期限内に書面と証拠を出すことが重要です。
Q7特別養護老人ホームも18条の2で停止される?
されません。養護老人ホーム・特別養護老人ホームは老人福祉法19条、有料老人ホームは29条という別の監督規定が適用されます。
Q8介護事業の停止命令に不服がある場合いつまで争える?
審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内が原則です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1親が通ってるデイがどうも怪しいんだけど、通報したら親がいじめられたりしない?
心配はもっともだ。ただ、行政への相談は匿名でもできる。また、高齢者虐待防止法は通報者が特定されるような情報の扱いに配慮を求めている。行政は18条の報告徴収や立入検査で事実を確かめ、そのうえで本条の命令を検討する。実務のポイント:「家族からの通報」と分かる形よりも、定期の実地指導に合わせて確認してもらうよう頼むほうが、施設側に出どころを悟られにくい
Q2改善命令と事業停止、いきなり停止ってこともあるの?
1項の改善命令の対象はグループホームだけである。デイサービスやショートステイなどについて、法文上は改善命令の段階を経ることなく、2項の停止要件を満たせば制限や停止が命じられうる。ただし停止の前には、地方社会福祉審議会の意見を聴く必要がある(3項)。実務のポイント:実務では、改善勧告などの行政指導や介護保険法上の勧告を先に重ねるのが通例だ。最初の指導文書への対応の仕方が、後の処分の重さを左右する
Q3事業停止になったら、今使ってる利用者はどうなるんですか?
事業者にはサービスを続けられなくなった利用者への配慮が求められ、ケアマネジャーが代わりの事業所を調整する。市町村も、やむを得ない事由がある場合は老人福祉法上の措置(10条の4など)で受け皿を用意できる。実務のポイント:停止が近いという噂が出た時点で、空きのある近隣の事業所はすぐに埋まる。利用者家族は、正式な処分を待たずにケアマネと代わりの候補を相談しておくほうが確実だ
間違えやすい点 AI による整理
- 「基準どおりの人員と設備をそろえていれば行政処分はない」と考える事業者は多い。しかし2項は、法令違反とは別に「不当に営利を図り」「処遇につき不当な行為」を独立した停止理由として並べている。書類が完璧でも、実際の介護がひどければ止められる
- 家族が考えがちなのは「施設を訴えるには弁護士が必要か」という問いだが、そもそも問いの立て方がずれている。本条の命令を出せるのは知事だけで、家族が裁判所に求めて出させるものではない。家族がやるべきなのは、行政が動かざるを得ない証拠を届けることだ。損害賠償は民事で別に進めることになる
- 利用者の側から見れば、問題施設が止まることは救いになる。ところが法律から見ると、停止命令は今そこに通っている利用者の行き場を同時に奪う処分でもある。審議会の意見聴取が義務づけられている理由の一つがこれで、行政が慎重になるのもこのためだ。通報したのに動きが遅いと感じたら、利用者の受け皿の確保も一緒に要望すると話が進みやすい
- 「特養も有料老人ホームも同じ条文で止められる」と思われがちだが、本条の対象は居宅生活支援事業とデイサービスセンター、短期入所施設、介護支援センターに限られる。特別養護老人ホームなどは19条、有料老人ホームは29条という別のルートになる。どの条文が効くかを取り違えると、通報先の担当課まで変わってしまう
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象 | 老人居宅生活支援事業者、老人デイサービスセンター・老人短期入所施設・老人介護支援センターの設置者 | 老人福祉法19条:養護老人ホーム・特別養護老人ホームの設置者 老人福祉法18条:事業者・施設設置者全般への報告徴収・立入検査 |
| 措置の内容 | グループホームへの改善命令、事業の制限又は停止命令 | 施設の事業停止・廃止命令や設置認可の取消し等 報告の求め、帳簿等の検査、質問(処分ではなく事実調査) |
| 発動理由 | 法令・処分違反、不当な営利、処遇上の不当行為 | 法令違反等(施設類型に応じた要件) 必要があると認めるとき(運営状況の確認) |
| 手続上の歯止め | 停止前に地方社会福祉審議会の意見聴取(改善命令違反のグループホームを除く) | 条文所定の手続と行政手続法による不利益処分手続 身分証明書の携帯・提示等 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも主管機関が老人福利機構や長期照顧サービス機関に対し、改善期限付きの命令や停業処分を行う仕組みがある。条番号は要確認
韓国でも老人福祉施設に対する事業停止・廃止命令の規定があり、日本と同様に行政監督型の構造をとる。条番号は要確認
ドイツでは介護保険上の供給契約の解約と、州法による施設監督(Heimaufsicht)の二系統で介護事業を規律する
米国では Medicare/Medicaid の認証を軸に、調査・制裁手続(罰金、新規受入停止、認証終了など)が定められている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 母が通っているデイサービスで、送迎がないのに送迎加算に見える費用を毎月請求されていた。ケアマネに聞いても話をはぐらかされる。法令違反か「不当な営利」かは、家族が判断することではない。請求書と利用記録を並べて都道府県(または市)の担当課に持ち込めば、まず報告徴収と立入検査(18条)が動き、その先に本条の停止命令がある
- もしショートステイから戻った父の腕に、説明のない痣が三つあったら、どうなる? 写真を撮り、日付を残し、市町村に通報する。高齢者虐待防止法の通報ルートに乗った案件は、知事が本条の権限を使う根拠になる
- グループホームを経営していて、県の実地指導(担当者が施設に来て運営を点検すること)で人員配置の不備を指摘された。改善命令を受けた段階で動けば、まだ事業は続けられる。命令を放置して停止となったときは、3項かっこ書きにより審議会の意見聴取も省かれ、話は一気に進む
- 介護職員として働くあなたは、夜勤中に同僚が入居者を怒鳴りつけ、食事を抜いているのを何度も見ている。施設長に報告しても揉み消された。市町村への通報は高齢者虐待防止法で守られている。あなたの一本の通報が、施設全体の処遇を変える入口になる
- 県から弁明の機会の付与通知(処分を下す前に、反論の書面を出させる手続の通知)が届いた。提出期限まで残り10日。ここで何も出さなければ、事業停止の処分は行政側の資料だけで決まる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 異変の証拠を日付つきで残す。写真、請求書、利用明細、連絡帳、職員とのやりとりのメモ2. 虐待が疑われるときは市町村の高齢者虐待の窓口に通報する(高齢者虐待防止法) 3. 不当な請求や運営の問題は、都道府県(指定都市や中核市では市の場合あり)の介護保険または高齢福祉の担当課へ書面で相談する4. 転所先の確保をケアマネや地域包括支援センターと並行して進める5. 金銭的な被害は、民法上の損害賠償として別に検討する
訴えられた側:1. 実地指導や改善命令の指摘事項を一つずつ表にして、改善計画と実施記録を書面で提出する2. 弁明の機会の通知が届いたら、期限内に事実関係の反論と改善状況を証拠つきで出す(行政手続法) 3. 「不当な営利」と言われたら、料金の根拠や契約書、重要事項説明書で正当性を示す4. 処分が出たら、審査請求や取消訴訟の期限を確認したうえで弁護士に相談する
時効(請求できる期限):命令に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条1項)。いずれも処分の日から1年を過ぎると原則として提起できない。弁明書の提出期限は通知書に記載される
学説
通説:2項の「不当に営利を図り」「処遇につき不当な行為」は、形式的な法令違反と独立した実質的な停止事由であり、利用者保護のため行政に一定の裁量を認めたものと解される。
改正沿革 AI による整理
- 平成期(要検証) 在宅福祉事業の法定化、痴呆対応型老人共同生活援助事業の追加、その後の「痴呆」から「認知症」への用語変更に伴い、対象事業と文言が順次改正されたとみられる。改正年と内容は人による検証が必要
- 老人福祉法 第14条の41項改善命令の前提となる事業者義務
- 老人福祉法 第18条報告徴収・立入検査による事実把握
- 老人福祉法 第5条の2処遇対象者と各事業の定義
- 老人福祉法 第19条養護・特養等に対する別系統の監督
- 社会福祉法 第7条停止前に意見を聴く審議会の設置根拠
- 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律 第24条虐待通報後の老人福祉法権限行使(通称 高齢者虐待防止法)
- 介護保険法 第77条指定居宅サービス事業者の指定取消等(現行効力を要確認)
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