要点法人税法 69 条の 2 は、集団投資信託の分配に含まれる分配時調整外国税相当額を法人税額から控除できると定める。適用には明細書の添付が必要で、控除額は記載額が上限となる。
Q · 投資信託を通じて払った外国税、法人税から取り戻せるって本当?
本当です。ただし明細書の添付が絶対条件
法人税法 69 条の 2 により、内国法人が集団投資信託の収益分配を受ける場合、分配時調整外国税相当額を法人税本体から控除できます。これは外国税額控除(69 条)や所得税額控除(68 条)とは別枠の控除です。ただし適用には確定申告書・修正申告書・更正請求書のいずれかへ、控除額と計算明細を記載した書類の添付が必要で、控除できる金額はその書類に記載した額が上限になります(3 項)。添付を忘れれば控除はゼロになります。
会社の余資で投資信託を買っている。その分配金の中には、実はファンドが海外で稼いだ利子や配当が混じっていて、その海外分にはすでに外国で税金が引かれている。ところが日本でもさらに所得税が源泉徴収される。二重取りだ。これを調整するのが分配時調整という仕組みで、分配の段階で源泉所得税が外国税の分だけ減額される。だが減額された結果、あなたの会社が法人税から差し引ける所得税額まで目減りする。そこで登場するのが 69 条の 2。目減りした分に相当する外国税額を、今度は法人税そのものから直接引けるようにした。ただし落とし穴がある。確定申告書に明細書を添付しなければ、この控除はゼロになる。しかも控除できる金額は、その書類に書いた額が上限だ。書き忘れ、書き間違いが、そのまま取り戻せない税金に変わる。
法人税法 69 条の 2 は分配時調整外国税相当額控除を定める規定であり、内国法人が集団投資信託の収益分配を通じて間接的に負担した外国税相当額を、法人税本体から直接控除する仕組みを規律する。外国税額控除(69 条)や所得税額控除(68 条)とは別枠の控除として機能し、二重課税の排除を目的とする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
投資信託を通じて間接的に負担した外国税相当額を、法人税本体から直接控除する制度です。法人税法 69 条の 2 が根拠で、外国税額控除(69 条)とは別枠の控除です。
控除額・控除を受ける金額・計算明細を記載した書類を確定申告書等に添付します。この添付が適用の絶対条件で、記載した金額が控除の上限になります(69 条の 2 第 3 項)。
集団投資信託の分配に含まれ、分配時調整(所得税法 176 条 3 項)で源泉所得税から差し引かれた外国税相当額なら、69 条の 2 で法人税から控除できます。
分配時調整で外国税分だけ減額された後の金額が所得税額控除(68 条)に回ります。その目減り分を法人税本体から埋めるのが 69 条の 2 です。
支払を受ける収益分配に対応する部分の金額として政令で定める金額を算定します。証券会社発行の年間取引報告書等で外国税額を確認して計上します。
使えます。3 項は確定申告書のほか修正申告書・更正請求書への明細書添付でも適用を認めます。ただし記載額が控除の上限になります。
証券投資信託や公社債投資信託など、多数の投資家の資金をまとめて運用する信託の総称です。その収益分配に外国由来の利子・配当が含まれることがあります。
法人税額から控除する分配時調整外国税相当額は損金不算入とされます(法人税法 41 条の 2、現行効力を要確認)。控除と損金算入の二重取りを防ぐ趣旨です。
引けません。ファンドが海外で払った税は、分配時調整(所得税法 176 条 3 項)で源泉所得税から差し引かれる形で処理され、あなたの会社の直接の外国税額控除には乗ってきません。この目減り分を埋める専用の入口が法人税法 69 条の 2 です。業界裏話ヒント:69 条と 69 条の 2 は名前が似ていて実務でも混同されやすい。税理士でも投信の分配時調整を扱い慣れていないと 69 条で処理しようとして控除を落とすことがある。申告書のどの別表に載せるかを最初に確認するのが分かれ目です
完全に諦める必要はありません。69 条の 2 第 3 項は確定申告書だけでなく、修正申告書や更正請求書への添付でも適用を認めています。ただし控除額はその書類に記載した金額が上限です(同項後段)。業界裏話ヒント:これは古い『当初申告要件』より緩い設計で、当初申告で一切書いていなくても更正の請求で拾える。ただし『書いた金額が上限』なので、後から過少に書き直すと損をする。最初から正確な満額を書くのが鉄則です
収益事業から生じた所得に係る部分なら使えますが、収益事業以外の事業や資産から生じる所得に係る分配時調整外国税相当額には適用されません(69 条の 2 第 2 項)。人格のない社団等も同じ扱いです。業界裏話ヒント:公益法人の運用資産は収益事業と非収益事業で区分経理される。投資信託の分配がどちらの区分に紐づくかで控除の可否が変わるため、区分を曖昧にしていると控除を主張しても否認される。運用開始時点でどの区分の資金かを記録しておくのが実務の勘所です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 控除の対象 | 69 条の 2:投資信託経由の分配時調整外国税相当額 | — |
| 控除先 | 法人税本体から直接控除 | — |
| 適用の絶対要件 | 確定申告書等への明細書添付、記載額が上限(3 項) | — |
| 損金算入の扱い | 控除額は損金不算入(41 条の 2、要確認) | — |
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