内国法人の各事業年度開始の日前に開始した事業年度(当該各事業年度終了の日以前に行われた当該内国法人を合併法人とする適格合併に係る被合併法人の当該適格合併の日前に開始した事業年度(以下この条において「被合併法人事業年度」という。)を含む。)の所得に対する法人税につき税務署長が更正をした場合において、当該更正につき第百三十五条第一項(仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴う法人税額の還付の特例)の規定の適用があつたときは、当該更正に係る同項に規定する仮装経理法人税額(既に同条第二項、第三項又は第七項の規定により還付されるべきこととなつた金額及びこの条の規定により控除された金額を除く。)は、当該各事業年度(当該更正の日(当該更正が被合併法人事業年度の所得に対する法人税につき当該適格合併の日前にしたものである場合には、当該適格合併の日)以後に終了する事業年度に限る。)の所得に対する法人税の額から控除する。
要点法人税法 70 条は、粉飾決算による過大納付の法人税を、更正後に終了する各事業年度の税額から順次控除する規定。即時還付されず、適格合併では控除権が合併法人に承継される。
Q · 粉飾決算を直して払いすぎた法人税は、すぐ全額返ってくるの?
即時還付されず、翌期以降の税額から順次控除されます
法人税法 70 条により、仮装経理(粉飾決算)に基づいて過大納付した法人税は、税務署長の更正を受けても即時還付されません。第 135 条の仮装経理法人税額として確定し、更正後に終了する各事業年度の法人税額から順次控除され、控除しきれなかった残額が原則 5 年経過後に還付されます。通常の還付につく還付加算金(利息)も原則つきません。さらに適格合併では、被合併法人の未控除額が合併法人に承継されます。
決算をよく見せるために利益を水増しすると、その架空の利益にも法人税がかかる。粉飾は自分の首を絞める行為だ。ところが後で粉飾を是正して「払いすぎた税金を返してくれ」と言っても、普通の過大納付のようにはすぐ戻ってこない。ここが多くの経営者が知らない落とし穴だ。仮装経理(利益や資産を偽って多く見せる粉飾)に基づいて過大に納めた法人税は、更正を受けても現金では即時還付されず、翌期以降の法人税額から少しずつ差し引かれていく。その控除の作業を担うのが法人税法 70 条である。しかも 70 条は合併の場面まで射程に入れている。粉飾していた会社が適格合併で他社に吸収されると、この控除を受ける権利は合併法人(存続会社)に引き継がれる。あなたが M&A で会社を買うとき、買収先の過去の粉飾と、そこに眠る未控除の税額が、そのまま自社の資産にも負債にもなりうる。帳簿の表面だけ見ていては絶対に見えない一行だ。
法人税法 70 条は、仮装経理に基づく過大申告に対して税務署長が更正を行った場合における法人税額の控除を定める規定である。第 135 条の適用を受けた仮装経理法人税額は、更正の日以後に終了する各事業年度の法人税額から順次控除され、適格合併においては被合併法人の未控除額が合併法人に承継される。即時還付ではなく分割控除による是正を予定する点に特色がある。
AI 輔助整理,以條文原文為準
利益や資産を偽って多く見せる粉飾決算のことです。架空の利益にも法人税がかかるため、仮装経理に基づく過大納付は 70 条・135 条の特別な控除・還付ルールで処理されます。
即時還付されません。更正後の各事業年度の法人税額から順次控除され、控除しきれなかった残額が原則 5 年経過後に還付されます(70 条・135 条)。還付加算金も原則つきません。
135 条は仮装経理法人税額を確定させ還付の特例を定める規定、70 条はその確定額を各事業年度の税額から順次控除する仕組みを定める規定です。両者が組み合わさって是正が進みます。
引き継げます。被合併法人が持っていた未控除の仮装経理法人税額は、合併法人が合併日以後に終了する事業年度の税額から控除できます(70 条)。M&A の隠れた資産になり得ます。
後の事業年度の確定決算で、過去に水増しした架空利益や資産を実際に取り消す会計処理です。控除を受ける前提となり、帳簿を直さず税額控除だけ求めても認められません(129 条)。
銀行や株主を欺いた者が税務上は無傷で金を取り戻せる不均衡を防ぐためです。返還権は否定せず、時期と利息を制限して粉飾への静かな抑止を効かせる制度設計になっています。
各事業年度の法人税額が少なく控除枠を使い切れない場合、残額は翌期以降に繰り越され、135 条により一定期間(原則 5 年)経過後に控除しきれなかった分が還付されます。
更正の請求は納税者が減額を求める手続で通常は還付につながります。仮装経理の更正は税務署長が行い、70 条により即時還付ではなく分割控除で是正される点が決定的に異なります。
そこが最大の誤解です。普通の過大納付なら還付されますが、仮装経理(粉飾)に起因する過大納付は即時還付されず、翌期以降の法人税額から順次控除され、控除しきれなかった分が原則 5 年経過後に還付されます(70 条・135 条)。しかも通常の還付につく還付加算金(利息)も原則つきません。業界裏話ヒント:この分割控除は事実上、利益を偽った者への静かなペナルティです。粉飾を資金繰り改善のために是正しても即金は入らない前提で計画しないと、当てにした現金が来ずに二重の資金難に陥る
書くだけでは始まりません。順序が逆で、まず後の事業年度の確定した決算そのもので、過去に水増しした利益や資産を実際に取り消す経理処理(修正の経理)を済ませていることが前提です(129 条)。帳簿を直さずに税額控除だけ請求しても通りません。業界裏話ヒント:ここを「税務署への手続の問題」だと思っている経営者が多いが、本質は「自社の決算書を正しく直したか」という会計の問題。修正経理をどの事業年度の決算で行うかの設計が、控除の可否とタイミングを左右する
適格合併の場合、被合併法人が持っていた未控除の仮装経理法人税額は、合併法人であるあなたの会社が引き継ぎ、合併日以後に終了する事業年度の税額から控除します(70 条)。過去の粉飾は消えず、控除権として承継されます。業界裏話ヒント:これは負債ではなく将来の税を減らす隠れた資産にもなりうる。税務デューデリでこの未控除額を発見できれば、買収価格の交渉材料になる。逆に見落とせば、使えたはずの控除枠を放棄することになる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 70 条:確定した仮装経理法人税額を各事業年度の税額から順次控除 | — |
| 納税者への効果 | 翌期以降の税額から分割控除(即時還付なし) | — |
| 合併との関係 | 適格合併で未控除額が合併法人に承継され合併日以後から控除 | — |
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