要点法人税法24条は、合併・資本の払戻し・自己株式取得等で交付された金銭のうち、資本金等の額を超える部分を配当とみなす。法人株主なら益金不算入、個人株主なら配当所得課税となる。
Q · 会社に自社株を買い取ってもらったら、税金は「譲渡」それとも「配当」になるの?
資本金等を超える部分は配当とみなされ課税されます
法人税法24条により、合併・資本の払戻し・自己株式取得・残余財産分配等で交付された金銭のうち、その株式に対応する資本金等の額を超える部分は、受取配当等とみなされます(みなし配当)。受け手が内国法人なら23条の益金不算入に流れて課税所得から外れる方向に働き、個人なら所得税法25条で配当所得として総合課税されます。同じ買取でも株主の属性で税負担が真逆になります。ただし金融商品取引所の市場での自己株式取得は除外されます。
創業者から株を買い戻す、赤字子会社を清算して残余財産を親会社に分配する、非適格合併で存続会社の株ではなく現金を渡す。会計上は『株式の譲渡対価を払った』ように見えるこれらの取引を、法人税法24条は二つに切り分ける。払い戻した金のうち、その株式に対応する『資本金等の額』を超える部分は、譲渡対価ではなく『配当』とみなす。これがみなし配当だ。なぜ切り分けるのか。会社が稼いで内部留保した利益を株主に返すなら、名目が何であれ実質は配当であり、配当課税を貫くべきだからだ。ここであなたが知るべき逆転がある。受け手が内国法人なら、このみなし配当は23条の受取配当等の益金不算入に流れ込み、課税所得から外れる方向に働く。だが受け手が個人なら所得税法25条で配当所得となり、総合課税で最大約55%。同じ一株の買取が、株主の属性ひとつで真逆の税負担になる。契約書に『譲渡』と書いても、税法はその実質を見て勝手に分解する。
みなし配当とは、法人税法24条に基づき、合併・資本の払戻し・自己株式取得・残余財産分配等により株主が交付を受けた金銭等のうち、その株式に対応する資本金等の額を超える部分を、私法上の名目にかかわらず受取配当等とみなす制度をいう。会社が留保した利益の株主還元を配当課税で捕捉する趣旨に基づく。
AI 輔助整理,以條文原文為準
合併や資本の払戻し、自己株式取得などで受け取った金銭のうち、株式に対応する資本金等の額を超える部分を、配当とみなして課税する制度です。法人税法24条が根拠です。
交付を受けた金銭等が、その株式に対応する資本金等の額を超えた時点から課税されます。超過部分だけが配当とみなされ、資本の払戻し部分は課税されません。
個人株主は配当所得として原則総合課税となり、申告が必要です。配当控除の適用可否や源泉徴収の有無を確認します。法人株主は益金不算入の判定を申告書で行います。
みなし配当部分は配当課税、資本の払戻し部分に対応する取得費超過分が譲渡損益となります。両者は課税区分が異なり、想定した譲渡損が益金不算入で相殺され消えることがあります。
金融商品取引所が開設する市場での購入による取得は、24条1項5号の括弧書きで除外され、みなし配当は生じません。相対取引で直接買い戻すと発生します。
資本剰余金の減少に伴う剰余金の配当など「資本の払戻し」で、交付額が対応資本金等の額を超えれば発生します。単なる無償減資(欠損てん補)では交付がなく生じません。
内国法人株主のみなし配当は23条の受取配当等の益金不算入に流れ、持株割合(完全子法人・関連法人・その他)に応じて不算入割合が変動します。
みなし配当額そのものは交付額と法人税法施行令23条の対応資本金等の額から算定し、法人株主側では受取配当等の益金不算入を別表八で処理します。詳細は税理士に確認を。
受け取った金のうち、その株に対応する資本金等の額を超える部分は、会社が貯めた利益の払い戻しとみなされ、法人税法24条で配当扱いになります。個人株主なら所得税法25条で配当所得、総合課税です。業界裏話ヒント:証券取引所の市場で買い戻された場合はみなし配当が出ません。だから同じ売却でも、相対で会社に直接売るか市場で売るかで税額が全く違う。売り方を選べる立場なら、経路をまず確認する
それは受け手が誰かによります。あなたが個人なら総合課税で不利ですが、内国法人が株主なら23条の受取配当等の益金不算入が効き、むしろ課税所得から外れて有利になることもあります。業界裏話ヒント:M&Aや子会社整理では、あえてみなし配当を大きくして親会社側で益金不算入を取り、譲渡損と組み合わせる設計もある。『みなし配当=悪』は個人目線の思い込みで、法人の実務では武器にもなる
原則はみなし配当で総合課税ですが、租税特別措置法9条の7の特例を使えば受取額の全部を譲渡所得(税率約20%)にでき、みなし配当課税をまるごと回避できます(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:この特例には相続税の申告期限の翌日から3年以内という期限があり、しかも相続税を実際に納付していることが条件。知らずに期限を過ぎた瞬間、同じ売り戻しでも税負担が跳ね上がる。相続直後から出口を設計するのが実務の定石
なります。合併(適格合併を除く)で交付された金銭等のうち資本金等の額を超える部分は、24条1項1号でみなし配当です。株主が個人なら合併法人に源泉徴収義務が生じます。業界裏話ヒント:適格合併なら課税は繰り延べられ、みなし配当も譲渡損益も出ない。だから合併を組むとき、税制適格要件(金銭等不交付、支配関係の継続など)を満たすかどうかが、株主全員の税負担を左右する分岐点になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 法人税法24条:交付金銭の超過部分を配当とみなす(入口の分岐) | — |
| 課税される部分 | 対応資本金等の額を超える部分=配当 | — |
| 受け手が個人か法人かの影響 | 個人は所得税法25条で総合課税、法人は23条へ流入 | — |
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