要点法人税法 25 条は、資産の評価換えで帳簿価額を増額しても、その増額分を益金に算入しないと定める。ただし会社更生・民事再生の局面では評価益が益金に算入される。
Q · 会社の土地や株が値上がりして含み益が出たら、その分に法人税はかかるの?
原則かからないが、再生局面では課税される
法人税法 25 条 1 項により、資産を評価換えして帳簿価額を増額しても、その増額分は益金に算入されず、法人税は増えません。含み益は売却して実現するまで課税しないという取得原価主義の表れです。ただし会社更生・民事再生の認可があった局面では、25 条 2 項・3 項により評価益が課税所得に算入され、非課税原則が反転します。平時と有事で同じ含み益の扱いが正反対になる点が最大の落とし穴です。
会社で持っている本社ビルが、買ったときの 3 倍に値上がりした。決算をよく見せるため、帳簿の価額を時価まで書き上げたくなる。だがその瞬間、法人税法 25 条があなたの前に立ちはだかる。「資産の評価換えをして帳簿価額を増額しても、その増額分は益金に算入しない」。つまり含み益は課税されない代わりに、税務上は儲けとして一切認められない。売って現金化して初めて課税される、これが取得原価主義という日本の法人税の背骨だ。あなたが本当に知っておくべきは、この原則に反転スイッチがあること。会社更生や民事再生で再スタートを切るときだけは、この非課税がひっくり返り、評価益が課税所得に算入される(2 項、3 項)。倒産寸前で身軽になったつもりの会社が、逆に含み益で税金を背負いうるということだ。平時と有事で、同じ評価益の扱いが正反対になる。この一点を知らないと、再生の場面で予期せぬ課税に足をすくわれる。
法人税法 25 条は資産の評価益の益金不算入を定める規定であり、内国法人が資産の評価換えにより帳簿価額を増額しても、その増額部分は益金に算入されない旨を規定する。実現主義・取得原価主義の税務上の表れであり、会社更生・民事再生の局面ではその例外として評価益の益金算入が認められる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
保有資産の時価が取得価額を上回り、帳簿価額を増額したときに生じる含み益のことです。法人税法 25 条では原則として益金に算入されず、法人税はかかりません。
資産を取得したときの価額(原価)で計上し続け、値上がりしても実現するまで利益として認識しない考え方です。25 条の評価益不算入はこの原則の税務上の表れです。
原則は売却して現金化した時点で課税されます。保有中の評価換えでは 25 条 1 項により課税されませんが、会社更生・民事再生の局面では例外的に課税されます。
消せません。25 条 1 項で増額分は益金に算入されないため、会計上は黒字化しても税務上は利益と認められず、法人税額は動きません。決算対策としては空振りになります。
課税されます。更生計画認可の決定により行う評価換えの増額分は、25 条 2 項で益金に算入されます。平時の非課税とは逆の扱いになります。
原則できません。33 条により評価損も原則損金不算入で、評価益(25 条)と対称の扱いです。含み損での節税を見込むと計画が外れます。
25 条 4 項により、他の通算法人の株式・出資については前二項の課税・非課税ルールが適用されず、グループ内では別の回路で処理されます。
恣意的な利益操作や粉飾を防ぎ、担税力のない未実現利益への課税を避けるためです。実現主義・取得原価主義に基づく課税の公平を担保しています。
会計上は評価益を計上できても、法人税法 25 条 1 項でその増額分は益金に算入されません。税務上は利益として認められず、法人税は増えも減りもしません。業界裏話ヒント:この非課税は、売却して現金化するまで課税しないという取得原価主義の表れです。だから含み益を使った黒字化は決算対策として無意味。税理士はこれを知っていますが、経営者から具体的に相談されるまで踏み込んで説明しないことが多い
原則は 25 条で含み益は非課税ですが、活発な市場のある暗号資産は法人税法上の例外として期末時価評価され、含み益が課税されます。ただし近年の改正で、継続保有目的の一定の暗号資産は時価評価対象から除外されました(最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:個人と法人で暗号資産の課税タイミングは全く違う。法人は持っているだけで課税されうるのが原則で、これを知らずに法人名義で大量保有すると、売っていないのに納税資金が要る事態になる
再生計画認可の決定があると、法人税法 25 条 3 項で資産の評価益が課税所得に算入されるためです。ただし同時に評価損(33 条 4 項)や繰越欠損金、債務免除益との相殺が設計されており、通常は評価益だけで税負担が跳ね上がることは避けられます。業界裏話ヒント:再生局面の税務は、評価益・評価損・免除益・欠損金を同じ事業年度に揃えて相殺するのが定石。この組み立てを外すと、身軽になったはずの会社に予期せぬ課税が残る。再生に強い税理士かどうかで、ここに差が出る
原則として 6 項で評価益明細と関係書類の添付が特例適用の条件ですが、7 項で税務署長がやむを得ない事情があると認めれば、添付がなくても 3 項を適用できます。業界裏話ヒント:このやむを得ない事情の裁量は救済規定ですが、当てにするのは危険。うっかり忘れたは通らないことが多く、災害や客観的な障害など相応の事情が必要です。実務では最初から添付を徹底し、この救済に賭けない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象 | 25 条:資産の評価益(含み益) | — |
| 平時の原則 | 益金不算入(課税しない) | — |
| 有事(更生・再生)の扱い | 評価益を益金算入(2 項・3 項で反転) | — |
| 背後の思想 | 取得原価主義・実現主義 | — |
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