要点法人税法 25 条の 2 は、法人による完全支配関係のグループ内で受けた受贈益を益金不算入と定める。渡した側は 37 条で寄附金が全額損金不算入となり、節税にはならない。
Q · 100%グループの子会社にタダでお金をあげたら、もらった会社は税金がかかるの?
益金不算入で無税だが渡す側は損金不算入、全体では節税にならない
法人税法 25 条の 2 により、法人による完全支配関係にあるグループ内で受け取った受贈益は益金不算入、つまりもらった側は無税になります。ただし渡した側では 37 条で寄附金が全額損金不算入となるため、グループ全体で見れば税負担は減りません。また、この無税措置は「法人による」完全支配に限られ、個人オーナーが頂点にいる兄弟会社間では使えず、受け取った側に課税されます。同じ 100% でも頂点が法人か個人かで結論が真逆になります。
あなたが100%親会社の下にある子会社の経理を担当しているとする。親会社が、資金繰りの苦しい別の兄弟会社に1億円を無償で渡した。普通の感覚なら、タダでもらった1億円には法人税がかかる。益金だからだ。ところが法人税法25条の2は、完全支配関係(法人による100%支配)のあるグループ内でこの取引が起きたとき、もらった側の受贈益を益金に算入しないと定める。つまり無税。なぜか。渡した側では37条により寄附金が全額損金不算入(経費として認められない)となる。片方で課税し、もう片方を無税にすることで、グループ全体では一つの財布として中立を保つ設計だ。ここで知っておくべき落とし穴は、対象が「法人による」完全支配に限られる点。個人オーナーが100%持つ兄弟会社間では、この無税措置は使えない。同じ100%でも、頂点が法人か個人かで結論が真逆になる。
法人税法 25 条の 2 は受贈益の益金不算入を定める規定であり、法人による完全支配関係にある内国法人から受けた金銭・資産・経済的利益の贈与や無償供与の額を、受領法人の各事業年度の所得計算上、益金に算入しないものとする。支出側の寄附金全額損金不算入(37 条)と対をなし、グループ内取引の課税中立性を担保する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
法人による完全支配関係グループ内で他社から無償で受けた資産や利益を、受け取った法人の所得計算上、益金に算入しない扱いです。法人税法 25 条の 2 が根拠です。
一の者が発行済株式の全部を直接または間接に保有する関係です(法人税法 2 条)。25 条の 2 が使えるのは、この頂点が「法人」である場合に限られます。
平成 22 年(2010 年)度税制改正で創設されました。100% グループ内の寄附について、支出側の全額損金不算入と受領側の益金不算入をセットで導入しています。
内国法人間であること、法人による完全支配関係があること、渡した側で 37 条の寄附金として損金不算入となる額に対応することが要件です。
受領側を益金不算入にする一方、支出側を全額損金不算入とすることで、グループ全体では課税が中立になるよう配線されているためです(37 条)。
受領側は益金不算入として減算調整、支出側は寄附金を損金不算入として加算調整します。両建てで申告調整を組むのが実務です。
時価と対価の差額のうち実質的に贈与と認められる部分は受贈益になります(3 項)。当初申告で両建て処理していないと否認され加算税が乗ります。
違います。25 条の 2 は「法人による」完全支配に限られ、個人オーナーが頂点だと 100% 兄弟会社間でも受贈益に課税されます。
完全支配関係(法人による100%支配)のグループ内なら、25条の2でもらった側の受贈益は益金不算入、つまり無税です。ただし渡した親会社側では37条で全額が損金不算入になります。業界裏話ヒント:ここを「グループ内は無税で資金移動=節税」と勘違いする経営者が多い。実際はグループ全体で見れば税負担は減らず、課税のタイミングと帰属先が調整されるだけ。節税目的で設計すると寄附金の両建てで逆効果になることがある
違います。25条の2が使えるのは「法人による」完全支配関係に限られます。個人オーナーが頂点だと、100%兄弟会社間でも受贈益は課税されます(完全支配関係の定義は2条参照)。業界裏話ヒント:この一語の差が、持株会社を作る隠れた動機になっている。社長個人が直接株を持つ形から、持株会社を頂点に据える形へ組み替えるだけで、グループ内の無償資金移動が無税化できる。事業承継対策とセットで検討する価値がある
3項により、差額7000万円のうち実質的に贈与と認められる部分は受贈益になります。完全支配関係内なら買主側は益金不算入ですが、売主側は寄附金として全額損金不算入。グループ外なら買主に課税が残ります。業界裏話ヒント:低額譲渡は税務調査の定番論点。「安く売っただけ」では済まず、時価との差額に寄附金認定が入る。当初申告で自ら両建て処理しておけばグループ内なら損益相殺で着地するが、否認されてからだと加算税・延滞税が乗る
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する側 | 25 条の 2:受け取った側(受贈益を益金不算入) | — |
| 適用の前提 | 法人による完全支配関係 + 37 条で損金不算入となる寄附金に対応 | — |
| 個人が頂点の場合 | 適用外(受贈益に課税される) | — |
| グループ全体への効果 | 受領側無税 + 支出側損金不算入で中立化 | — |
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