都市計画法 第12条の11(道路の上空又は路面下において建築物等の建築又は建設を行うための地区整備計画)
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地区整備計画においては、第十二条の五第七項に定めるもののほか、市街地の環境を確保しつつ、適正かつ合理的な土地利用の促進と都市機能の増進とを図るため、道路(都市計画において定められた計画道路を含む。)の上空又は路面下において建築物等の建築又は建設を行うことが適切であると認められるときは、当該道路の区域のうち、建築物等の敷地として併せて利用すべき区域を定めることができる。この場合においては、当該区域内における建築物等の建築又は建設の限界であつて空間又は地下について上下の範囲を定めるものをも定めなければならない。
この条文の基本情報
道路の上空又は路面下において建築物等の建築又は建設を行うための地区整備計画とは何ですか?
定義道路の上空又は路面下において建築物等の建築又は建設を行うための地区整備計画とは、都市計画法第12条の11に定められた規定で、「地区整備計画においては、第十二条の五第七項に定めるもののほか、市街地の環境を確保しつつ、適正かつ合理的な土地利用の促進と都市機能の増進とを図るため、道路(都市計…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第12条の11(道路の上空又は路面下において建築物等の建築又は建設を行うための地区整備計画)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第12条の11の条文原文は「地区整備計画においては、第十二条の五第七項に定めるもののほか、市街地の環境を確保しつつ、適正かつ合理的な土地利用の促進と都市機能の増進とを図るため、道路(都市計…」で始まります。
- 都市計画法第12条の11は第一節 都市計画の内容に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第12条の11の前の条は都市計画法第12条の10です。
- 都市計画法第12条の11の次の条は都市計画法第12条の12です。
- 都市計画法第12条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第12条の11 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第12条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/12_11
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法12条の11は、地区整備計画で道路の区域のうち建築物等の敷地として併せて利用すべき区域を定めることを認め、同時に空間・地下の上下の範囲(建築限界)の決定を義務づける規定である。
Q · 道路の上にビルを建てることって、本当にできるんですか?
市町村が地区整備計画で区域と建築限界を定めれば可能
都市計画法12条の11により、市町村が地区整備計画で「道路の区域のうち建築物等の敷地として併せて利用すべき区域」(重複利用区域)を定めれば、道路の上空や路面下に建築物を建てる道が開きます。ただし区域を定めるときは、空間又は地下についての上下の範囲(建築限界)を必ず同時に定めなければなりません。さらに実際に建てるには建築基準法44条1項3号の例外に乗ること、道路管理者との協議が必要で、本条は入口にすぎません。
解説
虎ノ門ヒルズの足元を、幹線道路が建物ごと貫いている。道路の上に建物は建てられない、というのが常識のはずだ。道路法は道路の区域に工作物を置くことを原則として許さず、建築基準法44条は道路内の建築を禁じている。その封鎖を解く鍵が本条である。市町村が地区整備計画で「道路の区域のうち、建築物等の敷地として併せて利用すべき区域」を定めれば、道路と建物が同じ土地を共有できる。しかも本条は権限を与えて終わりではない。区域を定めるなら、空中と地下について上下の範囲、つまり建築限界を必ず併せて定めなければならない。どこからどこまでが道路で、どの高さから上が民間の空間か。その線引きを数値で固定する作業が、区域指定とセットで義務づけられている。あなたの街の道路の上空が使えるか否かは、この二つがセットで決まっているかで判別できる。
法的な位置づけ
都市計画法12条の11は、いわゆる立体道路制度の都市計画側の根拠規定である。地区整備計画において、道路の上空又は路面下における建築物等の建築が適切と認められる場合に、当該道路の区域のうち建築物等の敷地として併せて利用すべき区域を定めることを認め、あわせて空間又は地下についての上下の範囲(建築限界)の同時決定を義務づける。
よくある質問 AI による整理
Q1立体道路制度とは何ですか?
道路の上空や路面下に建築物を建てられるようにする仕組みの総称です。都市計画法12条の11で重複利用区域を定め、建築基準法44条1項3号で道路内建築の禁止を外す二段構えで成り立ちます。
Q2重複利用区域はどこが決めるのですか?
地区計画を決定する市町村です。都道府県でも国でも沿道地権者でもなく、地区整備計画の中で市町村が区域を定めます。決定手続は都市計画法17条の公告・縦覧を経ます。
Q3建築限界とは何ですか?
道路として確保すべき空間と、建築物に使える空間を分ける上下の境界線です。都市計画法12条の11後段により、重複利用区域を定めるときは必ず同時に定めなければなりません。
Q4道路の上に建てたら土地は買い取られる?
全面買収とは限りません。道路として使う上下の範囲を切り分けて権利を設定し、残る空間を建築に使う形が基本です。交渉の焦点は補償額より建築限界の高さになります。
Q5計画道路も対象になりますか?
なります。本条は「道路(都市計画において定められた計画道路を含む。)」と明記しており、まだ供用していない計画道路の上空・路面下も対象に含まれます。
Q6区域が決まればすぐ建てられる?
建てられません。都市計画法12条の11は入口で、出口は建築基準法44条1項3号の例外に乗れるかどうかです。加えて道路管理者との協議が実務上の最長工程になります。
Q7地区計画の案に意見は言える?
言えます。都市計画法17条により案は2週間公告・縦覧され、その期間内に限り意見書を提出できます。この窓を逃すと正面から意見を出す機会は失われます。
Q8地権者から地区計画を提案できますか?
できます。都市計画法21条の2の提案制度により、一定規模以上の一団の土地について所有者等の3分の2以上の同意を得れば、都市計画の決定・変更を提案できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1道路の上にビルを建てるとなったら、その部分の土地は買い取られちゃうんですか?
全面買収とは限らない。道路として使う空間の上下の範囲を切り分けて権利を設定し、残りの空間は引き続き建築に使う形が基本で、その境界線こそ本条後段の建築限界である。実務のポイント:交渉の焦点は補償額ではなく建築限界の高さ。数十センチの差が一層分の階数を左右するので、金額表より先に断面図を出させる
Q2地区計画で区域が決まれば、すぐ道路の上に建てられるんですか?
建てられない。都市計画法12条の11は入口で、出口は建築基準法44条1項3号の例外に乗れるかどうか。対象になる道路の種類も同号側で絞られている(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:工程を殺すのは都市計画決定ではなく道路管理者協議。火災時の避難経路と補修の責任分界で半年単位で止まる
Q3地下街とは何が違うんですか。あれも道路の下ですよね。
地下は建築基準法44条1項1号で以前から建てられる。本条の価値は上空側に踏み込める点と、道路の区域を建築物等の敷地として併せて利用できる点にある。敷地として扱えれば容積の計算基礎が広がる(具体的な扱いは特定行政庁との協議で確定する)。実務のポイント:地下だけなら1号で足りる。それでも地区計画を打つのは、容積と権利の安定性を取りに行くときだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「道路の上空は誰のものか」という問いから入ると、永遠に答えにたどり着かない。問いの立て方が誤っている。本条が動かしているのは所有権の帰属ではなく、都市計画が引く利用の区域と、上下の限界線である。誰の土地かではなく、どの高さから上を建築に使ってよいと計画が決めたか、それが結論を左右する
- 立体道路制度という言葉自体は知っている人が多い。だが、都市計画法12条の11で区域を定めただけでは柱一本立たない、という深刻さは共有されていない。建築基準法44条1項3号の例外に乗ること、道路管理者との協議、維持管理の責任分界の取り決め、この三つを抜けて初めて図面が現実になる。制度を知っていることと、工程を読めることは別物である
- 地権者から見れば、道路に削られた土地は失われた面積だ。制度から見れば、重複利用区域に指定された道路部分は建築物の敷地として併せて利用できる面積である。同じ土地が、どちらの目で見るかで消えたり戻ったりする。この落差に気付かないまま建て替えると、取り戻せたはずの床を永久に捨てることになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 都計法12条の11:道路の上空・路面下を敷地として併せて利用すべき区域を定める特例 | 都計法12条の5:地区整備計画の原則的な記載事項 建基法44条:道路内建築の禁止と例外(1項3号が本条を引用) |
| 決定・判断の主体 | 地区計画を定める市町村 | 地区計画を定める市町村 建築確認・許可を扱う特定行政庁(および建築審査会) |
| 必ずセットで決めるもの | 建築限界(空間又は地下の上下の範囲)を同時決定する義務あり | 建築物等の用途・容積・高さ等の制限事項 対象道路の種類と例外の要件充足 |
| これだけで建てられるか | 建てられない(都市計画側の入口) | 建てられない ここを通って初めて道路内建築が可能になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では都市計画で立体的な公共施設用地を定めつつ、私法上は区分地上権により上下の範囲を限定した権利設定を行う。日本の建築限界に相当する上下の範囲の特定が権利設定の要になる点は共通する
韓国も都市計画施設の立体的決定を認め、道路等の上空・地下の立体的利用が制度化されているが、条番号と要件の詳細は要検証
建設用地使用権を地表・地上・地下に分けて設定できると明文化する。ただし中国は私法上の権利分層の規定であり、日本のような都市計画側の区域指定+建築限界の同時決定義務という構成ではない
米国は連邦法ではなく各都市のゾーニング条例が上空権の譲渡・利用を規律する。ニューヨーク市のグランド・セントラル上空の開発などが典型。行政計画ではなく権利取引を軸とする点が日本と対照的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 駅前再開発の事業計画を詰めている最中に、都市計画道路の拡幅で敷地が一割削られると判明した。容積が足りず、想定していた床が消える。都市計画案の縦覧まであと三週間。重複利用区域を計画に入れ込むなら、その前の素案協議が最後のタイミングになる。ここを逃すと、次の機会は都市計画変更の手続をもう一周してからだ
- もし、自宅の前の都市計画道路の上空に、隣の再開発ビルが張り出す計画が出てきたら? 日照も眺望も変わるのに、道路は公共のものだから文句は言えないと思い込む人が多い。地区計画の案には公告・縦覧と意見書提出の手続があり(都市計画法17条)、その二週間だけが正面から意見を出せる窓である
- 道路管理者の担当として、あなたの机に協議書が載る。上空にビル、路面下に駐車場。地震で崩れたとき誰が道路を直すのか、その一行が埋まるまであなたは印を押せない
- 相続した都心の細長い土地。前面道路の拡幅で建て替えると今より狭い家にしかならないと工務店に言われた。地区計画の区域内なら、削られる道路部分を敷地として併せて利用できる余地がある。ただし個人一人では計画は動かない。だからこそ都市計画法21条の2の提案制度(一定規模以上の一団の土地で、所有者等の三分の二以上の同意)が効いてくる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市町村の都市計画担当課で地区計画の素案と断面図を取り寄せ、建築限界の上下の数値を確認する。2. 案の公告・縦覧は二週間、意見書はその期間内にしか出せない(都市計画法17条)。3. 削られる敷地を「建築物等の敷地として併せて利用すべき区域」に含めるよう、範囲を具体的な数値で書いて求める。4. 地区計画の決定自体は原則として取消訴訟になじみにくいため、後続の建築確認や事業認可の段階で争える形に記録を残しておく
訴えられた側:1. 都市計画法12条の11は入口にすぎない。建築基準法44条1項3号の例外に乗る道路かを最初に確認する。2. 道路管理者と、構造・避難・補修の責任分界を文書で詰める。実務上ここが最長工程になる。3. 建築限界は区域と同時決定が義務であり、後から動かすには都市計画変更が要るので余裕を織り込む。4. 沿道の合意形成は縦覧前に済ませる。縦覧後の紛糾はスケジュールを半年単位で壊す
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。ただし都市計画案の公告・縦覧は二週間で、意見書はその期間内にしか提出できない(都市計画法17条2項)。地区計画の決定そのものは処分性が認められにくく(実務上、解釈が分かれている)、争うなら後続の建築確認・許可について、処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条1項)
改正沿革 AI による整理
- 平成元年(1989年)前後 道路法・都市計画法・建築基準法の一括改正により、いわゆる立体道路制度が創設され、地区整備計画で道路の区域を建築物等の敷地として併せて利用できる仕組みが導入された。その後の改正で条番号の位置と対象道路の範囲が動いているため、現行の条番号および適用範囲は要検証(total_revisions を -1とした理由)
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