都市計画法 第5条(都市計画区域)
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- 都道府県は、市又は人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに人口、土地利用、交通量その他国土交通省令で定める事項に関する現況及び推移を勘案して、一体の都市として総合的に整備し、開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。この場合において、必要があるときは、当該市町村の区域外にわたり、都市計画区域を指定することができる。
- 2.都道府県は、前項の規定によるもののほか、首都圏整備法(昭和三十一年法律第八十三号)による都市開発区域、近畿圏整備法(昭和三十八年法律第百二十九号)による都市開発区域、中部圏開発整備法(昭和四十一年法律第百二号)による都市開発区域その他新たに住居都市、工業都市その他の都市として開発し、及び保全する必要がある区域を都市計画区域として指定するものとする。
- 3.都道府県は、前二項の規定により都市計画区域を指定しようとするときは、あらかじめ、関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴くとともに、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。
- 4.二以上の都府県の区域にわたる都市計画区域は、第一項及び第二項の規定にかかわらず、国土交通大臣が、あらかじめ、関係都府県の意見を聴いて指定するものとする。この場合において、関係都府県が意見を述べようとするときは、あらかじめ、関係市町村及び都道府県都市計画審議会の意見を聴かなければならない。
- 5.都市計画区域の指定は、国土交通省令で定めるところにより、公告することによつて行なう。
- 6.前各項の規定は、都市計画区域の変更又は廃止について準用する。
この条文の基本情報
都市計画区域とは何ですか?
定義都市計画区域とは、都市計画法第5条に定められた規定で、「都道府県は、市又は人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに人口、土地利用、交通量その他国…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第5条(都市計画区域)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第5条の条文原文は「都道府県は、市又は人口、就業者数その他の事項が政令で定める要件に該当する町村の中心の市街地を含み、かつ、自然的及び社会的条件並びに人口、土地利用、交通量その他国…」で始まります。
- 都市計画法第5条は第一章 総則に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第5条の前の条は都市計画法第4条です。
- 都市計画法第5条の次の条は都市計画法第5条の2です。
- 都市計画法第5条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第5条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第5条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法5条は、都道府県が一体の都市として整備すべき区域を都市計画区域に指定すると定める。関係市町村と審議会の意見聴取、国土交通大臣の同意が必要で、効力は公告により生じる。
Q · 都市計画区域って誰が決めるんですか? 土地の持ち主の同意は要らないんですか?
都道府県が指定し、所有者の同意は要件ではありません
都市計画法5条により、都市計画区域を指定するのは都道府県です(1項・2項)。二以上の都府県にまたがる区域は国土交通大臣が指定します(4項)。手続として必要なのは、関係市町村と都道府県都市計画審議会の意見聴取、および国土交通大臣への協議と同意(3項)であり、土地所有者個人の同意や個別通知は要件とされていません。指定は公告によって効力を生じます(5項)。区域の変更・廃止にも同じ手続が準用されます(6項)。
解説
日本の国土で都市計画法が実際に効いている面積は、全体の約4分の1にすぎない。ところがその4分の1に、日本人の9割以上が住んでいる。線をどこに引くかを決めるのは都道府県であり、その根拠が5条だ。線の内側に入れば、原則としてすべての建築物が建築確認の対象になり、一定規模の造成には知事の開発許可が要る(29条)。さらに市街化区域に区分されれば、毎年の都市計画税まで付いてくる。注意すべきは3項である。指定の前に意見を聴かれるのは関係市町村と都道府県都市計画審議会であって、土地を持つあなた個人ではない。所有者の同意は要件ではなく、効力は公告があった日から発生する(5項)。あなたの土地の使い道は、あなたが呼ばれていない会議で決まっている。
法的な位置づけ
都市計画法5条は都市計画区域の指定に関する規定であり、都道府県が、市または政令要件を満たす町村の中心市街地を含み、一体の都市として総合的に整備・開発・保全する必要がある区域を都市計画区域として指定する権限、意見聴取と国の同意を含む手続、および公告による効力発生を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.対象地が都市計画区域内かを窓口で確定させる 市町村の都市計画課で、対象地が都市計画区域内か、区域区分(市街化区域/市街化調整区域/非線引き)は何か、用途地域は何かを証明書または回答書の形で取得する。自治体の都市計画情報サイトは更新が遅れることがあるため、窓口回答を基準にする
- 2.区域区分に応じた規制の中身を確認する 市街化調整区域なら開発許可(29条)の要否と例外該当性、市街化区域なら用途地域・容積率・建蔽率と都市計画税の課税範囲を確認する。農地が絡む場合は農地法4条・5条の届出か許可かも同時に確認する
- 3.区域指定・変更の「案」の段階で意見を届ける 県が区域の指定・変更を検討している段階なら、5条3項で県が意見を聴かねばならない関係市町村に働きかける。指定後は処分性がなく訴訟の土俵に上がらないため、案が固まる前の数週間が唯一の実効的な窓になる
- 4.争う標的を後続の個別処分に置き換える 区域指定そのものではなく、開発許可の拒否処分や監督処分(81条)を標的にする。取消訴訟は処分を知った日から6か月・処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)という期間管理を最初に押さえる
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画区域とは何ですか?
一体の都市として総合的に整備・開発・保全する必要がある区域として、都道府県が都市計画法5条に基づき指定した区域です。区域内では建築や開発が都市計画法・建築基準法の規律を受けます。
Q2都市計画区域は誰が指定するのですか?
原則として都道府県が指定します(5条1項・2項)。ただし二以上の都府県の区域にわたる場合は、国土交通大臣が関係都府県の意見を聴いて指定します(4項)。
Q3都市計画区域の指定に土地所有者の同意は必要ですか?
必要ありません。5条3項が求めるのは関係市町村・都道府県都市計画審議会の意見聴取と国土交通大臣の同意であり、所有者の同意や個別通知は要件ではありません。
Q4都市計画区域の指定はいつから効力が生じますか?
公告によって効力が生じます(5条5項)。公告日が基準となり、それ以降は区域内の建築・開発が都市計画法上の規律を受けます。
Q5都市計画区域と市街化調整区域の違いは何ですか?
都市計画区域は5条による外枠の指定で、その内部を市街化区域と市街化調整区域に区分するのが7条の区域区分です。調整区域は区域内のさらに内側の分類です。
Q6都市計画区域の指定は取消訴訟で争えますか?
原則として困難です。区域指定は一般的・抽象的な規制と評価され処分性が認められにくいためです(用途地域指定について最判昭和57.4.22)。争点は後続の開発許可拒否などに移ります。
Q7都市計画区域は市町村の境界を越えて指定できますか?
できます。5条1項後段が、必要があるときは当該市町村の区域外にわたる指定を認めています。生活圏が行政境界で切れない実態に対応した規定です。
Q8都市計画区域の変更や廃止も同じ手続ですか?
同じです。5条6項が前各項の規定を変更・廃止に準用しており、意見聴取・国の同意・公告という手続がそのまま適用されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの土地が都市計画区域かどうか、どこで調べればいいんですか?
市町村の都市計画課の窓口か、自治体が公開している都市計画情報の地図サイトで無料で確認できます。売買の場面なら重要事項説明書への記載が義務です(宅地建物取引業法35条)。区域指定は公告によって効力が生じる(5条5項)ので、公告後は誰でも調べられます。実務のポイント:ネットの地図は更新が遅れることがあり、線引きの見直し予定は窓口で聞かないと表に出てきません。数年後に調整区域から外れる計画があるかどうかで、同じ土地の実質価値はまるで変わります
Q2県が勝手に区域を指定するのは納得できません。訴えられませんか?
区域指定そのものを訴えるのは原則として難しいです。都市計画の決定や区域の指定は一般的な規制と評価され、個人に向けた具体的な処分ではないとして取消訴訟の対象になりにくい(用途地域の指定について最判昭和57.4.22)。争いの場は、その後の開発許可の拒否や監督処分に移ります。実務のポイント:ただし土地区画整理事業の事業計画については処分性が認められています(最大判平成20.9.10)。都市計画は訴えられないという通説は一枚岩ではなく、計画の種類で結論が分かれます
間違えやすい点 AI による整理
- あなたから見れば代々受け継いだ自分の土地。法律から見れば「一体の都市として総合的に整備すべき区域」の一部分でしかない。5条は所有者の同意も個別の通知も要件にしていない。効力は公告だけで発生する(5項)。この落差に気付くのは、たいてい売ろうとした日である
- 市街化調整区域は家が建てにくい、という程度の知識は広く共有されている。深刻なのはその先だ。金融機関の担保評価が落ちて住宅ローンが通りにくくなり、買い手が限られるため売却までの期間が延び、既存の建物を壊すと同じ規模では建て直せない場合がある。建てにくいのではなく、出口が塞がる
- 「区域指定に納得できないから県を訴えたい」という問いの立て方自体が、出発点でずれている。都市計画の決定や区域の指定は一般的・抽象的な規制と評価され、それ単体では取消訴訟の対象になりにくい(用途地域の指定について最判昭和57.4.22)。争えるのは、その先に出てくる開発許可の拒否や監督処分の段階である。標的を間違えると、期間だけ消費して門前払いになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 5条:都市計画区域という外枠そのものの指定 | 7条:区域内を市街化区域と市街化調整区域に区分 5条の2:都市計画区域外に置く準都市計画区域の指定 |
| 決定権者 | 都道府県(二以上の都府県にわたる場合は国土交通大臣) | 都道府県(都市計画として決定) 都道府県 |
| 手続要件 | 関係市町村・都道府県都市計画審議会の意見聴取+国土交通大臣の協議・同意(3項) | 都市計画の決定手続(18条)に従う 関係市町村・都道府県都市計画審議会の意見聴取 |
| 住民にとっての効果 | 建築確認・開発許可という規律の土俵に乗るかどうかが決まる | 開発許可の要否(29条)と都市計画税の課否が分かれる 区域外でも用途規制等を部分的にかけられる |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は都市計画の種類(市鎮計畫・鄉街計畫・特定區計畫)ごとに擬定主体を定め、内政部の核定を要する点で、日本の国土交通大臣同意に相当する中央関与が残る
韓国は2002年に国土利用管理法と都市計画法を統合し、全国土を用途地域制でカバーする方式に移行した。日本のように区域内外で規制の有無が大きく分かれる構造とは異なる
中国は土地の国家・集団所有を前提に城郷規劃を策定するため、私有地への規制という日本の構図がそもそも成立しない
ドイツは Gemeinde(市町村)が Flächennutzungsplan・Bebauungsplan を定める市町村主導型で、日本の都道府県主導の区域指定とは権限配分が逆向きである
フランスは commune またはその連合体が PLU を策定し、広域調整は SCoT が担う。国の関与は適法性統制中心で、事前同意型ではない
米国は州の授権法に基づき地方自治体が zoning を行う。区域指定の合憲性は Euclid 判決で確立したが、規制が収用に至る場合は補償を要する regulatory taking の議論が働く
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相続した実家の畑に、子ども世帯の家を建てられるか? 役所の窓口で「市街化調整区域ですね」と言われた瞬間から、開発許可の例外(29条)に当てはまるかの確認と、農地転用の許可(農地法5条)という二つの手続が並走する。どちらも数か月かかる。相続税の申告期限まであと4か月という段階でこれが始まると、間に合わないことを前提に売却か分割かを組み直す必要が出てくる
- 県が都市計画区域の変更を検討していると、市の広報に小さく載った。5条3項で意見を聴かれるのは「関係市町村」であって、あなたではない。動かしたいなら、市が意見をまとめるまでの数週間に市の担当課と議員に入るしかない。
- あなたが売る側に回ったケース。都市計画区域外の土地だから建築確認は不要だと説明して売ったが、買主が建てたのは大規模な特殊建築物で、区域外でも確認が必要な類型だった。区域の内外で変わるのは小規模な建築物の扱いであって、規制がゼロになるわけではない。説明の詰めが甘かった責任は、仲介業者と売主の側に返ってくる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 市町村の都市計画課で、自分の土地が都市計画区域内か、市街化区域か市街化調整区域か、用途地域は何かを書面で取得する2. 調整区域なら、開発許可の例外(既存宅地、農家住宅、地区計画など、29条各号)に当てはまる余地を窓口で具体的に確認する3. 当てはまらないなら、再建築の可否とローンの通りやすさを前提に売買条件や相続の分け方を組み直す4. 争う標的は指定そのものではなく、個別の許可判断に置く
訴えられた側:1. 重要事項説明(宅地建物取引業法35条)で都市計画法上の制限をどう記載したか、書面と交付記録を確保する2. 無許可造成を疑われたら、面積・区域・用途が開発許可不要の要件(29条)に入ることを図面と登記で立証する3. 工事停止命令や原状回復命令(81条の監督処分)が出る前の行政指導の段階で協議に応じる。処分が出た後より、選べる着地点が圧倒的に多い
時効(請求できる期限):区域指定自体に時効や期限はなく、公告の日から効力が生じる(5条5項)。争うべきはその後の個別処分で、取消訴訟は処分を知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)。開発許可の申請から処分までの標準処理期間は自治体ごとに異なるため、事前協議の期間を含めて逆算すること
学説
通説:都市計画区域の指定は都道府県の自治事務でありながら国土交通大臣の同意を要する点で、国の関与が残る領域と理解される。指定自体は一般的規制であり、権利救済は後続の個別処分の段階に委ねられるとするのが一般的な整理である
計画裁量統制論:区域指定には広範な計画裁量が認められる一方、手続的統制(意見聴取・審議会・公告)を通じて裁量の合理性を担保すべきとする議論がある。処分性が否定されるからこそ手続段階の関与が実質的な救済手段になるという指摘
改正沿革 AI による整理
- 平成13年(2001年)中央省庁再編 協議・同意の相手方が建設大臣から国土交通大臣に改められた
- 地方分権改革に伴う一連の改正 区域指定に対する国の関与が事前の認可から協議・同意へと組み替えられ、都道府県の自治事務としての位置付けが強まった。具体的な改正年次と条文操作の範囲は原典での確認を要する
改正の年表
- 1.昭和43年(1968年) 新設:大正8年旧都市計画法を全面改正する形で現行都市計画法が制定され、都市計画区域の指定に関する規定として5条が置かれた
- 2.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、協議・同意の相手方が建設大臣から国土交通大臣に改められた
- 3.地方分権改革に伴う一連の改正 改正:区域指定に対する国の関与が事前の認可から協議・同意へと組み替えられ、都道府県の自治事務としての位置付けが強まった。具体的な改正年次と条文操作の範囲は原典での確認を要する
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