都市計画法 第75条の9(都市計画協力団体による都市計画の決定等の提案)
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- 都市計画協力団体は、市町村に対し、第七十五条の六各号に掲げる業務の実施を通じて得られた知見に基づき、当該市町村の区域内の一定の地区における当該地区の特性に応じたまちづくりの推進を図るために必要な都市計画の決定又は変更をすることを提案することができる。この場合においては、当該提案に係る都市計画の素案を添えなければならない。
- 2.第二十一条の二第四項及び第二十一条の三から第二十一条の五までの規定は、前項の規定による提案について準用する。
この条文の基本情報
都市計画協力団体による都市計画の決定等の提案とは何ですか?
定義都市計画協力団体による都市計画の決定等の提案とは、都市計画法第75条の9に定められた規定で、「都市計画協力団体は、市町村に対し、第七十五条の六各号に掲げる業務の実施を通じて得られた知見に基づき、当該市町村の区域内の一定の地区における当該地区の特性に応じた…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 都市計画法第75条の9(都市計画協力団体による都市計画の決定等の提案)は、日本の都市計画法に含まれる条文です。
- 都市計画法第75条の9の条文原文は「都市計画協力団体は、市町村に対し、第七十五条の六各号に掲げる業務の実施を通じて得られた知見に基づき、当該市町村の区域内の一定の地区における当該地区の特性に応じた…」で始まります。
- 都市計画法第75条の9は第六章 都市計画協力団体に置かれています。
- 都市計画法の公布日は昭和43年6月15日です。
- 都市計画法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 都市計画法第75条の9の前の条は都市計画法第75条の8です。
- 都市計画法第75条の9の次の条は都市計画法第75条の10です。
- 都市計画法第75条の9には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第75条の9 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC0000000100 - 本サイト収録
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第75条の9(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC0000000100/75_9
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点都市計画法75条の9は、市町村の指定を受けた都市計画協力団体が、素案を添えて都市計画の決定又は変更を提案できると定める。市町村は必要性を判断する義務を負う。
Q · 都市計画って住民側から提案できるんですか?
市町村が指定した都市計画協力団体なら提案できます
都市計画法75条の9により、都市計画協力団体は市町村に対し、同法75条の6各号の業務を通じて得た知見に基づき、一定の地区の特性に応じたまちづくりに必要な都市計画の決定又は変更を提案できます。提案には都市計画の素案の添付が必要です。市町村は準用される21条の2第4項以下により決定・変更の必要性を判断する義務を負い、しないと判断した場合は理由を付して都市計画審議会に報告しなければなりません。提案どおりに決定する義務ではない点に注意が必要です。
解説
都市計画は役所が決めるもの、住民は説明会で意見を言うだけ。その常識に穴を開ける条文が、2024年の改正で都市計画法に入った。都市計画協力団体として市町村から指定を受けた団体は、日々のまちづくり活動で積み上げた知見をもとに、地区の特性に応じた都市計画の決定や変更を市町村に「提案」できる。しかもこの提案には都市計画の素案、つまり図面と条文の形になった具体案を添える義務がある。要望書ではなく、そのまま審議にかけられる設計図を突きつける権利だ。さらに2項が効いている。21条の2第4項および21条の3から21条の5を準用する結果、市町村は提案を受けたら都市計画を決定・変更する必要があるかどうかを判断しなければならず、しないと決めたときは理由を示して都市計画審議会に報告する義務を負う。無視して机の引き出しに入れる、という処理が制度上できなくなっている。
法的な位置づけ
都市計画法75条の9は、都市計画協力団体による都市計画の提案制度を定める規定である。同法75条の6各号の業務を通じて得られた知見に基づき、市町村の区域内の一定の地区について、都市計画の決定又は変更の提案を認め、素案の添付を要件とする。処理手続は21条の2第4項及び21条の3から21条の5までの準用による。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.市町村の指定制度の有無を確認する 市町村の都市計画担当課に対し、都市計画協力団体の指定要綱・規則が整備されているか、申請受付が始まっているかを確認する。制度は比較的新しく、未整備の自治体も存在する
- 2.団体としての体制を整え指定を申請する 法人格・定款上の目的(まちづくりの推進)・活動実績・財務書類を揃え、都市計画協力団体の指定を申請する。開発圧力が顕在化していない平時に申請しておくことが実務上の要点になる
- 3.75条の6業務を通じて知見を蓄積し記録化する 空き店舗調査、通行量調査、住民アンケート、ワークショップ記録などを継続的に残す。75条の9の提案は「業務の実施を通じて得られた知見に基づき」行うものであり、記録が提案の法的な足場になる
- 4.都市計画の素案を専門家と作成する 都市計画コンサルタント・建築士と共同で、対象区域の図面、地区計画の方針と地区整備計画、上位計画(マスタープラン・立地適正化計画)との整合性を記載した素案を作成する
- 5.提案書を提出し処理手続をフォローする 素案を添えて市町村に提案し、準用される21条の3から21条の5までの処理を確認する。決定・変更をしない判断が示された場合は、都市計画審議会への報告内容と理由を入手し、次回提案の論点に反映させる
よくある質問 AI による整理
Q1都市計画協力団体とは何ですか?
市町村長の指定を受け、まちづくりの推進に関する業務を行う法人・団体です(都市計画法75条の5以下)。指定が75条の9の提案権の前提になります。
Q2都市計画の提案には何を添付しますか?
都市計画の素案の添付が必要です(75条の9第1項後段)。区域・地区計画の内容・図面まで具体化した案で、要望書や陳情書では要件を満たしません。
Q3都市計画協力団体の指定はどこに申請しますか?
市町村(都市計画担当課)です。指定の要件や申請様式は市町村の規則・要綱で定められるため、法律だけでは分からず窓口確認が必要です。
Q4都市計画の提案を市町村が無視したらどうなりますか?
無視はできません。準用される21条の5により、決定・変更をしない場合は理由を付して都市計画審議会に報告する義務が生じます。
Q5都市計画協力団体の提案はいつまでにすべきですか?
本条に期限の定めはありません。ただし対象地区で建築確認や開発許可が先に出ると実効性が下がるため、実務上は事前準備が重要です。
Q6都市計画協力団体は NPO でもなれますか?
法人格の種類を法律が限定しておらず、NPO 法人・一般社団法人・エリアマネジメント団体も対象になり得ます。具体的要件は市町村の指定基準次第です。
Q7都市計画協力団体の提案制度はいつからできた制度ですか?
都市計画協力団体の章(75条の5以下)を新設する近年の都市計画法改正で導入されました。施行時期と各市町村の運用開始時期は要確認です。
Q8都市計画協力団体の提案で地区計画は作れますか?
提案の受け皿として地区計画(同法12条の4以下)が典型です。高さ・用途・壁面位置などのルールを素案に落とし込む形になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの町内会でもこの提案ってできるんですか?
町内会そのままでは使えない。本条の主体は「都市計画協力団体」で、これは市町村長から指定を受けた法人または団体に限られる(都市計画法75条の5以下)。まず法人格の取得や団体としての体制整備、そして指定申請が前提になる。実務のポイント:指定要件や申請窓口は市町村の規則・要綱で定められ、国の法律だけ読んでも分からない。自治体の都市計画課に「協力団体の指定要綱はありますか」と聞くのが最短ルートで、まだ整備していない自治体も多い
Q2提案したら必ず都市計画が変わるんですか?
変わらない。市町村が負うのは都市計画の決定または変更をする必要があるかどうかを判断する義務であり(21条の2第4項準用)、必要なしと判断すれば理由を付して都市計画審議会に報告して終わる(21条の5準用)。実務のポイント:この審議会報告こそが実質的な圧力装置になる。審議会は公開が原則で委員には学識者が入る。理由書の中身が薄いと委員から質問が出て議事録に残るため、行政側は形式的な却下理由を書きにくい
Q3土地を持っている人の提案制度と、どっちを使えばいいんですか?
要件が全く違う。21条の2の提案は土地所有者等が主体で、一定規模以上の一団の土地について3分の2以上の同意という重い要件がある。75条の9は協力団体の指定さえ受けていれば土地所有の有無を問わない。実務のポイント:地権者の同意が集まる案件なら21条の2の方が説得力は強い。逆に地権者がバラバラで同意を集めきれない地区では、協力団体ルートが唯一の入口になる。両方の可能性を並べて、どちらが早く成立するかで選ぶのが実務の判断だ
間違えやすい点 AI による整理
- 「提案できる」と聞いて、提案すれば都市計画が変わると思う人がいる。そこは正確に押さえるべきで、市町村が負うのは決定・変更の必要性を判断する義務であって、提案どおりに決定する義務ではない。ただし判断義務と理由の審議会報告義務がある以上、無視・放置は制度的に封じられている。この違いが実務では決定的に効く
- 住民提案制度なら21条の2(土地所有者等による提案)があるのに、なぜ別に作ったのかと考えると、問いの立て方が逆になっている。21条の2は土地の所有者等であることが前提で、面積要件や3分の2以上の同意という高いハードルがある。75条の9は土地を持っていない活動団体、たとえばエリアマネジメント組織やNPOに、所有権とは別のルートを開いたものだ。土地を持たない者が都市計画の議題設定に触れる、そこが新しい
- 「素案を添える」という一文を事務的な添付書類と読むと、制度の重心を見誤る。素案の質が提案の運命を決める。図面・区域・規制内容が具体的で、上位計画との整合が取れていれば、行政は検討せざるを得ない。逆に理念だけの提案は、必要性なしと判断される理由をこちら側から差し出すことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 提案主体 | 75条の9:市町村が指定した都市計画協力団体(土地所有は不要) | 21条の2:土地所有者等・まちづくり NPO 等(土地との結びつきが前提) 75条の5:提案の前提となる協力団体の指定そのものを定める規定 |
| 同意・面積要件 | 本条に同意要件・面積要件の定めはない | 一定規模以上の一団の土地について所有者等の3分の2以上の同意が必要 指定基準は市町村の規則・要綱で定まる |
| 提案の形式 | 都市計画の素案の添付が必須(75条の9第1項後段) | 都市計画の素案の添付が必要 申請書・定款・活動実績等の提出 |
| 市町村側の義務 | 21条の2第4項・21条の3から21条の5を準用(判断義務+審議会報告義務) | 21条の3から21条の5により判断義務+審議会報告義務 指定の審査・公示 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では都市計画の擬定・変更にあたり人民・団体が建議や申請を行う仕組みがあるが、提案主体を行政が事前指定する「協力団体」という枠組みではなく、個別の申請・建議として扱われる点が異なる
韓国は住民(利害関係者)が都市・郡管理計画の立案を提案できる制度を持ち、土地所有者の同意率要件を法定する。日本の21条の2に近く、団体指定型の75条の9とは設計が異なる
ドイツは Bauleitplanung における早期の公衆参加を手続要件とし、事業者主導の vorhabenbezogener Bebauungsplan も認める。団体指定による提案権という形式は取らない
米国では土地所有者や近隣団体が zoning amendment を申請し、公聴会と議会採決で判断される。判断義務・不作為理由の報告義務を法定する日本型とは統制の仕方が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 商店街の空き店舗が半分を超え、用途地域の制限で新しい業態が入れない。町内会ベースの一般社団法人が都市計画協力団体の指定を受けていれば、地区計画の素案を自分たちで作って市に提案できる。行政の総合計画の見直しサイクル(5年、10年単位)を待たずに、議題を自分たちのタイミングで立てられる
- もし市が提案を受け取って、何もしなかったらどうなる? 準用される21条の5により、市は決定・変更をしない旨を判断したら、理由を付して都市計画審議会に報告しなければならない。審議会は公開が原則で議事録も残る。つまり「握りつぶした事実」が公式記録に残る構造になっている
- 市役所の都市計画課の側から見た場面。協力団体から素案付きの提案が来た。担当者は判断を先送りできない。必要性の検討、関係部局との調整、審議会への報告準備、この一連が動き出す。提案側が素案の完成度を上げるほど、行政側の「検討しない理由」を書く難易度が上がる
- 地元でマンション建設計画が浮上し、高さ規制をかけたいと住民が動き出した。だが建築確認申請が出てしまえば手遅れになる。残された時間は数か月。協力団体の指定を先に取っておかなければ、この条文の入口にすら立てない。制度は使う前に準備しておくものだ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 自分の地域の市町村が都市計画協力団体の指定制度を運用しているか、都市計画課に直接確認する(制度は2024年改正で導入されたばかりで、市町村ごとに運用開始時期が異なる) 2. 既存のまちづくり協議会・エリアマネジメント法人・NPOがあれば、その団体で指定申請を検討する3. 指定後は日常活動の記録(アンケート、空き店舗調査、通行量調査)を残す。これが提案時の知見の裏付けになる4. 提案時は素案を専門家(都市計画コンサルタント、建築士)と共に作成し、上位計画との整合を明記する
訴えられた側:市町村側の立場であれば:1. 提案を受理したら準用される21条の3以下の手続に従い、決定・変更の必要性を検討する2. しないと判断した場合は理由を整理し、都市計画審議会に報告する(21条の5準用)。理由が「検討していない」に読める内容だと審議会で追及される3. 提案内容が上位計画や広域調整と矛盾する場合は、その具体的な矛盾点を文書化しておく
時効(請求できる期限):本条自体に提案の期限や時効はない。ただし提案を受けた市町村の処理手続は準用規定(21条の3から21条の5)に従う。実務上の時間圧はむしろ外部にあり、対象地区で建築確認申請や開発許可が先に出てしまうと、後から都市計画を変更しても既に着手した事業には及ばないのが原則である(最新の改正状況および各市町村の運用をご確認ください)
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