社会保険労務士法 第14条の7(登録拒否事由)
クイックジャンプ
- 次の各号のいずれかに該当する者は、社会保険労務士の登録を受けることができない。
- 一懲戒処分により、弁護士、公認会計士、税理士又は行政書士の業務を停止された者で、現にその処分を受けているもの
- 二税理士法第四十八条第一項の規定により同法第四十四条第二号に掲げる処分を受けるべきであつたことについて決定を受けた者で、同項後段の規定により明らかにされた期間を経過しないもの
- 三心身の故障により社会保険労務士の業務を行うことができない者
- 四労働保険の保険料の徴収等に関する法律(昭和四十四年法律第八十四号)、健康保険法(大正十一年法律第七十号)、船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)、国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)、高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)又は介護保険法(平成九年法律第百二十三号)の定めるところにより納付義務を負う保険料(地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の規定による国民健康保険税を含む。以下この号及び第二十九条において「保険料」という。)について、第十四条の五の規定による登録の申請をした日の前日までに、これらの法律の規定に基づく滞納処分を受け、かつ、当該処分を受けた日から正当な理由なく三月以上の期間にわたり、当該処分を受けた日以降に納期限の到来した保険料の全て(当該処分を受けた者が、当該処分に係る保険料の納付義務を負うことを定める法律によつて納付義務を負う保険料に限る。)を引き続き滞納している者
- 五社会保険労務士の信用又は品位を害するおそれがある者その他社会保険労務士の職責に照らし社会保険労務士としての適格性を欠く者
この条文の基本情報
登録拒否事由とは何ですか?
定義登録拒否事由とは、社会保険労務士法第14条の7に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当する者は、社会保険労務士の登録を受けることができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 社会保険労務士法第14条の7(登録拒否事由)は、日本の社会保険労務士法に含まれる条文です。
- 社会保険労務士法第14条の7の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、社会保険労務士の登録を受けることができない。」で始まります。
- 社会保険労務士法第14条の7は第二章の二に置かれています。
- 社会保険労務士法の公布日は昭和43年6月3日です。
- 社会保険労務士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 社会保険労務士法第14条の7の前の条は社会保険労務士法第14条の6です。
- 社会保険労務士法第14条の7の次の条は社会保険労務士法第14条の8です。
- 社会保険労務士法第14条の7には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第14条の7 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089 - 本サイト収録
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第14条の7(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC1000000089/14_7
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点社会保険労務士法14条の7は、資格があっても社労士登録を受けられない五つの事由を定める。保険料は滞納処分後3か月以上の継続滞納で初めて該当する。
Q · 社労士試験に合格しても、登録を断られることってあるの?
ある。本条の五つの事由に当たると登録できない
社会保険労務士法14条の7により、資格を持っていても、①弁護士・公認会計士・税理士・行政書士として業務停止処分中、②税理士法48条の懲戒相当決定で示された期間中、③心身の故障で業務ができない、④滞納処分を受けた日から正当な理由なく3か月以上、以後の保険料を全て滞納している、⑤信用・品位を害するおそれがある、のいずれかに当たると登録を受けられません。拒否には審査請求で争えます(14条の8)。
解説
社労士試験に合格しただけでは、就業規則を一本作って報酬を受け取ることもできない。全国社会保険労務士会連合会の名簿に登録されて、初めて「社会保険労務士」を名乗り、報酬を得て手続の代行を業として行える(法26条、27条)。本条は、その登録の段階で申請が止められる五つの類型を定めている。他の士業で業務停止中の者、税理士法上の懲戒相当決定で定められた期間中の者、心身の故障で業務ができない者、社会保険料を滞納処分の後も払っていない者、そして信用や品位を害するおそれがある者である。見落とされやすいのは第4号だ。保険料を滞納しているだけでは該当しない。滞納処分(差押えなど、役所が財産を強制的に取り立てる手続)を受け、その日から正当な理由なく3か月以上、処分日以降に納期限が来た保険料をすべて滞納し続けている場合に限られる。他人の年金や健康保険を預かる仕事だからこそ、自分の保険料を放置している者は登録の段階で止める仕組みになっている。
法的な位置づけ
社会保険労務士法第14条の7は、社会保険労務士となる資格を有する者であっても、全国社会保険労務士会連合会の名簿への登録を受けることができない事由を定める規定である。他士業での業務停止中、税理士法第48条の決定に係る期間中、心身の故障、滞納処分後の保険料の継続滞納、社会保険労務士としての適格性の欠如の五類型を列挙する。
よくある質問 AI による整理
Q1社労士の登録拒否事由とは?
資格があっても社労士名簿に登録できない事由です。社会保険労務士法14条の7が、他士業の業務停止中、心身の故障、保険料の継続滞納など五類型を定めています。
Q2社労士 登録できない 欠格事由との違いは?
欠格事由(5条)は資格そのものを持てない事由、登録拒否事由(14条の7)は資格者でも登録の段階で止められる事由です。関門が二重になっています。
Q3国民健康保険税の滞納は社労士登録に影響する?
影響し得ます。第4号の「保険料」には地方税法上の国民健康保険税も含まれ、差押え等の滞納処分後3か月以上、以後の分を全て滞納していると登録できません。
Q4社労士登録の審査期間はどれくらい?
法律上、申請から3か月以内に登録も拒否もされない場合は、拒否されたものとみなして審査請求ができます(14条の8)。
Q5司法書士の業務停止中でも社労士登録できる?
第1号の列挙は弁護士・公認会計士・税理士・行政書士の四つで、司法書士は含まれません。ただし第5号の適格性の判断で考慮される余地はあります。
Q6社労士登録を拒否されたらどうする?
拒否理由の号を特定し、厚生労働大臣に審査請求します。処分を知った日の翌日から3か月以内が原則です(行政不服審査法18条)。
Q7未登録で社労士業務をすると違法?
未登録者が報酬を得て社労士業務を業として行うことは27条で禁止されています。合格者を採用する企業は登録番号の確認が必要です。
Q8保険料の滞納処分とは何?
督促後も納付がない場合に、行政が財産を差し押さえるなどして強制的に徴収する手続です。督促状の段階では第4号の要件を満たしません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1昔、国民年金をしばらく払ってなかったんですけど、社労士登録できますか?
未納があるだけでは第4号に当たりません。要件は、申請日の前日までに滞納処分(差押えなど)を受け、その日から正当な理由なく3か月以上、それ以降に納期限が来た保険料をすべて滞納し続けていることです(本条第4号)。実務のポイント:国民年金の未納は督促の段階で止まっていて、差押えまで進んでいない人も多い。年金事務所で「滞納処分を受けたことがあるか」を確認すれば、不安の大半は数分で解消する
Q2行政書士の業務停止中なんですが、その間に社労士で登録して仕事しちゃダメですか?
業務停止処分を受けている期間中は、第1号に当たるため登録を受けられません。停止期間が終われば同号の対象からは外れます。ただし、懲戒の原因になった事実が重い場合は、第5号の「信用又は品位を害するおそれ」として別に審査されることがあります。実務のポイント:停止明けに申請するときも、懲戒の経緯と再発防止策を書面で説明できるように準備しておくと、審査の場で慌てずに済む
Q3「品位を害するおそれ」って、具体的に何がアウトなんですか?
法律に具体的な列挙はなく、連合会が資格審査会の議決に基づいて個別に判断する包括的な規定です(本条第5号、14条の6)。拒否された場合は、厚生労働大臣に審査請求ができます(14条の8)。実務のポイント:基準が抽象的なぶん、申請者が出す説明資料の質が結果に影響しやすい。過去の事情を自分から整理して出す人と、聞かれるまで黙っている人とでは、審査する側の受け止め方が変わってくる
間違えやすい点 AI による整理
- 「試験に受かれば社労士」という前提がそもそも誤っている。資格(法3条、実務経験2年以上または事務指定講習の修了が必要)と登録は別の手続である。さらに、資格そのものを持てない者を定める5条の欠格事由と、資格を持つ者を登録の段階で止める本条とで、関門が二重になっている。これを知らないと、合格後の開業計画が崩れる
- 保険料の滞納がまずいことは誰でも知っているが、差押えを受けたかどうかで深刻さが一段変わることは知られていない。督促状が届いた段階では第4号に当たらない。ところが滞納処分を受けた日から3か月のカウントが始まり、その間に以降の保険料をすべて払わずにいると、登録できなくなる
- 本人から見れば「業務停止中は別の資格で稼げばいい」という合理的な判断に見える。しかし法律から見れば、他の士業で処分を受けている者が、社労士として顧客の年金記録や個人情報を扱うこと自体が信用上のリスクになる。第1号は、処分期間中に別の資格へ逃れる道をふさいでいる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する段階 | 14条の7:資格者が名簿に登録する段階 | 5条:社労士となる資格そのもの 27条:登録後の業務の独占 |
| 対象者 | 業務停止中・保険料継続滞納者・適格性を欠く者など | 一定の刑罰・懲戒を受けた者など欠格者 社労士・社労士法人でない者 |
| 効果 | 登録を受けられない(拒否は14条の8で審査請求可) | 社労士となる資格を有しない 報酬を得て業として社労士業務を行えない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には社会保険労務士に相当する独立の国家資格・登録制度がなく、労務・社会保険手続の代行は弁護士、会計士、一般のコンサルタントなどが担っている
韓国の公認労務士制度にも欠格事由と登録拒否の仕組みがあり、資格と登録を二段階で管理する点は日本に近い
ドイツでは Rentenberater(年金相談士)が RDG に基づく登録制で、persönliche Eignung と Zuverlässigkeit が登録要件とされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- フリーランスだった時期に国民健康保険税を滞納して口座を差し押さえられ、その後に社労士試験に合格した場合、登録は通るのか? 差押えの日から3か月以上、それ以降に納期限が来た保険料を一つも納めていなければ第4号に当たる。差押えの後に納付を再開していたかどうかが分かれ目になる
- 行政書士としての業務停止3か月の懲戒を受けている最中に、ダブルライセンスで仕事を広げようと社労士登録を申請した。処分を受けている期間中は第1号に当たり、登録は受けられない。停止期間が終わってから申請し直すしかない
- 登録申請から3か月が経ったのに、連合会から何の連絡もない。法律上は、この状態を拒否とみなして審査請求に進むことができる(14条の8)
- 合格した友人から「昔 SNS で炎上したことがあるけど、登録に響く?」と相談された。第5号の「信用又は品位を害するおそれ」は個別に判断される包括的な規定で、炎上したこと自体ですぐ該当すると決まっているわけではない。問題になるのは炎上の中身と、申請時点でそれをどう説明できるかだ
- 人事コンサル会社を経営していて、合格者を「社労士」として採用したが、その人はまだ登録していなかった。その人に顧客の社会保険手続を報酬付きで代行させると、27条で禁じられた無資格業務になるおそれがある。採用時には登録番号を確認しておく
取るべき行動
被害を受けた側:1. 拒否通知の理由欄を読み、根拠がどの号かを特定する。2. 第4号が理由なら、滞納処分の日付と、その後の納付記録(領収書や口座明細)を集め、「すべて滞納」していたわけではないこと、または正当な理由があったことを立証する。3. 第1号・第2号が理由なら、処分期間の終わる日を確認する。期間が明けてから再申請したほうが早い場合もある。4. 納得できなければ、厚生労働大臣への審査請求(14条の8)を社労士会や弁護士に相談する
訴えられた側:1. 申請前に、他の士業での懲戒歴、保険料の滞納処分歴、健康状態を自分で洗い出す。2. 滞納処分を受けているなら、申請前に分納でもよいので納付を再開し、記録を残す。3. 第5号に関わりそうな過去(刑事事件、懲戒、トラブル)は隠さず、経緯と改善を説明する資料を用意し、弁明の機会に備える。4. 業務停止中なら、停止期間が明けるまで申請を待つ
時効(請求できる期限):審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)。登録申請から3か月以内に何の処分もない場合は、拒否とみなして審査請求できる(社会保険労務士法14条の8)。第4号の判定の基準日は、登録申請日の前日(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.令和元年(2019年) 改正:成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律により、各士業法と同様、能力に関する一律の除外規定が「心身の故障」による個別判断の規定へ見直された(現行条文の確認を推奨)
- 社会保険労務士法 第5条欠格事由、資格そのものを持てない者
- 社会保険労務士法 第14条の2連合会名簿への登録義務
- 社会保険労務士法 第14条の6登録の決定と資格審査会の関与(現行効力を要確認)
- 社会保険労務士法 第14条の8登録拒否に対する審査請求
- 社会保険労務士法 第27条未登録者による業務の禁止
- 税理士法 第48条元税理士への懲戒相当決定、第2号の前提
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間3か月の一般則
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める