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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

社会保険労務士法 第25条の17(特定の事件についての業務の制限)

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  1. 紛争解決手続代理業務を行うことを目的とする社会保険労務士法人は、次に掲げる事件については、紛争解決手続代理業務を行つてはならない。ただし、第三号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
  2. 一紛争解決手続代理業務に関するものとして、相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
  3. 二紛争解決手続代理業務に関するものとして相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
  4. 三紛争解決手続代理業務に関するものとして受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
  5. 四第二十二条第一項に規定する事件又は同条第二項各号に掲げる事件として社員の半数以上の者がその業務又は紛争解決手続代理業務を行つてはならないこととされる事件

この条文の基本情報

特定の事件についての業務の制限とは何ですか?

定義特定の事件についての業務の制限とは、社会保険労務士法第25条の17に定められた規定で、「紛争解決手続代理業務を行うことを目的とする社会保険労務士法人は、次に掲げる事件については、紛争解決手続代理業務を行つてはならない。ただし、第三号に掲げる事件につ…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 社会保険労務士法第25条の17(特定の事件についての業務の制限)は、日本の社会保険労務士法に含まれる条文です。
  2. 社会保険労務士法第25条の17の条文原文は「紛争解決手続代理業務を行うことを目的とする社会保険労務士法人は、次に掲げる事件については、紛争解決手続代理業務を行つてはならない。ただし、第三号に掲げる事件につ…」で始まります。
  3. 社会保険労務士法第25条の17は第四章の二に置かれています。
  4. 社会保険労務士法の公布日は昭和43年6月3日です。
  5. 社会保険労務士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 社会保険労務士法第25条の17の前の条は社会保険労務士法第25条の16の2です。
  7. 社会保険労務士法第25条の17の次の条は社会保険労務士法第25条の18です。
  8. 社会保険労務士法第25条の17には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第25条の17
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089
  • 本サイト収録社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第25条の17(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC1000000089/25_17

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点社会保険労務士法第25条の24は、社労士法人が相手方の相談を受けた事件など4類型の紛争代理を行うことを禁じる。第3号の別件だけは、依頼者の同意があれば受任できる。

Q · 会社の相談に乗っていた社労士法人が、元社員側の代理人になることはできるの?

できない。法人単位で判断され、担当者を替えても同じ

社会保険労務士法第25条の24により、紛争解決手続代理業務を目的とする社労士法人は、相手方から協議を受けて賛助した事件(1号)や、信頼関係に基づく協議を受けた事件(2号)の代理ができません。この判断は担当者ではなく法人単位で行われ、依頼者の同意があっても解除されません。受任事件の相手方から依頼された別件(3号)だけは、受任中の依頼者が同意すれば受けられます。

解説

会社が長年頼ってきた社労士法人が、ある日、解雇した元社員の代理人として、あっせんの席で向かい側に座っている。法律はそれを許していない。特定社会保険労務士(労働紛争のあっせんや調停で代理人になれる資格を、研修と試験で得た社労士)がいる法人は、本条によって四種類の事件の代理を引き受けられない。一つ目は、相手方から相談を受けて助言したり依頼を受けたりした事件。二つ目は、相手方との相談が信頼関係に基づくといえる程度まで深まっていた事件。三つ目は、いま受けている事件の相手方から持ち込まれた別の事件。四つ目は、社員の半数以上が個人として代理を禁じられている事件である。このうち三つ目だけは、いまの依頼者が同意すれば引き受けられる。判断は担当者ごとではなく法人ごとに行う。「担当が違う」「支店が違う」は言い訳にならない。対象は裁判所の訴訟ではなく、労働局のあっせんや調停などの裁判外の手続である。相手の代理人が、かつて自分の話を聞いた事務所だと気付いたら、そこで黙っていてはいけない。

法的な位置づけ

社会保険労務士法第25条の24は、社会保険労務士法人に対する紛争解決手続代理業務の受任制限を定める規定である。相手方から協議を受けた同一事件、受任事件の相手方からの依頼による他の事件、社員の半数以上が個人として業務を禁止される事件の代理を禁じ、第3号のみ依頼者の同意による解除を認める。

手順

  1. 1.相手方代理人と過去の相談記録を照合する あっせん開始通知に記載された相手方代理人(社労士法人名)を確認し、過去にその法人へ相談した際のメール、予約記録、送付資料、面談日を洗い出す
  2. 2.該当する号を整理する 同じ紛争で助言を受けたなら1号、深い協議だけなら2号、継続中の依頼の相手方からの別件なら3号、社員個人の第22条制限が半数以上なら4号と整理し、同意で解除できるかどうかを確認する
  3. 3.期日前に書面で利益相反を指摘する 最初のあっせん期日の前に、紛争調整委員会と相手方代理人の双方へ、相談の事実と該当号を記載した書面を送付し、代理人の交代を求める
  4. 4.改善がなければ所属会・大臣への申出を検討する 代理人が交代しない場合は、所属する都道府県社会保険労務士会への相談や、厚生労働大臣への懲戒処分の申出を検討する。並行して、あっせん打切り後の訴訟期限(30日)も管理する

よくある質問 AI による整理

Q1社労士法人の利益相反とは?

社労士法人が、対立する当事者の双方に関与することです。社会保険労務士法第25条の24は、相手方の相談を受けた事件などの紛争代理を法人単位で禁じています。

Q2特定社会保険労務士とは何ができる?

研修を受け、紛争解決手続代理業務試験に合格した社労士です。労働局のあっせんや調停など、裁判外の紛争解決手続で代理人になれます。訴訟代理はできません。

Q3社労士 相手側についた 違法?

同じ紛争で相手方から相談を受けて助言していた場合、または信頼関係に基づく協議を受けていた場合は、本条1号・2号違反になる可能性が高いです。

Q4社労士法人の受任制限は依頼者の同意で外せる?

外せるのは第3号、つまり受任事件の相手方から依頼された別件だけです。同一事件で相手方の相談を受けていた1号・2号は、同意があっても受任できません。

Q5社労士法人 社員の半数以上 とは?

社員個人が第22条で業務を禁止される事件について、その社員が全体の半数以上なら法人も受任できないという基準です(本条4号)。小規模法人ほど影響が大きくなります。

Q6あっせん 相手の代理人 異議 いつまで?

本条違反を主張する明文の期限はありません。ただし、気付いた後に黙っていると後から争いにくくなるおそれがあるため、最初の期日前に書面で指摘するのが無難です。

Q7社労士法人の利益相反違反の処分は?

厚生労働大臣による懲戒処分の対象になり得ます。違反の程度に応じて、戒告や業務停止などが問題になります。処分の申出は誰でも可能です。

Q8無料相談会で話しただけでも利益相反になる?

相談の程度と方法次第です。短い問い合わせだけでは2号に当たらない可能性があります。資料を渡して方針まで話していれば、該当に近づきます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1前に無料相談で話しただけの社労士事務所が、会社側の代理人になってたんですけど、アリなんですか?

本条2号は、相手方からの相談で、その程度と方法が信頼関係に基づくといえるものを禁じている。一度の短い電話問い合わせなら該当しない可能性があるが、資料を渡し、方針まで話していれば該当に近づく。実務のポイント:勝負を分けるのは記憶ではなく記録である。相談予約のメールや、送った資料の送信履歴が残っているかどうかで、指摘の重みがまったく変わる

Q2うちの顧問社労士から「御社と揉めている元社員の別件で依頼が来た。同意してもらえますか」と聞かれました。同意すべき?

受任中の依頼者の相手方からの別件は本条3号に当たり、あなたが同意すれば受任できる。断っても法的な不利益はない。実務のポイント:同意するなら書面で、対象の事件を特定し、自社の情報を担当者以外に共有しないことを条件にする。漠然と口頭で「いいですよ」と答えると、後で範囲をめぐって揉める

Q3「社員の半数以上」って、どういう場面で問題になるんですか?

本条4号は、社員が個人として22条により代理を禁じられる事件(公務員として職務上取り扱った事件、仲裁人として取り扱った事件、相手方から相談を受けた事件など)について、その社員が半数以上なら法人も受任できないとする。実務のポイント:社員が一人か二人の小さな法人では、労働局OBの社員が一人いるだけで半数に届く。小さな法人ほど影響が大きい

間違えやすい点 AI による整理

  • 「担当した社労士が別人なら問題ない」と思われがちだが、本条の主語は社会保険労務士法人そのものである。法人が相手方の相談を受けていれば、所内の誰が代理しても制限にかかる。情報遮断を整えたという説明でも、1号・2号の禁止は依頼者の同意では外せない
  • 利益相反というと、同じ事件の両側に立つことだけを想像しがちである。しかし3号は別の事件も対象にしている。いま顧問先と継続中の案件があれば、その顧問先を相手にする別件の代理も原則として禁止される。顧問先が多い法人ほど、引き受けられない事件は思ったより広い
  • 「違反した代理人が出てきたら、手続そのものが無効になる」と考えるのは早い。本条違反の代理行為の効力について明文の規定はない。弁護士法25条をめぐる判例(最大判昭和38.10.30、相手方が異議を述べれば無効、異議を述べずにおくと有効になる)を類推するかどうかは、実務上、解釈が分かれている。気付いたのに黙っていた側は、後から争いにくくなるおそれがある
比較の観点この条文ほかの条文
規制の対象社労士法人(法人単位で判断)社労士法第22条:社労士個人・特定社労士個人
弁護士法第25条:弁護士個人(法人は第30条の18で準用的に規律)
禁止される事件相手方協議・賛助事件、信頼関係協議事件、相手方からの別件、社員半数以上が制限される事件公務員・仲裁人として扱った事件、相手方協議事件、法人在籍時に関与した事件など
相手方協議・賛助事件、公務員・仲裁人として扱った事件など
同意による解除第3号のみ依頼者の同意で可相手方からの別件の類型のみ依頼者の同意で可
受任事件の相手方からの別件は依頼者の同意で可
対象手続あっせん・調停など裁判外の紛争解決手続代理社労士業務全般および紛争解決手続代理
訴訟を含む法律事務全般

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
律師法第34条

台湾には社労士に相当する紛争代理資格がなく、労働紛争の代理における利益衝突は主に弁護士の規律で処理される

ドイツ
BRAO § 43a Abs. 4

ドイツは事務所単位で利益相反を帰属させる規律を明文化しており、法人単位で判断する本条と発想が近い

アメリカ
ABA Model Rules 1.10

米国はファーム内の一人の利益相反を事務所全体に帰属させる(imputation)。本条4号の半数基準より厳格な一律帰属が原則

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 相手の代理人として出てきた社労士法人が、半年前に退職金のことで二時間相談し、給与明細まで見せた事務所だったらどうなる? 本条2号の「信頼関係に基づく協議」に当たる可能性が高い。あっせん期日の前に、その事実を書面で指摘しておくべきである
  • あなたは社労士法人の代表社員である。顧問先の店長から、その店のオーナー(つまり顧問先の会社)との残業代トラブルについて、あっせんの代理を頼まれた。顧問先から依頼を受けている最中に、その相手方から来た別の依頼なので3号に当たる。顧問先の同意がなければ受けられない。「お世話になっている店長だから」という人情は通らない
  • 労働局の紛争調整委員会のあっせん期日まであと五日。会社側の代理人を調べると、パワハラの件で会社が事前に助言を求め、対応方針まで一緒に作った法人だった。そのまま期日を迎えるのか、事前に異議を出すのかで、交渉の空気がまるで変わる
  • 社員二人の小さな社労士法人。うち一人が元労働局職員で、在職中にこの紛争の相談記録を担当していた。社員の半数が禁止されているので、法人として受任できない
  • 友人が「前に一回電話で問い合わせただけの事務所が会社側についた。これ違反だよね」と相談してきた。一回の短い問い合わせでは、2号の「信頼関係」の程度に届かない可能性がある。何を、どこまで話したかで結論が分かれる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 相手の代理人である社労士法人に、過去に相談した記録(メール、送った資料、面談の日付)を集める2. どの号に当たるかを整理する。同じ事件の相談なら1号か2号、継続中の依頼の相手方からの別件なら3号3. あっせん期日の前に、紛争調整委員会と相手の代理人の両方へ書面で利益相反を指摘する4. 改善されなければ、法人を所管する都道府県社会保険労務士会への相談や、厚生労働大臣への処分の申出も検討する

訴えられた側:1. 受任する前に、相手方の名前で法人全体の相談記録と顧問先台帳を照合する手順を必ず作る2. 3号に当たる場合は、受任中の依頼者から書面で同意を取り、同意する範囲も明記する3. 1号・2号に当たる事件は同意があっても受けられないので断り、守秘義務の範囲で理由を伝える4. 社員の受け入れや合併の前に、22条関係で禁止される事件を洗い出し、4号の半数要件を確かめる

時効(請求できる期限):本条違反を主張する特定の期限はない。ただし弁護士法の判例を類推する立場に立つと、気付いたら遅滞なく異議を述べる必要がある。また、あっせんが打ち切られた場合、通知を受けた日から30日以内に訴えを起こせば、時効の完成猶予についてあっせん申請時に訴えを起こしたものとみなされる(個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律16条)。もとの請求権自体は一般の消滅時効にかかる(賃金請求権は労働基準法115条により当面3年。最新の改正状況をご確認ください)

学説

法人単位説(条文の文言):本条の主語は社会保険労務士法人であり、利益相反の有無は法人全体で判断される。所内の情報遮断を整えても、1号・2号の禁止は解除されないと解される。

弁護士法判例の類推をめぐる対立:本条違反の代理行為の効力について明文はなく、弁護士法第25条に関する異議説を類推する立場と、類推に慎重な立場とに解釈が分かれている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成17年(2005年) 改正:特定社会保険労務士制度と紛争解決手続代理業務の創設に伴い、社労士法人による紛争代理の受任制限が整備された

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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