社会保険労務士法 第25条の3(一般の懲戒)
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厚生労働大臣は、前条の規定に該当する場合を除くほか、社会保険労務士が、第十七条第一項若しくは第二項の規定により添付する書面若しくは同条第一項若しくは第二項の規定による付記に虚偽の記載をしたとき、この法律及びこれに基づく命令若しくは労働社会保険諸法令の規定に違反したとき、又は社会保険労務士たるにふさわしくない重大な非行があつたときは、第二十五条に規定する懲戒処分をすることができる。
この条文の基本情報
一般の懲戒とは何ですか?
定義一般の懲戒とは、社会保険労務士法第25条の3に定められた規定で、「厚生労働大臣は、前条の規定に該当する場合を除くほか、社会保険労務士が、第十七条第一項若しくは第二項の規定により添付する書面若しくは同条第一項若しくは第二項の規定…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 社会保険労務士法第25条の3(一般の懲戒)は、日本の社会保険労務士法に含まれる条文です。
- 社会保険労務士法第25条の3の条文原文は「厚生労働大臣は、前条の規定に該当する場合を除くほか、社会保険労務士が、第十七条第一項若しくは第二項の規定により添付する書面若しくは同条第一項若しくは第二項の規定…」で始まります。
- 社会保険労務士法第25条の3は第四章に置かれています。
- 社会保険労務士法の公布日は昭和43年6月3日です。
- 社会保険労務士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 社会保険労務士法第25条の3の前の条は社会保険労務士法第25条の2です。
- 社会保険労務士法第25条の3の次の条は社会保険労務士法第25条の3の2です。
- 社会保険労務士法第25条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第25条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089 - 本サイト収録
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第25条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC1000000089/25_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点社会保険労務士法25条の3は、故意の不正(25条の2)を除き、添付書面・付記の虚偽記載、法令違反、重大な非行があった社労士に、厚生労働大臣が戒告・業務停止・失格処分を科せると定める。
Q · 社労士が自分の事務所のパートを雇用保険に入れていなかったら、処分されるの?
処分の可能性がある。労働社会保険諸法令の違反に当たる
社会保険労務士法25条の3は、社労士が労働社会保険諸法令に違反したことを懲戒事由としています。この違反は顧客の手続に限られず、社労士自身の事務所での雇用保険未加入や残業代の未払いも含まれます。ただし本条は「処分をすることができる」という裁量規定です。処分するか、戒告・業務停止・失格のどれを選ぶかは、悪質性や是正の状況を見て厚生労働大臣が判断します。
解説
社労士を処分する条文は二本立てだ。助成金の不正申請への加担のような露骨な不正は25条の2が扱い、それ以外の違反はすべて本条が拾う。対象になる行為は三つある。一つ目は、申請書に付ける添付書面や付記に虚偽を書くこと。二つ目は、社会保険労務士法や労働社会保険諸法令(労働基準法、雇用保険法、健康保険法など、社労士が扱う法律群)に違反すること。三つ目は、社会保険労務士にふさわしくない重大な非行だ。どれかに当たれば、厚生労働大臣は25条にある戒告、1年以内の業務停止、失格処分(資格そのものを失わせる処分)から一つを選べる。見落とされやすいのは、違反が顧客の手続に限られない点である。社労士自身の事務所で残業代を払っていない、週20時間以上働くパートを雇用保険に入れていない。これも労働社会保険諸法令の違反になる。顧問先には法令を守るよう指導しながら、自分の事務所では同じ法令を破っている。そういう社労士も本条の対象になる。依頼する側にとっては、この人に任せて大丈夫かを判断する物差しにもなる。
法的な位置づけ
社会保険労務士法第25条の3は、社会保険労務士に対する一般的な懲戒事由を定める規定である。第17条の添付書面・付記への虚偽記載、同法および労働社会保険諸法令の違反、社会保険労務士たるにふさわしくない重大な非行の三類型を掲げ、第25条の2に該当しない場合に、厚生労働大臣が第25条所定の懲戒処分を裁量により選択できるとする。
よくある質問 AI による整理
Q1社労士の懲戒処分にはどんな種類がある?
社会保険労務士法25条が定める戒告、1年以内の業務停止、失格処分の三種類です。25条の3の事由に当たると、厚生労働大臣がこの中から一つを選びます。
Q2社労士の業務停止はいつまで続く?
業務停止の期間は1年以内で、具体的な長さは厚生労働大臣が事案ごとに決めます。停止期間中は社労士としての業務を行えません。
Q3社労士が失格処分を受けたら再登録できる?
処分の日から3年間は欠格事由に当たり、再登録できません(5条)。期間が過ぎても、改めて登録の手続を踏む必要があります。最新の改正状況もご確認ください。
Q4社労士の「重大な非行」とは何?
社労士の品位や信用を大きく損なう行為を指します。顧問先従業員の情報をSNSで晒すなど、守秘義務違反や信用失墜行為の禁止(16条)を判断の手がかりにします。
Q5社労士の懲戒処分は誰が決める?
厚生労働大臣です。社労士会ではなく国が処分権者で、業務停止や失格処分の前には行政手続法上の聴聞などが行われます。
Q6勤務社労士も懲戒処分の対象になる?
対象になります。本条は開業か勤務かを区別していないため、社労士名簿に登録している限り、企業の人事部で働く勤務社労士にも懲戒の可能性があります。
Q7社労士の懲戒処分に不服があるときはどうする?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求をするか(行政不服審査法18条)、6か月以内に取消訴訟を起こします(行政事件訴訟法14条)。
Q8社労士の懲戒に時効はある?
本条には、懲戒権をいつまで行使できるかの期間制限が書かれていません。古い違反でも処分される余地があります。最新の改正状況をご確認ください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1顧問の社労士に「助成金の申請、多少盛っても大丈夫」って言われたんですけど、本当に大丈夫なんですか?
大丈夫ではない。故意に事実と違う申請書を作れば、社労士は25条の2で失格処分か業務停止になりうる。そこまで至らない違反でも本条の対象になる。実務のポイント:社労士が処分されても、不正受給の返還責任は申請者である事業主に残る。「専門家の言う通りにした」という言い分では責任を免れにくい。盛ろうと提案された時点で、その社労士とは距離を置くべきだ
Q2今頼んでいる社労士が過去に処分を受けていないか、どうやって調べればいいですか?
厚生労働大臣による懲戒処分は官報で公告されるので、氏名で検索すれば確認できる。厚生労働省が報道発表することもある。実務のポイント:公告されるのは大臣による懲戒で、社労士会の会則に基づく内部の措置は公表のされ方が違う。官報で何も出てこなくても、それだけで問題がなかったとは言い切れない。過去の担当先での評判もあわせて確かめておくとよい
Q3戒告だけなら、仕事は普通に続けられるんですよね?
業務を止められることはない。ただし戒告も25条の懲戒処分の一つで、官報に公告される。実務のポイント:処分の重さを決めるとき、前歴は重くする方向に考慮されやすい。一度戒告を受けた社労士が再び違反すると、次は業務停止まで一気に進むこともある。戒告を軽い注意と受け止める社労士ほど、二度目で大きく崩れやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「どの違反なら処分されるのか」と線引きを探す人が多いが、問いの立て方がずれている。本条は「懲戒処分をすることができる」という裁量規定で、処分するかどうか、どの重さにするかは厚生労働大臣が判断する。違反があったかどうか以上に、悪質性、繰り返しているか、被害を回復したか、是正したかが結論を左右する
- 社労士から見れば、自分の事務所の労務管理は自分の会社の内輪の問題に思える。しかし法律から見れば、労働社会保険諸法令の違反という点で、顧客の手続ミスと同じ扱いになる。専門家なのに自分では守っていなかったという事情は、処分を考えるうえで有利には働かない
- 失格処分が「資格を一時的に止められる」程度のものだと思われがちだが、実際はもっと重い。資格を失ったうえ、処分の日から3年間は再登録できない(5条の欠格事由、最新の改正状況をご確認ください)。顧問契約も信用も、ほぼすべて失うことになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 25条の3:一般的な懲戒事由(虚偽記載・法令違反・重大な非行) | 25条:懲戒処分の種類(戒告・1年以内の業務停止・失格処分) 25条の2:不正行為の指示等をした場合の懲戒の特則 |
| 対象となる行為 | 付記・添付書面の虚偽記載、同法・労働社会保険諸法令の違反、重大な非行 | 行為は定めず、処分のメニューだけを定める 真正の事実に反する申請書等の作成・事務代理や不正行為の指示等 |
| 選べる処分 | 25条の三種類から大臣が裁量で選ぶ | 戒告・業務停止・失格処分 故意なら業務停止または失格処分、相当の注意を怠った場合は戒告または業務停止 |
| 適用の順序 | 25条の2に該当しない場合に補充的に適用 | 25条の2・25条の3から参照される 該当すれば25条の3より優先して適用 |
他国ではどう定めているか 2 か国
韓国には労務分野の国家資格として公認労務士があり、同法に懲戒規定がある。日本の社労士と業務範囲は一部重なるが同一ではない
ドイツでは年金相談を行う Rentenberater が RDG の登録制の下にあり、不適格の場合は登録の取消で対応する。三段階の懲戒メニューとは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 顧問社労士から、雇用調整助成金の申請で「出勤簿の数字を少し調整しましょう」と持ちかけられたらどうなる? 故意の虚偽申請なら社労士は25条の2で処分され、申請者である事業主も不正受給として返還と公表の対象になる。社労士が処分されても、事業主の責任が肩代わりされることはない
- 開業3年目のあなたの事務所には、週25時間勤務のパートが1人いる。忙しさにかまけて雇用保険の資格取得届を出していなかった。退職したそのパートがハローワークに相談すれば、顧客に指導してきた手続を自分が怠った事実が残る。本条でいう「労働社会保険諸法令の規定に違反したとき」に当たる
- 企業の人事部で働く勤務社労士も対象から外れない。登録している限り、懲戒の可能性はついて回る
- 友人の会社の顧問社労士が、SNS に顧問先の従業員を「問題社員」と特定できる形で書き込んだ。守秘義務(21条)違反にとどまらず、社会保険労務士にふさわしくない重大な非行にも当たりうる。友人は懲戒事由として厚生労働大臣に通知する道を検討できる
- 厚生労働省から聴聞の通知が届き、期日まで残された時間は少ない。未加入だった職員の遡及加入、未払賃金の清算、関係者への説明。この期間にどこまで是正の証拠を揃えられるかで、戒告で終わるか業務停止になるかの見通しが変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 社労士の虚偽申請や手続の放置で損害を受けたら、委任契約書、メール、提出書類の控えを確保する2. 懲戒事由に当たる事実があれば、厚生労働大臣に通知して適当な措置を求めることができる(25条の3の2、現行規定を要確認) 3. 懲戒処分で損害が埋め合わされるわけではない。賠償は民法415条または709条に基づいて別途請求し、相手が賠償責任保険に入っているかも確認する
訴えられた側:1. 聴聞や弁明の機会の通知を受けたら、期日を最優先で確保する。欠席すれば反論の機会を自ら手放すことになる2. 未加入手続の遡及、未払賃金の清算、依頼者への説明を処分前に済ませ、証拠として残す3. 適用条文が25条の2か本条かを確認する。故意の不正として扱われれば失格処分もありうる4. 業務停止に備えて、顧問先の引継ぎ計画を並行して立てておく
時効(請求できる期限):本条には懲戒権を行使できる期間の制限が書かれていない(最新の改正状況をご確認ください)。処分に不服があれば、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う
学説
通説的理解:本条は「することができる」と定める裁量規定であり、処分の要否や種類の選択は厚生労働大臣に委ねられる。ただし比例原則に照らし、違反の程度に比べて著しく重い処分は裁量権の逸脱・濫用として違法になりうる。
- 社会保険労務士法 第25条戒告・業務停止・失格の三種類を定める
- 社会保険労務士法 第25条の2故意の不正行為に対する懲戒の特則
- 社会保険労務士法 第17条虚偽記載の対象となる付記と添付書面
- 社会保険労務士法 第16条信用失墜行為の禁止、非行判断の基準
- 社会保険労務士法 第25条の3の2何人も懲戒事由を通知できる(現行効力を要確認)
- 行政手続法 第13条資格を奪う処分の前に必要な聴聞手続
- 行政不服審査法 第18条懲戒処分に対する審査請求の期間
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