社会保険労務士法 第27条の2(開業社会保険労務士の使用人等の秘密を守る義務)
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開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の使用人その他の従業者は、正当な理由がなくて、その業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の使用人その他の従業者でなくなつた後においても、また同様とする。
この条文の基本情報
開業社会保険労務士の使用人等の秘密を守る義務とは何ですか?
定義開業社会保険労務士の使用人等の秘密を守る義務とは、社会保険労務士法第27条の2に定められた規定で、「開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の使用人その他の従業者は、正当な理由がなくて、その業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 社会保険労務士法第27条の2(開業社会保険労務士の使用人等の秘密を守る義務)は、日本の社会保険労務士法に含まれる条文です。
- 社会保険労務士法第27条の2の条文原文は「開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の使用人その他の従業者は、正当な理由がなくて、その業務に関して知り得た秘密を他に漏らし、又は盗用してはならない。」で始まります。
- 社会保険労務士法第27条の2は第五章に置かれています。
- 社会保険労務士法の公布日は昭和43年6月3日です。
- 社会保険労務士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 社会保険労務士法第27条の2の前の条は社会保険労務士法第27条です。
- 社会保険労務士法第27条の2の次の条は社会保険労務士法第28条です。
- 社会保険労務士法第27条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第27条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089 - 本サイト収録
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第27条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC1000000089/27_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点社会保険労務士法27条の2は、社労士事務所・社労士法人の従業者が業務上知った秘密を正当な理由なく漏らし、または盗用することを禁じ、退職後も同様とする規定。
Q · 社労士事務所のパートや事務員にも守秘義務はあるの?
あります。資格の有無を問わず、退職後も続きます
社会保険労務士法27条の2により、開業社会保険労務士や社会保険労務士法人の使用人その他の従業者は、資格の有無にかかわらず、正当な理由なく業務上知り得た秘密を漏らし、または盗用してはなりません。この義務は雇用契約や誓約書ではなく法律から直接生じ、退職後も期限なく続きます。違反は同法の罰則規定により刑事罰の対象となり、告訴が必要な親告罪とされています。
解説
給与計算、入退社の手続、傷病手当金の申請。社労士事務所の机の上を流れる書類には、社長の役員報酬から従業員のうつ病の診断名まで並んでいる。そのデータを実際に打ち込み、ファイルに綴じているのは、多くの場合社労士本人ではない。パートの事務員や新卒のアシスタントである。社会保険労務士法27条の2は、こうした「資格を持たない人たち」にも、社労士本人(21条)と同じ守秘義務を課している。ここで大事なのは三点だ。第一に、この義務は雇用契約や誓約書から生まれるのではなく、法律そのものから直接かかる。誓約書にサインしていなくても逃げ道はない。第二に、禁止されているのは「漏らす」ことだけでなく「盗用」、つまり知った情報を自分の利益に使うことも含まれる。第三に、事務所を辞めた後も義務は消えない。期限の定めはない。違反すると刑事罰の対象になり、社労士法の罰則規定で1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、告訴がなければ起訴できない親告罪とされている(最新の改正状況をご確認ください)。あなたが事務所で働く側でも、情報を預ける会社側でも、この一本が情報の流れにかかる重しになっている
法的な位置づけ
社会保険労務士法第27条の2は、開業社会保険労務士および社会保険労務士法人の使用人その他の従業者に課される秘密保持義務を定める規定である。資格の有無を問わず、正当な理由なく業務上知り得た秘密を他に漏らし、または盗用することを禁止し、その義務は退職等により従業者でなくなった後も存続する。
手順
- 1.漏洩の事実を記録・保全する 漏れた情報の内容、伝わった相手、時期をメモにまとめる。SNS投稿の場合はスクリーンショットとURLを保存し、削除前の証拠を確保する
- 2.委託先の社労士事務所に書面で照会する 委託先の社労士事務所・法人に対し、事実確認と経緯の報告を書面で求める。事務所には個人情報保護法上の従業者監督義務もあるため、管理体制についても回答を求める
- 3.社労士会に相談する 所属の社会保険労務士会に相談し、所長の監督責任や懲戒の可能性を含めて対応を検討する
- 4.告訴・損害賠償を検討する 刑事責任を問う場合は親告罪のため告訴が必要で、犯人を知った日から6か月以内に行う。民事では行為者と事務所に対する損害賠償請求を弁護士と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1社会保険労務士法27条の2とは?
社労士事務所や社労士法人で働く使用人その他の従業者に、業務上知った秘密の漏洩と盗用を禁じる規定です。退職後も義務は続きます。
Q2社労士事務所の職員が秘密を漏らしたら罰則は?
社労士法の罰則規定により、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の対象とされています。最新の条番号・改正状況は e-Gov で確認してください。
Q3社労士事務所の守秘義務違反は告訴が必要?
親告罪とされているため、被害者の告訴がなければ起訴できません。告訴期間は犯人を知った日から6か月です(刑事訴訟法235条)。
Q4守秘義務の「盗用」とは何をすること?
業務で知った秘密を自分や第三者の利益のために使うことです。誰にも話していなくても、顧問先情報を転職先の営業に使えば問題になりえます。
Q5社労士の守秘義務の「正当な理由」とは?
本人の同意がある場合や、法令に基づく照会への回答などが典型とされます。条文に列挙はなく、範囲は個別の事情で判断されます。
Q6社労士事務所の情報漏洩で損害賠償を請求できる?
漏洩した本人には民法709条、事務所には使用者責任(民法715条)に基づき請求できる可能性があります。時効は知った時から3年です。
Q7社労士が再委託した業者にも守秘義務はある?
本条の対象は社労士事務所・法人の従業者に限られ、外部の再委託先には直接及びません。委託契約で守秘義務を定めて補う必要があります。
Q8社労士事務所の職員がSNSに顧問先のことを書いたら違法?
社名を伏せても、業界や地域から特定できれば秘密の漏洩と評価されうるため、違法となる可能性があります。投稿は削除しても記録が残ります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1社労士の資格がない普通の事務員でも、ほんとに罪になるんですか?
なります。27条の2は資格の有無ではなく「開業社会保険労務士又は社会保険労務士法人の使用人その他の従業者」という立場に義務をかけています。パートや派遣で入った人も含まれると解されます。実務のポイント:処罰されるケースは少ないものの、実際に問題になると、事務所側は顧問契約の解除で大損害を受けます。そのため事務所は退職者に損害賠償請求を検討することが多く、刑事より民事のほうが現実的な脅威になります
Q2辞めて何年たったら、昔の顧問先の話をしてもいいんですか?
条文上、期限はありません。後段で「従業者でなくなつた後においても、また同様とする」と定めています。ただし時間がたって秘密としての価値を失った情報(すでに公表された事実など)は、そもそも「秘密」に当たらない可能性があります。実務のポイント:問題になるのは昔話そのものより、転職先の社労士事務所や人事コンサル会社で、前の職場の顧問先情報を営業材料に使うパターンです。盗用の疑いは、ここで最も生じやすい
Q3顧問先の会社の人から、同僚の休職理由を聞かれたら答えていいの?
顧問先の担当者であっても、聞いてきた人に知る権限があるとは限りません。業務上の必要がない相手に話せば、漏らした扱いになりえます。本人の同意があるなど「正当な理由」がある場合は除かれます(27条の2)。実務のポイント:慣れた事務所ほど「窓口はこの人だけ」と顧問先ごとに情報を出す相手を決めています。迷ったら即答せず「所長に確認します」で切る。これが自分を守る一番安い手段です
間違えやすい点 AI による整理
- 「誓約書を書いていないから守秘義務はない」と考える事務員は少なくない。しかし義務の根拠は契約ではなく法律そのものである。誓約書の有無は、事務所内の管理体制が問われる場面で効いてくる程度で、本人の刑事責任の有無は変わらない
- 「辞めたらもう関係ない」は深刻度の見積もりが甘い。条文は「従業者でなくなつた後においても、また同様とする」と明記し、期限を区切っていない。十年後に同窓会で話した顧問先の内情も、理屈の上では対象から外れない
- 「漏らしてないから大丈夫」は問いの立て方が誤っている。条文は「漏らし、又は盗用」と二つの行為を並べている。誰にも話していなくても、在職中に知った顧問先の人事情報を使って転職先で営業すれば、盗用として問題になりうる。何を話したかではなく、何に使ったかも問われる
- 会社側から見れば「社労士に任せたから安全」。だが法律から見ると、守秘義務を負うのはあくまで社労士事務所の内部の人だけである。社労士事務所が給与計算の一部をさらに外部業者へ再委託していれば、その先には本条の網はかからない。この落差は委託契約で埋めるしかない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務を負う人 | 27条の2:開業社労士・社労士法人の使用人その他の従業者(資格不要) | 21条:社会保険労務士本人(法人の社員を含む) 罰則規定(v2.9整理では32条の2):21条・本条の違反者 |
| 禁止される行為 | 正当な理由のない秘密の漏洩と盗用 | 正当な理由のない秘密の漏洩(盗用の文言はない) 義務違反に対する刑事罰の定め |
| 退職後の扱い | 従業者でなくなった後も同様(期限なし) | 社労士でなくなった後も同様 退職後の違反も処罰対象 |
| 責任追及の形 | 刑事罰(親告罪)と民事上の損害賠償 | 刑事罰に加え、懲戒処分(25条の2等)の対象 告訴がなければ公訴提起できない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾には社労士に相当する国家資格がなく、補助者に特化した守秘規定もない。業務上の秘密漏洩は刑法、個人データの扱いは個人資料保護法で一般的に規律される
韓国の公認労務士は日本の社労士に近い資格で、同法に秘密保持の規定を置く。事務職員への及び方は条文で個別に確認が必要
ドイツは職業上の秘密保持者に加え、その業務に協力する補助者の秘密漏示も刑法典で処罰する構造をとる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 社労士事務所でパート勤務を始めて三か月。顧問先の一社が、あなたの友人の勤め先だった。給与データを入力していたら、友人の上司の名前の横に「休職・適応障害」と書いてある。LINE で友人に「〇〇さん大丈夫?」と送ったら、それが漏洩になる
- 事務所を辞めて独立した元アシスタントが、在職中に見た顧問先リストと各社の就業規則の弱点を使って営業をかけている。もしあなたがその事務所の所長だったら、どう動く? 「漏らす」ではなく「盗用」の問題になりうる
- 夕方、仕事帰りにうっかり X に「今日手続きした会社、社長の報酬が従業員全員の給与合計より多くて笑った」と投稿した。社名は伏せたつもりでも、業界と地域で特定できれば秘密を漏らしたと評価されうる
- あなたは中小企業の総務担当。退職した元社員の病歴が、なぜか取引先の社長の口から出てきた。経路をたどると、委託先の社労士事務所の元事務員にたどり着いた。告訴できる期間は、犯人を知った日から6か月しかない
- 給与計算を外注するとき、相手が社労士法人なのか、ただの BPO 会社なのか。契約書を見比べる前に、その違いで法律上の縛りが変わることを確認しておきたい
取るべき行動
被害を受けた側:1. 漏洩した情報の内容、伝わった相手、時期をメモにまとめ、SNS 投稿ならスクショと URL を保存する2. 委託先の社労士事務所に書面で事実確認と経緯の報告を求める。事務所には個人情報保護法上の従業者監督義務(24条)もある3. 社労士会に相談し、所長の監督責任も含めて検討する4. 刑事責任を問うなら親告罪のため告訴が必要。民事では民法709条・715条で行為者と事務所に損害賠償を請求できる
訴えられた側:1. 何を、誰に、どの場面で話したか、または使ったかを時系列で正確に整理する。記憶で語らない2. 「正当な理由」(本人の同意、法令に基づく照会への回答など)に当たる事情があれば資料で裏付ける。その範囲は実務上解釈が分かれる3. 相手方への謝罪と示談は、告訴前に進めるほど意味が大きい4. 刑事手続の気配があれば、早い段階で弁護士に相談する
時効(請求できる期限):刑事:親告罪のため告訴期間は犯人を知った日から6か月(刑事訴訟法235条)。公訴時効は3年(同250条2項6号)。民事:損害および加害者を知った時から3年、行為時から20年(民法724条)。守秘義務そのものには期限がない(最新の改正状況をご確認ください)
- 社会保険労務士法 第21条社労士本人と法人社員の秘密保持義務
- 社会保険労務士法 第32条の2守秘義務違反の罰則・親告罪(現行効力を要確認)
- 社会保険労務士法 第25条の2社労士本人への懲戒処分
- 刑法 第134条秘密漏示罪、社労士は対象外
- 個人情報の保護に関する法律 第24条事業者による従業者の監督義務
- 不正競争防止法 第21条営業秘密の不正使用・開示の刑事罰
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