社会保険労務士法 第32条の2
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。
- 一偽りその他不正の手段により第十四条の二第一項の規定による登録を受けた者
- 二第二十一条又は第二十七条の二の規定に違反した者
- 三第二十三条の二(第二十五条の二十において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
- 四第二十五条の二若しくは第二十五条の三又は第二十五条の二十四第一項の規定による業務の停止の処分に違反した者
- 五第二十五条の四十二第一項(第二十五条の四十五の二において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
- 六第二十七条の規定に違反した者
- 2.前項第二号の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 社会保険労務士法第32条の2は、日本の社会保険労務士法に含まれる条文です。
- 社会保険労務士法第32条の2の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 社会保険労務士法第32条の2は第六章に置かれています。
- 社会保険労務士法の公布日は昭和43年6月3日です。
- 社会保険労務士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 社会保険労務士法第32条の2の前の条は社会保険労務士法第32条です。
- 社会保険労務士法第32条の2の次の条は社会保険労務士法第33条です。
- 社会保険労務士法第32条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第32条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089 - 本サイト収録
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第32条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC1000000089/32_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点社会保険労務士法第32条の2は、不正登録、秘密漏洩、名義貸し、業務停止違反、非社労士の業務等を罰し、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金を科す。
Q · 社労士じゃない会社が助成金や社会保険の手続を代行したら犯罪になるの?
報酬を得て業として行えば、1年以下の拘禁刑の対象になりうる
社会保険労務士法第27条は、社労士でない者が他人の求めに応じ報酬を得て、労働社会保険諸法令に基づく申請書等の作成や提出代行などを業として行うことを禁じています。違反すると同法第32条の2第1項第6号により、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処されます。一方、相談・指導だけなら社労士でなくても行えます。自社社員の手続を自社の総務が行う場合も対象外です。
解説
罰則条文は普通、読み飛ばされる。だが本条は、社労士本人だけでなく、資格を持たない人や会社にも向けられている点が他の罰則と違う。列挙されている類型は六つある。偽りその他不正の手段による登録、秘密の漏洩(第21条・第27条の2)、資格のない者からの事件のあっせんの受入れや名義貸し(第23条の2)、業務停止処分中の業務、第25条の42第1項違反、そして社労士でない者が報酬を得て、労働社会保険の申請書類の作成や提出代行を業として行うこと(第27条)。刑はいずれも一年以下の拘禁刑または百万円以下の罰金である。あなたが会社の人事担当でも、助成金コンサルに依頼する経営者でも、HR系サービスの起業家でも、最後の類型は他人事ではない。「助成金の申請を代行します、成功報酬20%」という営業を受けたとき、相手が社労士かどうかを確かめる人と確かめない人がいる。申請内容に誤りや不正があれば、返還を求められるのは申請者である事業主自身だ。なお秘密漏洩の罪だけは、被害者の告訴がなければ起訴されない(第2項)。
法的な位置づけ
社会保険労務士法第32条の2は、社会保険労務士制度の信頼性を担保するための罰則規定であり、不正登録、秘密保持義務違反、非社労士との提携、業務停止処分違反、社労士法人に関する所定の義務違反、非社労士による業務制限違反の六類型について、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金を科す。このうち秘密保持義務違反の罪は告訴を要する親告罪とされる。
よくある質問 AI による整理
Q1非社労士行為とは何ですか?
社労士でない者が報酬を得て、労働社会保険の申請書等の作成や提出代行、帳簿書類の作成を業として行うことです。社労士法第27条で禁止され、第32条の2で処罰されます。
Q2社労士の名義貸しは違法ですか?
違法です。社労士が資格のない者から事件のあっせんを受けたり、名義を利用させたりすることは第23条の2で禁止され、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金の対象になります。
Q3給与計算代行会社が社会保険の届出をしてもいい?
給与計算そのものは社労士の独占業務ではありませんが、報酬を得て資格取得届などの届出書類を作成・提出すれば第27条に触れうるため、社労士との提携が一般的です。
Q4社労士法違反の罰則はどのくらい重い?
第32条の2の各類型はいずれも一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金です。社労士本人の場合は、刑事罰とは別に懲戒処分で資格を失うおそれもあります。
Q5社労士の守秘義務は辞めた後も続く?
続きます。第21条は社労士でなくなった後も秘密保持義務を課しています。事務所の職員など従業者にも第27条の2で同様の義務があります。
Q6社労士事務所の情報漏洩は告訴が必要?
必要です。秘密漏洩の罪(第32条の2第1項第2号)は親告罪で、告訴がなければ起訴されません。告訴期間は犯人を知った日から6か月です。
Q7業務停止中の社労士が仕事を続けたらどうなる?
業務停止処分に違反した者として第32条の2第1項第4号の処罰対象となり、一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金に処されうります。
Q8社労士法違反の時効は何年?
法定刑の上限が拘禁刑1年のため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法第250条第2項第6号)。犯罪行為が終わった時から起算します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの総務が社員の社会保険の手続をやってるけど、これって違法なんですか?
違法ではない。第27条が禁じているのは「他人の求めに応じ報酬を得て」業として行うことであり、自社の社員が自社の従業員の手続をするのは対象外である。実務のポイント:問題になりやすいのは、グループ会社の手続をまとめて引き受けて業務委託料を取る形だ。親子会社でも別法人であれば「他人」と評価されるおそれがあるので、シェアードサービス化する際は社労士の関与を検討したい
Q2社労士事務所の職員に個人情報を漏らされました。警察に言えば動いてくれますか?
第27条の2違反は本条第1項第2号の罪で、告訴がなければ起訴できない親告罪である(第2項)。被害届だけでは足りず、処罰を求める意思を示す告訴状が必要になる。実務のポイント:事務所側が「内部調査中」として回答を引き延ばしている間に、6か月の告訴期間は進んでいく。調査結果を待たず、告訴の準備を並行して進めるのが鉄則である
Q3助成金コンサルが「うちは社労士と提携してます」って言うなら安心ですよね?
安心できるかどうかは提携の実態次第である。社労士が実際に書類の作成と提出に責任を持っているなら適法だが、名前だけ貸して実務は資格のない者が行っているなら、社労士側は第23条の2違反、コンサル側は第27条違反になりうる。実務のポイント:打合せの場に一度も社労士本人が出てこない案件は要注意だ。提出代行者として記載される社労士と、実際にやりとりしてから依頼する
間違えやすい点 AI による整理
- 「労務の相談に乗るのに資格が要るのか」という問いの立て方がそもそもずれている。第27条が社労士以外に禁じているのは、第2条第1項第1号から第2号までの事務、つまり申請書等の作成、提出代行、事務代理、帳簿書類の作成である。第3号の相談・指導は社労士でなくても行える。危ないのは相談ではなく、報酬を得て書類を作り、提出する部分だ
- 秘密保持義務があることは誰でも知っているが、その及ぶ範囲の広さはあまり知られていない。社労士本人の義務は社労士でなくなった後も続き(第21条)、事務所や社労士法人の使用人その他の従業者にも同じ義務が課されている(第27条の2)。資格を持たない事務員でも、本条第1項第2号で処罰されうる
- 依頼した会社からすれば「書類を出してもらっただけ」でも、法律から見れば、資格のない者に独占業務を業として行わせた構図になる。依頼者自身が本条で処罰されるわけではない。それでも申請内容に誤りや不正があれば、助成金の不支給や返還という不利益を受けるのは申請者である事業主だ。安さで選んだ外注のツケは、事業主に回ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 社労士法32条の2:違反行為を処罰する罰則規定 | 社労士法27条:非社労士の業務を禁止する行為規範 刑法134条:特定の職業者の秘密漏示罪 |
| 対象者 | 社労士・社労士法人の従業者・非社労士・不正登録者など六類型 | 社会保険労務士又は社労士法人でない者 医師・弁護士など刑法に列挙された職業者(社労士は含まれない) |
| 法定刑 | 一年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金 | 本条自体に刑罰はなく、32条の2第1項第6号で処罰 六月以下の拘禁刑又は十万円以下の罰金 |
| 親告罪か | 秘密漏洩の罪(第1項第2号)のみ親告罪 | 非親告罪(32条の2第1項第6号) 親告罪(刑法135条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には社労士に相当する国家資格がなく、労働保険・健康保険の手続代行を独占する制度もない。業務上の秘密漏洩は刑法第316条で処罰されるが、対象職業に社労士相当は含まれない
韓国には公認労務士制度があり、労働関係の書類作成・代理を資格者に集める点で日本の社労士制度と構造が近い
ドイツでは年金相談人(Rentenberater)が RDG 上の登録制度に組み込まれ、無登録の法律サービスは規制される
米国には社労士に相当する資格がなく、社会保障関連の代理は弁護士規制の枠内で州ごとに扱われる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 給与計算代行会社から「社会保険の資格取得届もこちらで出しておきます、月額料金に込みです」と言われたら、それは問題ないのか? 社労士が関与していないなら、報酬を得て業として届出書類を作成・提出する行為は第27条の業務制限に触れうる。料金を別建てにせず月額に込みにしても、報酬性は否定されにくいと考えられている
- あなたは開業社労士で、知人の助成金コンサル会社から「先生の名前で申請書を出させてほしい、手数料はお支払いします」と頼まれた。断りきれずに引き受ければ、第23条の2違反として処罰対象になるのはあなた自身だ。さらに懲戒処分によって資格そのものを失うおそれもある
- 以前依頼していた社労士事務所の職員が、あなたの給与額と休職理由を SNS で漏らしていた。告訴できる期間は犯人を知った日から6か月で、残りはあと3週間しかない
- 業務停止処分を受けた社労士が、処分期間中も顧問先の届出を事務員に任せる形で続けている。顧問先から見れば普段どおりの手続でも、業務停止処分に違反する行為として本条第1項第4号の処罰対象になる。懲戒処分は官報で公告されるので、顧問先の側でも確認する手段はある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 秘密漏洩の場合は、漏れた情報、日時、媒体をスクリーンショット等で保存し、漏洩元の事務所に書面で事実確認を求める2. 刑事責任を問うには告訴が必要(本条第2項)なので、警察または検察に告訴状を提出する3. 損害賠償は民法第709条等で別途請求する4. 無資格者による代行や名義貸しを見つけたら、都道府県の社会保険労務士会や労働局に情報提供する
訴えられた側:1. 社労士でない事業者なら、自社サービスが第2条第1項第1号から第2号の事務を、報酬を得て業として行っていないかを点検し、該当する部分は社労士への委託や提携に切り替える2. 社労士なら、名義貸しの依頼は書面で断り、記録を残す3. 捜査機関から連絡が来たら、供述する前に弁護士に相談する4. 秘密漏洩の嫌疑なら、起訴前に被害者と示談し、告訴を取り消してもらえる可能性がある
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(法定刑の上限が拘禁刑1年のため。刑事訴訟法第250条第2項第6号)で、犯罪行為が終わった時から起算する。第1項第2号の秘密漏洩罪は親告罪で、告訴期間は犯人を知った日から6か月(刑事訴訟法第235条)である
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(その他の改正経緯は人的検証が必要)
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 改正:刑法改正に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(令和7年6月1日施行)
- 社会保険労務士法 第27条非社労士の業務制限、第6号の構成要件
- 社会保険労務士法 第21条社労士の秘密保持義務、第2号の構成要件
- 社会保険労務士法 第23条の2非社労士との提携禁止、第3号の構成要件
- 社会保険労務士法 第14条の2社労士名簿への登録、第1号の前提
- 社会保険労務士法 第25条の3業務停止を含む懲戒、第4号の前提
- 刑法 第134条秘密漏示罪、社労士は主体に含まれず本条で補完
- 刑事訴訟法 第235条親告罪の告訴期間6か月
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