社会保険労務士法 第34条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
- 一第二十四条第一項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、同項の規定による立入り若しくは検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に答弁せず、若しくは虚偽の答弁をした者
- 二第二十五条の二十三の二第六項において準用する会社法第九百五十五条第一項の規定に違反して、同項に規定する調査記録簿等に同項に規定する電子公告調査に関し法務省令で定めるものを記載せず、若しくは記録せず、若しくは虚偽の記載若しくは記録をし、又は当該調査記録簿等を保存しなかつた者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 社会保険労務士法第34条は、日本の社会保険労務士法に含まれる条文です。
- 社会保険労務士法第34条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 社会保険労務士法第34条は第六章に置かれています。
- 社会保険労務士法の公布日は昭和43年6月3日です。
- 社会保険労務士法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 社会保険労務士法第34条の前の条は社会保険労務士法第33条です。
- 社会保険労務士法第34条の次の条は社会保険労務士法第35条です。
- 社会保険労務士法第34条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第34条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/343AC1000000089 - 本サイト収録
社会保険労務士法(昭和四十三年法律第八十九号)第34条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/343AC1000000089/34
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点社会保険労務士法34条は、24条1項の報告徴収・立入検査を拒否・妨害し、または虚偽の報告・答弁をした者等を、30万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 労働局の立入検査を断ったり、報告を出さなかったりするとどうなるの?
30万円以下の罰金で、社労士なら3年間の欠格にもつながる
社会保険労務士法34条により、24条1項に基づく報告をしない・虚偽の報告をする、立入検査を拒む・妨げる・忌避する、質問に答えない・虚偽の答弁をする行為は、30万円以下の罰金の対象になります。罰金の額は小さくても、同法による罰金刑は欠格事由(同法5条)に当たるため、社労士の登録や資格に直接影響します。
解説
罰金の上限は三十万円で、刑罰の中では軽い部類に入る。だが社会保険労務士(労務・社会保険の手続を代行する国家資格者)にとっては、軽い数字ではない。社会保険労務士法では、この法律による罰金刑を受けると、執行を終えてから三年間は社労士になる資格を失うと定められている(同法5条の欠格事由。最新の改正状況をご確認ください)。登録は抹消され、顧問先も事務所の信用も一度に失う。本条が罰するのは二つの行為である。一つは、厚生労働大臣(実務上は委任を受けた労働局)が24条1項に基づいて行う報告の求め、事務所への立入検査、質問に対して、報告しない、うそをつく、検査を拒む・妨げる・逃げる、答えない、虚偽の答弁をすること。もう一つは、法人の電子公告調査で調査記録簿を付けない、偽る、保存しないことである。社労士に仕事を任せている会社にとっても他人事ではない。検査が入るきっかけの多くは、顧問先の助成金申請や手続書類の不審点だからだ。検査当日にとる最初の対応が、罰金とは別に懲戒(戒告、業務停止、失格処分)につながるかどうかまで左右する
法的な位置づけ
社会保険労務士法34条は、厚生労働大臣が同法24条1項に基づいて行う報告徴収、立入検査および質問に対する不報告・虚偽報告・検査拒否・妨害・忌避・不答弁・虚偽答弁と、電子公告調査に関する調査記録簿等の不記載・虚偽記載・不保存を処罰対象とし、法定刑を30万円以下の罰金と定める罰則規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1社会保険労務士法34条とは?
行政による報告徴収・立入検査・質問への拒否や虚偽対応、電子公告調査の記録簿義務違反を、30万円以下の罰金に処する罰則規定です。
Q2社労士事務所への立入検査は拒否できる?
24条1項に基づく立入検査を拒む・妨げる・忌避すると、それ自体が34条の罪になります。疑いが晴れても拒否の事実は残ります。
Q3社労士事務所の事務員も罰金の対象になる?
本条の主語は「者」であり、社労士本人に限られていません。検査を物理的に妨げたり虚偽の説明をした事務員本人も処罰対象になりえます。
Q4労働局の報告徴収 期限に間に合わないときは?
放置すると「報告をしない」に当たりえます。期限内に出せる範囲を提出し、残りは理由と提出予定日を書面で伝えて記録を残すことが重要です。
Q5立入検査の質問に黙秘できる?
質問に答弁しないことも処罰対象として定められています。記憶があいまいなら推測で答えず「確認して後日回答する」と述べ、虚偽答弁を避けるのが現実的です。
Q6社労士法34条の罪の公訴時効は何年?
罰金のみが法定刑の罪のため、公訴時効は行為が終わった時から3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。
Q7罰金と懲戒処分は両方受ける?
刑事罰としての罰金と、戒告・業務停止・失格処分という懲戒(同法25条)は別の手続です。同じ行為で両方が問題になる可能性があります。
Q8電子公告調査の調査記録簿 保存しないとどうなる?
準用される会社法955条1項に違反して記録簿等を記載・保存しない、または虚偽記載をすると、30万円以下の罰金の対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1労働局の立入検査って、事前の連絡なしに来ることもあるんですか?
社会保険労務士法24条1項は、事前の予告を要件としていない。予告してから来ることが多いが、証拠隠滅のおそれがあれば予告なしに来ることもありうる。拒めば本条の罪になる。実務のポイント:検査に入られた日の対応記録(誰が来て、何を見て、何を持ち帰ったか)を残している事務所は少ない。これを残しておくと、後の懲戒手続の聴聞で反論する材料になる
Q2罰金を払えば、社労士として仕事は続けられますか?
続けられない可能性が高い。社会保険労務士法による罰金刑は欠格事由に当たり(同法5条)、登録は抹消され、3年間は再登録できない(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:略式手続で罰金を言い渡される場面では、手続の手軽さに押されて欠格の効果を考えないまま同意してしまう例がある。略式手続に同意する前に、正式裁判を選ぶかどうかを弁護士と検討すべきだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「罰金三十万円なら払えば終わり」と考えるのは計算違いである。社会保険労務士法による罰金刑は、執行を終えてから三年間は社労士になれない欠格事由(同法5条)にもなる。金額ではなく前科として記録されることが、職業生命に効いてくる
- 検査への協力は所長が判断すること、と事務所スタッフは考えがちだ。だが本条の主語は「者」であり、検査を物理的に妨げたり虚偽の説明をした事務員本人も処罰の対象になりうる。現場で応対した人の一言が刑事責任の起点になる
- 「検査を拒めば不正の証拠は見つからない」という発想は、問いの立て方からして間違っている。拒否すればその時点で本条の罪が成立し、元の疑いとは無関係に処罰と懲戒の根拠ができてしまう。疑いが晴れても拒否の事実は消えない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 性質 | 34条:刑事罰(30万円以下の罰金) | 25条:懲戒処分(戒告・業務停止・失格処分) 5条:欠格事由(社労士となる資格の喪失) |
| 判断主体 | 裁判所(略式命令を含む刑事手続) | 厚生労働大臣 法律上当然に生じる効果 |
| 34条との関係 | 検査拒否・虚偽報告等を直接処罰 | 同じ行為が法令違反として懲戒の対象になりうる 本法による罰金刑の執行終了等から3年間は欠格 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾には社労士に相当する国家資格がなく、事業単位による労働検査の規避・妨害・拒否に対する行政上の罰鍰が同種事項の対照となる。日本のような刑事罰と資格欠格の連動はない
韓国には公認労務士制度があり、監督官庁による報告・検査に関する制裁規定が置かれている。具体的な条番号と制裁の種類は要確認
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 雇用調整助成金の申請に不審な点があるとして、労働局の職員が事務所に来た。所長は不在で、事務員が「所長がいないので書類は出せません」と追い返した。検査を拒み、または妨げた者として、所長だけでなく対応した事務員本人も罰則の対象になりうる
- 検査で顧問先の出勤簿の写しを求められたとき、手元にある「整えた版」を出したらどうなるか? 原本と違う書類を報告として出せば虚偽の報告になる。助成金の不正受給の疑いとは別に、本条の罪が独立して成立する
- 労働局から報告を求める書面が届き、提出期限まであと一週間しかない。顧問先が資料を出してくれないからといって放置すれば「報告をしない」に当たる。期限前に、出せる範囲を出し、延長を書面で願い出た記録を残すことが命綱になる
- あなたの会社が依頼している社労士事務所に立入検査が入ったと、顧問の社労士から連絡があった。あなたの会社の賃金台帳も検査対象の帳簿に含まれうる。社内の原本と社労士が持っている写しに食い違いがないか、今のうちに確かめておくべきだ
- 社労士法人の合併で、電子公告の調査を担った機関が調査記録簿を保存期間中に誤って廃棄した。三十万円以下の罰金の対象であり、記録簿の電子データのバックアップ体制が問われる
取るべき行動
被害を受けた側:社労士の不正な手続に巻き込まれた顧問先企業の立場であれば、1. 社労士に預けた書類の写しと原本を突き合わせる2. 社労士による不正行為の指示等(同法25条の2)が疑われる場合は、労働局へ情報を提供し、社労士会にも相談する3. 助成金の返還を求められた場合に備えて、社労士とのやり取りをメールなども含めて保全しておく4. 損害が出たときは、委任契約上の責任(民法644条、415条)を追及できるか検討する
訴えられた側:1. 検査を拒んだり先延ばしにしたりせず、検査官の身分と検査の範囲を確認したうえで応じる2. 提出した書類は控えと一覧表を作る3. 記憶があいまいな質問には推測で答えず、「確認して後日回答する」と述べる(虚偽答弁を避ける) 4. 刑事告発や懲戒に発展するおそれがあれば、早い段階で弁護士に相談する。欠格の効果を考えると、略式命令の罰金を安易に受け入れるべきではない
時効(請求できる期限):本条の罪の公訴時効は、行為が終わった時から3年(刑事訴訟法250条2項6号、罰金のみの罪)。報告徴収の書面に提出期限が書かれていれば、それを過ぎた時点で「報告をしない」に当たりうる。罰金刑を受けると、執行を終えてから3年間は欠格(社会保険労務士法5条。最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:行政調査における検査拒否・不答弁の処罰は、調査が刑事責任追及の資料収集に直結しない限り、令状主義や供述拒否権に反しないと解される。ただし調査の必要性と範囲は根拠規定の要件で限定される。
- 社会保険労務士法 第24条報告徴収・立入検査の根拠規定
- 社会保険労務士法 第5条罰金刑による欠格事由
- 社会保険労務士法 第25条懲戒処分の種類(戒告・業務停止・失格)
- 社会保険労務士法 第25条の3法令違反に対する懲戒の根拠
- 社会保険労務士法 第25条の23の2電子公告調査規定の準用元(現行効力を要確認)
- 会社法 第955条調査記録簿等の記載・保存義務の本体
- 刑事訴訟法 第250条罰金のみの罪の公訴時効3年
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