要点労働安全衛生法 57 条の 4 は、新規化学物質を製造・輸入しようとする事業者に、事前の有害性調査と厚生労働大臣への届出を義務付ける。少量等の例外は大臣の確認が必要で、事後届出は不可。
Q · 新しい化学物質を作るとき、本当に国へ届け出ないといけないの?
原則そうで、製造前に有害性調査と大臣への届出が必要です
労働安全衛生法 57 条の 4 により、既存化学物質名簿にない新規化学物質を製造または輸入しようとする事業者は、あらかじめ有害性の調査を行い、物質名と調査結果を厚生労働大臣に届け出なければなりません。少量、試験研究目的、既存知見による無害確認、一般消費者向け輸入などの例外は、原則として大臣の確認を受けた場合に限られます。事後届出は認められず、無届で製造すれば量に関係なく届出義務違反として罰則の対象になります。
あなたの会社が新しい化合物を合成し、製造ラインに乗せようとしている。その物質が既存化学物質の名簿になければ、それは法律上の「新規化学物質」だ。労働安全衛生法 57 条の 4 は、製造または輸入を「しようとする」前に、あなたに有害性の調査(変異原性試験など、労働者の健康への影響を調べる試験)を義務付け、その結果と物質名を厚生労働大臣に届け出ることを求める。「作ってから様子を見る」は許されない、事前届出が原則だ。例外はある。試験研究目的、ごく少量で労働者がさらされるおそれがない旨の大臣の確認を受けた場合、一般消費者向け製品としての輸入。だがこの例外を自己判断で適用し、確認を取らずに製造を始めると、量に関係なく届出義務違反として罰則の対象になる。さらに大臣はあなたの調査結果を専門家に諮り、設備や保護具の整備を勧告できる。新製品の事業化スケジュールに、この届出と試験の期間を組み込んでいないと、技術が完成してもローンチのゲートが開かない。
労働安全衛生法 57 条の 4 は新規化学物質の事前届出制度を定める規定であり、既存の化学物質として政令で定めるもの以外の化学物質を製造または輸入しようとする事業者に、製造前の有害性調査の実施と、物質名・調査結果の厚生労働大臣への届出を義務付ける。少量・試験研究等は大臣の確認により例外となる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
既存の化学物質として政令で定めるもの以外の化学物質を指します(労働安全衛生法 57 条の 4)。名簿にない単一の新物質が対象で、これを製造・輸入する事業者に届出義務が生じます。
厚生労働大臣(実務上は管轄の窓口)に対し、厚生労働省令の定めに従って物質名と有害性調査の結果等を届け出ます。製造・輸入を「しようとする」前に提出する必要があります。
製造・輸入を開始する前にあらかじめ行う必要があります。有害性試験には数か月かかることがあるため、製造予定日から逆算して試験と届出のスケジュールを組む必要があります。
製造・輸入量が一定以下で労働者がさらされるおそれがない旨を厚生労働大臣に確認してもらう制度です(57 条の 4 第 1 項 1 号)。確認を受けて初めて届出が免除されます。
届出義務違反として罰則(労働安全衛生法 120 条の罰金)の対象になります。少量でも大臣確認を受けずに製造すれば量に関係なく違反となります。
試験研究のための製造・輸入は届出の例外です(57 条の 4 第 1 項 3 号)。ただし試験研究の範囲を超えて事業化のための製造に踏み込むと届出義務が生じます。
公表されます。届出があった場合、厚生労働大臣はその名称を公表し(第 3 項)、公表された物質は以後「既存の化学物質」として扱われます。
既存化学物質名簿との一物質単位の照合が原則です。混合や反応で新物質が生成される場合は新規該当の可能性があり、迷う事案は事前に確認を取り記録を残すのが実務です。
既存化学物質同士を混合しただけなら、その混合物は通常「新規化学物質」に当たらず届出不要です(57 条の 4 第 1 項の新規化学物質は名簿にない単一の新規物質を指す)。ただし混合や反応で新しい化合物が生成される場合は別です。業界裏話ヒント:判定に迷うケースでは、自己判断で「混ぜただけだから不要」と進めると、後で新規物質の生成が判明したとき遡って無届製造になります。微妙な事案は事前に確認を取り、その記録を残すのが鉄則です
原則は必要ですが、製造・輸入量が一定以下で労働者がさらされるおそれがない旨の厚生労働大臣の確認(57 条の 4 第 1 項 1 号)を受ければ免除されます。重要なのは確認を受ける手続きが必須で、勝手に少量だから不要と判断はできない点です。業界裏話ヒント:この少量確認は申請から確認まで時間がかかります。製造開始直前に気付いて駆け込み申請する企業が多いのですが、確認が下りるまで製造できないので結局スケジュールが押す。事業化を決めた段階で並行申請するのが実務の定石です
いりません、とは言えません。海外の審査と日本の安衛法 57 条の 4 は別制度で、海外データは届出時の有害性調査結果として活用できる場合がありますが、日本への届出自体は免除されません。業界裏話ヒント:既に得られている知見で有害性がない旨の大臣確認(57 条の 4 第 1 項 2 号)を使えば、改めて試験をせず既存データで確認を取れることがあります。ゼロから試験をやり直すより速く安く済む。海外データの資料を整えておくと、この確認ルートが使えます
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務の主体・場面 | 57 条の 4:新規化学物質を製造・輸入しようとする事業者の事前届出 | — |
| 対象物質 | 既存化学物質名簿にない新規化学物質 | — |
| 発動の契機 | 事業者が製造・輸入を「しようとする」とき(事前) | — |
| 違反時 | 届出義務違反として罰則(120 条の罰金) | — |
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