労働基準監督官は、この法律の規定に違反する罪について、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察員の職務を行なう。
要点労働安全衛生法 92 条は、労働基準監督官に、同法違反の罪について刑事訴訟法上の司法警察員の職務を行う権限を与える。監督官は安全違反を犯罪として捜査し、被疑者を検察へ書類送検できる。
Q · 労働基準監督署って、ただ相談に乗るだけの役所じゃないんですか?
監督官は警察官として安全違反を捜査・書類送検できます
労働安全衛生法 92 条により、労働基準監督官は同法違反の罪について刑事訴訟法上の司法警察員の職務を行います。つまり監督官は、臨検・是正勧告という行政監督(同法 91 条)にとどまらず、犯罪捜査として現場を捜索し、関係者を取り調べ、経営者や現場責任者を被疑者として検察へ書類送検できます。労災を巡る争いには、民事の損害賠償とは別に刑事という第二の戦線が存在し、その引き金を引けるのが目の前の監督官だという点が本条の核心です。
職場で同僚が機械に挟まれ大怪我をした。会社は「労災にはしたくない」と言い、あなたは泣き寝入りするしかないと思い込んでいる。だが見落としているものがある。労働安全衛生法 92 条は、労働基準監督官に、この法律違反の罪について刑事訴訟法上の司法警察員(犯罪を捜査し、逮捕状や捜索差押許可状を裁判官に請求できる、警察官と同じ立場)の職務を行う権限を与えている。つまり労働基準監督署は、安全対策を怠った会社に対して「相談に乗る役所」ではなく、犯罪を立件する捜査機関として動ける。安全装置を外したまま作業させて人が死ねば、監督官が現場を捜索し、経営者や現場責任者を被疑者として検察へ書類送検する。あなたが知るべきは、労災事故には民事の損害賠償とは別に、刑事という第二の戦線が存在し、その引き金を引けるのが、目の前にいる監督官だという事実だ。
労働安全衛生法 92 条は、労働基準監督官の司法警察員職務を定める規定であり、同法に違反する罪について、刑事訴訟法による司法警察員として犯罪を捜査する権限を監督官に付与する。行政監督権を定める 91 条と並び、労働現場の安全違反に行政と刑事の二重の執行手段を用意する基礎条文として機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
労働基準法・労働安全衛生法などの遵守を監督する厚生労働省の職員です。臨検(立入検査)や是正勧告を行うほか、安衛法 92 条により犯罪捜査もできます。
犯罪を捜査し、捜索差押許可状を請求し、被疑者を検察へ送致できる立場です。安衛法 92 条が監督官にこの権限を与えており、警察官と同じ捜査ができます。
監督官が捜査結果を検察官へ送致し、検察が起訴・不起訴を判断します。起訴されれば刑事裁判となり、安衛法 119 条以下の罰則や両罰規定(122 条)が適用されます。
所轄の労働基準監督署に、違反事実を示して申告します。単なる相談ではなく、安全衛生法違反として対応を求める意思を明確に伝えることがポイントです。
あります。労働者死傷病報告を提出しない・虚偽報告する行為は安衛法違反(いわゆる労災隠し)として処罰対象で、監督官の捜査・送検の対象になります。
特定分野に限り捜査権を持つ職員です。労働基準監督官のほか、麻薬取締官・海上保安官・国税査察官などが該当し、一般警察より専門分野に精通しています。
公訴時効は法定刑により原則 3 年または 5 年です(刑事訴訟法 250 条)。死傷を伴い業務上過失致死傷罪に発展する場合は別途その時効が起算されます。
臨検(91 条)は行政上の立入検査で是正勧告につながります。捜査(92 条)は刑事手続で、令状による捜索差押えや取調べなど強制力の桁が異なります。
全件が捜査に進むわけではなく、多くは是正勧告などの行政指導で処理されます。ただし悪質な違反や死亡事故では、監督官が 92 条の司法警察員権限を使い書類送検します。業界裏話ヒント:単なる『相談』と、違反事実を示した『申告』では、署内での扱いが変わります。証拠を整えて申告として持ち込むと、刑事ルートに乗る可能性が上がる
終わりません。民事の示談は損害賠償の解決であって、安全衛生法違反という犯罪の成否とは別軌道です(92 条の捜査権は被害者の意思に左右されない)。業界裏話ヒント:会社が示談を急ぐのは、刑事の引き金を引かれる前に被害者を黙らせたいからです。示談書にサインする前に、刑事申告するか否かを先に決めておくのが交渉上の鉄則
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権限の性質 | 安衛法 92 条:犯罪捜査(司法警察員職務) | — |
| 強制力 | 令状による捜索・差押え、取調べ、書類送検が可能 | — |
| 行き着く先 | 検察官送致 → 起訴判断 → 刑事裁判(119 条以下・122 条) | — |
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