民事執行法 第167条の13(総則規定の適用関係)
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少額訴訟債権執行についての第一章及び第二章第一節の規定の適用については、第十三条第一項中「執行裁判所でする手続」とあるのは「第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行の手続」と、第十六条第一項中「執行裁判所」とあるのは「裁判所書記官」と、第十七条中「執行裁判所の行う民事執行」とあるのは「第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行」と、第四十条第一項中「執行裁判所又は執行官」とあるのは「裁判所書記官」と、第四十二条第四項中「執行裁判所の裁判所書記官」とあるのは「裁判所書記官」とする。
この条文の基本情報
総則規定の適用関係とは何ですか?
定義総則規定の適用関係とは、民事執行法第167条の13に定められた規定で、「少額訴訟債権執行についての第一章及び第二章第一節の規定の適用については、第十三条第一項中「執行裁判所でする手続」とあるのは「第百六十七条の二第二項に規定する少額…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事執行法第167条の13(総則規定の適用関係)は、日本の民事執行法に含まれる条文です。
- 民事執行法第167条の13の条文原文は「少額訴訟債権執行についての第一章及び第二章第一節の規定の適用については、第十三条第一項中「執行裁判所でする手続」とあるのは「第百六十七条の二第二項に規定する少額…」で始まります。
- 民事執行法第167条の13は第二節 金銭の支払を目的とする債権についての強制執行に置かれています。
- 民事執行法の公布日は昭和54年3月30日です。
- 民事執行法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月9日時点では廃止情報はありません。
- 民事執行法第167条の13の前の条は民事執行法第167条の12です。
- 民事執行法第167条の13の次の条は民事執行法第167条の14です。
- 民事執行法第167条の13には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
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- 正式書式
民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第167条の13 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/354AC0000000004 - 本サイト収録
民事執行法(昭和五十四年法律第四号)第167条の13(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月9日)https://lawplayer.com/jp/article/354AC0000000004/167_13
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事執行法167条の13は、少額訴訟債権執行で総則規定を読み替え、「執行裁判所」を「裁判所書記官」とする規定。簡易裁判所の書記官が差押処分を担う軽装備の執行ルートを支える。
Q · 少額訴訟で勝ったら、地方裁判所に行かなくても相手の財産を差し押さえられるの?
はい。簡易裁判所の書記官に申し立てて差押えできます。
民事執行法167条の13は、少額訴訟債権執行に総則等を適用する際、「執行裁判所」を「裁判所書記官」と読み替える規定です。これにより、60万円以下の少額訴訟で勝った債権者は、地裁の通常執行を使わず、同じ簡易裁判所の裁判所書記官に申し立てるだけで相手の給料や預金を差し押さえられます。差押処分に不服があれば、執行裁判所へ執行異議を申し立てられます。
解説
60万円以下の売掛金や敷金、未払い賃金を簡易裁判所の少額訴訟で勝ち取った。だが判決文を握っても、相手が払わなければただの紙切れだ。ここで多くの人が「弁護士を雇って地方裁判所で強制執行か」と身構え、そのまま諦める。167条の13が指し示すのは、その常識の外にある近道である。少額訴訟で勝った債権者は、同じ簡易裁判所の裁判所書記官に申し立てるだけで、相手の銀行預金や給料を差し押さえられる。裁判官の命令を待つ必要はない。この条文自体は「執行裁判所とあるのは裁判所書記官と読み替える」という技術的な文言の置き換え表にすぎない。だがその置き換えの一つ一つが、本来は裁判官が握る執行の権限を書記官の手に移し、手続を速く、安く、あなた一人でも回せるものに作り替えている。読替という地味な作業の裏で、あなたのための執行ルートが一本、静かに確保されている。
法的な位置づけ
民事執行法167条の13は、少額訴訟債権執行に総則および第二章第一節の規定を適用する際の読替規定である。第13条・16条・17条・40条・42条中の「執行裁判所」や「執行官」等を「裁判所書記官」と読み替え、簡易裁判所の裁判所書記官が主宰する差押手続を技術的に成立させる機能を持つ。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.少額訴訟の確定判決と必要書類を確保 少額訴訟の確定判決(または仮執行宣言付き判決)を用意し、送達証明書や執行文の要否を簡易裁判所の窓口で確認する。判決文だけでは執行できず、債務名義としての体裁を整える必要がある
- 2.差押対象を自力で特定 勤務先(給料)と取引銀行の支店名(預金)を特定する。ここは裁判所が調べてくれず債権者が自力で調べる領域。不明なら財産開示手続や第三者からの情報取得手続を検討する
- 3.簡易裁判所の書記官へ少額訴訟債権執行を申立て 少額訴訟の判決をした簡易裁判所の裁判所書記官に、少額訴訟債権執行の申立書を提出する。裁判官の命令を待たず、書記官が差押処分を出す(167条の13の読替により手続が成立する)
- 4.第三債務者への送達を待ち取立てへ 差押処分が第三債務者(銀行・勤務先)に送達されたら、取立ての段階へ進む。差押処分は相手に事前通知されないため、相手が資産を移す前のスピードが満額回収の鍵になる
よくある質問 AI による整理
Q1少額訴訟債権執行とは何ですか?
60万円以下の少額訴訟で勝った金銭債権について、簡易裁判所の裁判所書記官に申し立てて相手の給料や預金を差し押さえる簡易な執行手続です。地裁の通常執行より軽く、本人でも申立て可能です。
Q2少額訴訟債権執行はどこの裁判所に申し立てますか?
少額訴訟の判決をした簡易裁判所の裁判所書記官に申し立てます。裁判官の命令を待つ必要はなく、書記官が差押処分を出します(民事執行法167条の2)。
Q3給料は手取りのいくらまで差し押さえられますか?
原則として手取りの4分の1までです。残り4分の3は生活保障のため差押えが禁止されます(民事執行法152条)。全額を一度に押さえることはできません。
Q4少額訴訟債権執行で不動産や車は差し押さえられますか?
できません。書記官ルートは給料・預金などの金銭債権の差押えに限られます。不動産や動産を押さえるには地方裁判所の通常執行へ移行する必要があります(167条の11)。
Q5書記官の差押処分に不服がある場合はどうすればいいですか?
書記官ではなく執行裁判所へ執行異議を申し立てます。差押処分は書記官が出しますが、争いになれば裁判官が判断する二段構えになっています。
Q6少額訴訟債権執行の申立てに時効はありますか?
手続固有の期限はありませんが、確定判決で確定した債権の消滅時効は10年です(民法169条)。この期間内に執行へ着手する必要があります。
Q7相手の財産が分からないときはどうすればいいですか?
どの銀行のどの口座にいくらあるかの特定は債権者の仕事です。分からない場合は、財産開示手続や第三者からの情報取得手続(民事執行法197条以下)の活用を検討します。
Q8少額訴訟債権執行と支払督促はどう違いますか?
支払督促は判決前に債務名義を得る簡易な手続、少額訴訟債権執行は少額訴訟の判決後に相手の財産を差し押さえる執行手続です。前者は権利を確定させ、後者は権利を実現します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1少額訴訟で勝ったのに払ってもらえません。次は何をすればいいんですか?
確定判決を武器に、その簡易裁判所の裁判所書記官へ少額訴訟債権執行を申し立てます(民事執行法167条の2)。相手の給料や預金を差し押さえられ、地裁の通常執行より手続が軽い。実務のポイント:この制度は給料や預金など『金銭債権』の差押えにしか使えません。相手の不動産や動産を押さえたいなら、結局は地裁の通常執行へ移行する必要がある(167条の11)。まず相手に何があるかで、書記官ルートで済むか地裁行きかが決まる
Q2差押えって裁判官が決めるものじゃないんですか? 書記官で本当に大丈夫?
少額訴訟債権執行では、差押えの処分を出すのは裁判官ではなく裁判所書記官です。167条の13が『執行裁判所』を『裁判所書記官』と読み替えることで、この権限の移動を成立させています。実務のポイント:書記官の差押処分に不満があれば、争う相手は書記官ではなく執行裁判所。執行異議で裁判官の判断を仰ぐ二段構えになっている。書記官が出すから軽いが、揉めれば裁判官が出てくる仕組みだ
Q3相手が『通常の裁判所に移してくれ』と言ったら、書記官の手続は止まりますか?
一定の場合、事件は簡易裁判所の書記官による手続から地方裁判所の通常の債権執行へ移行します(民事執行法167条の10、167条の11)。債務者の申立てや、書記官が相当と認めた場合などが契機です。実務のポイント:移行しても、すでに生じた差押えの効力は原則そのまま引き継がれる。『移行させれば差押えが一旦リセットされる』と期待する債務者もいるが、そうはいかない。移行は仕切り直しではなく、舞台の引っ越しに近い
間違えやすい点 AI による整理
- 「判決さえ取れば、あとは裁判所が相手から取り立ててくれる」と信じている人が多い。だが判決は『払え』と命じるだけだ。実際に相手の財産を差し押さえるには、あなたが別途『執行』を申し立てなければならない。判決文を額に入れて飾っていても、一円も入ってこない。動くのは常にあなたの側である
- あなたから見れば『裁判で勝った=お金が取れる』。だが執行の世界から見れば、相手のどの銀行の、どの口座に、いくらあるかを突き止めるのは債権者の仕事だ。この落差を知らずに申し立てると、差し押さえる先が分からず手続が空回りする。勝訴と回収は別の山だと知る者だけが、二つ目の山を登る準備をする
- 「強制執行は地方裁判所で、弁護士に頼まないと無理」と思われがちだが、60万円以下の少額訴訟で勝った金銭債権については、簡易裁判所の裁判所書記官に申し立てる少額訴訟債権執行という軽装備のルートがある。この読替規定が、そのルートを裏側で支える技術的な土台になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 167条の13:総則を書記官主宰手続に適合させる読替規定 | 167条の2:少額訴訟債権執行の管轄・要件(制度の入口) 167条の11:通常の債権執行手続への移行(出口) |
| 担い手 | 「執行裁判所」を「裁判所書記官」と読み替える | 簡易裁判所の裁判所書記官が主宰 地方裁判所(裁判官)が主宰 |
| 差押対象 | 読替の対象は総則規定(対象財産を直接定めない) | 金銭債権(給料・預金等)に限定 不動産・動産を含む全執行方法が可能 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も小額訴訟の判決を債務名義として強制執行にかける点は共通。執行は司法事務官が担う仕組みがあり、書記官に権限を移す日本の発想と機能的に近い
韓国は少額事件審判法で簡易な判決手続を、民事執行法でその執行を規律する。少額債権の迅速な実現という政策目的は日本と類似する
ドイツは執行事務の相当部分を裁判官ではなく Rechtspfleger(司法補助官)に委ねる。裁判官を経由しない執行の担い手という点で、日本の書記官読替と発想が通じる
米国は州ごとに少額裁判所の判決を wage garnishment や bank levy で執行する。手続は簡易だが、対象財産の特定は債権者側の負担という点は日本と共通
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 退去時に大家が敷金18万円を返さない。少額訴訟で勝訴判決を得たのに、大家は一か月経っても振り込まない。ここで地裁の強制執行に切り替える必要はない。同じ簡易裁判所の裁判所書記官に少額訴訟債権執行を申し立て、大家の銀行口座を差し押さえる。弁護士なしで、あなた自身が窓口に立てる
- もし判決を取った相手が、のらりくらりと支払いを引き延ばし、その間に預金口座を空にしようとしていたら? 差押処分は相手に事前通知されない。書記官への申立てが相手より一歩速ければ、口座残高を押さえられる。遅ければ、もぬけの殻を差し押さえることになる
- あなたの給料がある日突然、会社経由で差し押さえられた。差押えを出したのは裁判官ではなく簡易裁判所の書記官である。この書記官の差押処分に納得できないなら、執行異議という不服申立ての道が残されている
- 副業で貸したお金40万円、借用書はあるのに返ってこない。少額訴訟で勝ち、次は回収だ。裁判所書記官への申立て一枚で、相手の勤務先を第三債務者として給料を差し押さえる。手数料は数千円。地裁の執行より手続がひとまわり軽い
取るべき行動
被害を受けた側:1. 少額訴訟の確定判決(または仮執行宣言付き判決)を確保し、送達証明書や執行文の要否を簡易裁判所の窓口で確認する2. 差押対象を特定:勤務先(給料)、取引銀行の支店名(預金)。ここは債権者が自力で調べる領域だ3. その簡易裁判所の裁判所書記官に少額訴訟債権執行の申立書を提出し、差押処分を得る4. 第三債務者(銀行・勤務先)に差押えが送達されたら取立てへ。相手が資産を移す前のスピードが命
訴えられた側:1. 給料や口座が差し押さえられたら、まず差押処分の内容と、根拠になった判決を確認する2. 少額訴訟は控訴できず異議申立てのみという特殊性があり、判決自体を争う段階を過ぎていないか点検する3. 書記官の差押処分に手続的な違法があれば、執行裁判所へ執行異議を申し立てる4. 給料の差押えには生活保障のための範囲制限(原則として手取りの4分の1まで、民事執行法152条)がある。全額は押さえられないので、範囲を超える差押えには是正を求める(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):少額訴訟債権執行そのものに固有の申立て期限はないが、確定判決で確定した債権の消滅時効は10年(民法169条)。この期間内に執行へ着手する必要がある。書記官の差押処分に対する執行異議は、執行手続が終了するまでの間に申し立てる(民事執行法11条の準用関係)
学説
通説(制度趣旨):少額訴訟債権執行は、60万円以下の小さな債権に地裁の重い執行手続を用いるのは不経済という発想から、書記官を担い手として簡易迅速化を図った制度と解される。167条の13の読替と執行異議・通常執行への移行という安全弁の組合せにより、迅速と適正を担い手の二層構造で調整する趣旨と説明される。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年)新設・平成17年(2005年4月1日)施行 少額訴訟債権執行の制度(167条の2から167条の14)を新設した際に本条も新設。総則規定を書記官主宰の手続に適合させる読替表として置かれた。裁判官ではなく簡易裁判所の裁判所書記官が差押処分を担う枠組みを技術的に成立させた
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:少額訴訟債権執行の制度(167条の2から167条の14)を新設した際に本条も新設。総則および第二章第一節の規定を書記官主宰の手続に適合させる読替表として置かれた。平成17年(2005年4月1日)施行。
- 民事執行法 第167条の2少額訴訟債権執行の要件と書記官管轄の根拠
- 民事執行法 第167条の5裁判所書記官による差押処分
- 民事執行法 第167条の11通常の債権執行手続への移行
- 民事執行法 第13条読替対象、執行手続における代理人
- 民事執行法 第152条給与等の差押禁止範囲(原則4分の3)
- 民事訴訟法 第368条少額訴訟手続の要件(60万円以下)を定める前提手続
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