派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所における組織単位ごとの同一の業務について派遣元事業主から継続して一年以上の期間同一の特定有期雇用派遣労働者に係る労働者派遣(第四十条の二第一項各号のいずれかに該当するものを除く。)の役務の提供を受けた場合において、引き続き当該同一の業務に労働者を従事させるため、当該労働者派遣の役務の提供を受けた期間(以下この条において「派遣実施期間」という。)が経過した日以後労働者を雇い入れようとするときは、当該同一の業務に派遣実施期間継続して従事した特定有期雇用派遣労働者(継続して就業することを希望する者として厚生労働省令で定めるものに限る。)を、遅滞なく、雇い入れるように努めなければならない。
要点労働者派遣法 40 条の 4 は、組織単位の同一業務で継続一年以上受け入れた派遣労働者について、派遣先が雇い入れる際に当該継続希望者を優先的に雇うよう努める努力義務を定める。
Q · 派遣先で一年以上働いたら、その会社は私を雇わなきゃいけないの?
義務ではなく「努力義務」。しかも継続希望の表明が前提
労働者派遣法 40 条の 4 が課すのは「雇い入れ努力義務」であって、雇用そのものを強制する義務ではありません。発動の前提は二つ。第一に、同じ派遣先の同じ組織単位の同一業務で継続一年以上働いていること。第二に、あなたが「継続して就業を希望する者」として派遣元に意思表示していること(厚生労働省令で対象が限定されています)。会社が合理的理由なく長期の派遣社員を切り外部採用すれば、労働局の助言・指導の対象になりえます。ただし黙っていれば、会社は努力義務すら負わないため、まず継続希望を記録に残す形で伝えることが出発点です。
同じ派遣先の同じ部署で一年以上働いてきた。派遣期間が上限を迎えるタイミングで、その会社が同じ仕事をする人を新しく雇おうとしている。このとき会社は、あなたを優先的に雇い入れるよう努力しなければならない。労働者派遣法 40条の4 が定める「雇い入れ努力義務」である。ただし、ここで気を抜くと損をする。第一に、これは「義務」ではなく「努力義務」だ。会社が「努力したが採用に至らなかった」と言えば、それだけを理由に責任を問うのは難しい。第二に、この保護を受けられるのは「継続して就業することを希望する者として厚生労働省令で定めるもの」に限られる。つまり、あなたが派遣元に対して、継続して働きたいと意思表示していなければ、対象からすっぽり外れる。黙っていれば守られない。あなたが先に声を上げて初めて、この一条があなたの足場になる。
労働者派遣法 40 条の 4 は派遣先の雇入れ努力義務を定める規定であり、組織単位の同一業務で継続一年以上同一の特定有期雇用派遣労働者の役務提供を受けた派遣先が、派遣実施期間経過後に同一業務で労働者を雇い入れようとする際、継続就業を希望する当該派遣労働者を遅滞なく雇い入れるよう努めるべき旨を規律する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
同じ派遣先の同じ組織単位の同一業務で継続一年以上です。三年の派遣可能期間とは別の基準で、一年で対象になりえます。ただし継続就業の希望表明が前提です。
罰則は直接ありませんが、合理的理由なく外部採用すれば都道府県労働局の助言・指導の対象になりえます。悪質な場合は勧告や派遣先の事業者名公表につながることもあります。
雇用安定措置(30 条)は派遣元の義務で直接雇用の依頼などを行うもの、雇入れ努力義務(40 条の 4)は派遣先が自ら雇うよう努める義務です。義務を負う相手が違います。
派遣元に対し、派遣実施期間が終わる前、できれば求人が出る前にメールや書面で伝え、送信記録を保存します。後ろにずれるほど「希望は聞いていない」と処理される余地が広がります。
労働基準監督署ではなく、都道府県労働局の需給調整事業部門が窓口です。派遣期間と希望表明の証拠を持参して相談・申告できます。
40 条の 5 により、一年以上受け入れている派遣労働者には派遣先が正社員募集情報を周知する義務があります。掲示や社内通知で出ているか確認してよい立場です。
40 条の 4 は努力義務にとどまりますが、違法派遣の局面では 40 条の 6 の労働契約申込みみなし制度というはるかに強い救済に化けます。弱い条文の背後に強い条文が控えています。
労働契約法 18 条の無期転換(通算五年)は派遣元で無期になるだけで派遣先の正社員ではありません。40 条の 4 は派遣先で直接雇われる別ルートの入口です。
自動ではない。40条の4 はあくまで派遣先の努力義務で、対象も継続就業を希望すると意思表示した人に限られる。派遣元に義務づけられた雇用安定措置(30条)も、直接雇用の「依頼」などの選択肢であって正社員化を保証するものではない。業界裏話ヒント:派遣元に対し雇用安定措置として「派遣先への直接雇用の依頼」を明確に希望すると、会社側に検討と回答のプロセスが回り出す。何も言わない人と希望を出した人とでは、扱いがはっきり変わる
努力義務なので形式上はそう見えるが、合理的理由なく長期の派遣社員を切って外部採用すれば、労働局の助言・指導の対象になりうる(40条の4、行政の監督権限)。業界裏話ヒント:派遣関係のトラブルは労働基準監督署ではなく、都道府県労働局の需給調整事業部門が窓口だ。ここに申告でき、悪質な場合は派遣先の事業者名が公表される可能性がある。「努力した」の一言で本当に終わるかは、相手が公表リスクをどう見るかで変わる
40条の5 により、一年以上受け入れている派遣社員には、派遣先が正社員(通常の労働者)の募集情報を周知する義務がある。つまり待っていても情報が届くべき立場だ。業界裏話ヒント:この周知義務を会社がうっかり怠っているケースは珍しくない。求人サイトには出ているのに派遣社員には知らされない、という状況自体が 40条の5 違反になりうる。掲示や社内通知で正社員募集を出していないか、堂々と確認してよい
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 義務を負う主体 | 40 条の 4:派遣先(受入れ企業) | — |
| 拘束の強さ | 努力義務(雇い入れるよう努める) | — |
| 発動の前提 | 同一組織単位の同一業務で継続一年以上+継続就業の希望表明 | — |
| 実効性の担保 | 労働局の助言・指導、悪質なら勧告・事業者名公表 | — |
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