消費税法 第46条の3(電子情報処理組織による申告が困難である場合の特例)
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- 前条第一項の事業者が、電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子情報処理組織を使用することが困難であると認められる場合で、かつ、同項の規定を適用しないで納税申告書等を提出することができると認められる場合において、同項の規定を適用しないで納税申告書等を提出することについてその納税地を所轄する税務署長の承認を受けたときは、当該税務署長が指定する期間内に行う同項の申告については、同条の規定は、適用しない。
- 2.前項の承認を受けようとする事業者は、同項の規定の適用を受けることが必要となつた事情、同項の規定による指定を受けようとする期間その他財務省令で定める事項を記載した申請書に財務省令で定める書類を添付して、当該期間の開始の日の十五日前まで(同項に規定する理由が生じた日が第四十五条第一項の規定による申告書の提出期限(第四十六条第一項の規定による申告書にあつては、当該申告書が第四十五条第一項の規定による申告書であるとした場合の提出期限)の十五日前の日以後である場合において、当該提出期限が当該期間内の日であるときは、当該開始の日まで)に、これをその納税地を所轄する税務署長に提出しなければならない。
- 3.税務署長は、前項の申請書の提出があつた場合において、その申請に係る同項の事情が相当でないと認めるときは、その申請を却下することができる。
- 4.税務署長は、第二項の申請書の提出があつた場合において、その申請につき承認又は却下の処分をするときは、その申請をした事業者に対し、書面によりその旨を通知する。
- 5.第二項の申請書の提出があつた場合において、当該申請書に記載した第一項の規定による指定を受けようとする期間の開始の日までに承認又は却下の処分がなかつたときは、その日においてその承認があつたものと、当該期間を同項の期間として同項の規定による指定があつたものと、それぞれみなす。
- 6.税務署長は、第一項の規定の適用を受けている事業者につき、電子情報処理組織を使用することが困難でなくなつたと認める場合には、同項の承認を取り消すことができる。この場合において、その取消しの処分があつたときは、その処分のあつた日の翌日以後の期間につき、その処分の効果が生ずるものとする。
- 7.税務署長は、前項の処分をするときは、その処分に係る事業者に対し、書面によりその旨を通知する。
- 8.第一項の規定の適用を受けている事業者は、前条第一項の申告につき第一項の規定の適用を受けることをやめようとするときは、その旨その他財務省令で定める事項を記載した届出書をその納税地を所轄する税務署長に提出しなければならない。この場合において、その届出書の提出があつたときは、その提出があつた日の翌日以後の期間については、同項の承認の処分は、その効力を失うものとする。
この条文の基本情報
電子情報処理組織による申告が困難である場合の特例とは何ですか?
定義電子情報処理組織による申告が困難である場合の特例とは、消費税法第46条の3に定められた規定で、「前条第一項の事業者が、電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子情報処理組織を使用することが困難であると認められる場合で、かつ、同項の規定を適用しないで納税…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 消費税法第46条の3(電子情報処理組織による申告が困難である場合の特例)は、日本の消費税法に含まれる条文です。
- 消費税法第46条の3の条文原文は「前条第一項の事業者が、電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子情報処理組織を使用することが困難であると認められる場合で、かつ、同項の規定を適用しないで納税…」で始まります。
- 消費税法第46条の3は第四章 申告、納付、還付等に置かれています。
- 消費税法の公布日は昭和63年12月30日です。
- 消費税法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 消費税法第46条の3の前の条は消費税法第46条の2です。
- 消費税法第46条の3の次の条は消費税法第47条です。
- 消費税法第46条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第46条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/363AC0000000108 - 本サイト収録
消費税法(昭和六十三年法律第百八号)第46条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/363AC0000000108/46_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点消費税法46条の3は、災害やシステム障害で電子申告が困難な特定法人が、税務署長の承認を受けて指定期間内は書面で消費税の申告書を提出できると定める規定である。
Q · 災害や障害で e-Tax が使えないとき、特定法人は紙で消費税の申告書を出していいの?
税務署長の承認を受ければ書面申告が可能。無承認の紙は無申告扱い
消費税法46条の3により、回線故障・災害その他の理由で電子情報処理組織の使用が困難で、かつ書面提出が可能と認められる場合、納税地を所轄する税務署長の承認を受ければ、指定期間内の申告について46条の2の電子申告義務は適用されません。承認申請は原則として指定を受けようとする期間の開始日の十五日前まで(理由が申告期限の十五日前の日以後に生じ、その提出期限が当該期間内であるときは期間開始日まで)に、事情・希望期間等を記載した申請書と財務省令で定める書類を添えて提出します。期間開始日までに承認も却下もなければ、その日に承認があったものとみなされます(5項)。
解説
申告期限の前日、e-Tax のシステムが災害でダウンした。資本金一億円超の会社の経理担当者にとって、これは悪夢だ。なぜなら、その会社は消費税を電子申告する義務を負っており(46条の2)、義務があるのに紙で出した申告書は原則「提出がなかったもの」と扱われる。あわてて紙で出しても、待っているのは無申告加算税と延滞税だ。消費税法46条の3は、この袋小路に唯一の抜け道を用意する。回線故障や災害で電子情報処理組織(e-Tax のような電子申告システム)が使えず、かつ紙で申告する必要があると認められる場合、納税地の税務署長の承認を受ければ、指定期間内の申告に限って電子申告義務が外れる。あなたが押さえるべきは二点。承認申請は原則、期間開始の十五日前までという時間の壁があること。そして申請したのに税務署長が期間開始日までに何の処分もしなければ、承認があったものとみなされること(5項)。知らなければ紙申告が無効になり、知っていれば合法的に紙で出せる。その差が加算税の有無に直結する。
法的な位置づけ
消費税法46条の3は、電子情報処理組織による申告義務の特例を定める規定である。電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子申告が困難であり、かつ書面による提出が可能と認められる場合に、税務署長の承認を条件として、指定期間内の申告について同法46条の2の適用を除外する。承認申請、却下、みなし承認、承認の取消し、適用終了の届出という一連の手続を併せて規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.電子申告が困難である事実を証拠化する e-Tax のエラー画面、国税庁の障害・稼働状況の告知、社内システムやクラウド事業者の障害ログを取得日時つきで保存する。3項の却下を避けるための基礎資料となる
- 2.承認申請書を作成し添付書類をそろえる 適用が必要となった事情、指定を受けようとする期間、その他財務省令で定める事項を記載した申請書を作成し、財務省令で定める書類を添付する。書面で申告する必要性も併せて説明する
- 3.期限内に納税地の所轄税務署長へ提出する 原則は指定を受けようとする期間の開始日の十五日前まで。障害等の理由が申告期限の十五日前の日以後に生じ、その提出期限が当該期間内の日であるときは、期間開始日まで提出できる(2項括弧書き)。控えと収受印、送付記録を必ず保存する
- 4.承認・却下の通知を確認し、書面で申告する 承認または却下の処分は書面で通知される(4項)。期間開始日までに処分がなければ、その日に承認があったものとみなされる(5項)ので、指定期間内は書面で納税申告書等を提出して期限を守る
- 5.復旧後の電子申告復帰を管理する 障害が復旧したら、6項の取消処分(処分日の翌日以後の期間に効力が生じる)を待つか、8項の届出書を提出して自主的に特例の適用を終了し、電子申告へ戻す。復帰時期の判断を誤ると電子申告義務違反のリスクが残る
よくある質問 AI による整理
Q1消費税法46条の3とは何ですか?
電子申告義務のある特定法人が、回線故障や災害で電子情報処理組織を使えない場合に、税務署長の承認を受けて指定期間内は書面で申告できるとする特例規定です。
Q2電子申告が義務づけられる特定法人とは?
消費税法46条の2が定める、事業年度開始時の資本金の額等が一定額を超える法人などです。該当すると原則として電子情報処理組織による申告が義務づけられます。
Q3電子申告特例の承認申請はどこに出しますか?
納税地を所轄する税務署長に提出します。適用が必要となった事情、指定を受けようとする期間その他財務省令で定める事項を記載し、財務省令で定める書類を添付します。
Q4承認申請が却下されるのはどんな場合ですか?
税務署長が、申請に係る事情が相当でないと認めるときは却下できます(3項)。障害の裏づけが乏しい場合や、書面で申告する必要性を説明できない申請が典型です。
Q5承認申請はいつまでに提出する必要がありますか?
原則は指定を受けようとする期間の開始日の十五日前までです。理由が申告期限の十五日前の日以後に生じ、その提出期限が当該期間内であるときは、期間開始日まで提出できます。
Q6承認が取り消されるのはどんなときですか?
電子情報処理組織を使用することが困難でなくなったと税務署長が認めるときです(6項)。取消処分の効果は処分のあった日の翌日以後の期間に生じ、書面で通知されます。
Q7電子申告の特例をやめたいときはどうしますか?
8項の届出書を納税地の所轄税務署長に提出します。提出があった日の翌日以後の期間について、1項の承認は効力を失い、電子申告義務に戻ります。
Q8サイバー攻撃やクラウド障害も対象になりますか?
1項は「電気通信回線の故障、災害その他の理由」と定めており、広域なシステム障害も該当しうる文言です。最終的には税務署長が事情の相当性を判断します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちは資本金一億円超だけど、e-Tax が災害で使えないときは黙って紙で出せばいいんですよね?
それが一番危ない対応だ。特定法人が承認なしで紙申告すると『提出がなかったもの』と扱われ、無申告加算税と延滞税がかかる(46条の2、46条の3)。必ず先に税務署長の承認を受けること。実務のポイント:障害が申告期限の直前に起きた場合は、十五日前ルールの例外(2項括弧書き)で期間開始日まで申請できる。この例外を知らない担当者が『もう間に合わない』と紙で強行して事故る。平時に一度、自社の申告期限とその十五日前の日を計算しておくのが実務の勘所だ
Q2承認申請を出したのに、税務署から返事が来ないまま期限が来たら、どうすれば?
5項のみなし承認が働く。指定を受けたい期間の開始日までに承認も却下もされなければ、その日に承認があったものとみなされ、紙申告が有効になる。返事なし=不許可ではない。実務のポイント:みなし承認は『申請した事実』が前提だ。申請書の控え、収受印、送付記録(書留や送信記録)を必ず残すこと。後で税務署と『承認があったか』でもめたとき、この控えがみなし承認を裏づける唯一の証拠になる。記録の残らない提出は避ける
間違えやすい点 AI による整理
- e-Tax が使えないなら紙で出せばいい、と多くの人は考える。発想自体は自然だ。だが特定法人の場合、承認なしの紙申告は『提出がなかったもの』とみなされる深刻さを知らない。単なる形式ミスの上乗せではなく、無申告加算税と延滞税が期間全体に丸ごとかかる事故になる。知っている情報の重さを取り違えている
- 『システムが落ちたのは税務署側の都合だから、こちらが罰せられるはずがない』という問いの立て方そのものがずれている。46条の3が用意しているのは免罰ではなく事前承認の手続だ。障害が誰のせいかではなく、承認を受けたかどうかで結論が決まる。責めの所在を争う前に、承認申請を出したかが問われる
- 『承認申請は出せば必ず通る』と思われがちだが、税務署長は事情が相当でないと認めれば却下できる(3項)。障害の証拠が薄い、そもそも紙で申告する必要性を説明できない申請は落ちる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 46条の3:電子申告義務の適用除外(承認による書面申告) | 46条の2:特定法人の電子申告義務の本則 45条:課税資産の譲渡等についての確定申告と提出期限 |
| 発動の要件 | 回線故障・災害等で電子情報処理組織の使用が困難+書面提出が可能+税務署長の承認 | 特定法人に該当すること(要件を満たせば自動的に義務化) 課税期間の終了により申告義務が発生すること |
| 手続の要否 | 承認申請書+財務省令で定める添付書類が必要(原則、期間開始日の十五日前まで) | 申請不要、要件該当で当然に適用 申請不要、期限内提出のみ |
| 違反・不履行の効果 | 承認なく書面提出すると提出がなかったものとして扱われ、加算税・延滞税のリスク | 電子申告義務の不履行として書面提出が無効となる 期限後申告として無申告加算税・延滞税の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も営業税の電子申報を広く運用するが、義務の根拠と例外は主として行政規則レベルで整理されている点が、法律で承認手続まで規律する日本と異なる
韓国は災害等による期限の延長という一般規定で対応する構成であり、電子申告義務そのものを外す承認手続を個別税法に置く日本の建て付けとは異なる
ドイツも売上税(Umsatzsteuer)の電子送信を原則としつつ、不当な困難(unbillige Härte)を避けるため税務署の許可により書面提出を認める点で、承認型という構造が日本と共通する
米国も電子申告義務に対して hardship waiver の申請制度を置く。ただし連邦には消費税(VAT)がなく、対象は情報申告等であり課税実体は異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 申告期限まであと三日、大規模なサイバー攻撃で e-Tax が停止。あなたの会社は資本金一億円超の特定法人。今から46条の3の承認申請を出しても、原則の『十五日前まで』にはもう間に合わない。ここで2項括弧書きの特則(障害が期限直前に生じた場合は期間開始日まで申請可)を知っているかどうかが、無申告に転落するか合法申告で踏みとどまるかを分ける
- もし承認申請を出したのに、税務署長が期間開始日まで何の返事もよこさなかったら、その申請は宙に浮くのか。いや、5項でその日に承認があったものとみなされる。返事がない=不許可、ではない。むしろ行政の沈黙は納税者に有利に働くよう設計されている
- 災害が復旧して e-Tax が使えるようになったのに、あなたの会社が紙申告を続けていたら、税務署長は承認を取り消せる(6項)。取消通知の翌日以後の期間の申告には、また電子申告義務が復活する。復旧のタイミングを見誤ると、気づかぬうちに無申告リスクの側へ戻っている
- システム障害の記録を残していなかった。承認申請書の『事情』欄で、電子申告システムが使えなかった事実を証明できない。これは3項の却下事由になりうる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 障害の証拠を即確保:e-Tax のエラー画面、国税庁の稼働状況告知、社内システムの障害ログをスクショ・保存。3項の却下を防ぐ生命線2. 承認申請書に『適用が必要となった事情』『指定を受けたい期間』を記載し、財務省令の添付書類を添えて納税地の税務署長へ提出。原則は期間開始の十五日前まで、直前の障害なら2項括弧書きの特則で期間開始日まで3. 承認・却下の書面通知(4項)を待つ。期間開始日まで処分がなければ5項でみなし承認、紙で申告して期限を守る4. 障害復旧後は取消し(6項)に備え、いつ紙申告をやめて e-Tax に戻すかを判断する
訴えられた側:1. 却下処分(3項)や取消処分(6項)は書面で通知される(4項・7項)。いずれも行政処分(役所が直接下す具体的決定)なので、不服なら国税不服審判所への審査請求、その先の取消訴訟という争い方がある2. 却下されても電子申告義務は残るため、期限内に e-Tax での申告を試みるか、無申告加算税の『正当な理由』による不適用(国税通則法66条)を主張する準備を並行する3. 取消しは処分日の翌日以後の期間に効力が生じる(6項)ので、取消前の紙申告は有効。効力発生日を正確に押さえる4. 単に e-Tax 利用をやめたいだけなら、8項の届出書で自主的に離脱できる
時効(請求できる期限):承認申請は、指定を受けたい期間の開始日の十五日前まで。ただし理由(障害・災害)が申告期限の十五日前の日以後に生じ、かつその提出期限が当該期間内の日であるときは、期間開始日まで(2項)。却下・取消処分に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から三か月以内が原則(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成30年(2018年)税制改正、令和2年(2020年)4月1日施行 特定法人の電子申告義務化(46条の2)の新設に伴い、その適用が困難な場合の救済手続として新設。回線故障・災害等で電子申告が困難なとき、税務署長の承認により指定期間内の紙申告を認める規定である
改正の年表
- 1.平成30年(2018年) 新設:平成30年度税制改正により、特定法人の電子申告義務(46条の2)の新設に伴い、その適用が困難な場合の救済手続として本条を新設。令和2年(2020年)4月1日以後開始する課税期間から適用される
- 消費税法 第46条の2電子申告義務の本則、本条が適用除外を定める対象条文
- 消費税法 第45条確定申告書の提出期限、十五日前起算の基準
- 消費税法 第46条還付を受けるための申告、本条の適用対象に含む
- 国税通則法 第66条無申告加算税、承認なき紙申告が招く制裁
- 国税通則法 第75条却下・取消処分に対する不服申立(審査請求)の手続
- 行政事件訴訟法 第3条却下・取消処分の取消しを求める抗告訴訟
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