育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第12条(介護休業申出があった場合における事業主の義務等)
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- 事業主は、労働者からの介護休業申出があったときは、当該介護休業申出を拒むことができない。
- 2.第六条第一項ただし書及び第二項の規定は、労働者からの介護休業申出があった場合について準用する。この場合において、同項中「前項ただし書」とあるのは「第十二条第二項において準用する前項ただし書」と、「前条第一項、第三項及び第四項」とあるのは「第十一条第一項」と読み替えるものとする。
- 3.事業主は、労働者からの介護休業申出があった場合において、当該介護休業申出に係る介護休業開始予定日とされた日が当該介護休業申出があった日の翌日から起算して二週間を経過する日(以下この項において「二週間経過日」という。)前の日であるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該介護休業開始予定日とされた日から当該二週間経過日までの間のいずれかの日を当該介護休業開始予定日として指定することができる。
- 4.前二項の規定は、労働者が前条第四項に規定する介護休業申出をする場合には、これを適用しない。
この条文の基本情報
介護休業申出があった場合における事業主の義務等とは何ですか?
定義介護休業申出があった場合における事業主の義務等とは、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第12条に定められた規定で、「事業主は、労働者からの介護休業申出があったときは、当該介護休業申出を拒むことができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第12条(介護休業申出があった場合における事業主の義務等)は、日本の育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に含まれる条文です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第12条の条文原文は「事業主は、労働者からの介護休業申出があったときは、当該介護休業申出を拒むことができない。」で始まります。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第12条は第三章 介護休業に置かれています。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の公布日は平成3年5月15日です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第12条の前の条は育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第11条です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第12条の次の条は育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第13条です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第12条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第12条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000076 - 本サイト収録
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第12条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/403AC0000000076/12
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点育児・介護休業法12条は、労働者が介護休業を申し出たとき事業主はこれを拒めないと定める。就業規則に規定がなくても取得でき、対象家族一人につき通算93日、三回まで分割できる。
Q · 会社に介護休業の制度がなくても、介護休業って取れるんですか?
取れる。会社は法律上、申出を拒めない
育児・介護休業法12条により、労働者から介護休業の申出があったとき、事業主はこれを拒むことができません。就業規則に一行も規定がなくても、12条が直接の根拠になります。対象家族一人につき通算93日、三回まで分割取得が可能です。開始予定日の二週間前を過ぎて申し出た場合でも拒否はされず、事業主は開始日を二週間経過日までの範囲でずらす『指定』ができるにとどまります(3項)。休業を理由とする不利益取扱いは16条で禁止されています。
解説
親が脳梗塞で倒れ、退院後の在宅介護を誰かが担わなければならない。そのとき多くの人は『仕事を辞めるしかない』と思い込む。だが辞表を出す前に握っておくべき条文がこれだ。育児・介護休業法12条は、労働者が介護休業を申し出たとき、事業主はこれを拒むことができないと定める。就業規則に介護休業の規定がなくても、会社が『前例がない』と言っても、法律上あなたには申し出る権利がある。対象家族一人につき通算93日、三回まで分割して取得できる。さらに重要なのは申出のタイミングだ。原則として休業開始日の二週間前までに申し出るが、それより直前に申し出ても会社は拒否できず、できるのは開始日を二週間後の範囲内にずらす『指定』だけだ(3項)。つまり『今すぐ休みたい』が通らなくても、休業そのものは確実に取れる。
法的な位置づけ
介護休業とは、労働者が要介護状態にある対象家族を介護するために取得する休業をいい、育児・介護休業法12条は労働者から介護休業の申出があった場合に事業主がこれを拒むことができない旨を定める。就業規則の規定の有無にかかわらず、法律が労働者に直接付与する権利として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.対象家族が『要介護状態』か確認する 対象家族が、負傷・疾病・身体上または精神上の障害により二週間以上にわたり常時介護を必要とする状態にあるかを確認する。要支援認定だけでは足りない場合があるため、医師の診断書や要介護認定の資料を揃える
- 2.開始予定日の二週間前までに書面で申し出る 休業開始予定日の二週間前までに、書面またはメールで人事へ介護休業申出書を提出し、申出日を記録に残す。口頭でも法律上有効だが、会社の『聞いていない』を封じるため日付入りの記録を残すのが鉄則
- 3.介護休業給付金の手続を並行して確認 ハローワークで介護休業給付金(休業前賃金の67%)の支給手続を確認する。会社が代行することが多いが、動かない会社の場合は自分で申請できる。給付の権利は会社の協力と切り離されている
- 4.拒否・退職勧奨があれば労働局に相談 会社が申出を拒否したり退職を勧めてきたりした場合、12条違反かつ不利益取扱い(16条)の疑いとなる。都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談する。無料で会社への助言・指導が行われる
よくある質問 AI による整理
Q1介護休業は何日取れますか?
対象家族一人につき通算93日まで、三回まで分割して取得できます。育児・介護休業法15条が定める枠で、最新の改正状況は要確認です。
Q2介護休業を会社が拒否したらどうする?
12条により事業主は申出を拒めません。拒否されたら都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談を。無料で会社への助言・指導が入ります。
Q3介護休業はいつまでに申し出る?
原則として休業開始予定日の二週間前までです。直前でも拒否はされませんが、事業主が開始日を二週間経過日までの範囲でずらせます(12条3項)。
Q4介護休業の対象家族の範囲は?
配偶者、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫などが対象です。高齢の親だけでなく、要介護状態の配偶者も含まれます。
Q5要介護状態とはどんな状態ですか?
負傷・疾病・身体上または精神上の障害により、二週間以上にわたり常時介護を必要とする状態をいいます。要支援認定だけでは足りない場合があります。
Q6介護休業給付金はいくらもらえる?
雇用保険から休業前賃金の67% が支給されます(雇用保険法61条の4)。会社の賃金ではなくハローワークへの申請です。
Q7パートやアルバイトでも介護休業は取れる?
有期契約でも一定要件を満たせば取得できます。労使協定があれば勤続一年未満などは対象外にできる場合があります(6条準用)。
Q8介護休業を理由に解雇されたら違法?
違法です。育児・介護休業法16条が介護休業を理由とする解雇・降格などの不利益取扱いを禁止しています。行政指導や企業名公表の対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1介護休業って、何日くらい休めるんですか?親の介護っていつ終わるか分からないんですけど
対象家族一人につき通算93日、三回まで分割して取得できます(11条、15条。最新の改正状況をご確認ください)。介護の実期間は平均で数年に及ぶので、93日では足りないと感じるはずです。実務のポイント:実務では93日を『自分が介護する期間』ではなく、『ケアマネージャーを見つけ、施設・デイサービス・ヘルパーの体制を整える準備期間』として使うのが正解。介護のプロに繋ぐ仕組み作りに93日を投資し、その後は仕事に戻る、これが介護離職を避ける王道です
Q2会社に『うちには介護休業の制度がない』と言われました。もう諦めるしかないですか?
諦める必要はありません。介護休業は会社が任意で設ける福利厚生ではなく、育児・介護休業法12条が労働者に直接与えた法律上の権利です。就業規則に書いていなくても、申し出れば取得できます。実務のポイント:『制度がない』と言う会社は、法律を知らないか、知っていて渋っているかのどちらか。会社と直接揉めるより、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談するのが早い。労働局から会社に助言・指導が入ると、態度が一変することが多い
Q3介護休業中、給料は出ますか?
法律上、介護休業中の賃金支払い義務は会社にありません(無給が原則)。代わりに雇用保険から介護休業給付金として、休業前賃金の67% が支給されます(雇用保険法61条の4)。実務のポイント:この給付金は会社経由ではなくハローワークへの申請です。会社が手続を代行してくれることが多いですが、やってくれない会社もある。その場合は自分でハローワークに申請できる。『会社が動かないから給付も受けられない』は誤解で、給付の権利は会社の協力と切り離されています
間違えやすい点 AI による整理
- 「うちの会社には介護休業制度がないから無理」と諦める人が多い。だが問いの立て方そのものが誤っている。介護休業は会社が任意で『設ける』福利厚生ではなく、法律が直接労働者に与えた権利だ。就業規則に一行も書いていなくても、12条が根拠になる。会社の規定の有無と、あなたの権利の有無は無関係である
- 介護休業が取れること自体は知っていても、その『93日の短さ』の深刻さを知らない人が多い。介護の実期間は平均で数年に及ぶ。93日を『自分が介護する期間』と考えると必ず破綻する。これは『ケアマネージャーを見つけ、施設やヘルパーの体制を組み上げるための準備期間』と捉えるのが実務の常識だ
- 「介護休業を取れば給料は会社から出る」と思っている人がいるが、介護休業は無給が原則。代わりに雇用保険から介護休業給付金(休業前賃金の67%)が支給される(雇用保険法61条の4)。会社からの賃金と国からの給付を混同すると、休業中の生活設計を丸ごと見誤る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 制度の性質 | 12条:介護休業の申出拒否禁止(事業主は拒めない) | 11条:介護休業申出の要件と方法 16条:介護休業を理由とする不利益取扱いの禁止 |
| 対象・期間 | 対象家族一人につき通算93日、三回まで分割(15条と連動) | 申出により休業開始・終了予定日を特定 休業取得を理由とする解雇・降格等を全面禁止 |
| 会社ができること | 開始日を二週間経過日までの範囲でずらす指定のみ(3項) | 申出内容の確認・証明書類の求め できることはない(不利益取扱い自体が禁止) |
| 無給期間の補償 | 会社に賃金支払義務なし(無給が原則) | — 雇用保険法61条の4:介護休業給付金67% |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の家庭照顧假は年7日と短期・断続型で、日本の通算93日型の長期介護休業とは制度設計が異なる。長期の介護離職防止という点では日本の方が手厚い。
韓国の家族介護休職は年90日以内で、日本の93日と近い枠。事業主の付与義務と一定の除外事由がある点も類似する。
ドイツは最長6か月の Pflegezeit を認め、日本の93日より長期。中小企業規模による適用除外がある点で企業事情との調整方式が異なる。
米国は年12週の無給休業で、対象事業所規模(50人以上)や勤続要件が厳格。日本のように規模を問わず原則付与する制度とは射程が異なる。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし明日、遠方の親が転倒して骨折し、退院後に付き添いが必要だと医師に言われたら、あなたは仕事をどうする? 介護休業を申し出れば、会社は拒めない。就業規則に制度が書かれていなくても、12条が直接の根拠になる
- あなたが人事担当で、ベテラン社員から『母の介護で休みたい』と申出を受けた。繁忙期で人手が足りず断りたいが、12条は拒否を認めない。できるのは開始日を二週間後の範囲でずらす指定だけ。拒否すれば不利益取扱い(16条)の疑いまで負う
- 配偶者がうつで動けなくなり、家事も育児も回らない。介護休業の『対象家族』には配偶者も含まれ、要介護状態なら申し出られる。介護=高齢の親だけではない
- 親が要介護認定を受けた。だが会社にいつ、どう伝えればいいか分からないまま日が過ぎていく。残り時間に締切はないが、開始希望日の二週間前を切ると会社が開始日をずらせるので、早く動くほど自分の希望日で休める
- 退職届を握りしめて『介護に専念します』と上司に告げようとしている。その一歩手前で踏みとどまれ。辞めれば12条の保護は消えるが、在職のまま申し出れば会社は拒めない。順番を間違えると武器を自分で捨てることになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 対象家族が『要介護状態』(負傷・疾病・身体上または精神上の障害で、二週間以上にわたり常時介護を必要とする状態)に当たるか確認、要支援認定だけでは足りない場合がある2. 休業開始予定日の二週間前までに、書面またはメールで人事へ申出書を提出し、申出日を記録に残す3. 並行してハローワークで介護休業給付金(賃金の67%)の手続を確認4. 会社が拒否や退職勧奨をしてきたら、12条違反かつ不利益取扱い(16条)の疑い。都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談、ここは無料で会社への助言・指導を行う
訴えられた側:1. 介護休業の申出は原則拒めない、就業規則に規定がなくても法律が直接適用されると理解する2. 労使協定があれば勤続一年未満などの労働者を対象外にできる(6条準用)が、協定がなければ全員が対象3. 開始希望日が申出から二週間に満たない場合、開始日を二週間後までの範囲でずらす『指定』はできるが、休業自体の拒否はできない(3項) 4. 介護休業を理由とする解雇・降格・不利益配置は16条違反で、行政指導や企業名公表のリスクがある。申出は受理する前提で人員配置を組む
時効(請求できる期限):介護休業の申出は、原則として休業開始予定日の二週間前までに行う(11条、12条3項)。これより直前の申出も拒否はされないが、事業主は開始日を申出日の翌日から起算して二週間を経過する日までの範囲で指定できる。対象家族一人につき通算93日、三回まで分割可能(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:12条の申出拒否禁止は強行規定であり、就業規則の定めの有無を問わず労働者に直接介護休業請求権を認めるものと解される。事業主に許されるのは3項による開始日の指定にとどまり、休業自体の拒否や取得回数・日数の一方的制限はできない。
改正沿革 AI による整理
- 平成7年(1995年) 育児休業法を育児・介護休業法へ改組した際に介護休業制度を新設。事業主の申出拒否禁止を含む本条が設けられた
- 平成28年(2016年)改正、平成29年(2017年)施行 介護休業を対象家族一人につき通算93日の範囲で三回まで分割取得できるようにする改正に伴い、分割申出には本条の一部を適用しない旨の4項等が整備された
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 改正:育児休業法を育児・介護休業法へ改組した際に介護休業制度を新設し、事業主の申出拒否禁止を含む本条が設けられた。
- 2.平成28年(2016年)改正・平成29年(2017年)施行 改正:介護休業を対象家族一人につき通算93日の範囲で三回まで分割取得できるようにする改正に伴い、分割申出には本条の一部を適用しない旨の4項等が整備された。
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