要点育児・介護休業法17条は、小学校就学前の子を養育する労働者の請求により、事業主が月24時間・年150時間を超える時間外労働をさせることを禁じる規定である。
Q · 子育て中でも会社の残業命令って断れるの?
請求すれば月24時間・年150時間超の残業は禁止できます
育児・介護休業法17条により、小学校就学前の子を養育する労働者が請求すれば、事業主は制限時間(一月24時間、一年150時間)を超えて時間外労働をさせてはなりません。これは許可制ではなく請求制で、会社の同意は不要です。適用除外は勤続1年未満の者等に限られ、会社が拒めるのは「事業の正常な運営を妨げる場合」の但書だけ。ただし但書は単なる人手不足では足りず、その労働者でなければ業務が回らないという例外的事情が要るため、実際にはかなり狭く解されます。
毎月の残業が60時間、70時間と積み上がり、保育園のお迎えに間に合わず子どもの寝顔しか見られない日が続く。だが小学校に上がる前の子を育てているなら、あなたには会社の残業命令を法律で縛る権利がある。育児・介護休業法17条は、あなたが請求すれば、事業主は制限時間(一月24時間、一年150時間)を超えて時間外労働をさせてはならない、と定める。これは「お願い」ではない。要件を満たした請求は事業主を拘束する。押さえるべきは三点。第一に対象は小学校就学前の子(3歳未満を対象とする16条の8の所定外労働制限とは別物)。第二に開始予定日の1か月前までに、1か月以上1年以内の期間を区切って書面で請求する。第三に例外は、勤続1年未満の者と厚生労働省令で定める者、そして「事業の正常な運営を妨げる場合」の但書だけ。この但書を会社が自由に振りかざせると思っているなら、それは誤解だ。
育児・介護休業法17条は時間外労働の制限を定める規定であり、小学校就学前の子を養育する労働者の請求により、事業主が制限時間(一月24時間・一年150時間)を超えて労働基準法36条の時間外労働をさせることを禁止する。残業を全面禁止するのではなく上限を設ける制限制度であり、3歳未満を対象とする所定外労働の制限(16条の8)とは適用範囲を異にする。
AI 輔助整理,以條文原文為準
小学校就学前の子を育てる労働者が請求すると、事業主が月24時間・年150時間を超える残業をさせられなくなる制度です。育児・介護休業法17条が根拠です。
請求すれば制限時間は一月24時間・一年150時間です。これを超える時間外労働は違法となります。ただし残業自体がゼロになるわけではありません。
小学校就学の始期に達するまでです。子が小学校に上がる前日まで請求でき、就学すると制限期間はその日に終了します(17条4項2号)。
制限開始予定日の1か月前までに、1か月以上1年以内の制限期間を明示して書面で請求します(17条2項)。この1か月前ルールが時間的なハードルです。
厚生労働省令の定める方法で請求します。制限期間の初日と末日を明らかにする必要があり、実務上は書面での請求が基本です。
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に相談できます。行政指導や紛争解決援助につながり、会社の但書主張の妥当性も審査されます。
派遣労働者も対象です。請求先は指揮命令する派遣先ではなく雇用主である派遣元事業主で、勤続1年以上などの要件は派遣元との関係で判断されます。
17条は月24時間・年150時間の時間外労働に上限を設ける制度、19条は午後10時から午前5時の深夜業を禁止する制度です。対象年齢は同じ小学校就学前で、併用できます。
請求や、その結果残業をしなかったことを理由に、解雇その他不利益な取扱いをすることは18条の2で禁止されている。制限時間を超えなかった分の残業代が支払われないのは適法だが、それを口実にした賞与・査定の減額や降格は違法。業界裏話ヒント:「残業しないなら評価は下げる」と上司が口頭で言うケースは多いが、その発言メモやメールこそ不利益取扱いを立証する決め手になる。言われたらその場で記録する
但書(17条1項ただし書)の射程は狭い。単なる人手不足や忙しさでは足りず、その労働者が時間外労働をしなければ事業の正常な運営が妨げられるという例外的な事情が要る。業界裏話ヒント:行政の運用では但書はかなり限定的に解され、安易な拒否は是正指導の対象になりやすい。会社が但書を持ち出したら、まず「なぜ代替できないのか」の具体的説明を文書で求めるのが効く
子の年齢で決まる。3歳未満なら16条の8(所定外労働の制限)で、所定労働時間を超える残業そのものを断れる。3歳以上小学校就学前なら17条で、時間外労働を月24時間・年150時間まで制限できる。業界裏話ヒント:子が3歳の誕生日を迎えると16条の8は使えなくなり17条に切り替わる。誕生日前後で「残業ゼロ」から「上限あり」へ権利の中身が変わるので、誕生日を境に請求し直す段取りを組む
請求は制限開始予定日の1か月前までが原則(17条2項)。直前の請求でも会社が任意に早く応じることはあるが、法律上は1か月前ルールが基準になる。業界裏話ヒント:多くの会社は就業規則や労使協定で前倒しの運用ルールを定めている。自社の規程を先に確認しておくと、繁忙が読めた時点ですぐ動ける。間に合わないと諦める前に規程を見るのが先だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる子の年齢 | 17条:小学校就学前の子 | — |
| 制限の内容 | 時間外労働を月24時間・年150時間まで制限 | — |
| 残業はゼロにできるか | できない(上限を設けるのみ) | — |
| 会社が断れる例外 | 事業の正常な運営を妨げる場合の但書(狭い) | — |
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