育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第65条
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法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第65条は、日本の育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に含まれる条文です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第65条の条文原文は「法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前三条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対…」で始まります。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第65条は第十三章に置かれています。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の公布日は平成3年5月15日です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第65条の前の条は育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第64条です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第65条の次の条は育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第66条です。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第65条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第65条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/403AC0000000076 - 本サイト収録
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第65条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/403AC0000000076/65
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点育児・介護休業法65条は両罰規定を定め、従業者が業務に関し前三条に違反すると、行為者に加え法人にも各本条の罰金刑を科す。判例は事業主の過失を推定する。
Q · 社員が育休がらみで法律違反をしたら、罰金は本人だけ?会社も払うの?
行為者と別枠で会社にも罰金が科される
育児・介護休業法65条の両罰規定により、法人の代表者や従業者が業務に関して前三条(62〜64条)の違反をすると、行為者を罰するほか、法人(または個人事業主)にも各本条の罰金刑が科されます。行為者の罰金と法人の罰金は別枠の二重構造です。判例は法人処罰の根拠を事業主の選任・監督上の過失に求め、しかもその過失を推定します。したがって「社長は知らなかった」では足りず、研修・就業規則・通報体制などで注意を尽くしたことを会社側が立証しない限り、法人は罰金を免れにくい構造です。
解説
社員が育児休業の取得を妨害し、行政の報告要求に虚偽の回答をした。罰せられるのはその社員個人だけだと思っていないか。65条はそこに一行で釘を刺す。法人の代表者や従業者が、会社の業務に関して前三条(62条から64条)の違反をしたとき、行為者を罰するほか、会社そのものにも各条の罰金刑が科される。これが両罰規定だ。怖いのは構造である。社長が知らなくても、指示していなくても、会社は罰金を免れにくい。なぜなら判例は、事業主が従業員の選任・監督を怠った過失を推定するからだ。逆に言えば、平時から研修・就業規則・通報体制を整え「注意を尽くした」と立証できれば、その推定を覆す余地が残る。あなたが守るべきは行為者一人ではなく、会社の財布と前科そのものである。
法的な位置づけ
両罰規定とは、従業者等が業務に関して一定の違反行為をした場合に、行為者本人を罰するほか、その事業主である法人または個人に対しても各本条所定の罰金刑を併せて科す規定である。育児・介護休業法65条がこれにあたり、判例は事業主の選任・監督上の過失を推定し、注意を尽くしたことの立証がない限り法人の免責を認めない。
よくある質問 AI による整理
Q1両罰規定とは何ですか?
従業者等が業務に関し違反行為をした場合に、行為者本人だけでなく事業主である法人または個人にも罰金刑を併せて科す規定です。育児・介護休業法では65条が該当します。
Q2両罰規定で会社が科される罰金はいくらですか?
金額は違反の根拠となる各本条(62〜64条)の法定刑によります。65条は罰金額を独自に定めず、行為者に科される各本条の罰金刑をそのまま法人にも科す仕組みです。
Q3過失の推定を覆すにはどうすればいいですか?
研修記録、就業規則、内部通報体制、点検履歴など、選任・監督上の注意を尽くしたことを示す平時からの記録を提示します。事件後に作成しても推定は覆せません。
Q4両罰規定の罪の公訴時効は何年ですか?
罰金にあたる罪の公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時で、行為者と法人は別個に時効が進行します。
Q5アルバイトの違反でも会社は罰金を科されますか?
科されます。65条の「その他の従業者」には非正規雇用も含まれ、正社員かどうかで法人の罰金責任は変わりません。
Q6会社宛の略式命令には応じるべきですか?
安易に応じず、過失推定を覆す材料があるなら正式裁判での争いも検討します。罰金額より前科と取引上の信用毀損のダメージを比較して判断すべきです。
Q7M&A で買収した会社の過去の違反による罰金責任はどうなりますか?
法人格が継続する限り、買収前に生じた両罰規定上の罰金責任が買収後の会社に残りうります。デューデリジェンスで見落とされやすい簿外リスクです。
Q8両罰規定は労働基準法にもありますか?
あります。労働基準法121条をはじめ、行政規制を伴うほぼすべての法律に同型の両罰規定が置かれており、育児・介護休業法65条もその一つです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの社員が勝手にやった違反なのに、なんで会社まで罰金を払うんですか?
両罰規定(本条65条)は、従業者が業務に関して前三条の違反をすれば、行為者とは別に法人にも罰金刑を科すと定めるからです。判例は、法人処罰の根拠を事業主の選任・監督上の過失に求め、しかもその過失を推定します。実務のポイント:弁護士は会社を守るとき「社長は知らなかった」を主張しません。それは推定を覆せないからです。代わりに研修記録や内部規程を積み上げて「監督義務は尽くしていた」と立証する。平時の書類管理が、事件後の唯一の防壁になります
Q2罰金は行為者と会社で、どっちか片方だけでいいんじゃないですか?
いいえ、両方に科されます。本条は「行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する」と明記しており、行為者の罰金と法人の罰金は別枠の二重構造です。一方が払えば他方が免除される、という関係ではありません。実務のポイント:実務では行為者個人が略式罰金に先に応じてしまい、その確定が会社の過失認定を後押しする展開がよくあります。社員と会社で利害がずれる局面があるので、初動で弁護士を分けるかどうかは慎重に判断すべきです
間違えやすい点 AI による整理
- 「会社も罰金を科されることがある」とは知っていても、それが行為者の罰金を肩代わりするのではなく、行為者の罰金とは別枠で会社に重ねて科される二重構造だと知らない人が多い。一つの違反で財布が二つ開く
- 「社長が指示していないのだから会社は無関係」と思いがちだが、両罰規定の下では事業主の選任・監督上の過失が推定される。つまり「会社に落ち度はなかった」ことを会社側が立証しない限り、無関係は通らない。立証責任の所在が逆転している点が落とし穴だ
- あなたから見れば従業員個人の勝手なミスだが、検察から見れば事業主の管理体制の欠陥そのもの。この視点の落差が、現場とは無縁だと思っていた経営者を被告人質問の席に座らせる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰の名宛人 | 65条:行為者+法人・個人事業主(両罰) | 労基法121条:行為者+事業主(両罰) 刑法 総則(責任主義):原則として行為者のみ |
| 法人処罰の根拠 | 選任・監督上の過失(判例上推定される) | 選任・監督上の過失(判例上推定される) 自ら違反行為をした者の責任 |
| 免責の可否 | 注意を尽くしたことを法人が立証すれば免責の余地 | 事業主が過失なきことを立証すれば免責の余地 行為をしていなければ処罰されない |
| 対象違反 | 前三条(62〜64条)の違反行為 | 労基法上の罰則対象違反 各構成要件該当行為 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も労働法分野で法人兩罰を採用し、事業主が防止に必要な注意を尽くした場合の免責を認める点で日本の過失推定構造に近い。
韓国は양벌규정を広く採用するが、憲法裁判所が事業主の免責事由なき単純両罰を違憲としたため、法人の過失を要件とする方向に改正された。
ドイツは刑罰ではなく秩序違反法上の過料(Geldbuße)で法人を制裁し、監督義務違反(§ 130)を独立の要件として構成する。
米国は respondeat superior により、従業員が職務範囲内で会社の利益のためにした行為について法人の刑事責任を広く認める。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 人事担当者が、労働局からの報告徴収に対して育休取得実績を実際より良く見せる虚偽報告をした。担当者個人が罰金を科されるだけでなく、もし、その背後で会社が「うまくやれ」と黙認していたら? 会社にも同額の罰金刑が並んで科される。担当者の自白が、そのまま会社の過失認定の証拠になる
- あなたが中小企業の経営者で、現場の課長が独断で介護休業の申出を握りつぶしていた。あなたは知らなかった。それでも検察から見れば、課長を監督できなかった会社の体制不備。「知らなかった」では逃げきれず、立証責任はあなたの側にある
- アルバイトが業務に関連して違反行為をした。たった一人の非正規社員でも、その者は条文の言う「従業者」に含まれる。会社の罰金責任は正社員かどうかで変わらない
- 略式命令の通知が会社宛に届いた。応じるか正式裁判で争うか、決められる時間は短い。行為者本人がすでに罰金に応じていれば、会社が「うちは無関係」と主張する足場はその分だけ崩れている。今夜中に弁護方針を分離すべきか共同にすべきかを決めなければ間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 育児・介護休業の申出を妨害された労働者は、まず申出と拒否のやり取りを書面・メール・LINEで証拠化する2. 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に相談・申告すると、会社への報告徴収・是正指導が動く3. 虚偽報告など前三条の違反が絡む場合、行為者個人と会社の双方が罰金刑の対象になりうる点を念頭に、行政の調査に協力する4. 不利益取扱いを受けたら、別途その無効・損害賠償を民事で争う道も並行して残す
訴えられた側:1. まず違反が「業務に関し」行われたかを精査する。私的な行為であれば両罰規定の射程外2. 会社の防御の核は選任・監督上の注意を尽くしたことの立証。研修記録、就業規則、チェック体制、内部通報窓口の運用実績を直ちに収集・整理する3. 行為者個人の供述が会社の過失認定に直結するため、弁護方針を分離するか共同にするかを初動で決める4. 略式命令に安易に応じず、過失推定を覆せる材料があるなら正式裁判での争いも検討。罰金額より前科と取引上の信用毀損のダメージを天秤にかける
時効(請求できる期限):罰金にあたる罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時。行為者と法人は別個に時効が進行するため、一方が時効でも他方が起訴される場合がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
過失推定説(判例・通説):法人処罰の根拠を従業者の選任・監督についての事業主自身の過失に求めつつ、その過失を推定する。事業主が注意を尽くしたことを立証すれば免責されるため、責任主義との整合を保つ。
無過失責任説(少数説):両罰規定を政策的な無過失責任と解する立場。実効性は高いが、自己の行為・過失によらない処罰を認める点で責任主義との緊張が強く、現在の判例は採らない。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成3年(1991年) 新設:育児休業等に関する法律(平成3年法律第76号)制定に伴い、罰則の実効性を確保する両罰規定として整備された。
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第62条両罰規定が対象とする前三条の違反・罰金刑を定める本体規定
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第63条両罰規定が対象とする前三条の違反・罰金刑を定める本体規定
- 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第64条両罰規定が対象とする前三条の違反・罰金刑を定める本体規定
- 労働基準法 第121条労働法分野における同型の両罰規定、解釈の参照基準
- 刑事訴訟法 第250条罰金刑の公訴時効期間の根拠
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