要点育児・介護休業法 63 条は、無届けの委託募集、厚生労働大臣の指示違反、禁止された報酬の授受を、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金で処罰する規定である。
Q · 知り合いに頼まれて人を集め、決まった人ごとにお礼をもらうのって、犯罪になるんですか?
無届けの委託募集や禁止された報酬授受なら、犯罪になり得ます
育児・介護休業法 63 条は、第 53 条の委託募集ルール違反に六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金を科します。対象は(1)届出をせずに募集に従事した者、(2)厚生労働大臣の募集方法の指示に従わなかった者、(3)職業安定法 39 条・40 条が禁じる報酬を与えた・受け取った者の三類型です。準用により職業安定法の規制がそのまま適用されるため、善意で人を集めてお礼を受け取っただけでも、無届けと報酬授受の二点に触れれば前科がつき得ます。
知人の事業主から「うちで働いてくれる人を集めてくれ」と頼まれ、声をかけて回り、入社が決まるたびに一人いくらの謝礼を受け取る。よくある話に見えて、ここには刑事罰の落とし穴がある。育児・介護休業法 63 条は、第 53 条が定める委託募集(事業主から委託を受けて労働者を集める行為)のルールに違反した者に、六月以下の拘禁刑または三十万円以下の罰金を科す。具体的には、(1)必要な届出をせずに労働者の募集に従事した、(2)厚生労働大臣の募集方法に関する指示に従わなかった、(3)募集に関して禁じられた報酬を与えた、または受け取った、この三つだ。注目すべきは、この罰則が職業安定法の規制をそっくり準用(他の法律の規定をそのまま当てはめること)している点。福祉のための法律の中に、人材集めを犯罪化する刃が埋め込まれている。あなたが善意で人集めを手伝い、お礼をもらっただけのつもりでも、無届けと報酬授受の二点に触れれば前科がつきうる。
育児・介護休業法 63 条は委託募集に関する罰則規定であり、第 53 条第 4 項の届出をせずに労働者の募集に従事した者、同条第 5 項が準用する職業安定法 37 条 2 項の指示に従わなかった者、及び同法 39 条・40 条の報酬規制に違反した者を、六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金に処すると定める規定である。
事業主が自社の被用者以外の第三者に委託して労働者を集めさせる行為です。育児・介護休業法 53 条・職業安定法の規制を受け、届出と報酬制限のルールに服します。
厚生労働大臣(実務上は都道府県労働局を通じて)に対し、募集に着手する前に届け出ます。無届けのまま募集に従事すると 63 条 1 号の罰則対象になります。
職業安定法 39 条は募集従事者への報酬供与を原則禁止し、賃金・給料や認可を受けた報酬だけが例外です。範囲外の紹介料等を支払えば 63 条 3 号違反になります。
六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金です。無届け募集、厚生労働大臣の指示違反、職業安定法 39 条・40 条の報酬規制違反の三類型が対象になります。
社内制度として従業員に払う場合は通常問題ありませんが、社外の第三者に委託して継続的に募集させ範囲外の報酬を払うと、募集規制の射程に入り違法となる余地があります。
労働者の募集を行う者や委託を受けて従事する者に対し、報酬の供与を原則禁止する規定です。育児・介護休業法 63 条 3 号がこれを準用して罰則を科します。
届出をせずに一人でも募集に従事した時点で 63 条 1 号の構成要件が完成します。報酬を一切受け取っていなくても犯罪が成立し、後から届け出ても遡って消せません。
本条の法定刑は長期五年未満の拘禁刑等に当たり、公訴時効は三年です(刑事訴訟法 250 条)。起算点は募集従事を終えた時点となります(最新の改正状況をご確認ください)。
それが反復・継続する「労働者の募集」に当たり、あなたが委託を受けて従事しているなら、育介法 63 条・職業安定法 39 条 40 条の射程に入ります。一回限りの個人的な口利きと、業として行う委託募集は区別されます。業界裏話ヒント:境界は「反復継続性」と「委託関係の有無」。単発の知人紹介は通常セーフですが、複数回・組織的に行い報酬体系まで作ると一気に委託募集と評価されます。制度化する前に労働局に確認するのが安全。
いいえ。届出は第 53 条第 4 項の手続要件にすぎず、報酬の規制は別建てです。職業安定法 39 条は募集従事者への報酬供与を原則禁止し、賃金・給料や認可を受けた報酬だけが例外。届出済みでも禁止された報酬を払えば本条 3 号違反になります。業界裏話ヒント:実務では「届出=何でもOK」という誤解が多い。届出と報酬規制は別の関門で、両方クリアして初めて適法。報酬を払う設計は認可の要否まで遡って確認する。
2025 年 6 月 1 日施行の改正で、懲役と禁錮が「拘禁刑」に一本化されました。従来の懲役は刑務作業が義務、禁錮は任意でしたが、拘禁刑では作業や指導を受刑者ごとに柔軟に科せます。本条もこの改正で「懲役」から「拘禁刑」に変わっています。業界裏話ヒント:古い解説書や条文集には「六月以下の懲役」と書かれたままのものが多い。引用する条文が改正後の表記かどうかで、その資料が最新かを見分けられます。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる違反 | 第 63 条:委託募集の無届け・指示違反・報酬規制違反 | — |
| 制裁の性質 | 刑事罰(六月以下の拘禁刑又は三十万円以下の罰金)=前科 | — |
| 準用の有無 | 職業安定法 37 条・39 条・40 条を準用 | — |
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