保険業法 第184条(相互会社の特別清算に関する会社法の準用)
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会社法第二編第九章第二節(第五百二十二条第三項及び第五百四十一条を除く。)(特別清算)、第七編第二章第四節(特別清算に関する訴え)、同編第三章第一節(第八百六十八条第二項から第六項まで及び第八百七十条から第八百七十四条までを除く。)(総則)及び第三節(第八百七十九条、第八百八十条並びに第八百九十八条第一項第二号及び第五項を除く。)(特別清算の手続に関する特則)並びに第九百三十八条第一項から第五項まで(特別清算に関する裁判による登記の嘱託)の規定は、清算相互会社について準用する。この場合において、同法第五百二十二条第一項(調査命令)中「総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主若しくは発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主」とあるのは「社員総数の千分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に相当する数の社員若しくは三千名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その数)以上の社員(特定相互会社にあっては、保険業法第三十八条第一項に規定する政令で定める数以上の社員)で六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続いて社員である者」と、同法第五百三十二条第二項(監督委員の報酬等)中「債権又は清算株式会社の株式」とあるのは「債権」と、同法第五百三十六条第三項(事業の譲渡の制限等)中「第七章(第四百六十七条第一項第五号を除く。)」とあるのは「保険業法第六十二条の二(第一項第四号を除く。)」と、同法第五百六十二条(清算人の調査結果等の債権者集会に対する報告)中「第四百九十二条第一項」とあるのは「保険業法第百八十条の十七において準用する第四百九十二条第一項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
この条文の基本情報
相互会社の特別清算に関する会社法の準用とは何ですか?
定義相互会社の特別清算に関する会社法の準用とは、保険業法第184条に定められた規定で、「会社法第二編第九章第二節(第五百二十二条第三項及び第五百四十一条を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第184条(相互会社の特別清算に関する会社法の準用)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第184条の条文原文は「会社法第二編第九章第二節(第五百二十二条第三項及び第五百四十一条を除く。」で始まります。
- 保険業法第184条は第四節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第184条の前の条は保険業法第183条です。
- 保険業法第184条の次の条は保険業法第185条です。
- 保険業法第184条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第184条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第184条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/184
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法184条は、清算相互会社に会社法の特別清算規定を準用し、調査命令の申立権を社員総数の千分の三又は3000名以上の社員へ読み替える。6か月の継続社員要件がある。
Q · 入っている生命保険の会社が相互会社だと、清算のときに何か言える権利があるんですか?
社員3000人集まれば裁判所に清算人の調査を求められます
保険業法184条は、清算相互会社について会社法の特別清算に関する規定を準用します。核心は読替えです。会社法522条1項の調査命令は、株式会社なら議決権の3%を持つ株主でなければ申し立てられませんが、清算相互会社では社員総数の千分の三以上、または3000名以上の社員(特定相互会社は保険業法38条1項の政令で定める数)で足ります。ただし全員が6か月前から引き続き社員であることが必要です。
解説
日本生命、明治安田生命、住友生命。これらは株式会社ではなく相互会社であり、保険契約者であるあなた自身が「社員」、つまり会社の構成員である。その相互会社が解散して清算に入り、財産に不安があるとき、裁判所の監督下で進む特別清算という手続が動き出す。184条は、その手続を会社法から丸ごと借りてくる条文だ。ただの引き写しではない。株主を社員に差し替える読替表が埋め込まれている。会社法522条の調査命令、つまり裁判所に清算人の職務を調べさせる申立ては、株式会社なら議決権の3%を握る株主でなければ動かせない。清算相互会社では、社員総数の千分の三、または3000名の社員(大手である特定相互会社は政令で定める数)で足りる。持分の割合ではなく、頭数で門が開く。ただし全員が6か月前から引き続き社員であることが条件であり、騒ぎを聞いてから加入しても間に合わない。
法的な位置づけ
保険業法184条は、清算相互会社に会社法の特別清算手続を準用する規定である。会社法522条3項及び541条を準用対象から除外したうえで、調査命令の申立権者を株主の議決権割合基準から社員の頭数基準へ、監督委員の報酬に係る対象を株式を除く債権へ、清算中の事業譲渡の根拠を保険業法62条の2へ読み替える。必要な技術的読替えは政令に委ねられる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.契約先が相互会社か株式会社かを確認する 保険証券・約款・会社ホームページの会社概要で法人形態を確認する。相互会社であれば保険契約者は社員であり、184条の少数社員権の主体になり得る。株式会社化(組織変更)済みなら社員の地位は存在しない
- 2.特別清算開始の事実と手続段階を登記・公告で押さえる 会社法938条1項から5項の準用により、特別清算開始の裁判は登記される。登記事項証明書と官報公告で開始日・清算人・監督委員を確認し、債権者集会の期日と協定案の有無を把握する
- 3.必要社員数を計算し、6か月継続要件を満たす社員を集める 社員総数の千分の三以上、または3000名以上(特定相互会社は保険業法38条1項の政令で定める数)のいずれか少ない基準で足りる。全員が6か月前から引き続き社員である必要があるため、契約始期の一覧を先に作る
- 4.会社法522条1項の調査命令を裁判所に申し立てる 読替え後の文言(社員総数の千分の三又は3000名以上で6か月継続する社員)を明示し、清算人の職務執行に関する具体的な疑義を疎明する。準用されない会社法522条3項を根拠に書かないよう条文引用を点検する
- 5.債権者集会の協定案を自分で読み、賛否を決める 協定は多数決で可決され、反対者も拘束される。保険金債権者としての自分の債権がどの組に分類され、弁済率がいくらかを確認する。欠席は白紙委任と同じ結果になる
よくある質問 AI による整理
Q1清算相互会社とは何ですか?
解散して清算段階に入った相互会社のことです。保険契約者が社員(構成員)であり、清算局面では保険金債権者と社員という二つの立場を同時に持ちます。
Q2特別清算と通常清算の違いは?
通常清算は清算人が自律的に進めますが、特別清算は清算遂行の著しい支障や債務超過の疑いがある場合に裁判所が命じ、監督委員・債権者集会・協定が関与する裁判所監督型の手続です。
Q3保険業法184条で準用されない条文はどれですか?
会社法522条3項と541条が明文で除かれます。さらに868条2項から6項、870条から874条、879条、880条、898条1項2号及び5項も準用対象外です。
Q4相互会社の社員とは誰のことですか?
株主ではなく保険契約者自身を指します。保険契約を締結すると同時に会社の構成員となり、社員総会(または総代会)を通じて意思決定に関与します。
Q5特定相互会社の少数社員権の基準は?
特定相互会社では保険業法38条1項の政令で定める数以上の社員が基準になります。大規模な相互会社を想定した別枠であり、一律3000名ではありません。
Q6特別清算開始は登記されますか?
登記されます。会社法938条1項から5項が準用され、裁判所書記官が登記を嘱託します。取引先は登記事項証明書で開始の事実を確認できます。
Q7清算中の相互会社が事業譲渡するには?
会社法536条3項の読替えにより、会社法第7章ではなく保険業法62条の2(1項4号を除く)の手続に従います。社員総会の決議要件を飛ばせません。
Q8監督委員の報酬はどう決まりますか?
会社法532条2項が準用されますが、対象が「債権又は清算株式会社の株式」から「債権」へ読み替えられます。相互会社に株式が存在しないためです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1入ってる生命保険の会社が潰れたら、この特別清算ってやつになるんですか?
まずなりません。特別清算は解散して清算段階に入った会社に裁判所が命じる手続であり(会社法510条、本条で清算相互会社に準用)、破綻処理では更生特例法による更生手続や保険契約者保護機構の資金援助が先に立つのが実務です。実務のポイント:生保の保護機構の補償は責任準備金等の原則90%(高予定利率契約は例外)で、しかも予定利率の引下げがセットになることが多い。9割戻ると読むと外します。戻るのは将来の受取額ではなく準備金の話です
Q2契約者を3000人も集めるなんて、現実には無理じゃないですか?
代理店網や契約者団体を通せば非現実的な数字ではありません。株式会社なら議決権の3%という資本の壁が立ちますが、清算相互会社は頭数で門が開きます(本条による会社法522条1項の読替え)。全員が6か月前から引き続き社員である必要があり、特定相互会社では政令が別の人数を定めています。実務のポイント:相互会社の特別清算はほとんど前例がなく、実務家も手続の型を持っていない。先に動いた側が進め方の基準を作れる領域です
間違えやすい点 AI による整理
- 相互会社の社員が保険契約者のことだと知っている人は少なくない。だがその社員が清算局面で握る権利の中身までは、ほとんど誰も知らない。社員は持分の割合で測られず、頭数で測られる。千分の三または3000名という基準は、資本の壁ではなく人集めの壁である。契約者団体や代理店網のように名簿と連絡線を持つ母体が存在するかどうかが、この権利が紙の上の飾りで終わるか、実際に裁判所を動かすかを分ける
- 「保険会社が潰れたら特別清算になるのか」という問いの立て方自体が、実務とずれている。特別清算は、まず解散して清算段階に入った会社に対して裁判所が命じる手続であり(会社法510条)、破綻処理の現場で実際に使われてきたのは更生特例法による更生手続と保険契約者保護機構の資金援助だった。順序を取り違えたまま調べ始めると、最初から違う棚の条文を探すことになる
- 「会社法の特別清算の章を読めば足りる」という感覚が最も危ない。あなたの手元の六法には確かに印刷されている条文が、法律の側から見れば清算相互会社には最初から存在しない。184条の括弧の中は除外リストと読替表であり、この落差が、印刷された条文を根拠にした申立ての却下を生む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 保険業法184条:裁判所監督型の特別清算(会社法510条以下を準用) | 保険業法180条の17:清算人が自律的に進める通常清算 保険業法135条:清算ではなく保険契約の包括移転による承継 |
| 少数者の申立権基準 | 社員総数の千分の三以上又は3000名以上(特定相互会社は38条1項の政令の数)で6か月継続 | 通常清算の局面では特別清算固有の調査命令の枠組みは働かない 契約者個人の申立権ではなく、当局の認可と異議手続が中心 |
| 裁判所・当局の関与 | 裁判所が開始を命じ、監督委員・債権者集会・協定が動く | 裁判所の恒常的監督はなく、清算人が財産目録・決算報告を作成 内閣総理大臣(金融庁)の認可と保険契約者の異議手続 |
| 事業譲渡の根拠条文 | 会社法536条3項の読替えにより保険業法62条の2(1項4号を除く) | 通常清算では清算の目的の範囲内で処分(180条の17が準用する会社法規定) 包括移転自体が契約の承継手続であり事業譲渡の枠組みと異なる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は保険業の破綻処理を保険法上の接管・清理として監理機関主導で組み立てており、会社法の特別清算を保険相互組織へ丸ごと準用する日本型の条文構造は採っていない
韓国も商法の清算規定を保険会社へ接続する構造を持つが、相互会社形態の実例が乏しく、少数社員権を頭数基準へ読み替える日本のような明文の読替表は前提が異なる
日本の相互会社の母型にあたる組織形態。監督官庁による介入と支払不能手続(InSO)との接続が中心であり、清算手続を会社法から準用するという条文技術は共有していない
米国は保険会社に連邦倒産法を適用せず、州保険監督官が receiver となる州法上の rehabilitation/liquidation で処理する。契約者保護は州ごとの guaranty association が担う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、30年払い続けてきた生命保険の会社が解散を決議し、清算に入ったという通知が届いたらどうなる? 契約が保険業法135条の包括移転で他社へ渡るのか、清算の中で整理されるのか、通知一枚では読み取れない。特別清算が始まれば裁判所の監督が入り、債権者集会が招集され、協定案は多数決で決まる。反対しても可決されれば拘束される。招集通知に書かれた期日まで残り3週間、その間に自分が保険金債権者としてどの列に並んでいるのかを確定させないと、判断材料のないまま賛否を投じることになる
- 清算人として手続を回す側に立ったとする。会社法の条文をそのまま読んで進めると事故が起きる。184条は522条3項と541条を準用から外し、532条2項の「債権又は清算株式会社の株式」を「債権」に読み替え、536条3項の事業譲渡の根拠を保険業法62条の2に差し替えている。株式を前提にした部分は落とされているという意味だ。除外リストを読み飛ばして申立書を書けば、この会社には存在しない条文を根拠にしたことになる
- 取引先である相互会社の登記事項証明書に「特別清算開始」の記載が出た。会社法938条1項から5項が準用され、裁判所書記官が登記を嘱託するからだ。与信を止めるかどうかを決めるとき、噂より先に登記簿が事実を告げる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 契約先が相互会社か株式会社かを確認する。相互会社なら、保険金債権者と社員という二本の立場を同時に持つ。2. 契約の行方は保険業法135条の包括移転と保護機構の関与を先に確認、清算の中で処理されるとは限らない。3. 清算人の運営に疑いがあるなら、千分の三または3000名(特定相互会社は政令の数)で、かつ6か月継続要件を満たす社員を集め、会社法522条の調査命令を申し立てる。4. 債権者集会の期日と協定案は自分で読む。欠席は白紙委任と同じ結果になる
訴えられた側:1. 184条の括弧書きを先に一覧化し、準用されない条文と読替え後の文言を表にしてから起案する。2. 事業譲渡は536条3項の読替えにより保険業法62条の2の手続に従う、社員総会の決議要件を飛ばさない。3. 清算人の調査結果の報告は、保険業法180条の17で準用する会社法492条1項が基準になる。4. 技術的読替えは政令に委ねられているため、施行令の読替規定を必ず現行版で確認してから書面を出す
時効(請求できる期限):本条自体に期間の定めはない。ただし調査命令を申し立てる社員は6か月前から引き続き社員である必要があり、この6か月は後から作れない。保険給付を請求する権利には保険法95条の3年の消滅時効、その他の債権には民法166条の一般消滅時効(知った時から5年)が別途かかる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(立法技術・準用規定の解釈):準用規定は、除外条文と読替え後の文言の限りで効力を有する。清算相互会社には株式も株主も存在しないため、株式を前提とする会社法の規律は準用対象から落とされ、少数株主権は割合基準から頭数基準の少数社員権へ転換される。六法に印刷された条文をそのまま根拠にすると、準用先には存在しない規定を援用することになる。
手続統一の要請を重視する立場:相互会社のために独自の清算手続を新設せず会社法の完成した手続を借用することは、裁判所・清算人・債権者の学習コストを抑え、手続の予測可能性を高める。読替表は例外的調整にとどめ、原則として会社法の解釈運用をそのまま持ち込むべきとする理解。
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)会社法制定に伴う整備(要検証) 会社法の制定に伴い、準用先が旧商法の特別清算規定から会社法の特別清算規定へ切り替えられ、読替表が現行の形に組み替えられたとみられる。改正回数と各改正の内容は人的検証が必要
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)。相互会社の解散・清算に関する規律が現行法の体系に整理された。条番号・条文構成の詳細な変遷は人的検証が必要
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法(平成17年法律第86号)の制定に伴う関係法律の整備により、準用先が旧商法の特別清算規定から会社法第2編第9章第2節へ切り替えられ、読替表が現行の形に組み替えられたとみられる。各改正の具体的内容は要検証
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