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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第38条(社員総会招集請求権)

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  1. 社員総数の千分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に相当する数の社員又は三千名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その数)以上の社員(少額短期保険業者である相互会社のうち政令で定めるもの(以下「特定相互会社」という。)にあっては、政令で定める数以上の社員)で六月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続いて社員である者は、取締役に対し、社員総会の目的である事項(社員総会において決議をすることができる事項に限る。以下この目において同じ。)及び招集の理由を示して、社員総会の招集を請求することができる。
  2. 2.次に掲げる場合には、前項の規定による請求をした社員は、裁判所の許可を得て、社員総会を招集することができる。
  3. 一前項の規定による請求の後遅滞なく招集の手続が行われない場合
  4. 二前項の規定による請求があった日から八週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内の日を社員総会の日とする社員総会の招集の通知が発せられない場合
  5. 3.会社法第八百六十八条第一項(非訟事件の管轄)、第八百六十九条(疎明)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十四条(第四号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)及び第八百七十六条(最高裁判所規則)の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。

この条文の基本情報

社員総会招集請求権とは何ですか?

定義社員総会招集請求権とは、保険業法第38条に定められた規定で、「社員総数の千分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に相当する数の社員又は三千名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その数…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第38条(社員総会招集請求権)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第38条の条文原文は「社員総数の千分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に相当する数の社員又は三千名(これを下回る数を定款で定めた場合にあっては、その数…」で始まります。
  3. 保険業法第38条は第一目 社員総会に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第38条の前の条は保険業法第37条の3です。
  7. 保険業法第38条の次の条は保険業法第39条です。
  8. 保険業法第38条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第38条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第38条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/38

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法38条は、相互会社の社員総数の千分の三以上または三千名以上で六か月前から社員である者が、取締役に社員総会の招集を請求できると定める。無視された場合は裁判所の許可で社員自ら招集できる。

Q · 相互会社の生命保険に入っていると、会社の総会を自分から開かせることができるの?

できる。要件を満たす社員は招集を請求できる

保険業法38条1項により、社員総数の千分の三以上に相当する数の社員、または三千名以上の社員(いずれも定款でこれを下回る数を定めることが可能)で、六か月前から引き続いて社員である者は、社員総会の目的である事項と招集の理由を示して、取締役に社員総会の招集を請求できます。請求後遅滞なく招集手続が行われない場合、または請求日から八週間以内の日を総会日とする招集通知が発せられない場合は、同条2項により裁判所の許可を得て社員自ら総会を招集できます。

解説

生命保険に入っているあなたは、その会社が「相互会社」であれば、単なる顧客ではなく社員(会社法でいう株主に近い立場の構成員)である。日本生命、明治安田生命、住友生命、富国生命、朝日生命。これらはすべて相互会社であり、契約者であるあなたは出資者的な地位を持つ。保険業法38条は、その社員に「会社の最高意思決定の場を、自分から開かせる」権利を与えている。総社員の千分の三以上、または三千名以上(定款でさらに下げていることもある)の社員が六か月継続して社員であれば、取締役に対し社員総会の招集を請求できる。取締役が無視して八週間以内に招集通知を出さなければ、裁判所の許可を得て社員自らが総会を招集できる。つまり経営陣は、社員の招集請求を握り潰すことができない。保険料を払っているだけだと思っていた立場が、経営を動かす鍵に化ける条文である。

法的な位置づけ

保険業法38条は、相互会社における社員の少数社員権としての社員総会招集請求権を定める規定である。社員総数の千分の三以上または三千名以上で六か月前から引き続き社員である者に取締役への招集請求権を認め、会社側が遅滞なく招集手続を行わない場合には裁判所の許可による社員自らの招集を認める。会社法297条の株主による招集請求に対応する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.会社形態と自分の社員資格を確認する 保険証券・約款・ご契約のしおり・会社ホームページで、契約先が「相互会社」か「株式会社」かを確認する。相互会社であれば保険契約者は社員である。あわせて契約日から六か月の継続社員要件を満たしているかを逆算する
  2. 2.定款で要件人数と継続期間を確認する 保険業法38条1項の千分の三・三千名・六か月はいずれも定款で引き下げることが認められている。会社に定款の閲覧・謄写を求め、実際に適用される数値を確定させる。総代会制度(60条以下)の有無も同時に確認する
  3. 3.目的事項が社員総会の決議事項か精査する 38条1項括弧書により、目的である事項は社員総会において決議をすることができる事項に限られる。決議事項に当たらない議題を掲げると請求自体が要件を欠く。保険業法41条の決議事項、85条の組織変更等を参照して整理する
  4. 4.書面で請求し到達日を証拠化する 目的事項と招集の理由を明記した請求書面を作成し、取締役に対して内容証明郵便など到達日が客観的に立証できる方法で提出する。八週間の起算点は請求をした日であり、この日付の証拠が2項の裁判所許可申立てで生命線になる
  5. 5.八週間の期限を管理し、経過後は裁判所へ申し立てる 請求日と八週間後の期日をカレンダーで管理する。遅滞なく招集手続が行われない場合、または八週間以内の日を総会日とする招集通知が発せられない場合、裁判所の許可を申し立てる。会社法869条の準用により疎明が必要なため、請求書面・配達証明・会社からの回答書を疎明資料として整える

よくある質問 AI による整理

Q1社員総会招集請求権とは何ですか?

相互会社の社員が、目的事項と招集の理由を示して取締役に社員総会の開催を請求できる権利です。保険業法38条1項が根拠で、株式会社の株主が持つ会社法297条の権利に対応します。

Q2保険業法38条の招集請求に必要な人数は?

社員総数の千分の三以上に相当する数の社員、または三千名以上の社員です。いずれも定款でこれを下回る割合・数を定めることができるため、まず自社の定款を確認してください。

Q3相互会社の社員になるのに必要な期間は?

招集請求をするには六か月前から引き続いて社員である必要があります。定款でこれを下回る期間を定めた場合はその期間です。契約日から逆算して確認してください。

Q4取締役が招集請求を無視したらどうなる?

保険業法38条2項が起動します。請求後遅滞なく招集手続が行われない場合、または請求日から八週間以内を総会日とする招集通知が発せられない場合、社員は裁判所の許可を得て自ら招集できます。

Q5特定相互会社とは何ですか?

少額短期保険業者である相互会社のうち政令で定めるものをいいます。特定相互会社では招集請求に必要な社員数が政令で別に定められており、法定の千分の三・三千名の基準とは異なります。

Q6社員総会の招集請求はどんな事項でもできる?

できません。目的である事項は「社員総会において決議をすることができる事項」に限られます(38条1項括弧書)。決議事項に当たらない事項を掲げた請求は要件を欠きます。

Q7裁判所の許可を得る手続はどうなっていますか?

会社法868条1項(非訟事件の管轄)、869条(疎明)、871条(理由の付記)、874条4号(不服申立ての制限)、875条、876条が準用されます(38条3項)。非訟事件として処理されます。

Q8総代会がある会社でも招集請求はできる?

大手相互会社の多くは保険業法60条以下の総代会制度を採り、社員総会に代わり総代会が置かれています。総代会設置会社での本条の扱いは制度設計に依存するため、まず定款の機関設計を確認してください。

この条文についての質問 AI による整理

Q1自分の入ってる生命保険が相互会社かどうかって、どこを見れば分かるんですか?

保険証券や約款の会社名表記を見ればよい。「○○生命保険相互会社」なら相互会社、「○○生命保険株式会社」なら株式会社である。日本生命・明治安田生命・住友生命・富国生命・朝日生命は相互会社である(最新の組織変更状況をご確認ください)。実務のポイント:相互会社の契約者に配られる「ご契約のしおり」には社員としての権利が書かれているが、多くの人は保障内容のページしか読まない。社員権のページは巻末付近にまとめられていることが多い

Q2三千人も集めるなんて無理では? 現実的に使われた例はあるんですか?

実際の行使例は極めて少ない。ただし要件は法定の数字が上限ではなく、定款でこれを下回る数を定めることが認められている(38条1項括弧書)ため、まず定款確認が先である。実務のポイント:大手相互会社は総代会制度(保険業法60条以下)を採用しており、社員総会に代わって選ばれた総代が議決する。実務で効くのは、招集請求を実際に成立させることより、請求の準備が進んでいると経営側に伝わった時点での交渉効果である

Q3取締役が請求を無視したら、本当に自分たちで総会を開けるんですか?

開ける。38条2項により、遅滞なく招集手続が行われない場合、または請求日から八週間以内を総会日とする招集通知が発せられない場合、社員は裁判所の許可を得て自ら社員総会を招集できる。手続には会社法868条1項以下の非訟事件の規定が準用される(38条3項)。実務のポイント:裁判所の許可を得るには疎明(会社法869条、確からしいと裁判官に思わせる程度の証明)が必要で、請求書面の到達日を示す証拠が生命線になる。内容証明郵便で出しておくかどうかで、この段階の勝敗が決まる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「保険契約者は顧客であって、会社の意思決定とは無関係」という前提そのものが誤りである。相互会社では保険契約者が社員であり、社員総会(または社員総代会)が最高意思決定機関である。あなたが立てるべき問いは「文句を言えるか」ではなく「何名集めれば議題を出せるか」だ
  • 招集請求権の存在自体は知られていても、その本当の威力を知る人は少ない。威力は2項にある。取締役が無視した場合に社員自身が裁判所の許可で総会を招集できるという点だ。請求権だけなら「お願い」に過ぎないが、裁判所許可による自力招集が背後にあることで、1項の請求が交渉力を持つ
  • 「三千名なんて集められるわけがない」と諦めるのは早い。定款で要件を下回る数を定めている会社もあり、まず確認すべきは法律の数字ではなく自社の定款である。さらに大手相互会社は総代会制度(60条以下)を採るため、実務では社員総会そのものが開かれない構造になっている点も同時に押さえる必要がある
比較の観点この条文ほかの条文
誰の権限か保険業法38条:一定数の社員による招集請求保険業法37条:取締役による社員総会の招集
保険業法42条:社員による議案提出(議題は会社が招集する総会で扱う)
行使のハードル千分の三または三千名以上(定款で引下げ可)+六か月継続社員取締役の判断で招集、社員側の人数要件なし
議案提出の要件を満たせば総会開催自体は不要
会社が動かない場合裁判所の許可を得て社員自ら招集できる(2項)社員側から強制する手段は本条にはない
議案が取り上げられない場合の争い方は別途
総代会設置会社での扱い総代会制度の下では実際の運用が定款の機関設計に依存総代会の招集も取締役が行う
総代会における議案提出の枠組みに従う

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法第138條以下・公司法第173條

台湾は相互保険組織の実例が乏しく、少数構成員による会議招集請求は主に公司法173条(少数株主による株主会招集請求)の枠組みで論じられる。人数要件ではなく持株比率と保有期間で設計されている点が日本と対照的である。

韓国
상법 제366조(소수주주에 의한 총회소집청구)

韓国も株式会社について少数株主の総会招集請求を認め、会社が応じない場合は裁判所の許可で自ら招集できる構造をとる。裁判所を介在させる点で本条と同型である。

ドイツ
VAG § 191 ff.(Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit)・AktG § 122

ドイツは相互保険会社(VVaG)を保険監督法で規律し、機関設計では株式法の規定が広く準用される。少数派による総会招集請求は AktG 122条が基本形であり、日本の構造の淵源に近い。

アメリカ
各州の mutual insurance company 関連法

米国は州法ごとに相互保険会社を規律し、契約者(policyholder)が特別総会の招集を求める手続も州法および定款に委ねられる。連邦統一のルールは存在しない。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 契約している相互会社の生保が、不透明な高額投資や役員報酬で報道されている。あなたは「文句を言う先がない」と思っているが、社員として招集請求の署名を集める道がある。ハードルは千分の三または三千名。全国に契約者が数百万人いる大手でも、三千名という絶対数の要件なら現実的に届く水準になる
  • もし取締役会があなたたちの請求を受け取ったまま、二か月間何も動かなかったらどうなる? 38条2項が起動する。請求から八週間以内を総会日とする招集通知が出なければ、社員側が裁判所に許可を申し立てて自ら総会を開ける。「無視する」という選択肢が、経営側から消えている
  • あなたが相互会社の取締役側だとする。社員から招集請求が届いた。目的事項が「社員総会で決議できる事項」に当たるかを真っ先に精査することになる。決議事項でなければ請求自体が要件を欠くからだ。ただし体裁を整えて先延ばしすれば、裁判所許可という次の扉が開く。時間稼ぎは効かない
  • 少額短期保険業者(ミニ保険)の相互会社で、政令で定める「特定相互会社」に当たる場合は、要件となる社員数が政令で別に定められている。小規模だからこそ、必要人数の絶対値が経営に届く現実味を持つ
  • 請求書面を提出した。八週間のカウントが始まる。招集通知が出ないまま期限が過ぎれば、次は裁判所への許可申立てで、疎明資料の準備に時間がかかる。カレンダーに二つの締切、請求日と八週間後を書き込む段階に入っている

取るべき行動

被害を受けた側:1. 契約先が相互会社か株式会社かを保険証券・約款・会社ホームページで確認2. 相互会社なら定款を取り寄せ、招集請求の要件人数(千分の三/三千名を下回る定めがないか)と継続社員期間(六か月を下回る定めがないか)を確認3. 六か月の継続社員要件を自分が満たしているか契約日から逆算4. 目的事項が社員総会の決議事項に当たるかを精査したうえで、目的事項と招集の理由を書面化し、到達証明の残る方法で取締役に提出5. 八週間経過しても招集通知が出なければ、裁判所への許可申立てを弁護士と準備

訴えられた側:1. 取締役側として請求を受けたら、まず要件審査。社員数要件、六か月継続要件、目的事項が社員総会の決議事項に当たるか2. 要件を満たすなら遅滞なく招集手続に入る。放置は2項の裁判所許可という、より制御不能な事態を招く3. 目的事項が決議事項に当たらない場合はその理由を書面で回答し、記録を残す4. 請求の趣旨が経営課題として正当なら、招集を争うより議題として取り込み、対案を用意して総会・総代会に臨む方が実務上の消耗が小さい

時効(請求できる期限):請求から八週間(定款でこれを下回る期間を定めた場合はその期間)以内の日を総会日とする招集通知が発せられないこと、または請求後遅滞なく招集手続が行われないことが、裁判所許可申立ての要件(38条2項)。起算点は請求をした日。請求権の行使自体には特定の時効はないが、六か月継続して社員であることが前提要件となる

学説

通説:本条の招集請求権は少数社員権であり、会社法297条の株主による招集請求権と同趣旨に解される。人数要件と六か月の継続社員要件は、社員数が極めて多い相互会社において濫用的請求を排除しつつ、継続的利害を有する社員に監視手段を確保する趣旨と説明される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)により、相互会社の機関に関する規定の一環として社員総会の招集請求権が整備された。具体的な改正経緯の詳細は e-Gov 法令検索の改正履歴を参照のこと。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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