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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

保険業法 第60条(基金の募集)

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  1. 相互会社は、その成立後においても、社員総会(総代会を設けているときは、総代会。以下この項において同じ。)の決議により、新たに基金を募集することができる。この場合においては、相互会社は、社員総会の決議により、新たに募集をする基金の額を定めなければならない。
  2. 2.前項の場合には、第六十二条第二項に定める決議によらなければならない。

この条文の基本情報

基金の募集とは何ですか?

定義基金の募集とは、保険業法第60条に定められた規定で、「相互会社は、その成立後においても、社員総会(総代会を設けているときは、総代会。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第60条(基金の募集)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第60条の条文原文は「相互会社は、その成立後においても、社員総会(総代会を設けているときは、総代会。」で始まります。
  3. 保険業法第60条は第六款 基金の募集に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第60条の前の条は保険業法第59条です。
  7. 保険業法第60条の次の条は保険業法第60条の2です。
  8. 保険業法第60条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第60条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第60条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/60

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法60条は、相互会社が成立後も社員総会(総代会)の決議で新たに基金を募集できると定める。募集額も同決議で定め、62条2項の決議によることを要する。

Q · 株式のない相互会社は、設立した後にどうやって外部からお金を集めるの?

社員総会(総代会)の特別決議で基金を募集する

保険業法60条により、相互会社は成立後であっても社員総会(総代会を設けているときは総代会)の決議で新たに基金を募集できます。その際、募集する基金の額を社員総会の決議で定めなければなりません。さらに同条2項は62条2項の決議によることを求めており、通常の決議では足りません。相互会社は株式を発行できないため、この基金募集が外部資本を導入する実質的な回路となります。

解説

生命保険会社や損害保険会社のうち「相互会社」と呼ばれる形態の会社には、株式がない。株主もいない。ではその会社が事業を始めるための元手はどこから来るのか。答えが「基金」である。保険業法60条は、会社が設立された後でも、社員総会(実務では総代会)の決議さえあれば、新たに基金を募集して外部から資金を調達できると定める。あなたが日本生命や明治安田生命のような相互会社の保険契約者であれば、あなたはその会社の「社員」であり、この決議の当事者だ。しかも2項が指す62条2項の決議、つまり特別決議(総社員の半数以上かつ議決権の4分の3以上)が必要とされている。普通決議では通らない。会社の資本構造を変える行為だからこそ、ハードルが高く設定されている。あなたが総代会の議案書を受け取ったとき、「基金募集の件」という一行が何を意味するか、これで読める。

法的な位置づけ

保険業法60条は、相互会社の成立後における基金募集を定める規定である。相互会社は社員総会(総代会設置会社では総代会)の決議により新たに基金を募集でき、その募集額も同決議で定めなければならない。決議は同法62条2項所定の要件に従う必要があり、株式を発行できない相互会社の資本調達手続を規律する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.基金募集の必要額と償却計画を確定する ソルベンシー・マージン比率や中期経営計画から必要調達額を算定し、保険業法56条の基金償却積立金の積立スケジュールを同時に財務計画へ織り込む。償却原資の見通しが立たない募集は将来の借換えリスクになる
  2. 2.募集要項(額・利息率・償却期限)を機関決定用に作成する 60条1項後段が求める「募集をする基金の額」を明確に特定した議案を作成する。利息率、償却期限、劣後性の条件も併せて詰め、金額を役員会一任とする建て付けは避ける
  3. 3.62条2項の決議要件を満たす総代会を設計・招集する 60条2項が指定する62条2項の決議要件を逆算し、招集通知の発送日、総代の出席見込み、議決権行使方法を設計する。招集から決議まで数か月かかるため、資本が必要になってから動くのでは間に合わない
  4. 4.決議後、募集の実行と金融庁への報告事項を処理する 決議どおりの額で拠出者を募り、払込みを受ける。監督官庁である金融庁への届出・報告の要否を事前確認し、決議内容と実行内容の齟齬が生じないよう記録を残す

よくある質問 AI による整理

Q1基金の募集とは何ですか?

相互会社が外部から事業の元手となる資金を集める手続です。保険業法60条が根拠で、成立後でも社員総会(総代会)の決議により新たに募集できます。

Q2相互会社の基金募集にはどんな決議が必要ですか?

保険業法60条2項により、62条2項に定める決議(特別決議)が必要です。普通決議では足りず、資本構造を変える行為として要件が加重されています。

Q3基金と株式の違いは何ですか?

基金の拠出者は社員にならず議決権を持たず、得られるのは約定の基金利息と償却による元本返還のみです。株式のような持分的地位は生じません。

Q4総代会の決議でも基金募集はできますか?

できます。保険業法60条1項は総代会を設けているときは総代会の決議によると明記しています。大手生保では実務上ほぼ総代会で決議されます。

Q5募集する基金の額は誰が決めるのですか?

保険業法60条1項後段により、社員総会(総代会)の決議で定めなければなりません。金額を取締役会に白紙一任すると決議の瑕疵となり得ます。

Q6相互会社の社員とは誰のことですか?

保険契約者そのものです。株式会社の株主に相当する構成員であり、総代会を通じて基金募集などの重要事項の意思決定に関与します。

Q7基金は返してもらえますか?

償却により返還されます。ただし保険業法56条の基金償却積立金の積立が前提であり、返還は同法55条以下の制限に服します。

Q8相互会社は増資できますか?

株式を発行できないため通常の増資はできません。外部資本の導入は事実上60条の基金募集に絞られ、内部留保との二択になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1基金に出資したら、その保険会社の株主みたいになれるんですか?

なれない。基金の拠出者は社員(保険契約者)ではないので議決権はなく、会社の利益に応じた配当も受け取れない。得られるのは約定の基金利息と、償却による元本の返還だけである(保険業法55条、56条)。実務のポイント:基金は会計上は純資産に計上されるが、経済的実質は劣後ローンに近い。格付機関はこれを「資本性のある負債」として割り引いて評価することがあり、表面上の自己資本比率と実質的な資本力にはズレが生じる

Q2相互会社って、お金が足りなくなったらどうやって集めるんですか?

株式を発行できないため、外部からの資本調達手段は事実上この60条の基金募集に絞られる。加えて基金償却積立金の取崩しはできず、剰余金の内部留保か基金募集かという限られた選択肢になる。実務のポイント:だからこそ相互会社は好況時に基金を厚めに積んでおく。資本が必要になってから総代会の特別決議を取ろうとすると、招集から決議まで数か月かかり、危機対応には間に合わない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「基金は株式のようなもので、出資すれば会社のオーナーになれる」と考えられがちだが、前提が誤っている。基金の拠出者は社員(=保険契約者)にはならず、議決権も持たない。基金は法的には会社への資金拠出であり、返済(償却)を予定した、株式と負債の中間的な性質を持つ。オーナーシップを買っているのではない
  • 相互会社に増資の仕組みがないことは知っていても、その深刻さまでは意識されていない。株式会社なら市場から機動的に資本を集められるが、相互会社は総代会の特別決議という重い手続を経なければ一円も外部資本を入れられない。金融危機のような資本が急に必要になる局面で、この手続の重さが会社の生死を分けうる
  • 「保険契約者は顧客にすぎない」とあなたは思っているかもしれないが、法律から見ればあなたは相互会社の社員、つまり構成員そのものである。この落差が、総代会の議案書を読まずに捨てるという行動を生み、結果として資本政策の決定権を実質的に放棄させている
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面保険業法60条:成立後の新たな基金募集保険業法23条:設立時の基金拠出
保険業法56条:基金償却積立金の積立
決議要件社員総会(総代会)の決議+ 62条2項の決議設立手続の一環として拠出者が確定
決議ではなく計算上の積立義務
資金の向き外部から会社へ資金が入る外部から会社へ資金が入る(設立時)
会社内部で返還原資を留保する
実務上の論点募集額を決議で特定したか、決議要件を満たすか設立時基金の最低額と拠出者の確保
償却期限までに積立が足りるか

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法第136條以下(保險合作社・相互組織)

台湾は相互会社という形態が日本ほど普及しておらず、保険合作社の股金規律が機能的に近い。外部資金の受入れに総会決議を要する点は共通する

韓国
보험업법 상호회사 관련 규정

韓国の保険業法も日本法を強く参照しており、相互会社の基金と総会決議の枠組みが類似する

ドイツ
VAG §§ 171 ff.(Versicherungsverein auf Gegenseitigkeit)

ドイツの相互保険会社は Gründungsstock(設立基金)を持ち、返還が予定される点で日本の基金と機能的に同じ。相互会社制度の源流にあたる

アメリカ
State insurance codes(surplus notes による mutual insurer の資本調達)

米国の相互保険会社は surplus notes という劣後証券で資本を調達する。監督当局の承認が前提となる点が、日本の総代会決議+監督官庁対応と機能的に対応する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたが相互会社の保険契約者で、ある日「総代会議案書」が届く。議案の一つに「基金の募集について」とある。これは会社が外部から数百億円規模の資金を入れるという話であり、将来の基金償却積立金の積み増しを通じて、あなたの契約者配当の原資に影響しうる。棄権すれば、あなたの持つ4分の3要件の一票が失われる
  • 保険会社の経理・企画部門に配属された。ソルベンシー・マージン比率が低下し、資本増強が必要になった。株式会社なら増資だが、相互会社にはその手段がない。基金募集がほぼ唯一の外部調達手段になる。ただし普通決議では足りず、特別決議のスケジュールを逆算して総代会を組む必要がある
  • もし相互会社が株式会社に組織変更したら、既存の基金拠出者はどうなる? 基金は株式に転換されるわけではなく、基金償却の手続を経る。組織変更を検討する会社の役員にとって、既存基金の残高と償却計画は最初に確認すべき数字だ
  • 機関投資家として相互会社の基金に出資する。あと3週間で募集期限。基金は株式ではないので議決権もキャピタルゲインもなく、利息(基金利息)と元本償却だけ。デューデリジェンスで確認すべきは、償却積立金の積立状況と、劣後性の実質的な度合いである

取るべき行動

被害を受けた側:相互会社の社員(保険契約者)として基金募集に疑問がある場合:1. 総代会招集通知と事業報告で、募集額・利息率・償却計画を確認する2. 特別決議事項であることを踏まえ、総代への意見提出ルート(会社の総代会運営事務局、社員代表窓口)を使う3. 会社法の少数株主権に相当する社員の権利(保険業法45条以下の社員権)が使えるか確認する4. 決議に手続的瑕疵があれば、決議取消しの訴えの検討余地がある

訴えられた側:相互会社の経営側として基金募集を進める場合:1. 62条2項の特別決議要件(総社員の半数以上の出席かつ議決権の4分の3以上)を満たす総代会運営を設計する2. 募集額を社員総会決議で明確に定めることが60条1項後段の要件であり、金額を役員会一任にすると決議の瑕疵になりうる3. 基金の返還には56条以下の基金償却積立金の積立が必要であり、募集時点で償却スケジュールを財務計画に織り込む4. 金融庁への届出・報告事項を事前確認する

時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はないが、社員総会決議に瑕疵がある場合の決議取消しの訴えは、決議の日から3か月以内(保険業法57条による会社法831条の準用)。基金の償却期限は募集条件で個別に定められるため、募集要項の確認が必要である(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:基金は会計上は純資産に計上されるが、返還(償却)が予定されている点で株式とは異なり、資本と負債の中間的性質を持つと解されている。60条が募集額の決議による特定と加重決議を要求するのは、相互会社の構成員による支配を形骸化させずに資本の道を開く趣旨と説明される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 改正:保険業法の全部改正により、相互会社の基金に関する規定が体系的に整備された。成立後の基金募集を明文で認めつつ、募集額の決議による特定と加重決議要件を課す現行の構造が採られた

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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