保険業法 第220条(免許申請手続)
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- 前条第一項の免許を受けようとする特定法人は、次に掲げる事項を記載した免許申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
- 一当該特定法人の商号又は名称、本店又は主たる事務所の所在地及び設立の年月日
- 二当該特定法人の設立に当たって準拠した法令を制定した国(以下この節において「設立準拠法国」という。)の国名
- 三当該特定法人及び引受社員を日本において代表する者(以下この節において「日本における代表者」という。)の氏名及び住所
- 四受けようとする免許の種類
- 五当該特定法人及び引受社員の日本における主たる店舗(総代理店の本店をいう。以下この節において同じ。)
- 2.前項の免許申請書には、当該特定法人の設立が適法に行われたこと及び引受社員が設立準拠法国において適法に日本において行おうとする保険業と同種類の保険業を行っていることを証する設立準拠法国の権限のある機関の証明書を添付しなければならない。
- 3.前項に定めるもののほか、第一項の免許申請書には、次に掲げる書類その他内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
- 一特定法人の定款又はこれに準ずる書類
- 二引受社員の日本における事業に係る事業の方法書
- 三引受社員が日本において締結する保険契約に係る普通保険約款
- 四引受社員が日本において締結する保険契約に係る保険料及び責任準備金の算出方法書
- 五引受社員が日本において行う保険の引受けについて保険契約の内容を確定するための協議を行うことのある者で内閣府令で定めるものの氏名又は商号及び住所又は本店の所在地を記載した書類
- 4.前項第二号から第四号までに掲げる書類には、内閣府令で定める事項を記載しなければならない。
この条文の基本情報
免許申請手続とは何ですか?
定義免許申請手続とは、保険業法第220条に定められた規定で、「前条第一項の免許を受けようとする特定法人は、次に掲げる事項を記載した免許申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第220条(免許申請手続)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第220条の条文原文は「前条第一項の免許を受けようとする特定法人は、次に掲げる事項を記載した免許申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。」で始まります。
- 保険業法第220条は第六節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第220条の前の条は保険業法第219条です。
- 保険業法第220条の次の条は保険業法第221条です。
- 保険業法第220条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第220条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第220条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/220
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法220条は、特定法人免許を受けようとする者が、日本における代表者や総代理店本店を記載した免許申請書を内閣総理大臣に提出し、設立準拠法国の証明書と約款等を添付すべきことを定める。
Q · ロイズみたいな海外の保険組織が日本で保険を売るには、どんな手続きが要るの?
保険業法220条の免許申請書を内閣総理大臣に提出する
保険業法220条により、特定法人免許(同法219条)を受けようとする特定法人は、商号・設立準拠法国・日本における代表者の氏名住所・免許の種類・日本における主たる店舗(総代理店の本店)を記載した免許申請書を内閣総理大臣に提出します。さらに2項で設立準拠法国の権限のある機関による適法性証明書、3項で定款・事業方法書・普通保険約款・保険料及び責任準備金の算出方法書の添付が必要です。会社形態でない引受組織のための、日本支店方式(185条)とは別の入口です。
解説
ロイズ・オブ・ロンドンという名前を聞いたことがあるだろうか。船舶保険や航空保険、宇宙開発の保険まで引き受ける、300年以上続く英国の保険市場である。あの組織が日本で保険を売れるのは、保険業法220条が定める「特定法人免許」という別ルートがあるからだ。通常の外国保険会社は「日本支店」を作って免許を取るが、ロイズのような引受社員(アンダーライター)の集合体は会社ですらない。だから法律の側が専用の入口を用意した。本条が要求するのは、設立準拠法国の当局が発行する「あなたの国でも同種の保険業を適法に行っている」という証明書、そして定款・事業方法書・普通保険約款・保険料及び責任準備金の算出方法書。あなたが海外の特殊な保険に加入するとき、その契約書の裏側には、この220条で内閣総理大臣(実際には金融庁)に提出された算出方法書が控えている。約款の一字一句は、免許審査を通過した書面と一致していなければならない。
法的な位置づけ
保険業法220条は、特定法人免許の申請手続を定める規定である。特定法人は、商号、設立準拠法国、日本における代表者、免許の種類、日本における主たる店舗を記載した免許申請書を内閣総理大臣に提出し、設立準拠法国の権限のある機関の証明書、定款、事業方法書、普通保険約款、算出方法書を添付しなければならない。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.設立準拠法国の証明書取得を最初に着手 2項の証明書は本国当局の発行手続に数か月かかることがある。特定法人の設立が適法であること、引受社員が本国で同種類の保険業を適法に行っていることの二点を証明内容に含めるよう、早期に本国当局と調整する
- 2.免許申請書の5記載事項を確定 1項各号の商号または名称・本店所在地・設立年月日、設立準拠法国の国名、日本における代表者の氏名及び住所、受けようとする免許の種類、日本における主たる店舗(総代理店の本店)を確定する。代表者と総代理店本店は後の変更手続対象になるため慎重に決める
- 3.三点セット(事業方法書・普通保険約款・算出方法書)を作成 3項2号から4号の書類を作成する。4項により内閣府令が定める記載事項を欠くと補正を求められるため、記載事項を逐一チェックする。免許後の変更に認可・届出が必要になることを前提に、将来の商品展開を織り込んで設計する
- 4.定款・契約内容確定協議者の書類を揃える 3項1号の定款またはこれに準ずる書類、3項5号の保険引受けについて保険契約の内容を確定するための協議を行うことのある者(内閣府令で定めるもの)の氏名または商号・住所または本店所在地を記載した書類を準備する
- 5.内閣総理大臣(金融庁)へ提出し審査対応 免許申請書と全添付書類を内閣総理大臣に提出する。221条の審査基準に基づく実質審査の過程で追加資料要請や補正指示が出るため、本国側の回答体制を確保しておく。標準処理期間は行政手続法6条に基づき金融庁が公表している
- 6.免許後の変更管理体制を構築 日本における代表者の交代、総代理店本店の移転、約款や算出方法書の変更が生じたときの認可・届出フローを社内規程化する。届出漏れは業務改善命令等の行政処分の端緒になり、M&A の表明保証違反にもつながる
よくある質問 AI による整理
Q1特定法人免許とは何ですか?
法人格を持たない外国の保険引受組織が日本で保険業を行うための免許です。保険業法219条が根拠で、220条が申請手続、221条が審査基準を定めます。
Q2保険業法220条の免許申請書はどこに提出しますか?
内閣総理大臣に提出します。実務上の審査窓口は金融庁で、監督指針に沿って事業方法書や約款の内容まで実質的に審査されます。
Q3特定法人免許の申請に必要な添付書類は?
設立準拠法国の権限のある機関の証明書(2項)、定款またはこれに準ずる書類、事業方法書、普通保険約款、保険料及び責任準備金の算出方法書(3項)です。
Q4日本における代表者と総代理店の違いは?
日本における代表者は特定法人と引受社員を日本で代表する個人(1項3号)、総代理店はその本店が日本における主たる店舗となる営業拠点(1項5号)です。
Q5特定法人と外国保険会社等はどう違う?
外国保険会社等は185条で日本支店を設けて免許を取る方式、特定法人は219条以下で総代理店を通じ引受社員が責任を負う方式です。責任主体の構造が異なります。
Q6設立準拠法国の証明書には何を書きますか?
特定法人の設立が適法であること、および引受社員が設立準拠法国で日本において行おうとする保険業と同種類の保険業を適法に行っていることを、当該国の権限のある機関が証明します。
Q7免許取得後に約款を変更するには?
事業方法書・普通保険約款・算出方法書の変更には認可または届出が必要です(保険業法226条、保険会社につき123条)。初回申請時の記載が後の商品設計を縛ります。
Q8無免許で日本の顧客に保険を売ると違法?
保険業法3条違反となり刑事罰の対象です。本国免許だけで日本営業できるという説明は誤りで、金融庁の免許業者一覧で照合すべきです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1そもそも「引受社員」って何ですか。保険会社の社員のことですか?
違う。ここでの引受社員は特定法人の構成員として、自ら保険を引き受けてリスクを負う個々の主体を指す。ロイズでいうネーム、シンジケートに相当する概念で、雇用されている従業員ではない。220条2項が「引受社員が設立準拠法国において適法に同種類の保険業を行っている」ことの証明を求めるのは、責任を負うのが特定法人本体ではなく引受社員だからだ。実務のポイント:契約時に「誰が最終的な支払義務者か」を保険証券上で確認しておくと、紛争時の請求先で迷わない
Q2外国の保険会社の日本支店と、この特定法人って何が違うんですか?
外国保険会社等は保険業法185条以下で日本に支店を設けて免許を受ける方式、特定法人は219条以下で総代理店を通じて営業する方式である。前者は法人格を持つ会社が主体、後者は法人格を持たない引受組織も想定している。日本における代表者と総代理店という二段構えの窓口があるのが後者の特徴だ。実務のポイント:破綻時の保険契約者保護の枠組みや、支払余力の見え方が方式によって異なりうる。長期契約を結ぶ前にこの一点を確認する価値がある(最新の制度状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「外国の保険会社が日本で営業するには日本支店を作るしかない」と思われているが、本条が用意した特定法人ルートでは支店設立を要しない。総代理店を通じた営業形態で、引受社員という個々の引受主体が保険責任を負う。責任主体の構造が通常の保険会社と根本的に違う
- 免許申請書は形式的な書類提出だと軽く見られがちだが、深刻さはそこではない。3項が要求する事業方法書・普通保険約款・算出方法書は、免許後もこの三点セットが業務の憲法として機能し、変更には認可または届出が必要になる(保険業法123条、226条)。最初に何を書くかが、その後何年もの商品設計の自由度を縛る
- 「本条は海外の巨大組織の話で、日本の消費者には関係ない」という前提そのものが誤っている。問うべきは「自分が入っている保険の引受主体は日本法人か、特定法人か」だ。破綻時の保険契約者保護機構による保護の枠組みは引受主体の類型によって扱いが変わりうるので、加入時に確認する価値がある(最新の制度状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 保険業法220条:特定法人免許の申請書記載事項と添付書類 | 保険業法219条:特定法人免許そのものの根拠規定 保険業法185条:外国保険会社等の日本支店免許(別ルート) |
| 営業形態の前提 | 総代理店を通じた営業、引受社員が保険責任を負う | 特定法人として日本で保険業を行う地位の付与 日本に支店を設置、法人格ある会社が主体 |
| 国内の窓口 | 日本における代表者(1項3号)+総代理店本店(1項5号)の二段構え | 免許の種類ごとに営業できる範囲が画される 日本における代表者を定めた支店 |
| 違反した場合 | 記載事項・添付書類の不備は補正要求、虚偽記載は免許拒否の理由 | 免許なき営業は3条違反で刑事罰 無免許支店営業も3条違反で刑事罰 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は外国保険業について主管機関(金管会)の許可と分公司(支店)設置を基本とし、法人格なき引受組織のための独立した免許類型は日本の特定法人ほど明確に条文化されていない
韓国も外国保険会社の国内支店方式を基本とし、허가(許可)申請書類として정관・사업방법서・보험약관・보험료 및 책임준비금 산출방법서を求める点は日本と構成が近い
ドイツは第三国保険企業について BaFin の許可と国内支店・主たる代理人の設置を要求。EU 域内はパスポート制で別扱いとなる点が日本と構造的に異なる
米国は州ごとの免許制を基本としつつ、ロイズ等の alien insurer は surplus lines 市場と NAIC の国際保険者部門リスト掲載により営業する。連邦一元の免許申請条文は存在しない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 会社の海外事業でロイズの特殊リスク保険に入ることになった。日本の代理店経由で契約するが、契約書には「引受社員」という聞き慣れない言葉が並ぶ。相手は法人ではなく個人・法人の集合体で、220条1項3号の「日本における代表者」が唯一の窓口になる。トラブル時に誰を相手にするのか、契約前に確認しておくべきだ
- もし、海外の保険引受組織があなたに直接コンタクトしてきて「日本の免許は不要、本国の免許で足りる」と言ってきたらどうする? それは無免許営業(保険業法3条違反、315条の2で刑事罰)の可能性が高い。金融庁の免許業者リストに掲載がなければ、支払い時に会社ごと消える
- 保険代理店として海外系の商品を扱う立場になったとき、その商品の普通保険約款が220条3項3号で提出済みのものと一致しているか、が実は死活問題になる。提出約款と異なる内容で募集すれば、代理店側が説明義務違反を問われる
- M&A のデューデリジェンスで、対象会社が特定法人の総代理店だった。総代理店の本店は220条1項5号の「日本における主たる店舗」そのもの。移転すれば変更届出が必要で、届出漏れは行政処分(役所が直接下す具体的な決定、この場合は業務改善命令など)の理由になる。買収完了まであと3週間、この一点を見落とすと表明保証違反になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険金が支払われない、契約内容が説明と違うといった場合、まず1項3号の日本における代表者と、1項5号の総代理店本店を保険証券や約款から特定する2. 交付された普通保険約款が、免許申請時に提出された内容と一致するかを確認、募集時の説明資料との差異は記録に残す3. 日本における代表者宛に書面(内容証明郵便)で請求、海外本国への直接交渉より優先する4. 解決しない場合は金融庁および指定紛争解決機関(保険 ADR)へ申立て、並行して弁護士に相談
訴えられた側:1. 免許申請段階であれば、2項の設立準拠法国の権限のある機関の証明書が最大の関門、本国当局の発行手続に数か月かかることを前提に逆算する2. 3項の事業方法書・普通保険約款・算出方法書は、内閣府令が定める記載事項(4項)を一つでも欠くと補正を求められる3. 免許取得後は、これらの書面の変更に認可または届出が必要になるため、初回申請時に将来の商品展開を織り込んでおく4. 総代理店の本店移転や日本における代表者の交代は変更手続の対象、失念は行政処分の端緒になる
時効(請求できる期限):本条自体に申請の期限や時効の定めはない。ただし免許申請に対する行政庁の処分については、行政手続法6条に基づく標準処理期間が設定されており、金融庁の公表資料で確認できる。免許拒否処分に不服がある場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、または6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)
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