保険業法 第219条(免許)
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- 次の各号のいずれにも該当する法人(以下この節において「特定法人」という。)は、保険の引受けを行う当該特定法人の社員(以下「引受社員」という。)の日本における保険業に係る引受けの代理並びに当該日本における保険業に係る当該特定法人及びその引受社員の業務の代理をする者(以下この節において「総代理店」という。)を定め、引受社員が日本において保険業を行うことについて、内閣総理大臣の免許を受けることができる。
- 一外国の特別の法令により設立された法人であること。
- 二その社員である者が、外国の法令の特別の規定により、当該外国において保険業の免許(当該免許に類する許可、登録その他の行政処分を含む。)を受けないで、保険業を行うことが認められていること。
- 2.前項の免許は、特定生命保険業免許及び特定損害保険業免許の二種類とする。
- 3.特定生命保険業免許と特定損害保険業免許とは、同一の特定法人が受けることはできない。
- 4.特定生命保険業免許は、引受社員が日本における事業として第三条第四項第一号に掲げる保険の引受けを行い、又はこれに併せて同項第二号若しくは第三号に掲げる保険の引受けを行うことに係る免許とする。
- 5.特定損害保険業免許は、引受社員が日本における事業として第三条第五項第一号に掲げる保険の引受けを行い、又はこれに併せて同項第二号若しくは第三号に掲げる保険の引受けを行うことに係る免許とする。
- 6.特定法人が第一項の免許を受けた場合には、当該特定法人の引受社員は、第三条第一項及び第百八十五条第一項の規定にかかわらず、第二項の免許の種類に従い、総代理店の事務所において日本における保険業を行うことができる。
この条文の基本情報
免許とは何ですか?
定義免許とは、保険業法第219条に定められた規定で、「次の各号のいずれにも該当する法人(以下この節において「特定法人」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第219条(免許)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第219条の条文原文は「次の各号のいずれにも該当する法人(以下この節において「特定法人」という。」で始まります。
- 保険業法第219条は第六節に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第219条の前の条は保険業法第218条です。
- 保険業法第219条の次の条は保険業法第220条です。
- 保険業法第219条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第219条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第219条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/219
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法219条は、外国の特別法により設立された特定法人が総代理店を定め、引受社員が日本で保険業を行うことにつき内閣総理大臣の免許を受けられると定める。免許は二種類。
Q · ロイズみたいな会社じゃない海外の保険組織は、どうやって日本で保険を売っているの?
外国の特定法人が総代理店を置いて受ける免許の規定です
保険業法219条により、外国の特別の法令で設立され、その社員が本国で免許を受けずに保険の引受けを行える法人は「特定法人」として、日本に総代理店を定め、引受社員が日本で保険業を行うことについて内閣総理大臣の免許を受けられます。免許は特定生命保険業免許と特定損害保険業免許の二種類で、同一法人による兼営は禁止されます(3項)。免許を受ければ、引受社員は3条1項・185条1項にかかわらず、総代理店の事務所で日本における保険業を行えます(6項)。
解説
ロイズ・オブ・ロンドン。この名前を聞いたことがあるなら、保険業法219条はその名前が日本で合法的に営業するための、たった一つの扉である。通常、外国保険会社が日本で保険を売るには「外国保険会社等」として支店を作り免許を取る(185条)。ところがロイズは会社ではない。個々の引受人(シンジケート)の集合体であり、本国の特別法により英国で保険業免許を受けずに保険を引き受けることが認められている、極めて特殊な組織だ。この形態は日本の免許制度に一切収まらない。そこで219条は「特定法人」という枠を作り、日本国内に総代理店を置かせ、そこを唯一の窓口として免許を与えた。あなたが企業のリスク管理担当なら意味は重い。国内では引受先が見つからない特殊リスク、衛星、興行中止、美術品、船舶、サイバー巨額補償。それを合法的に日本で買える根拠条文がここにある。しかも第3項により、生命と損害は同一の特定法人が兼営できない。この一行が、あなたの契約相手が誰なのかを規定している。
法的な位置づけ
保険業法219条は特定法人の免許を定める規定である。特定法人とは、外国の特別の法令により設立され、その社員が当該外国の法令の特別の規定により保険業の免許を受けずに保険業を行うことを認められている法人をいう。特定法人は総代理店を定め、引受社員が日本において保険業を行うことにつき内閣総理大臣の免許を受けることができる。
手順
- 1.提案されたスキームの免許類型を特定する ブローカーや代理店から海外引受の提案を受けたら、まず「219条の特定法人の引受社員か、185条の外国保険会社等の支店か、186条の許可を受けた契約か」を書面で確認する。この一問で適法性の枠組みが判別できる
- 2.総代理店の名称と権限範囲を書面で押さえる 特定法人スキームであれば、日本側の窓口となる総代理店の商号・所在地・権限範囲を契約締結前に書面で受領する。事故後に窓口を探し始めると保険金支払が大幅に遅れる
- 3.証券で引受社員と引受シェアを確認・保管する 保険を引き受けるのは個々の引受社員であるため、証券に記載された引受社員名と引受シェアを契約時に確認し、社内で保管する。支払能力の評価対象も引受社員である点を前提に社内稟議を組む
- 4.生損保の区分と補償内容の整合を点検する 219条3項により特定生命保険業免許と特定損害保険業免許は同一法人が兼営できない。生命保険的な補償と損害保険的な補償が一つのパッケージに見える提案では、引受主体が分かれているはずなので主体ごとに確認する
よくある質問 AI による整理
Q1特定法人とは何ですか?
外国の特別の法令により設立された法人で、その社員が当該外国の法令の特別の規定により保険業の免許を受けずに保険業を行うことを認められているものをいいます(保険業法219条1項)。
Q2総代理店とは何をする会社ですか?
引受社員の日本における保険業に係る引受けの代理と、特定法人および引受社員の業務の代理を行う者です。日本側の唯一の窓口として、免許の前提に位置づけられています。
Q3引受社員とは誰のことですか?
保険の引受けを行う特定法人の社員を指します。保険を引き受け、支払義務を負う主体は特定法人そのものではなく、この引受社員であるという点が実務上の要点です。
Q4保険業法219条の免許は誰が与えますか?
内閣総理大臣です。保険業法上の免許・監督権限は金融庁が所管しており、免許業者の一覧や処分情報は金融庁の公表資料で確認できます。
Q5特定法人の免許は何種類ありますか?
特定生命保険業免許と特定損害保険業免許の二種類です(219条2項)。それぞれ3条4項各号、3条5項各号に掲げる保険の引受けに対応しています。
Q6特定法人の免許を受けると何ができますか?
引受社員が、3条1項および185条1項の規定にかかわらず、免許の種類に従い、総代理店の事務所において日本における保険業を行えるようになります(219条6項)。
Q7特定法人の免許申請の根拠条文はどこですか?
申請手続と添付書類は保険業法220条、免許の基準は223条に置かれ、具体的な記載事項は保険業法施行令・施行規則で定められています。
Q8引受社員に保険金を請求する窓口はどこですか?
日本における窓口は総代理店です。219条1項により総代理店が引受社員の業務を代理する建て付けのため、請求は総代理店を通じて行うのが原則になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ロイズって会社じゃないんですか。じゃあ契約の相手は誰になるんですか
契約の相手方は個々の引受社員です。219条1項は保険の引受けを行う者を特定法人の「社員」と定義し、免許も「引受社員が日本において保険業を行うこと」に対して与えられます。日本での窓口は総代理店。実務のポイント:証券には引受社員ごとの引受シェアが記載されます。事故時に誰にどれだけ請求するかはこの記載が全て。契約時にシェア表を保管しているかどうかで、支払までの時間が数か月変わります
Q2この免許を持たない海外の保険会社から、直接ネットで保険を買ったらどうなりますか
保険業法186条は、日本に支店等を設けない外国保険業者が日本に住む人等を相手に保険契約を締結することを原則として禁じ、内閣総理大臣の許可を要求しています。無免許・無許可の契約は行政上の問題を生みます。実務のポイント:例外的に許可が要らない類型(海外旅行中の付保など)もあり、実務では線引きが争点になります。買う前に相手が219条の枠か、185条の支店免許か、186条の許可かを確認するだけで、大半のリスクは消せます
Q3特定法人が生保も損保も両方やることはできないんですか
できません。219条3項が明文で、特定生命保険業免許と特定損害保険業免許を同一の特定法人が受けることを禁じています。国内の保険会社に課される生損保兼営禁止(3条3項)と同じ思想です。実務のポイント:この壁があるため、生命保険的な補償と損害保険的な補償をひとつのパッケージで提案された場合、引受主体が分かれているはずです。提案書で主体が一つに見えるなら、そこは必ず確認すべき点になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「海外の有名保険組織なら日本でもそのまま営業できる」と考えられがちだが、順序が逆である。日本の保険業法は原則として免許なき保険業を禁じ(3条1項)、外国業者には185条の支店免許を要求する。219条はその原則を緩めたのではなく、会社形態を取らない組織のために別の免許類型を新設して原則に取り込んだものだ
- 特定法人が免許を受ければ、その法人が保険者になると思われている。しかし条文が免許の対象としているのは「引受社員が日本において保険業を行うこと」である。保険を引き受け、保険金支払義務を負うのは個々の引受社員。特定法人と総代理店は、その枠組みと窓口を提供する立場にある。この違いは、支払能力を評価する対象が誰かという実務上最も重要な論点に直結する
- 生保と損保の兼営禁止は国内会社だけの話だと理解されていることが多いが、219条3項は特定法人にも同じ壁を立てている。国内会社に課した規律(3条3項の生損保兼営禁止)を、外国の特殊組織にも貫徹させたということ。抜け道として使えないよう最初から塞がれている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる主体 | 219条:外国の特別法により設立され、本国で免許なく引受けが認められる社員をもつ特定法人 | 185条:日本に支店等を設ける外国保険業者(外国保険会社等) 186条:日本に支店等を設けない外国保険業者 |
| 行政処分の種類 | 内閣総理大臣の免許(特定生命保険業免許・特定損害保険業免許) | 内閣総理大臣の免許(支店等に係る免許) 内閣総理大臣の許可(契約ごと等の許可の枠組み) |
| 日本側の拠点 | 総代理店の事務所が日本における業務の拠点 | 日本における支店等の営業所 日本に拠点を設けないことが前提 |
| 保険者となる者 | 個々の引受社員(特定法人自身ではない) | 外国保険業者本体 外国保険業者本体 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も外国保険業の営業に主管機関の許可を要求する免許主義を採る。会社形態によらない組織のための独立した免許類型を条文上に設けている点は日本ほど明確ではない
韓国も保険業の営業に金融委員会の許可を要し、外国保険会社の国内支店を別枠で規律する。日本の特定法人に相当する独立類型の有無は条文の確認が必要
ドイツは EU 域内企業には単一パスポート制、第三国企業には支店設置と営業許可を要求する二層構造。EU 法の枠組みが前提となる点が日本と異なる
米国は州の認可保険者では引受けられないリスクについて、非認可保険者から surplus lines ブローカー経由で付保する制度を持つ。免許類型を増やすのではなく仲介者規制で対応する設計
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 企業の総務としてイベント中止保険を探したが、国内損保はどこも引き受けない規模。ブローカー経由でロイズの引受社員が引き受けると提案された。契約書の相手方名義は誰になるのか。219条1項により、引受けを行うのは特定法人そのものではなく個々の「引受社員」であり、日本での窓口は総代理店。誰に保険金を請求するのか、この構造を知らずに契約すると事故時に混乱する
- 外資系ブローカーから「これは日本の免許を持たない海外保険者です」と説明された。無免許の海外保険者から直接買えば、それは186条(日本に支店等を設けない外国保険業者の禁止)の問題領域に入る。219条の免許を受けた特定法人経由なのか、そうでないのか。この一点で契約の適法性が変わる
- もし引受社員に保険金支払能力の問題が生じたら、日本の契約者はどう保護されるのか。総代理店の事務所が日本における業務の拠点となり、日本国内における財産の供託等、第9章の関連規定が契約者保護の受け皿になる。国内損保の破綻時とは救済の仕組みが違う
- 金融庁検査の連絡が総代理店に来た。あと10日で資料提出。引受社員の業務は総代理店が代理して行う建て付けであり、日本における業務の記録・帳簿の整備責任は総代理店に集中する。海外の引受人が「本国の話だから」と言っても通らない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険事故が起きたら、まず証券上の引受主体(引受社員名とシェア)と総代理店を特定する2. 請求の窓口は総代理店であり、219条1項により総代理店が引受社員の業務を代理する建て付けであることを前提に、書面で請求を行う3. 支払が滞る場合、金融庁の監督下にある免許業者であることを踏まえ、金融サービス利用者相談室や指定紛争解決機関の利用可否を確認4. 並行して証券記載の準拠法・紛争解決条項を確認、日本法・日本の裁判所でない場合は初動の戦略が変わる
訴えられた側:1. 総代理店として業務を行う立場なら、日本における業務の帳簿・記録は自社に集中していることを前提に、金融庁への報告体制を平時から整備する2. 生命保険系と損害保険系の業務が混在していないか、219条3項の兼営禁止に抵触する運用がないか点検3. 引受社員の変動があった場合、日本における契約者への影響と届出の要否を第9章の関連規定に照らして確認4. 無免許営業の疑いを指摘された場合、免許の類型(特定生命保険業免許か特定損害保険業免許か)と免許日を示せる資料を最優先で用意
時効(請求できる期限):本条自体に特定の期間制限はない。ただし保険金請求権の消滅時効は保険法95条により3年、免許に関する行政処分に不服がある場合は行政不服審査法18条により処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求、取消訴訟は行政事件訴訟法14条により6か月以内が原則(最新の改正状況をご確認ください)
学説
条文解釈上の一般的理解:219条1項の免許は「引受社員が日本において保険業を行うこと」に対して与えられる。したがって保険契約上の義務を負う保険者は特定法人そのものではなく個々の引受社員であり、特定法人と総代理店は枠組みと窓口を提供する立場にあると理解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号、1995年6月7日公布)により、会社形態を取らない外国の保険引受組織を免許制度に取り込む特定法人の類型が第9章に置かれた。
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