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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第247条の5(保険管理人と被管理会社との取引)

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  1. 保険管理人は、自己又は第三者のために被管理会社と取引するときは、内閣総理大臣の承認を得なければならない。この場合においては、民法第百八条(自己契約及び双方代理等)の規定は、適用しない。
  2. 2.前項の承認を得ないでした行為は、無効とする。ただし、善意の第三者に対抗することができない。

この条文の基本情報

保険管理人と被管理会社との取引とは何ですか?

定義保険管理人と被管理会社との取引とは、保険業法第247条の5に定められた規定で、「保険管理人は、自己又は第三者のために被管理会社と取引するときは、内閣総理大臣の承認を得なければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第247条の5(保険管理人と被管理会社との取引)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第247条の5の条文原文は「保険管理人は、自己又は第三者のために被管理会社と取引するときは、内閣総理大臣の承認を得なければならない。」で始まります。
  3. 保険業法第247条の5は第二款に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第247条の5の前の条は保険業法第247条の4です。
  7. 保険業法第247条の5の次の条は保険業法第248条です。
  8. 保険業法第247条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第247条の5
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第247条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/247_5

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法247条の5は、保険管理人が自己又は第三者のために被管理会社と取引するとき内閣総理大臣の承認を要すると定める。承認なき行為は無効だが、善意の第三者には対抗できない。

Q · 破綻した保険会社から不動産や子会社株式を買うとき、何を確認すればいいの?

承認書の有無。なければその取引は無効になります。

保険業法247条の5第1項により、保険管理人が自己又は第三者のために被管理会社と取引するには内閣総理大臣(実務では金融庁)の承認が必要です。この場合、民法108条の自己契約・双方代理の規定は適用されません。承認を得ないでした行為は2項により無効となります。ただし、その無効は善意の第三者に対抗することができないため、承認の欠缺を知らなかった相手方は保護される余地があります。取引前に承認書の写しを確認するのが実務上の急所です。

解説

保険会社が破綻すると、内閣総理大臣の命令で保険管理人が入り、その会社を代表して契約する権利は保険管理人に専属する(保険業法245条)。ここで奇妙な構造が生まれる。保険管理人が自分側の会社と取引したいと思ったとき、相手方である被管理会社を代表するのもまた保険管理人自身だからだ。通常なら民法108条(自己契約・双方代理)が働き、本人が追認しない限り効果は本人に帰属しない。だが本条はその民法108条をわざわざ外した。追認するはずの「本人」側を代表する者も、結局は保険管理人だからである。代わりに置かれたゲートが、内閣総理大臣(実務では金融庁)の承認だ。あなたが破綻保険会社から不動産や子会社株式を買うとき、確認すべきは登記簿ではなく、この承認書一枚。承認がなければその取引は無効になる。ただしあなたが善意なら、無効を突きつけられても跳ね返せる。

法的な位置づけ

保険業法247条の5は、保険管理人の利益相反取引に関する規定である。保険管理人が自己又は第三者のために被管理会社と取引する場合、内閣総理大臣の承認を要し、民法108条の自己契約及び双方代理の規定は適用されない。承認を欠く行為は無効となるが、その無効は善意の第三者に対抗することができない。

手順

  1. 1.売主側の窓口が保険管理人かを特定する 破綻保険会社が当事者となる案件では、まず業務財産管理命令の有無と保険管理人の氏名・属性を確認する。管理人が関与する法人(顧問先、役員兼任先、グループ会社)が取引スキームに入っていないかを併せて洗い出す
  2. 2.承認の要否を判定する 保険管理人が「自己のために」または「第三者のために」被管理会社と取引する構図であれば、保険業法247条の5第1項の承認が必要になる。第三者のためにする取引には、管理人が顧問や役員を務める法人との取引が含まれ得る
  3. 3.契約書に承認取得を停止条件として明記する 条件交渉の段階で「保険業法247条の5第1項の承認取得を停止条件とする」条項と、承認書写しの交付義務、表明保証を入れる。締結後に要求すると承認取得の遅延リスクを買主側が負うことになる
  4. 4.決済前に承認書の写しを受領し別紙に綴じる クロージング条件として承認書の写しを受領し、契約書の別紙として保存する。承認書が存在すれば、後日「善意の第三者」に当たるかという内心の立証合戦そのものが起こらない
  5. 5.承認の欠缺が判明したら財産の転売前に動く 承認がないまま締結されていた場合、2項により行為は無効。返還を求めるなら対象財産が第三者へ渡る前に保全を検討し、並行して保険管理人個人への247条2項に基づく損害賠償を準備する

よくある質問 AI による整理

Q1保険業法247条の5とは何ですか?

保険管理人の利益相反取引を規律する条文です。自己又は第三者のために被管理会社と取引するには内閣総理大臣の承認が必要で、承認なき行為は無効になります。民法108条は適用されません。

Q2承認は誰が出すのですか?

条文上は内閣総理大臣です。金融分野の行政実務では金融庁が窓口となり、取引条件の妥当性を裏づける資料とともに申請するのが通例とされます。

Q3なぜ民法108条が適用除外なのですか?

保険管理人には被管理会社の代表権が専属するため(保険業法245条)、追認すべき「本人」側を代表するのも管理人自身になり、民法108条の追認構造が機能しないからです。

Q4承認がない取引は違法になりますか?

刑事罰の問題ではなく私法上の効力の問題です。2項により行為は無効。加えて保険管理人は保険業法247条2項の任務懈怠として損害賠償責任を問われ得ます。

Q5保険会社が破綻したらどうなりますか?

内閣総理大臣の業務財産管理命令により保険管理人が選任され、業務執行と財産の管理処分権が管理人に専属します(保険業法241条、242条、245条)。

Q6破綻保険会社から不動産を買うときの注意点は?

売主側が保険管理人の場合、管理人が関与する側との取引になっていないかを確認し、該当するなら承認書の写しを決済前に取得します。承認がなければ売買が無効になります。

Q7保険管理人に損害賠償請求できますか?

保険業法247条2項により、任務を怠った保険管理人は利害関係人に対し損害賠償責任を負い、複数人のときは連帯責任となります。管理人個人の資産に及ぶ責任です。

Q8契約書にどんな条項を入れておけばいいですか?

「保険業法247条の5第1項の承認取得を停止条件とする」旨の一行です。承認取得の責任と遅延リスクが売主側に移り、承認書が契約書の別紙として残ります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1承認って、取引したあとから取るんじゃダメなんですか?

1項は「取引するときは…承認を得なければならない」と定め、2項は承認を得ないでした行為を無効としている。素直に読めば事前承認が原則で、事後の承認で治癒できるかの規定は置かれておらず、実務上、解釈が分かれる。実務のポイント:実務では承認申請にあたり、不動産鑑定や株式価値算定など取引条件の妥当性を裏づける第三者評価を先に揃えるのが定石とされる。評価書なしで申請すると往復のやり取りで時間だけが溶ける

Q2「善意の第三者」って、取引した相手そのものも入るんですか?

2項ただし書は「善意の第三者に対抗することができない」とだけ書き、範囲を限定していない。直接の相手方を含むのか転得者に限るのか、無過失や重過失をどう扱うかは実務上、解釈が分かれる。実務のポイント:争いを避ける最短ルートは善意を証明することではなく、承認書の写しを契約書の別紙に綴じ込むこと。善意の立証は内心の推認合戦になるが、承認書があれば争点そのものが消える

Q3そもそも保険管理人って誰がなるんですか。役員とは違うんですか?

内閣総理大臣が業務財産管理命令とともに選任する(保険業法242条)。管理命令が出ると、被管理会社を代表し業務の執行と財産の管理処分を行う権利は保険管理人に専属し(同245条)、旧経営陣の権限は事実上止まる。実務のポイント:実務の担い手は弁護士や保険会社経営の経験者、保険契約者保護機構など。誰が管理人かで承認手続の速度も交渉の視点も変わるので、最初に確認しておく

Q4無効になったら、払った代金は返してもらえるんですか?

承認を欠く行為は2項により無効なので、既に履行した給付は不当利得として返還される関係になる(民法703条、704条)。ただし相手方が善意であれば無効を対抗できず、取引はそのまま維持される。実務のポイント:相手が破綻会社だと、無効を勝ち取って返還請求権を得ても、その債権は他の一般債権と同じ列に並ぶ。取引を維持できる善意の立場のほうが、無効を勝ち取るより経済的に得になる場面がある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「自己取引なんだから民法108条で無効にできる」という問いの立て方そのものが誤っている。本条1項後段は民法108条の適用を明示的に排除した。争点は「自己契約かどうか」ではなく「承認があったかどうか」の一点に移る。108条を持ち出した瞬間、議論の的を外している
  • 承認が要ることは知っていても、効果の重さまで知っている人は少ない。承認がなければ取消しではなく無効。しかも保険管理人本人が保険業法247条2項により利害関係人に対し連帯して損害賠償責任を負う。保険管理人を弁護士が務めることが多い現実を踏まえれば、個人の資産に直撃する条文である
  • あなたから見れば「善意だから守られる」で話は終わる。だが法律から見ると、条文が守ると書いているのは「善意の第三者」だけで、直接の取引相手方が常にここに入るのか、無過失まで要るのか、重過失者も保護されるのかは実務上、解釈が分かれる。この落差を埋めないままクロージングすると、争点の矢面に立つのはあなただ
比較の観点この条文ほかの条文
規律する場面247条の5:保険管理人と被管理会社の利益相反取引245条:保険管理人への代表権・財産処分権の専属
247条:保険管理人の善管注意義務と損害賠償責任
関門・要件内閣総理大臣の承認(民法108条は適用除外)業務財産管理命令の発動(241条、242条)
善良な管理者の注意をもって職務を行うこと
違反したときの効果行為は無効(ただし善意の第三者に対抗できない)旧経営陣の行為は権限なきものとして扱われる
利害関係人に対する損害賠償責任、複数なら連帯
誰が主張できるか無効主張は利害関係人。取引相手方は善意を主張して防御監督当局および被管理会社
保険契約者を含む利害関係人

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法第149條・第149條之1

台湾も主務官庁(金融監督管理委員会)が保険会社を接管し接管人を置く構造をとり、重要な処分について主務官庁の関与を要する点で機能的に対応する

韓国
금융산업의 구조개선에 관한 법률(부실금융기관の管理人制度)

韓国も金融当局が不良金融機関に管理人を選任する枠組みを持ち、管理人の処分行為に当局の関与が及ぶ点で類似する

ドイツ
Versicherungsaufsichtsgesetz(VAG)上の Sonderbeauftragter 制度

ドイツは保険監督当局が特別受任者を選任し機関の権限を代行させる構造をとる。利益相反は一般法の代理法理と監督処分で処理される

アメリカ
NAIC Insurer Rehabilitation and Liquidation Model Act

米国は州保険長官が rehabilitator / receiver となり、関連当事者との取引は裁判所の許可や監督のもとで行われるのが一般的

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 破綻した生保が持つ都心のオフィスビルを、あなたの会社が入札で落とした。決済まであと10日。売主側の窓口は保険管理人だが、その管理人が社外役員を務める資産運用会社が今回のスキームに一枚噛んでいる。承認書の写しを今日中に要求するか、それとも決済日を優先するか。判断を先送りした側が、後で無効主張の正面に立つ
  • もし承認を得ないまま締結された取引を、後から金融庁や利害関係人が問題視したらどうなる? 2項により行為は無効。ただし善意の第三者には無効を対抗できない。つまり、あなたがどこまで調べたかではなく、承認の欠缺を知っていたかどうかで運命が分かれる構造になっている
  • 保険契約者として、あなたの解約返戻金が想定より削られた。理由を辿ると、管理人が関与する会社への資産の安値売却があった。承認書が存在しなければ、その売却自体の無効を主張する道が残っている
  • あなたが保険管理人に選任された弁護士だとする。被管理会社の基幹システム運用を、自分が顧問を務めるITベンダーに任せれば話は早い。だがそれは「第三者のために」する取引だ。承認を飛ばせば契約は無効になり、あなた自身が保険業法247条の善管注意義務違反として利害関係人に連帯して損害賠償責任を負う側に回る
  • あなたは破綻保険会社から不動産を買った会社から、さらにその物件を買った転得者だ。元の売買に承認がなかったと突然知らされる。転得者のあなたが2項ただし書の「善意の第三者」に含まれるかは、実務上、解釈が分かれる論点である

取るべき行動

被害を受けた側:1. 対象取引について保険業法247条の5第1項の承認が存在するかを、保険管理人の報告と監督当局への照会で確定させる2. 承認がなければ当該行為は無効。財産の返還を求めるなら、対象財産が第三者へ渡る前に動く3. 並行して保険管理人個人に対し保険業法247条2項の任務懈怠に基づく損害賠償を検討、管理人が複数なら連帯責任4. 承認書の不存在を示す資料と取引時点の意思決定記録が立証の核心になる

訴えられた側:取引相手方なら、争点を承認の有無ではなく自分が善意だったかへ絞る。交渉メール、承認取得を前提とした条項、相手方の表明保証を並べて、承認の欠缺を知らなかった事実を固める。保険管理人側なら、事前承認を欠いた事情、追加の承認申請、取引の巻き戻しという是正の経過を記録し、247条2項の責任を縮小する材料にする。事後の承認で無効が治癒するかは実務上、解釈が分かれるため、放置が最悪手になる

時効(請求できる期限):承認は取引前に得るのが条文の建て付けで、申請自体に法定の期限はない。無効の主張に期間制限はないが、対象財産が善意の第三者へ渡った時点で事実上終了する。保険管理人個人への損害賠償請求権の時効は、民法166条(知った時から5年、権利行使できる時から10年)で捉えるか民法724条(知った時から3年、行為時から20年)で捉えるかにより異なり、実務上、解釈が分かれる(最新の改正状況をご確認ください)

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保険業法の全文を見る所属する編章節を開く:第二款

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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