保険業法 第25条
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第二十三条第一項各号及び前条第一項各号に掲げる事項のほか、相互会社の定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項及びその他の事項でこの法律の規定に違反しないものを記載し、又は記録することができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第25条は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第25条の条文原文は「第二十三条第一項各号及び前条第一項各号に掲げる事項のほか、相互会社の定款には、この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項及びその他の事項でこ…」で始まります。
- 保険業法第25条は第二款 設立に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第25条の前の条は保険業法第24条です。
- 保険業法第25条の次の条は保険業法第26条です。
- 保険業法第25条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第25条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第25条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/25
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法25条は、相互会社の定款に、絶対的記載事項のほか、定款の定めがなければ効力を生じない相対的記載事項と、同法に違反しない任意的記載事項を記載できると定める。
Q · 相互会社の定款には、法律で決められた項目以外のことも書けるんですか?
書ける。ただし保険業法に違反しない範囲に限られる
保険業法25条により、相互会社の定款には、23条1項各号の絶対的記載事項と24条1項各号の変態設立事項に加えて、同法の規定により定款の定めがなければ効力を生じない事項(相対的記載事項)と、同法に違反しないその他の事項(任意的記載事項)を記載・記録できます。相対的記載事項は定款に書かなければその仕組み自体が効力を生じません。逆に任意的記載事項は定款外でも定められますが、定款に書けば変更に定款変更手続が必要になります。保険業法に違反する条項は、定款に書かれていても無効です。
解説
相互会社の定款を前にして、多くの人はこう考える。「法律に書いてある必須事項さえ並べておけば、あとは書くことなどないだろう」。保険業法25条はその思い込みを正面から否定する。23条1項各号(絶対的記載事項)と24条1項各号(変態設立事項)に加えて、二つの領域が定款に開かれている。一つは「この法律の規定により定款の定めがなければその効力を生じない事項」、いわゆる相対的記載事項。書かなければ、その仕組みは存在しないことになる。もう一つは「その他の事項でこの法律の規定に違反しないもの」、任意的記載事項。ここが本条の核心だ。あなたが相互会社の社員(保険契約者)であれ、経営に関わる立場であれ、この一文は「定款に書けることの外縁」を定めている。総代会の定数、剰余金の分配方針の枠組み、基金の償却順序に関する内部ルール、これらが定款に載っているか否かで、後になって「誰が何を決められるか」の答えが変わる。定款を読まずに相互会社の仕組みを議論している人は、地図を持たずに交渉のテーブルに着いている
法的な位置づけ
保険業法25条は、相互会社の定款記載事項の範囲を定める規定である。絶対的記載事項および変態設立事項のほか、同法の規定により定款の定めがなければ効力を生じない相対的記載事項と、同法の規定に違反しない任意的記載事項を、定款に記載または記録できることを明らかにする。定款自治の範囲と、その限界を同時に画する条文である。
よくある質問 AI による整理
Q1相互会社の定款の任意的記載事項とは?
法律が記載を要求していないが、定款に書けば効力を持つ事項です。保険業法25条が根拠で、同法の規定に違反しないものに限って記載・記録できます。
Q2相対的記載事項を書き忘れるとどうなる?
その制度自体が効力を生じません。保険業法が「定款の定めがなければその効力を生じない」とする事項は、内規や決議で補うことができず、定款への記載が効力要件です。
Q3相互会社の定款はどこで見られる?
大手生命保険会社の多くは自社サイトで公開しています。社員(保険契約者)は保険業法41条が準用する会社法31条により、本店での閲覧・謄写も請求できます。
Q4定款に書いた条項を後から変えるには?
定款変更手続が必要です。相互会社では総代会(社員総会)の特別決議によります(保険業法62条)。内規と違い、機動的な変更はできません。
Q5保険業法に違反する定款条項は有効?
無効です。25条は任意的記載事項を「この法律の規定に違反しないもの」に限定しており、違反条項は定款に記載されていても効力を持ちません。
Q6相互会社の定款と株式会社の定款は違う?
構造は同型です。株式会社は会社法29条が相対的・任意的記載事項を定め、相互会社は保険業法25条が同じ役割を担います。根拠条文が異なります。
Q7電磁的記録での定款作成は認められる?
認められます。25条は「記載し、又は記録することができる」と規定し、電磁的記録による定款(電子定款)を前提としています。
Q8定款の絶対的記載事項は何条?
保険業法23条1項各号です。加えて24条1項各号が変態設立事項を定め、25条がその外側の記載可能範囲を画します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1相互会社の定款って、契約者でも見られるんですか?
見られる。相互会社の社員(保険契約者)は、保険業法41条が準用する会社法31条により、営業時間内であれば定款の閲覧・謄写を請求できる。実務のポイント:大手生命保険会社の多くは定款を自社サイトで公開している。わざわざ請求する前にまず検索すること。そして公開版と本店備置版に差異がないか、重要な判断の前には原本確認を求める実務家もいる
Q2定款に書いてないルールでも、会社が決めたら従わないといけないんですか?
事項による。保険業法が「定款の定めがなければ効力を生じない」としている相対的記載事項は、定款になければその制度自体が存在しない。逆に任意的記載事項は、定款外の内規や総代会決議でも定められる。実務のポイント:会社側が「内規で決まっています」と説明してきたとき、それが相対的記載事項に該当しないかを確認する価値がある。該当すれば、定款に書かれていない限りその内規に法的拘束力はない
Q3定款に書いてある条項が法律違反だったら、どうなりますか?
無効になる。25条は任意的記載事項について「この法律の規定に違反しないもの」と明示的に限定しており、保険業法に反する条項は定款に記載されていても効力を持たない。実務のポイント:定款条項の適法性は、条項全体ではなく問題部分のみが無効となる一部無効の処理がなされることが多い。「この条項全部が無効だ」と主張するより、違法部分を特定して切り分ける方が、実務上は通りやすい
間違えやすい点 AI による整理
- 「定款は法律が要求する事項を写しただけの形式書類」という理解が広く共有されているが、これは問いの立て方が間違っている。正しい問いは「この会社は、法律が許した裁量の範囲でどこまで自前のルールを作ったか」である。25条はその裁量の存在自体を宣言する条文であり、定款を読むとは、その会社が裁量をどう使ったかを読むことだ
- 相対的記載事項と任意的記載事項の違いを、「重要度の差」だと思っている人が多い。実際の差は効力発生の仕組みにある。相対的記載事項は定款に書かなければ効力が生じない(書き漏らせば制度そのものが不存在)。任意的記載事項は定款外でも定められるが、いったん定款に書けば変更に定款変更手続(保険業法62条、総代会の特別決議)が必要になる。書くことで硬直化するという副作用がある
- 「定款に書いてあることは全部守らなければならない」と考えがちだが、法律から見れば違う。25条は明示的に「この法律の規定に違反しないもの」と限定しており、保険業法に反する定款条項は無効である。定款に書かれた条項を根拠に不利益を押し付けられたとき、その条項の適法性自体を争える
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 記載の要否 | 保険業法25条:相対的記載事項は効力要件、任意的記載事項は任意 | 保険業法23条:絶対的記載事項、欠けば定款自体が無効 保険業法24条:変態設立事項、記載しなければ効力を生じない |
| 書かなかった場合の帰結 | 相対的記載事項=制度が不存在/任意的記載事項=定款外で定め得る | 定款全体が無効となり設立手続が進まない 現物出資・財産引受等の特別な取決めが効力を生じない |
| 限界 | 保険業法の規定に違反しないものに限る(違反条項は無効) | 法定の各号を網羅する必要がある 検査役調査等の手続的統制に服する |
| 変更手続 | 定款に記載した以上、総代会の特別決議が必要(62条) | 同じく定款変更手続 設立段階固有の事項で事後変更は想定されにくい |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は相互会社類型を広く採用せず株式会社中心だが、章程の絶対的記載事項と相対的記載事項の二分は日本法と同型
韓国も相互会社(상호회사)制度を保険業法に置き、定款記載事項の構造は日本法と極めて近い
ドイツの相互保険協会(VVaG)は VAG が定款の必要的記載事項を列挙し、その外側の自治的記載を許容する点で同型
米国は州法ごとに mutual company の articles of incorporation の記載事項を定め、州保険庁の認可に服する点で監督構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 生命保険の契約者として、相互会社の社員総代選挙の案内が届いた。総代の定数も選出方法も、実は定款で決まっている。定款を取り寄せて読めば、自分がどの程度この会社の意思決定に関与できるのかが分かる。会社法31条準用(保険業法41条)により、社員は定款の閲覧・謄写を請求できる
- 相互会社の設立に関わる立場で、発起人が「この項目は定款に書かなくてもいい、内規で十分だ」と言ってきた。ここで判断を誤ると致命的になる。相対的記載事項は定款に書かなければ効力が生じない。内規に書いても、法的にはその仕組みは存在しない
- 総代会で提案したい内部ルールがある。あと3週間で招集通知の発送期限。定款変更を伴う議案なのか、それとも定款に書かなくても総代会決議だけで通る事項なのか。この振り分けを間違えると、決議自体が無効になりうる。25条の三層構造を先に押さえておく必要がある
- もし相互会社の定款に、保険業法の規定と矛盾する条項が紛れ込んでいたら? 25条は「この法律の規定に違反しないもの」に限って任意的記載を認めている。違反する条項は、定款に書かれていても無効。定款に書いてあるから守らねば、という思い込みが逆に足枷になる場面がある
取るべき行動
被害を受けた側:1. 相互会社の社員(保険契約者)として不利益を受けたら、まず定款の写しを請求する(保険業法41条による会社法31条準用、営業時間内であればいつでも閲覧・謄写請求可能) 2. 問題の条項が絶対的記載事項(23条1項)か、相対的記載事項か、任意的記載事項かを分類する3. 任意的記載事項であれば、保険業法の規定に違反していないかを検証、違反していれば25条により当該条項は無効4. 総代会決議で定款変更を求める場合、社員の一定数による議題提案権(保険業法41条による会社法303条準用)を確認
訴えられた側:1. 定款条項の有効性を争われたら、その条項が25条のどの類型に属するかを整理し、法令違反の有無を条文単位で照合2. 相対的記載事項であれば、定款への記載が適法に行われたか(設立時の創立総会決議、変更時の総代会特別決議)の手続履歴を確認3. 手続に瑕疵があった場合、定款変更の無効を主張されるリスクを想定し、追認決議の可否を検討4. 監督官庁(金融庁)への届出・認可が必要な定款変更事項(保険業法126条ほか)については、認可取得の有無を最優先で確認
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。定款変更の効力を争う場合、総代会決議取消しの訴えは決議の日から3か月以内(保険業法41条による会社法831条準用)。決議無効確認・不存在確認の訴えには期間制限がない。定款条項に基づく金銭請求は一般消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年または権利行使できる時から10年)
学説
通説:定款記載事項は絶対的・相対的・任意的の三類型に分かれ、相対的記載事項は定款への記載が効力発生要件、任意的記載事項は記載により定款変更手続の拘束を受けるとされる。25条後段は法令違反条項の無効を明文で確認した規定と解される
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正(平成7年法律第105号)により、相互会社に関する規定が整備され、定款記載事項の範囲を定める本条が置かれた
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