保険業法 第255条(合併の公告及び異議申立てに関する特例)
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- 前条第一項の保険会社等は、第百六十五条の七第二項(第百六十五条の十二において準用する場合を含む。)、第百六十五条の十七第二項(第百六十五条の二十において準用する場合を含む。)又は第百六十五条の二十四第二項の規定による公告に、契約条件の変更により生ずる保険契約者の権利義務の変更の主要な内容その他の内閣府令・財務省令で定める事項を付記しなければならない。
- 2.前条第一項の合併をする場合における第百六十五条の七第四項(第百六十五条の十二において準用する場合を含む。)において準用する第七十条第六項、第百六十五条の十七第四項(第百六十五条の二十において準用する場合を含む。)において準用する第八十八条第六項又は第百六十五条の二十四第六項の規定の適用については、これらの規定中「同項の規定による公告の時において既に保険金請求権等が生じている保険契約(当該保険金請求権等に係る支払により消滅することとなるものに限る。)」とあるのは「第二百五十四条第二項において準用する第二百五十条第三項に規定する特定契約」と、「五分の一」とあるのは「十分の一」と、「保険金請求権等」とあるのは「第二百五十四条第二項において準用する第二百五十条第三項に規定する特定契約に係る保険金請求権その他の政令で定める権利」とする。
- 3.前条第一項の合併の場合においては、合併後存続する保険会社等又は合併により設立される保険会社等は、合併後三月以内に、同項の保険会社等の保険契約者に対し、その旨及び契約条件の変更後の保険契約者の権利及び義務の内容を通知しなければならない。
この条文の基本情報
合併の公告及び異議申立てに関する特例とは何ですか?
定義合併の公告及び異議申立てに関する特例とは、保険業法第255条に定められた規定で、「前条第一項の保険会社等は、第百六十五条の七第二項(第百六十五条の十二において準用する場合を含む。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第255条(合併の公告及び異議申立てに関する特例)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第255条の条文原文は「前条第一項の保険会社等は、第百六十五条の七第二項(第百六十五条の十二において準用する場合を含む。」で始まります。
- 保険業法第255条は第三款に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第255条の前の条は保険業法第254条です。
- 保険業法第255条の次の条は保険業法第255条の2です。
- 保険業法第255条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第255条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第255条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/255
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法255条は、契約条件の変更を伴う合併等の公告に権利義務の変更の主要な内容を付記させ、異議の割合要件を十分の一に引き下げ、合併後三月以内の通知を義務づける規定である。
Q · 保険会社が合併したら、契約者はいつ・どこで条件が削られることを知るの?
最初は官報の公告付記。個別通知は合併後三月以内
保険業法255条1項により、契約条件の変更を伴う合併等の公告には、保険契約者の権利義務の変更の主要な内容を付記しなければなりません。契約者が削減の存在を知る最初の窓口はこの公告です。2項は異議を述べた契約者の割合要件を五分の一から十分の一へ引き下げ、算定対象の契約を「特定契約」に読み替えます。3項は合併後三月以内に、存続会社または新設会社が契約者へ変更後の権利義務を通知する義務を定めます。つまり個別の数字が分かるのは合併成立後で、異議を述べる窓は公告の側にしか開いていません。
解説
官報に載る合併公告の末尾に、数行だけ付け足された文章がある。保険業法255条1項が義務づける「契約条件の変更により生ずる保険契約者の権利義務の変更の主要な内容」の付記だ。破綻した保険会社が救済側の会社に合併されるとき、あなたの予定利率や責任準備金は削られる。その削減内容が正式に世へ出る最初の場所が、この付記である。2項はさらに、合併を止められる異議の割合を5分の1から10分の1へ引き下げ、異議の計算の基準となる契約の範囲を「特定契約」に読み替える。削られる側の発言権を、通常の合併より強くする設計だ。そして3項、合併後3か月以内に、新会社はあなたへ変更後の権利義務を通知しなければならない。裏を返せば、法律が事後通知をわざわざ義務化しているということは、事前にあなたの手元へ届く保証を置いていないということでもある。異議を述べる窓は、公告の側にしか開いていない。
法的な位置づけ
保険業法255条は、契約条件の変更を伴う合併等における公告及び通知の特例を定める規定である。第一項は債権者異議手続の公告に権利義務の変更の主要な内容の付記を義務づけ、第二項は異議を述べた保険契約者の割合要件を五分の一から十分の一へ引き下げるとともに、算定の基礎となる契約を特定契約に読み替える。第三項は合併後三月以内の契約者への通知義務を課す。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.官報と会社サイトの公告を日付で押さえる 破綻や合併が報じられたら、官報および保険会社の公告を日付単位で確認し、255条1項の付記部分に予定利率・責任準備金の削減内容が書かれているかを読む。公告日と紙面をその場で保存する
- 2.異議申立期間の締切を手帳に書き写す 公告で定める異議申立期間(一か月を下回ることができない)の末日を確認し、締切を管理する。この窓が閉じると条文上の異議権は消え、何も述べなかった契約者は承認した側に分類される
- 3.契約者本人名義で書面の異議を提出する 異議は書面により、保険契約者本人の名義で提出する。被保険者や受取人の立場では提出できない。団体信用生命保険や企業年金保険では契約者が銀行や勤務先であるため、まず契約者が誰かを証券で確認する
- 4.解約は即断せず、変更後条件の通知を待って比較する 破綻処理では変更後の早期解約に控除を課す設計が採られた例があり、解約が不利になる場合がある。255条3項の通知(合併後三月以内)で確定した数字を見てから判断する
- 5.通知書と公告文を一括保存し、争う場合の起算点を確認する 255条3項の通知は封筒ごと保存する。合併の効力自体を争うなら合併無効の訴えとなり、提訴期間は効力発生日から六か月(会社法828条1項7号・8号)。起算点は通知到達日ではない
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法の契約条件の変更とは何ですか?
予定利率や責任準備金など、保険契約の給付内容そのものを引き下げる手続です。保険業法250条以下が定め、254条が合併等と組み合わせる場合の根拠になります。通常の合併では条件は変わりません。
Q2保険会社が破綻したら契約はどうなりますか?
契約は原則として救済会社へ引き継がれますが、予定利率や責任準備金が削減される場合があります。削減内容は保険業法255条1項により合併等の公告に付記されます。
Q3合併への異議申立てはいつまでにできますか?
公告で定める期間内で、その期間は一か月を下回ることができません。期間経過後は条文上の異議権が消え、異議を述べなかった契約者は承認したものとして扱われます。
Q4異議を述べられるのは契約者だけですか?
保険業法上の異議手続は保険契約者に向けられています。被保険者や保険金受取人の立場では述べられないため、団体保険では会社や銀行が契約者となり個人は手続の外に置かれます。
Q5合併後の通知はいつ届きますか?
保険業法255条3項により、存続会社または新設会社は合併後三月以内に、契約者へ変更後の権利及び義務の内容を通知しなければなりません。異議期間はその前に閉じています。
Q6予定利率が下がると受取額はどれくらい減りますか?
削減率が同じでも残存期間が長いほど複利で効くため、学資保険や個人年金など受取りが先の契約ほど目減りが大きくなります。実額は255条3項の通知で初めて確定します。
Q7保険契約者保護機構は何をしてくれますか?
保険業法に基づく機構で、破綻保険会社の契約を引き継ぐ救済会社へ資金援助等を行います。契約が消えない仕組みである一方、条件が元のまま維持される保証ではありません。
Q8合併の効力を後から争えますか?
合併無効の訴えによります。会社法828条1項7号・8号により提訴期間は効力発生日から六か月で、起算点は通知が届いた日ではありません。公告文の保存が出発点になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの保険会社が合併するって聞いたんですけど、保険金って減るんですか?
普通の合併なら条件は変わらない。減るのは保険業法254条1項が想定する契約条件の変更を伴う合併の場合で、その内容を255条1項が公告に付記させている。削られるのは保険金額そのものより予定利率と責任準備金で、残存期間が長い契約ほど影響が大きい。実務のポイント:公告の付記は「主要な内容」で足り、契約ごとの再計算結果までは出ない。個別の数字が分かるのは3項の事後通知が届いてからで、異議を述べるかどうかは自分の削減額を知らないまま決めることになる
Q2異議って、出したら本当に止まるものなんですか?
条文上は止まる。255条2項の読み替えで、異議を述べた契約者の割合要件が通常の5分の1から10分の1に下がり、頭数と債権額の両方が10分の1を超えれば合併はできない。実務のポイント:契約者が数十万人なら10分の1は数万通の書面であり、このブレーカーが実際に落ちた例はほとんどない。実務の勝負どころは異議の数集めではなく、付記事項の記載漏れや手続の瑕疵を公告時点で押さえておくこと。そちらのほうが後の交渉で効く
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分はまだ保険金を請求していないから関係ない」という問いの立て方自体が外れている。255条2項が持ち出す特定契約は、すでに保険金請求権等が生じている契約などを別枠として扱うための仕組みだ。つまり、まだ何も請求していない大多数の契約者こそが、契約条件の変更で削られる側に回る
- あなたから見れば「契約どおり払ってもらう権利」だが、破綻処理の手続から見ると、あなたは合併に異議を述べられる債権者の一人でしかない。この落差が効いてくるのは期間が閉じた瞬間で、何も言わなかった契約者は自動的に承認した側へ分類される
- 「合併で会社が大きくなるなら、むしろ安心」と受け取られがちだが、255条がわざわざ付記義務と読み替えを用意しているのは、この合併が契約条件の変更とセットだからだ。条件が変わらない普通の合併なら、付記義務も10分の1への読み替えも要らない。特例が置かれていること自体が、削減の存在を示すシグナルである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用される場面 | 保険業法255条:契約条件の変更を伴う合併等(254条1項) | 保険業法165条の7:条件変更を伴わない通常の合併の公告手続 会社法789条:会社一般の債権者異議手続 |
| 公告の記載内容 | 権利義務の変更の主要な内容その他内閣府令・財務省令で定める事項を付記 | 合併の旨と異議申立ての機会の告知が中心、削減内容の付記義務なし 合併等の旨と計算書類に関する事項、異議申立ての機会 |
| 合併を阻止する異議の割合 | 十分の一(頭数と債権額の双方、特定契約に読み替え) | 五分の一(保険業法70条6項等の原型) 割合要件なし、異議を述べた債権者へ弁済・担保提供等で対応 |
| 事後の個別通知 | 合併後三月以内に変更後の権利義務を通知する義務あり(3項) | 条件変更を前提としないため同種の通知義務なし 同種の通知義務なし |
他国ではどう定めているか 6 か国
台湾は主管機關(金管會)による接管・営業譲渡命令を軸とし、契約条件の削減は接管人の処分と安定基金の資金援助の枠内で扱われる。日本のような条文上の異議割合要件は置かれていない
韓国は保険契約の移転手続の中で契約者への公告と異議の機会を設ける構成。預金者保護法による保護と組み合わせる点は日本の保険契約者保護機構に近い
人寿保険会社が撤销または破産宣告を受けた場合、人寿保険契約と責任準備金は他の人寿保険会社へ強制的に移転される。契約者による異議で移転を阻止する制度は置かれていない
ドイツは監督官庁 BaFin が支払停止命令と給付の引下げを行政処分として行う構成。削減の決定主体が私人間の合併手続ではなく監督官庁である点が日本と大きく異なる
フランスは契約ポートフォリオの移転を ACPR の認可手続として構成し、公告と異議の機会を設ける。削減そのものより移転による契約継続を重視する設計
米国は州ごとの清算手続と保証協会による上限付き保護の組合せ。上限(多くの州で死亡保険金30万ドル等)を超える部分は切り捨てられ、契約者の異議による阻止制度はない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 加入している生命保険会社が経営危機と報じられ、官報に合併の公告が出たとしたら? 付記された数行に、予定利率の引下げと責任準備金の削減が書かれている。異議を述べられるのは公告に定める期間(1か月を下回れない)の中だけ。あと3週間で、20年かけて組んだ老後資金の前提が書き換わる
- あなたが救済側の保険会社で合併実務を担当している。公告に付記する「権利義務の変更の主要な内容」をどこまで書くか。書き足りなければ後から手続の瑕疵を突かれ、書きすぎれば解約が殺到して引き受ける資産がさらに痩せる。この綱引きが、公告文の一語一語に現れる
- 父が契約していた個人年金の保険会社が合併した。3か月後、再計算された年金額の表が封筒で届く。この一通が、後から説明義務を争うときの唯一の起点になる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 破綻や合併が報じられたら、官報と会社サイトの公告を日付で確認する。付記部分に予定利率や責任準備金の削減内容が書かれている2. 公告日から異議申立期間を手帳に書く。この窓が閉じると条文上の異議権は消える3. 異議は書面で、契約者本人の名義で出す。被保険者や受取人の立場では出せない4. 解約は即断しない。破綻処理では変更後の早期解約に控除を課す設計が採られた例があり、解約したほうが不利になる場合がある5. 合併後3か月以内に届く通知(255条3項)は封筒ごと保存する
訴えられた側:1. 付記事項は内閣府令・財務省令で定める項目を漏らさない。記載不足は手続の瑕疵として合併の効力を争われる起点になる2. 異議の割合要件は10分の1、しかも頭数と債権額の両方で判定されるため、契約者名簿と債権額の算定精度が勝負になる3. 読み替え後の「特定契約」の範囲は政令まで降りて確定させる。ここを外すと分母も分子も丸ごとずれる4. 3項の3か月通知を期限管理表に載せ、合併の効力発生日から逆算した発送スケジュールを組む
時効(請求できる期限):異議申立期間は公告で定める期間だが1か月を下回れない(債権者異議手続の原則)。合併後の通知は合併後3か月以内(255条3項)。合併の効力自体を争うなら合併無効の訴えで、提訴期間は効力発生日から6か月(会社法828条1項7号・8号)。いずれも起算点は公告日または効力発生日であり、通知が届いた日ではない
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:保険会社の破綻処理法制の整備に伴い、契約条件の変更に関する規定群が保険業法に導入され、契約条件の変更を伴う合併等における公告への付記義務・異議割合の読み替え・事後通知義務の枠組みが置かれた
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