保険業法 第255条の2(株式の取得における契約条件の変更)
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- 保険会社等又は外国保険会社等は、次に掲げる場合に該当する場合(当該保険会社等又は外国保険会社等の業務の健全かつ適切な運営を確保し、保険契約者等の保護を図るために必要な事項として内閣総理大臣及び財務大臣が定めるものを実施するために、株式の取得がされる場合に限る。)には、契約条件変更計画を作成して、当該保険会社等又は外国保険会社等に係る保険契約(特定契約を除く。)について契約条件の変更を行うことができる。この場合においては、契約条件変更計画において、契約条件の変更により生ずる保険契約者の権利義務の変更の主要な内容その他内閣府令・財務省令で定める事項を定めなければならない。
- 一第二百四十一条第一項の規定により他の保険会社等、外国保険会社等又は保険持株会社等に株式を取得されることによりその子会社となることの協議を命ぜられた場合において、他の保険会社等、外国保険会社等又は保険持株会社等に当該株式を取得されることによりその子会社となるとき。
- 二被管理会社である場合において、第二百四十七条第二項の承認(同条第四項の変更の承認を含む。)を受けた同条第一項の計画に従って他の保険会社等、外国保険会社等又は保険持株会社等に株式を取得されることによりその子会社となるとき。
- 三第二百六十八条第一項の内閣総理大臣の認定を受けた第二百六十条第二項に規定する破綻保険会社である場合において、同条第三項に規定する救済保険会社又は救済保険持株会社等に株式を取得されることによりその子会社となるとき(前二号に掲げる場合を除く。)。
- 2.第二百五十条第三項の規定は、前項に規定する特定契約について準用する。この場合において、同条第三項第一号中「次項」とあるのは、「第二百五十五条の四第一項」と読み替えるものとする。
- 3.第一項の契約条件の変更をしようとする保険会社等又は外国保険会社等(以下この款において「変更会社」という。)は、第二百五十五条の四第一項の公告の時において既に、第二百四十一条第一項の規定により業務の全部の停止を命ぜられ、又は第二百四十五条本文(第二百五十八条第二項において準用する場合を含む。)、第二百五十条第五項本文、第二百五十四条第四項本文若しくはこの項本文の規定によりその業務の全部を停止している場合を除き、当該公告の時から、その業務の全部(補償対象保険金支払業務及び特定補償対象契約解約関連業務を除く。)を停止しなければならない。ただし、当該保険会社等又は外国保険会社等の申出により、その業務の一部を停止しないことについて、内閣総理大臣が必要があると認めた場合には、当該業務の一部については、この限りでない。
この条文の基本情報
株式の取得における契約条件の変更とは何ですか?
定義株式の取得における契約条件の変更とは、保険業法第255条の2に定められた規定で、「保険会社等又は外国保険会社等は、次に掲げる場合に該当する場合(当該保険会社等又は外国保険会社等の業務の健全かつ適切な運営を確保し、保険契約者等の保護を図るために…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第255条の2(株式の取得における契約条件の変更)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第255条の2の条文原文は「保険会社等又は外国保険会社等は、次に掲げる場合に該当する場合(当該保険会社等又は外国保険会社等の業務の健全かつ適切な運営を確保し、保険契約者等の保護を図るために…」で始まります。
- 保険業法第255条の2は第三款に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第255条の2の前の条は保険業法第255条です。
- 保険業法第255条の2の次の条は保険業法第255条の3です。
- 保険業法第255条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第255条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第255条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/255_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法255条の2は、救済のための株式取得により子会社となる三つの場合に、契約条件変更計画を作成して保険契約の条件を変更できると定める。特定契約は変更の対象から除かれる。
Q · 契約している保険会社が他社に買収されると、保険の中身まで変えられてしまうのですか?
三つの救済局面に限り、契約条件を変更できます
保険業法255条の2により、241条1項の協議命令を受けた場合、被管理会社が247条2項の承認を受けた計画に従う場合、268条1項の認定を受けた破綻保険会社が救済保険会社等の子会社となる場合の三つに限り、株式を取得される側の会社は契約条件変更計画を作成し、既存の保険契約の条件を変更できます。特定契約(250条3項の準用)は対象外です。さらに3項により、変更会社は255条の4第1項の公告の時から、補償対象保険金支払業務及び特定補償対象契約解約関連業務を除き、業務の全部を停止しなければなりません。
解説
契約している生命保険会社の経営が行き詰まり、別の保険会社に株式ごと買い取られて子会社になる。そのとき救済する側は、赤字の契約をそのままの条件で引き受けるわけではない。保険業法255条の2は、救済のための株式取得が行われる三つの局面に限って、買われる側の会社が「契約条件変更計画」を作り、既存契約の中身そのものを変えることを認めている。予定利率の引下げも、保険金額の削減も、この計画の書きぶり次第だ。あなたが払い込んだ保険料は戻らないのに、受け取る額の前提が書き換えられる。さらに効いてくるのが3項である。255条の4の公告があった時点から、その会社は補償対象保険金支払業務などの例外を除いて業務を全部停止する。解約返戻金を受け取って先に逃げるという選択肢は、公告が出た瞬間にほぼ閉じる。守られるのは「特定契約」だけで、あなたの契約がそこに入るかどうかは250条3項の線引きで決まる。
法的な位置づけ
保険業法255条の2は、保険会社等又は外国保険会社等が、241条1項の協議命令を受けた場合、247条2項の承認を受けた計画に従う被管理会社である場合、268条1項の認定を受けた破綻保険会社である場合において、救済のための株式取得により他社の子会社となるときに、契約条件変更計画を作成し、特定契約を除く保険契約の契約条件を変更することを認める規定である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.保険証券で保険種類・予定利率・契約日を押さえる 商品名ではなく保険種類と約款名を確認する。特定契約に当たるかは商品名ではなく保険種類で決まるため、照会時に伝えるべき情報を先に手元に揃えておく
- 2.どの入口のスイッチが入ったかを特定する 241条1項の協議命令か、247条の保険管理人の管理下か、268条1項の認定かを金融庁の公表資料および会社の適時開示で特定する。入口が違えば前提手続と時間軸が変わる
- 3.255条の4第1項の公告を最優先で読む 公告が出たら、契約条件変更計画の「権利義務の変更の主要な内容」と異議申述の方法・期限を真っ先に確認する。3項の業務全部停止も、この公告の時から始まる
- 4.自分の契約が特定契約に当たるか照会する 250条3項の準用による特定契約に該当すれば、契約条件の変更の対象から外れる。会社または保険契約者保護機構に、保険種類と約款名を明示して文書で照会し、回答を保存する
- 5.異議を述べるなら同種契約者と束ねる 異議は個人単位では結論を動かしにくい。同じ保険種類・同じ予定利率帯の契約者と連絡を取り、期限内に足並みを揃えて異議を述べる。並行して、保険を生活資金に組み込んでいる場合は代替の資金手当てを進める
よくある質問 AI による整理
Q1保険業法の契約条件の変更とは?
保険会社の破綻処理等の局面で、既存の保険契約の予定利率や保険金額など契約の中身そのものを将来に向けて書き換える制度です。255条の2はその一類型を定めます。
Q2保険業法255条の2はどんな場合に使われる?
241条1項の協議命令を受けた場合、247条2項の承認計画に従う被管理会社の場合、268条1項の認定を受けた破綻保険会社の場合の三つで、救済のための株式取得が行われるときに限られます。
Q3契約条件変更計画には何を定める?
契約条件の変更により生ずる保険契約者の権利義務の変更の主要な内容と、内閣府令・財務省令で定める事項を定めなければなりません(255条の2第1項後段)。
Q4変更会社とは何を指しますか?
255条の2第1項の契約条件の変更をしようとする保険会社等又は外国保険会社等を指す法律用語です(同条3項括弧書)。救済する側ではなく、株式を取得される側を指します。
Q5特定契約とは?
255条の2第2項が250条3項を準用して定義する契約類型で、契約条件の変更の対象から除かれます。政策的に保護が厚い契約がここに位置づけられます(範囲は250条3項を要確認)。
Q6救済保険会社とは?
260条3項に規定される、破綻保険会社の契約を引き受ける側の保険会社です。255条の2第1項第三号は、救済保険会社等に株式を取得される場合を入口の一つとしています。
Q7契約条件の変更に異議は言えますか?
255条の4第1項の公告で異議申述の手続と期間が示されます。異議を述べた保険契約者の数と債権額が一定割合を超えるかで結論が動く設計です(割合要件は同条以下を要確認)。
Q8予定利率は同意なしに下げられますか?
255条の2の三つの局面では、契約者一人ひとりの同意を取ることなく契約条件変更計画が作成されます。個別同意ではなく、公告と異議手続で集団的に処理される仕組みです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1契約している保険会社が他社の子会社になるって、契約者には何か関係あるんですか?
大ありである。255条の2は、救済のための株式取得が行われる三つの場合に限り、買われる側が契約条件変更計画を作って既存契約の中身を変えられると定めている。子会社化は形式であり、実質は契約の再設計だ。実務のポイント:報道が「経営統合」「資本提携」の語で出るときと、「協議命令」「保険管理人」の語が出るときでは意味が全く違う。後者は241条や247条のスイッチが入った合図で、条件変更が視野に入っている。見出しの語を見分けるだけで動くべき時期が分かる
Q2保護機構があるから、結局は全額戻ってくるんじゃないんですか?
戻らない。保護機構の補償は責任準備金の一定割合が原則で、契約類型により異なる。さらに255条の2の契約条件変更は補償とは別に、予定利率や保険金額そのものを将来に向けて書き換える。削り方は二段階で効いてくる(補償割合の最新の定めはご確認ください)。実務のポイント:高予定利率契約ほど削られ方が大きくなる設計になっている。バブル期の予定利率の高い契約を「お宝保険」として持ち続けている人ほど、この条文の直撃を受ける立場にある
Q3公告が出たあとに解約して、返戻金だけでも受け取れませんか?
原則としてできない。3項は公告の時から業務の全部を停止すると定めており、例外は補償対象保険金支払業務と特定補償対象契約解約関連業務、そして内閣総理大臣が必要と認めた一部業務だけである。実務のポイント:ただし書の「業務の一部を停止しない」承認は会社側の申出が起点になる。契約者が個別に頼んで動かせるものではない。保険を生活資金に組み込んでいるなら、停止前の段階で代替の資金手当てを並行させるのが実務上の答えになる
Q4自賠責保険や地震保険も同じように削られるんですか?
扱いが違う。2項が250条3項を準用し、そこで定義される「特定契約」は契約条件の変更の対象から除かれる。政策的に保護が厚い契約類型がここに位置づけられている(対象範囲の詳細は250条3項を要確認)。実務のポイント:損害保険の破綻処理では、契約の種類ごとに補償率も条件変更の可否も違う。自分の保険がどの箱に入るかは商品名ではなく保険種類で決まるので、照会するときは商品名ではなく保険種類と約款名を伝える
間違えやすい点 AI による整理
- 保険は契約なのだから会社が一方的に内容を変えられるはずがない、と考えられている。実際には、255条の2が挙げる三つの局面では、個々の契約者の同意を一件ずつ取ることなく契約条件変更計画が作られる。契約の自由は、破綻処理の局面では法律の手続によって上書きされる
- 「保険会社が潰れたら保護機構が全部肩代わりしてくれるのか」という問いの立て方自体がずれている。保護機構の補償は責任準備金の一定割合が原則で、契約類型によって異なり、255条の2の契約条件変更はそれとは別の軌道で将来の給付を削る。問うべきは「いくら戻るか」ではなく「どの軌道で、二段階のうちどちらで削られるか」である(補償割合の最新の定めはご確認ください)
- 3項の業務停止は知られていても、その射程の深刻さまでは意識されていない。止まるのは新規募集だけではなく、業務の全部だ。契約者貸付も解約手続も、補償対象保険金支払業務や特定補償対象契約解約関連業務などの例外に当たらない限り動かない。保険を生活資金の当てにしていた人ほど直撃を受ける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 発動のタイミング | 255条の2:救済のための株式取得(破綻処理の局面) | 240条の2:破綻前、会社の自主的な申出 250条:契約移転等に伴う条件変更 |
| 入口となる事由 | 241条1項の協議命令/247条2項の承認計画/268条1項の認定の三つ | 保険業の継続が困難となるおそれがある段階での申出 保険契約の移転・合併等のスキーム |
| 契約者の同意の要否 | 個別同意は不要、255条の4の公告と異議手続で処理 | 個別同意は不要だが、契約者集会等の手続が前提 個別同意は不要、異議手続による |
| 業務停止の有無 | 3項により公告の時から業務の全部を停止(例外あり) | 当然には業務全部停止に至らない 250条5項本文により業務停止の定めあり |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は主管機関による監管・接管・清理と、財団法人保険安定基金による契約者保護を軸とする。日本の255条の2のように「株式取得による救済」を独立の条件変更事由として条文化する構成は採っていない
韓国は保険契約の移転手続と預金者保護法による保護を組み合わせる。契約条件の変更は移転手続に付随して処理される点で、日本の250条型に近い
ドイツは監督当局が支払禁止を命じ、保険給付そのものを引き下げることができる。給付引下げを監督権限として一元的に構成する点が、計画作成+公告+異議手続で処理する日本と異なる
米国は州の保険長官による rehabilitation / liquidation 手続の中で契約条件が修正され、州ごとの保証協会が上限付きで補償する。連邦統一法ではなく州法ベースである点が最大の違い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 終身保険を20年払い続けてきた矢先、契約先の会社に「他の保険会社の子会社となることの協議命令」という見出しが付く。241条1項のスイッチが入った合図だ。ここから先、選択肢は日単位で減っていく。255条の4の公告が出れば3項の業務全部停止がかかり、解約という出口は塞がれる
- もし、あなたの契約が自賠責保険や地震保険だったらどうなる? 2項が250条3項を準用し、そこで定義される「特定契約」は契約条件の変更の対象から外れる。同じ会社に保険料を払っていても、保険の種類ひとつで運命が分かれる(対象範囲の詳細は250条3項を要確認)
- 救済する側として買収のテーブルに座る場合、この条文は買収価格そのものだ。契約条件を変更できる前提がなければ、実質債務超過の保険会社を子会社にする計算は合わない。削られる原資は、買い手の懐ではなく契約者の給付である
- 親が加入していた個人年金の引受会社が保険管理人の管理下に入った。247条2項の承認を受けた計画に沿って他社の子会社になるとき、第二のスイッチが入る。高齢の親に代わって公告を読み、異議申立ての期限を管理する役は、気付いた家族に回ってくる
- 公告の日、支店の窓口は開いている。だが契約者貸付も解約も「できません」と返される。3項本文の業務全部停止が、その日から効いている
取るべき行動
被害を受けた側:1. 保険証券で保険種類、予定利率、契約日を確認する。2. 241条1項の協議命令か、保険管理人の選任(247条)か、268条1項の認定か、どの入口が使われたかを金融庁の公表資料で特定する。3. 255条の4の公告が出たら、契約条件変更計画の「権利義務の変更の主要な内容」と異議申立ての期限を最優先で読む。4. 自分の契約が250条3項の特定契約に当たるかを確認し、外れるなら同種契約者と連絡を取って異議を束ねる。5. 保険を生活資金に組み込んでいるなら、業務停止の例外に当たるかを文書で照会し、並行して保険以外の資金手当てを進める
訴えられた側:変更会社または救済側の立場なら、1. 三つの号のどれで入るかによって前提手続が変わるため、入口の特定を最初に固める。2. 契約条件変更計画には、権利義務の変更の主要な内容と内閣府令・財務省令で定める事項を漏れなく記載する。3. 3項ただし書による「業務の一部を停止しない」承認を申請するかを、契約者の生活影響と取付け防止の両面から早期に判断する。4. 異議手続で計画が覆るリスクを織り込み、公告と同時に出せる契約者向け説明資料を準備する。5. 内閣総理大臣及び財務大臣が定める必要事項の充足を、株式取得のスキーム設計段階から逆算する
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。決定的な時間軸は255条の4第1項の公告であり、その時点から3項の業務全部停止が始まる。異議申立ての期間は公告で指定される(具体的な期間は同条以下を要確認)。変更後の保険給付請求権の消滅時効は保険法95条の3年が基準となる
学説
通説的理解:契約条件の変更は、契約者の給付請求権を将来に向けて削る例外的制度であり、憲法29条の財産権保障との関係では、保険集団そのものの存続という公益目的と、公告・異議手続という適正手続の担保によって正当化されると理解されている。
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